北陸新幹線 大阪延伸 敦賀-大阪間 敦賀以西をめぐる 4つの有力ルート |
北陸新幹線 大阪延伸 敦賀-大阪間 敦賀以西をめぐる 4つの有力ルート北陸新幹線は、1997年長野まで開業、2015年3月14日金沢まで開業、2025年度中に敦賀まで開業の予定がたった今、北陸新幹線の全線開業、つまり、大阪までの延伸(敦賀以西の建設)が現実的なものとなってきました 北陸新幹線は、整備新幹線 5路線の一つとして、日本海側周りで東京と大阪間を結ぶ 約 700kmの路線計画で、大阪までつながって初めて完成となります |
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(上) 「 北陸新幹線 - Wikipedia 」 (中) 「 なぜ滋賀県は北陸新幹線「米原ルート」に固執するのか? (1-6) ITmedia ビジネスオンライン 2016年11月18日 06時30分 」 (下) 「 報道発表資料:北陸新幹線敦賀・大阪間のルートに係る調査について - 国土交通省 」 より |
敦賀-大阪間について、整備新幹線計画としては、「小浜市付近」を通る 「若狭ルート」が正規のルートなのですが、それに、北陸地方と京都 ・ 大阪間を最短経路で結ぶ「湖西ルート」、建設距離が最短となる「米原ルート」を合わせた
3ルートで検討されてきました (左上図、敦賀-新大阪間の 3本の細点線) その後、2016年3月10日、北陸新幹線を運行する JR西日本で、独自に、小浜経由で、京都と敦賀を結ぶルートを検討していることが明らかとなり、この小浜京都ルート (左下図、敦賀-京都間中央のオレンジ色線) を加えた 4案が有力なルート案となりました ところが、2016年3月10日、与党PT※では、明瞭な比較検討結果を示すことなく、「若狭ルート」、「湖西ルート」をはずし、現実味のない独自案 「小浜舞鶴京都ルート」に加え、2016年4月27日には、けいはんな学研都市経由の調査も国土交通省に求めるとしました (左下図、敦賀-新京都間最左の黄土色線) 実際、2016年11月11日公表された国土交通省の調査結果でも、「小浜舞鶴京都ルート」は、「費用対効果」が、新幹線建設に必要な条件 「1.0を上回ること」を満たさない 「0.7」しかないとして一蹴(事実上の却下)されています その為、2016年11月11日現在、北陸新幹線 大阪延伸 敦賀-大阪間 敦賀以西ルート案としては、建設費の倍以上の利益をもたらす費用対効果 「2.2」の「米原ルート」と(政治的に少し盛ったのでは?と疑わせ、赤字路線の不安がよぎる)ぎりぎりの数字 「1.1」の「小浜京都ルート」が残る形となっています |
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北陸新幹線 敦賀開業後 大阪延伸までのつなぎ フリーゲージトレイン(FGT、軌道可変電車)の導入北陸新幹線では、大阪延伸までのつなぎとして、北陸新幹線敦賀開業に合わせ、九州新幹線の長崎ルートで採用される予定のフリーゲージトレイン(FGT、軌道可変電車)の導入を目指しており、敦賀駅に実験線も作られ、現在、研究開発が進められています FGTの導入により、乗り換えの手間が省かれ、所用時間も 20~30分程短縮でき、効果絶大です 北陸新幹線 大阪延伸 敦賀-大阪間 敦賀以西の各ルート案 特徴 比較敦賀から大阪市へのルートについては、1973年(昭和48年)11月13日に、小浜市付近を主要経由地とする若狭ルート(小浜ルート)の整備計画が決定されていましたが、その後、湖西線沿いを通り京都駅付近で東海道新幹線に接続する湖西ルート、敦賀からそのまま南下し、米原駅で東海道新幹線に接続する米原ルートを加えた 3ルートで検討が進められていました 地方自治法の規定に基づいて、関西の 8府県 4政令指定都市によって組織されている「関西広域連合」では、各ルートについて試算(2013年3月公表)、費用対効果の点から、米原ルートが「最も優位」として、2013年4月、米原ルートを支持していました が、2016年1月26日の与党PTに対し、新たに、小浜京都ルート (JR西案)が提示されたこと等により、関西広域連合として 特定の案を推すことは難しくなったとして、2016年1月28日、米原ルート支持を白紙撤回しています 2016年3月10日、与党PTは、北陸新幹線 大阪延伸時の 敦賀-大阪間敦賀以西のルート案として、「米原ルート」、「小浜京都ルート(JR西案)」、「小浜舞鶴京都ルート(PT独自案)」の 3ルート案のみを国土交通省に調査依頼することに決めてしまい、さらに、京都-大阪間では、どこから出てきたのか良く分からないルート案、「けいはんな学研都市経由」時の調査もすることになりました 与党PTは、2016年11月11日、国土交通省調査結果が公表されたことを受け、2016年内の大筋合意を目指すとしています
「 報道発表資料:北陸新幹線敦賀・大阪間のルートに係る調査について - 国土交通省 」、「 北陸新幹線「小浜ルート」と原発の意外な関係 「大阪延長」で議論が複雑化、カギ握る福井県 東洋経済 2015年12月25日 06:00 」、 「 新幹線、舞鶴経由は7千億円割高 福井県が独自試算を報告 福井新聞 06月17日 08:43 」、「北陸新幹線敦賀以西のルート選定 - Wikipedia 」 から 編集 北陸新幹線 米原ルート ( 名古屋始発も可能 投資額の 2~3倍の利益を生む 最優秀 最適ルート )建設ルートが最短の為、建設費が最少となり、費用対便益( 費用対効果)が、東海道新幹線乗り入れ時、「3.28」(投資額の 3.28倍の利益を生む)(滋賀県)、当面、米原乗換になっても、「2.2」(国土交通省)~「1.60」(滋賀県)と試算され、経済性、費用対効果に最も優れ、北陸新幹線 大阪延伸 敦賀-大阪間 敦賀以西をめぐる 4つの有力ルート案の中で、唯一、現実性のあるルート案です 東海道新幹線に乗り入れることにより、新大阪(京都)はもちろんの事、名古屋始発も可能となり、需要次第で、静岡始発、東海道新幹線経由の東京始発北陸方面行の直通新幹線を走らせることもできるようになります 北陸地方と名古屋地区の間には、現在でも、北陸地方と京阪神地区間と比べてもそれ程大きな遜色のない本数の特急列車が走っていますので、米原付近で三叉路をつくり、京都、大阪方面、名古屋方面それぞれから直通できるようにすれば、北陸地方と名古屋地区との連絡もカバーできる点で大きなメリットがあります ただし、北陸新幹線の東海道新幹線への乗り入れが前提で、2016年現在、東海道新幹線は線路容量限界まで列車本数を設定して目いっぱい走らせており、他線が東海道新幹線に乗り入れることは不可能な為、東海道新幹線を経由して、大阪、京都、名古屋方面に直通できるのは、東海道新幹線の線路容量に余裕のできる、東京-大阪間のリニア中央新幹線の開業を待つことになり、それまでは暫定的に米原で乗り換えることになります 当初、JR東海では、東京-大阪間のリニア中央新幹線の開業を、最大で 8年の前倒し、2037年、東京-大阪間全線開業を目指していますので、暫定米原乗り換えは一時的な辛抱ということになりそうです 参照 「 リニア中央新幹線 大阪延伸 前倒し 品川-大阪間 最速 2037年 全線開業 」 通常、新幹線は着工してからでも、開業まで、10~15年はかかりますので、他のルートで北陸新幹線を造るとすると、開業は、2030~2040年代になると想定され、実際、2016年11月11日公表された国土交通省の調査結果でも、着工予定は 2031年、米原ルートの開業は、10年後の 2041年、小浜京都ルートに至っては、15年後の 2046年の開業、リニア中央新幹線はとっくに東京-大阪間で全線開業している予定で、そもそも、乗換を前提に考える方が不自然です もし、一時的にしろ乗換が発生し、不便(便益性を損なう)ということであれば、北陸新幹線 金沢-敦賀延伸開業時に導入が計画されている、FGT(フリーゲージトレイン)で直通、代替えさせる方法も考えられ、将来的に見た場合、リニア中央新幹線開業後、余裕ができるであろう東海道新幹線資産も活用でき、大阪、京都はもちろん、岐阜、愛知、静岡、神奈川各県からも北陸地方に新幹線で直通できる、最も優れたルートになると思われます 北陸新幹線 小浜京都ルート ( 赤字路線 & 京都止まりとなる疑い残る 我田引鉄ルート )北陸新幹線 小浜京都ルートは、2015年8月までにJR西日本社内の勉強会で検討されていることが明らかになり、2016年3月10日、与党検討委員会(PT)で正式に検討されることになったルート案ですが、実際に JR西日本が研究していたのは、敦賀-京都間のみで、京都-大阪間は漠然としたものでした 敦賀から若狭湾沿いに小浜市付近に至るまでは若狭ルートと同様ですが、その後は、大阪につなぐより、そのまま南下し、京都駅につないだ方が路線が短くなる分建設費が安くなり、JR西日本にとって収益性が良くなるという発想です 京都-大阪間は、京都から、大深度地下トンネルで、大阪まで延伸することを想定しているとされますが、この案で大阪まで延伸する場合、関西広域連合が試算した 3ルート中 最長であった若狭ルートよりさらに長い建設距離となり、さらに、京都-大阪間は大深度地下トンネルで通すしかないと思われ、その為、難工事が予想され、建設コストも膨大なものとなり、事実上、京都が終着駅となる案 ・・・ とならないでしょうか 小浜京都ルートは、JR西日本が提案したルート案とされ、整備新幹線建設の前提である 新幹線の運営主体 JR西日本の同意を最も得易いルートであると(お金を使わせたい政財界を中心に、その太鼓持ちメディア等)喧伝する勢力もあるようですが、国土交通省調査結果 (2016年11月11日公表)では、建設費は 2兆700億円とされ、JR西日本がそこまで巨額の建設費を想定していたかどうか、疑問が残ります 建設費が巨額になると JR西日本が支払う施設使用料も高額なものとなりますので、京都-大阪間の建設に、JR西日本が難色を示す可能性が十分考えられます 少なくとも、資金面から全線での速やかな着工は難しく(2兆700億円ものお金どこにあるの?)、一旦、敦賀-京都間建設の後、京都-大阪間は別途検討となりかねません 別途検討となった瞬間、京都-大阪間建設は何時になるか、全く先の見えない「絵に描いた餅」状態、実現可能性のほとんどない状態となり、仮に、実現できたとしても、リニア中央新幹線より後になる可能性が高く、結局、米原ルートの方が、安く、早く、便利 ・・・ となりそうです そもそも、現在でこそ、東海道新幹線の線路容量に余裕がないために別線(複々線化)計画が成り立つのであって、将来リニア中央新幹線ができると、東海道新幹線に北陸新幹線が乗り入れても、さらに余裕ができる線路容量 ・ 能力を使い切ることはないと考えられます (現在の、「のぞみ」、「ひかり」、「こだま」の比率から考えて、東海道新幹線はガラガラのローカル線になりそうです) 将来、無駄になることが分かっているのに、巨額の建設費を投じ、複々線化(東海道新幹線と北陸新幹線の別線並走)するなんて、無駄な二重投資以外の何物でもなくなってしまいます 加えて、国土交通省が出してきた新幹線建設に必要な条件 「1.0を上回ること」をぎりぎり満たす、費用対効果の「1.1」という数字 ・・・ あの手、この手でお手盛りした結果ようやく作り上げた数字で、本当は投資額すら回収できない赤字路線なんじゃないの? ・・・ と、疑わずにはいられません 新幹線が赤字? ・・・ 理解し難い話かと思いますが、実際、JR北海道では、2016年度(2017年3月期)の事業計画で、北海道新幹線は、111億円の収入に対して、支出が 160億円、差し引き 49億円程度の赤字になるとし、在来線網を半分程度にまで整理したいと言い出しています むろん、北陸新幹線は、北海道新幹線とは桁違いの収入をもたらすと思いますが、支出(建設費=施設使用料等)まで桁違いになると、赤字も桁違いということになってしまいます その時、JR西日本が何を言いだすか ・・・ これまで大阪環状線以外全て赤字の在来線を山陽新幹線の収益で支えてきましたが、北陸新幹線が収益を上げられない、その引き換え条件として、並行在来線に留まらず、JR西日本が抱える在来線網全体の大幅な整理縮小 ・ 分離 ・・・ むしろ、JR西日本の本当の狙いはそっちかもしれません 北陸新幹線 若狭ルート ( 与党検討委員会(PT)が 候補から外したため 絶滅危惧種に 2016年3月10日)本来、北陸新幹線は、災害時に東海道新幹線が被災したときに備え、東京-大阪間を別ルートで結ぶ使命を持っており、災害に強い国土軸構築が目的であることを考えると、東京-大阪間で東海道新幹線と全く別ルートとなる若狭ルートが正統派と言え、整備新幹線計画でも、本ルートが規定されました
ところが、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とはよく言ったもので、北陸新幹線の持つ本来の使命などどこ吹く風、2016年3月10日、与党検討委員会(PT)は、北陸新幹線 若狭ルートを敦賀-大阪間の延伸ルート候補から外し、今正に葬り去られようとしています その理由が、『京都を通らないから』という、露骨な我田引鉄論 今さら言うまでもないことですが、新幹線は国土の均衡ある発展を目指すために造るもの、一地方都市の為に造るものではありません その中でも、北陸新幹線は、東京-大阪間交通の二重系化という、日本という国にとって重要な使命を帯びています 重ねて言います、一地方都市の為に造るものではありません 東海道新幹線が被災して、不通になったら、どうなってしまうのでしょう リニア中央新幹線は、名古屋駅が東海道新幹線と重複しますので、東京-大阪間の完全な二重系化とは言えませんが、リスクを名古屋駅付近にピンポイント化、極小化できるとし、東京-大阪間の二重系化構築をリニアに譲るというのであれば、米原ルート (あえて言います たったの 44~50km です) をさっさと造って、リニア中央新幹線と北陸新幹線(米原以西は東海道新幹線経由)で二重系化とし、早期に新幹線ネットワークを構築するのが、我田引鉄論を排除した、最も理にかなった判断と思われます 北陸新幹線 湖西ルート ( 与党検討委員会(PT)が 候補から外したため 絶滅危惧種に 2016年3月10日)北陸地方と京阪神地区との結びつきの強さのみにクローズアップすると、両地方を最短ルートで結ぶ湖西ルートが最も有利なルートとなりますが、2016年3月10日、与党検討委員会(PT)は、北陸新幹線 湖西ルートを敦賀-大阪間の延伸ルート候補から外してしまいました
北陸新幹線 敦賀-大阪間 若狭ルート実現に向け一歩前進? 2015年8月25日京都府議会の自民党議員団と福井県議会の自民党県政会は、2015年8月25日、北陸新幹線の敦賀以西ルートについて、意見交換会を開き、京都府議員団の村田正治団長は、「(自民党会派としては)小浜(若狭)ルートでいきたいという方向をしっかり持たせていただいている」と述べ、若狭ルートの実現を目指す議員連盟を、会派内に立ち上げたいとの考えを示しました また、会合後、京都府議員団の村田団長は、「府議団の意見として、(若狭ルートという)方向性は 99%決まっている。京都府は南北に広く、(南北をつなぐ若狭ルートの)新幹線は活性化の起爆剤になる。議連の立ち上げを検討していきたい」と述べ、福井県側と連携していく姿勢を示しました この時期(2015年8月25日当時)は、まだ、小浜 ・ 京都ルート (JR西案)も出されておらず、中央リニア新幹線が 2030年代にできる可能性も示されていなかった為、派生ルート案である米原ルート、湖西ルートを退け、本来ルート案である若狭ルートに一本化することが、北陸新幹線 敦賀-大阪間 建設の近道と目されていました 新年早々 京都から不穏なニュース 北陸新幹線 小浜舞鶴京都ルートって何? 2016年1月1日2016年1月1日新年早々、敦賀から、わざわざ遠回りして、地方小都市「舞鶴市」を経由して京都に向かうという、現実離れした有り得ないルート案、我田引鉄を絵に描いたような信じられないようなルート案 「小浜舞鶴京都ルート」なるものが京都から発せられました 当選、国土交通省調査結果(2016年11月11日公表)で、費用対効果 0.7、2兆5000億円投資して、1兆7500億円の投資効果しか得られない、残り 7500億円もの巨費(税金です)を、まるまるどぶに捨てる案として、一刀両断されました 参照 「 北陸新幹線 大阪延伸 敦賀-大阪間 敦賀以西 小浜舞鶴京都ルート 」 北陸新幹線 敦賀-大阪間 小浜京都ルート (JR西案)が有力? 2016年1月22日「北陸新幹線延伸、京都ルート有力…与党でも大勢 読売新聞 01月22日 07:16」では、北陸新幹線 敦賀-大阪間で、JR西の「小浜京都ルート」案が有力になったと報じています
北陸新幹線 敦賀-大阪間 与党検討委員会(PT) 3案に絞り込み 2016年3月10日北陸新幹線の敦賀(福井県)-大阪間のルートを協議する与党の検討委員会(PT)(l※)は、2016年3月10日、これまで検討対象としてきた 5案の中から、京都駅を通らない若狭ルートと、沿線自治体から提案のなかった琵琶湖西側を通る湖西ルートを対象から外すことを確認、検討対象を、米原ルート、小浜京都ルート(JR西案)、小浜舞鶴京都ルート(西田 与党検討委員会(PT) 委員長案)の 3案に絞り込むことを決めました
※.与党の検討委員会 与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT) 北陸新幹線 敦賀-大阪間 JR西 JR東海 新大阪終点を要望 2016年3月24日北陸新幹線の敦賀(福井県)-大阪間のルートを協議する与党の検討委員会にて、2016年3月24日、JR西日本とJR東海の両社は、山陽新幹線や中央リニア新幹線などとの接続を考慮し、新大阪駅を終点とするよう要望しました 与党検討委員会(PT)では、敦賀以西のルートのうち敦賀-京都間については、これまでに 3案に絞り込んだとし、京都-大阪間については、終着駅を新大阪、天王寺(大阪市)とする 2案があり、収支採算性などを調査する候補として両案とも残すかどうかが今後の焦点となっており、与党検討委員会(PT)では、スケジュールを前倒しして、2016年4月に結論をまとめる方向が示されています 北陸新幹線 敦賀-大阪間 けいはんな学研都市経由も調査 2016年4月27日北陸新幹線の敦賀(福井県)から大阪までの延伸について議論している与党の検討委員会は、2016年4月27日、大阪の終着駅については、乗り換えを考慮、天王寺案を退け、新大阪とすること、2016年3月に決定している敦賀-大阪間の3ルートについて、建設費や所要時間などの調査を国土交通省に求めることを中間報告としてまとめました また、京都-大阪間については、大阪府箕面市周辺を通る(東海道新幹線の)北側ルートを調査対象として想定していますが、京都、大阪、奈良にまたがる「けいはんな学研都市」(関西文化学術研究都市)付近を経由する南側ルートについても「参考として」調べるよう求めています
北陸新幹線 敦賀-大阪間の運営企業はJR西日本で、JR西日本では、自らが提案した小浜京都ルート (JR西案)以外のルートについて、大阪到着まで時間がかかるなどとして難色を示しています 関西空港への延伸については、「北陸新幹線整備計画の範囲外」であることを確認する一方、検討委とは別の場で早急に検討すべきとしています 国交省は秋にも調査結果をまとめ、それを受けて検討委で議論を再開、与党として年内にもルートを決定します 北陸新幹線 敦賀-大阪間 国土交通省試算に疑問 与党聞き取り始める 2016年11月22日2016年11月18日付けの産経新聞では、「与党は(2016年11月)17日、北陸新幹線で未着工となっている福井県敦賀市以西の延伸について、同県小浜市から南下し京都経由で新大阪に至る「小浜京都ルート」とする方針を固めた」と報じましたが、実際は、所要時間や乗客数の想定等をめぐって、数々の問題点、疑問点が出されています
国土交通省が、2016年11月11日に公表した 3ルートの試算では、小浜京都ルートは建設費が 約 2兆700億円と巨額で、約 6千億円で済む米原ルートの 3.45倍もの巨額の費用が掛かることが明らかとなりましたが、与党では、経済的な便益を建設費などの総費用で割った「費用対効果」は 「1.1」で採算のめど(1.0以上)があり、所要時間も最短、運賃が安く、「国民の理解を得やすい」(政府関係者)と主張しているそうです 「費用対効果」「1.1」は、赤字路線すれすれ、政治的な配慮を感じさせる数字で、そこに 約 2兆700億円もの巨費をつぎ込むことが「国民の理解を得やすい」という感覚は、完全に国民感覚からかい離していると思うのですが ・・・ それに、建設費が 3.45倍にもなるのに、運賃 ・ 料金が安くなるというのも不思議な話で、所要時間についても、米原で乗客に乗り換えさせることを前提に試算しており、北陸新幹線をそのまま東海道新幹線に乗り入れさせれば、所要時間 45分(関西広域連合試算(2013年3月公表))と、ほとんど変わらないはずなのですが ・・・ 実際、国土交通省試算では、在来線特急より所要時間が 40分近く縮むため「新たな移動需要が生まれる」(幹線鉄道課)と主張し、開業初年度の 1キロあたりの乗客数を 現行在来線特急の 約 2.4倍の水準となる 1日平均 4万1100人としていますが、「乗客数の想定が現実的でない」(滋賀県関係者)等、その所要時間等を含め、問題点を指摘する声が強く、2016年11月22日から、与党が沿線自治体から聞き取りを始めています 参照 「 北陸新幹線 大阪延伸 敦賀-大阪間 敦賀以西 国土交通省調査結果 」 北陸新幹線 大阪延伸 敦賀-大阪間 与党PT 小浜京都ルート に決定 2016年12月20日北陸新幹線の福井県敦賀市以西のルートについて議論する与党検討委員会(与党PTの下部組織)は、2016年12月7日、国会内で検討委員会を開き、福井県小浜市、京都府京都駅を経由して新大阪駅に至る「小浜京都ルート」に一本化することで大筋合意、2016年12月14日、小浜京都ルート が適切だとする報告をまとめました
京都-新大阪間については、東海道新幹線の北側を通る北回り案か、京都府南部を通る南回り案かの判断を先送りし、2016年度内に結論を出すとのことで、今後、2兆円を超える建設費の財源確保策を探る方針で、細なルートの調査に 1~2年、環境影響評価(環境アセスメント)に 4年前後かかる見通しとしています 与党検討委員会では、与党PTが絞り込んだ 3つのルート案の中で、敦賀-大阪間の路線距離、所要時間が最短であることを第一の理由として挙げていますが、地図を見れば明らかなように、単純に敦賀駅と京都駅を直線的に結べば、湖西ルートになります 敦賀-大阪間の路線距離、所要時間が最短となる湖西ルートを先にはずし、わざわざ、人口 3万弱 ※ の小浜市 (小浜駅)に寄り道させておいて、今さら『最短』を理由に掲げるのは筋kが通らず、露骨な『我田引鉄』のそしりを免れないでしょう ※.推計人口 2016年6月1日 29,494人 (小浜市 - Wikipediaより) 京都-大阪間 北回りルート案 南回りルート案京都-大阪間に関しては、駅を設置せず直結させる北側ルート案と、JR京田辺駅と近鉄新田辺駅(いずれも京都府京田辺市)付近に新駅を設ける南側ルート案があり、与党検討委員会では、東海道新幹線の北側を走るルートが事業費などの観点で「優位」とする一方、地域開発の観点から、南側を走るルートを「有望」としています 北陸新幹線 敦賀-大阪間ルート 各県の立場 動き
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