北陸新幹線 金沢-敦賀延伸 2022年度開業予定 工事進捗状況
北陸新幹線は、整備新幹線 5路線の一つで、日本海側周りで東京と大阪間を結ぶ 約 700kmの路線として計画されています
金沢-敦賀間の北陸新幹線延伸開業は、当初計画では、2025年度が予定されていましたが、2014年12月20日、必要となる財源5400億円調達のめどがつき、建設中の整備新幹線のうち、北陸新幹線の金沢-敦賀(福井県)間の開業を3年前倒しして2022年度に開業する方針となっています
東京-長野間は、長野五輪を翌年に控えた1997年に開業し、長野新幹線と呼ばれてきましたが、18年ぶりに金沢まで延伸、新幹線の開業としては、2011年3月の九州新幹線(博多-新八代間)以来4年ぶりのこととなります
北陸新幹線 金沢-敦賀延伸 工事進捗状況
北陸新幹線 金沢-敦賀延伸 工事進捗状況は、下記となっています
用地確保(買収)率 |
工事着手率 |
|
58% |
59% |
2016年10月1日現在 |
93% |
96% |
2017年11月現在 |
※.用地買収率は買収済面積÷要買収面積、工事着手率は着工延長÷工事延長
北陸新幹線 金沢-敦賀延伸 北陸新幹線 福井駅
福井県福井市の福井駅周辺のえちぜん鉄道を高架化工事用地確保の為、既に完成している地上9メートルの高架上の北陸新幹線福井駅部(約800メートル)に、一時的に乗り入れます
2014年11月末には福井駅部につながるスロープ約210メートルの橋脚が完成し、2015年中に新幹線高架をえちぜん鉄道が走ることになります
北陸新幹線福井駅 拡張を提案 福井市長 与党PTに 2016年4月25日

 |
|
現在、北陸新幹線福井駅は一つのホームの両側に上下線が走る 1面 2線式(島式ホーム)で計画されていますが、東村新一福井市長は、2016年4月25日、北陸新幹線福井駅の利便性を確保するため、北陸新幹線福井駅の一部を東側に張り出して造り、拡張によって広い通路や待合室の空間を確保するよう、与党建設推進プロジェクトチーム(PT)の検討委員会に提案しました
現計画では、北陸新幹線福井駅は、北陸新幹線で唯一の島式ホームで、そのホーム幅は約 20メートルしかなく、そのため、駅高架下に駅務室や待合室を造ると、ホームに向かう通路が狭くなってしまいます
駅舎を東側に張り出す形で造ると、拡張したスペースに駅務室などを収容でき、広い通路を確保できます
張り出し部分は、えちぜん鉄道福井駅に合わせ幅約 17メートルとし、長さは南北に最大 80メートル、三階構造を想定しています
|
(上) 「 北陸新幹線工事進むも用地まだ7% 石川県は「白旗」福井先行開業に暗雲 福井新聞 2016年1月7日 17:42 」
(下) 「 利便性向上へ要望 新幹線駅整備で福井、敦賀市長 中日新聞 04月26日 05:00 」 より
|
北陸新幹線 金沢-敦賀延伸 北陸新幹線 敦賀駅
JR敦賀駅に併設される北陸新幹線敦賀駅は、北陸新幹線が、敦賀駅の福井方面側で、国道8号バイパスをまたぐルート設定のため、駅構内のレール位置を低くすることができないとのことで、地上約
8メートルの福井駅に比べ、高さが地上 24メートル、新幹線駅と現駅舎のホーム間の距離が約 200メートルとなる見通しで、敦賀市では、新幹線駅と現駅舎の間を「動く歩道」で結ぶことなどを要望しています

「 敦賀駅の連絡通路に動く歩道要望 在来線と新幹線駅舎に距離 福井新聞 2016年4月28日午後5時20分 」 より
敦賀市が与党PTに提示した整備イメージ図では、動く歩道は、新幹線コンコースや現駅舎~新幹線駅舎、現駅舎の跨線橋への設置を要望しており、現駅舎の跨線橋分については、ホームからのエスカレーターが接続しているため、技術的に難しいならカフェなどの店舗を置く案も求めました
動く歩道の他に、新幹線駅舎は上下移動が 20メートル程になることから、エレベーターやエスカレーターを設置し、バリアフリー化することも要望しています
建設主体の鉄道建設 ・ 運輸施設整備支援機構(鉄道 ・ 運輸機構)では、2016年6月17日、「動く歩道」の費用が、幅、長さ各 1メートル当たり
230万円と試算しました
在来線の既存通路が 55メートル、新幹線ホームへとつなぐ新設通路が 60メートル、残りは新幹線ホームでの移動分で、検討委では、技術的な問題から既存部分での動く歩道の設置は困難としており、新幹線ホームの構造は現時点で不明ですが、仮に
60メートル設置した場合、往復で少なくとも 2億76百万円が必要になる計算で、鉄道 ・ 運輸機構では、混雑時の歩行者密度などの調査を踏まえて設置の可否などを検討していくとしています
敦賀市では、駅西側を市の玄関口として捉え、新幹線開業を見据えた投資を行っており、新幹線駅舎が東側に離れての建設計画となった為、駅西地区への乗客誘導が喫緊の課題として浮上、新幹線のホーム下に在来線の特急ホーム新設の検討にも危機感を募らせています
北陸新幹線 敦賀駅 国8結ぶ道路を整備 敦賀市最短ルート案 バス待機場 2016年6月20日
敦賀市は、2016年6月20日、北陸新幹線 敦賀駅 駅舎から国道 8号バイパスまでを最短で結ぶルートアクセス道路の計画図案を、市会新幹線対策特別委員会で示し、木ノ芽川との間に挟まれた新幹線の駅前広場については、限られた地形の中でタクシーやバスの待機場などを整備するとしています
図案は敦賀市が現在計画しているもので、ルートの詳細や道路の構造、事業主体などについては今後、福井県やJR西日本、国交省、鉄道建設 ・ 運輸施設整備支援機構と協議が進められます

「 新幹線敦賀駅、国8結ぶ道路を整備 市が最短ルート案、
バス待機場も 福井新聞 06月21日 18:24 」 より
|
|
アクセス道路の基本的な構造は、片側 1車線の往復 2車線道路で、新幹線駅前広場からきらめきスタジアムまでは、自転車歩行者道を設置する計画で、国道8号バイパスには新たに右折レーンを設ける方向で調整しており、アクセス道路周辺の市道の取り付けについても検討されます
新幹線駅前広場は、新たにできる新幹線敦賀駅東側に整備、気比神宮など観光地や中心市街地が広がる既存のJR駅西側の広場に配慮した広さを想定
|
乗降場は身障者用を含めて一般用車両 5台分、タクシー 2台、バス 2台分を整備する計画ですが、新幹線駅の出入り口の場所によって、台数は今後、変動する可能性があるとしています
大阪-北陸エリア間 フリーゲージトレイン(FGT) 導入問題
国土交通省やJR西日本は現在、北陸新幹線の敦賀延伸に合わせて北陸ルートにレール幅の広い新幹線と狭い在来線を直通運転できるフリーゲージトレイン(FGT)を導入し、大阪-北陸エリア間で乗り換えなしで直通できるようにする計画ですが、金沢-敦賀間の北陸新幹線延伸開業を3年前倒しした場合、FGTの開発は間に合わないとされており、敦賀駅での乗換の利便性の向上が求められています
北陸新幹線 金沢-敦賀延伸 新幹線初 道路との併用橋 新九頭竜橋(仮称)
北陸新幹線の延伸工事が進む福井県内で、日本でも数少ない鉄道と道路の併用橋、しかも、新幹線史上初となる、新幹線と道路が一体となった、新幹線と道路の併用橋、新九頭竜橋(仮称)が建設されています

 |
|
新九頭竜橋(仮称)は、福井駅の北東およそ 5km、福井市内の九頭竜川へ新たに架けられる橋です
長さは415m、新幹線と道路併用の下部工一体構造で、中央に北陸新幹線が通り、その両側に、少し間を空けて、それぞれ、幅 3.5m x 2車線の車道、及び、幅
3.0mの歩道からなる、福井県道福井森田丸岡線が通ります
鉄道と道路の併用橋には、道路の下を鉄道が走る構造の瀬戸大橋や関空連絡橋、道路と鉄道が並行する長野電鉄の村山橋(長野市と須坂市のあいだを流れる千曲川に架かる橋)などがあるものの、国内では数少なくいもので、しかも新幹線との併用橋は、初めてのこととなります |
(上) 新九頭竜橋(仮称)イメージ図 (下)新九頭竜橋(仮称) 図面(平面図)
「 新九頭竜橋(仮称)工事 一般県道福井森田丸岡線(福井市寺前町から福井市上野本町) 福井県ホームページ 」 より
 
 
北陸新幹線 金沢-敦賀延伸 新九頭竜橋(仮称進捗状況 【写真】 2016年12月中旬
(左上) 写真1.橋りょう工事の全景状況(写真の手前が九頭竜川の上流になります)
(右上) 写真2.橋りょう工事を実施中(左岸より)
(左中) 写真3.橋りょう工事を実施中(右岸より)
(右中) 写真4.盛土区間の工事を実施中(福井市寺前町)
(左下) 写真5.盛土区間の工事を実施中(福井市寺前町)
「 新九頭竜橋(仮称)工事 一般県道福井森田丸岡線(福井市寺前町から福井市上野本町) 福井県ホームページ 」 より
|
北陸新幹線 金沢-敦賀延伸 新九頭竜橋(仮称) 新幹線と道路の併用橋 とした理由
道路の建設主体である福井県の福井土木事務所によると、1995年(平成7年)3月に道路建設の都市計画が決定した際は、新幹線と道路で別々に橋を建設する予定でした
その後、北陸新幹線の整備計画が進むにつれ、道路橋の建設地近くに新幹線の橋も架かることが明らかとなり、また、コスト縮減、工期短縮のほか、橋脚を共用すれば橋脚の本数減となり、河川への影響も抑えられることから、福井県は、2006年(平成18年)4月、新幹線と一体的に整備するよう都市計画を変更しました
北陸新幹線 金沢-敦賀延伸 新九頭竜橋(仮称) 新幹線の風圧の問題
福井土木事務所によると、新九頭竜橋(仮称)は、ほとんどの列車が停車すると想定されている福井駅から約 5kmと近いため、新幹線が減速していること、新幹線が通る部分には防音壁を設ける予定であること、そして、道路よりも少し高い場所を新幹線が通ることから、列車通過時における風圧の影響は少ないと考えているそうです
2017年1月現在、河川部の橋脚はほぼ完成し、道路の橋げたなどの建設が進められており、開通時期は、北陸新幹線が金沢駅から福井県の敦賀駅まで延伸される
2022年度末の予定で、道路については未定ですが、福井土木事務所によると新幹線を優先しつつ、できるだけ早い開通を目指しているそうです
北陸新幹線 金沢-敦賀延伸 ルート図 福井県 あわら市周辺~福井市北部

北陸新幹線 金沢-敦賀間 線路縦断面図 「 整備新幹線ルート図/北陸ルート図:北陸新幹線 」 より
北陸新幹線 金沢-敦賀延伸 敦賀近郊 ラムサール湿地 通過問題
鉄道建設・運輸施設整備支援機構は、2015年5月8日、北陸新幹線金沢-敦賀間の中池見湿地(福井県敦賀市樫曲)付近のルートについて、ラムサール条約に登録された同湿地を横切らないように変更し、地下水への影響を抑える新ルートが、国から認可されたと発表しました
新ルートは、従来の認可ルートから南東方向に最大160メートルずらしており、湿地南東に隣接、水源の一つとなっている「深山(みやま)」を貫くトンネルについて、北側出入り口の位置も17メートルほど高くなります
また、「中池見湿地」を保全するため、その地下にNATM工法で建設する北陸新幹線のトンネルを防水型の円形断面に変更することになり、通常のNATM工法の馬てい形の断面より掘削量が増えるため、トンネルの完成時期も当初予定の2019年11月から2020年夏にずれ込む見通しとなりました
ラムサール条約は、水鳥の生息地として重要な湿地を保全する国際条約で、北陸新幹線の延伸区間(金沢-敦賀間)に建設する深山トンネル(延長768m)は、ラムサール条約に登録された湿地の片隅を通ります
北陸新幹線の福井県内ルートをめぐっては、もともと、2002年の環境影響評価(アセスメント)実施時に想定した「アセスルート」では、中池見湿地を横切っていなかったのですが、分断される集落があるとして、認可ルートでは、集落の分断をできるだけ避けるよう湿地寄りに設定され、その結果、湿地の一部を横切る形となり、今度は、環境への影響が懸念されるとして、機構が専門家でつくる検討委を設けて検討してきたところで、検討委では、当初計画通り、「動植物、水環境のいずれにも影響の少ない『アセスルート』が望ましい」とする結論をまとめていました
変更されたルートは、検討委が「望ましい」と提言したアセスルートを基本に、従来の認可ルートから南東にずらして湿地の横断を回避するとともに、トンネル南側では、集落の分断を避けるため、認可ルートに近づけ、これまで検討されてきたルートの中で最も急なカーブを描くS字カーブ区間となり、機構の担当者は、「速度の制限をすることになる」としましたが、所要時間への影響度合については調査中としています
工期については、鉄道建設・運輸施設整備支援機構では、当初計画から3年早めた2023年春頃の開業予定への影響はなく、2023年春頃の開業予定は変えないとしていました
北陸新幹線 金沢-敦賀延伸 北陸新幹線 白山駅(仮称) 設置問題 2016年11月16日
北陸新幹線 金沢-敦賀延伸区間では、小松、加賀温泉、芦原温泉、福井、南越(仮称)の 5駅をつくる予定で工事が進められていますが、2016年11月10日、与党の検討委員会(PT)で、金沢と小松の中間に「白山駅」をつくる案が示されました

「 北陸新幹線「白山駅」に社長難色 朝日新聞 2016年11月17日 12:32 」 より
|
|
新駅の設置(工事実施計画の変更)には、財源や収支採算性の確保のほか、JR西の同意が必要です
JR西日本の来島達夫社長は、2016年11月16日、北陸新幹線で、延伸工事中の金沢(石川県)-敦賀(福井県)間に、新駅の「白山駅」(石川県白山市)をつくる案について、「2022年度末の敦賀開業に向け、限られた時間の中で工事が進んでいる。この時期になって、新しい駅というのは非常に難しい条件」としています
|
白山駅の予定地近くにあるJR北陸線松任駅の特急利用者は、1日平均 100~200人にとどまり、北陸新幹線 金沢-敦賀延伸開通後、北陸新幹線 白山駅について、「仮に新駅をつくっても、利用者数が相当少ないという懸念がある。総合的に収支、採算が合うかどうかをクリアしなければいけない」との見解を示しています
また、新幹線の停車駅が一つ増えるとダイヤや速達性の問題が発生するほか、運行管理システムの手直しやコストアップにつながることも課題として挙げています
白山駅は、石川県の谷本正憲知事が、2016年11月10日、与党福井駅先行開業等検討委員会で提案、建設主体の鉄道建設 ・ 運輸施設整備支援機構は、工期が
7年8ヶ月~9年3ヶ月、建設費は 約 100億~150億円との試算です
北陸新幹線 金沢-敦賀延伸 北陸新幹線 白山駅(仮称) 設置断念 2017年3月15日
石川県などが設置を求めていた「白山駅」(新駅仮称)(石川県白山市)を設置する案について、JR西日本が難色を示していたこともあり、与党PTは、2017年3月15日、断念することを正式に決定しました |
北陸新幹線 金沢-敦賀延伸 金沢-福井間 2020年 先行開業の行方
2020年開催の東京五輪に間に合わせるため、金沢-福井間を先行して、2020年に開業させる検討が行われており、2015年8月28日、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)の作業部会は、2022年度開業予定の北陸新幹線金沢-敦賀間の延伸計画のうち、金沢-福井間については「2020年度先行開業の可能性はある」とする報告書をまとめました
金沢-福井間の延伸について、石川、福井両県が用地買収の担当者を倍増させたことで「着工前倒しのめどが立ちつつある」とし、工期も工法の見直しにより短縮が可能と判断、検査や試運転を短期間に集中的に実施すれば、2020年度末の先行開業は可能と結論づけ、前倒し実現に必要な追加投資額は、130億~160億円程度と見込まれていましたが、入札の方法を変更するなどのコスト削減によって増加分を吸収し、金沢-敦賀間の現行事業費1兆1600億円の増額は不要としています
この報告書を受け、国土交通省では、同日(2015年8月28日)、「早期開業に最大限努力する」との見解を示し、政府与党は、具体的な計画策定に乗り出しましたが、2020年度への2年の前倒しは困難との立場は変えておらず、前倒し期間を短くしたうえで、福井を含む金沢-敦賀間を同時に開業することも視野に政府・与党間で調整を進める方針です
福井先行開業について、技術的な課題、まず工期が間に合うか、九頭竜川、手取川の架橋工事、福井駅周辺で進むえちぜん鉄道の高架化事業との調整、埋蔵文化財調査の前倒し完了と工事の急速施工が前提、用地買収、通過駅を前提としている福井駅をターミナル駅にできるかという問題等難問が山積み、また、折り返し機能や白山車両基地程ではなくとも終電後に車両を留置するための車庫の設置が必要となり、その建設コストも小さくないとの指摘もあり、敦賀延伸開業後は、それらが無駄な二重投資となります
九頭竜川橋 工期短縮
全国初の新幹線と自動車道の併用橋となる全長約410メートルの九頭竜川橋は、2019年度末までの完成工期で発注手続きを終えていますので、2020年度を目指す先行福井開業時には、完成している予定です
ただし、金沢延伸開業の際には、豪雪地帯を走る北陸新幹線の課題として、冬期の車両の試運転を2冬に渡って実施しています
同等の試験が必要としますと、2020年の東京五輪前に開業するには、2017年度末までには、九頭竜川橋が完成している必要があり、大幅な工期の短縮が求められる上、6月から4カ月間は、梅雨や台風で川が増水する出水期にあたり、この期間は国の通達により、原則工事ができなくなるため、工期短縮には夜間工事を行うなど、かなりな難題が待ち受けています
福井駅拡張整備 車両基地新設
2009年に完成した北陸新幹線福井駅は、ホームを挟んで2本の線路(1面2線)で造られていますが、一時的に終端駅となる敦賀駅や金沢駅は、2ホーム4線路(2面4線)の構造で、福井駅先行開業の為に北陸新幹線福井駅を2面4線にするとなると、周辺の用地買収など、新たな設備投資が必要になりますが、北陸新幹線福井駅部は、西側の在来線JR福井駅と、東側に設置されるえちぜん鉄道の高架橋に挟まれる形になっていて、拡張用の用地確保は容易ではありません
また一般的に終端駅が受け入れる車両数は、駅だけではまかないきれないため、駅以外に車両を置くための施設が必要になり、北陸新幹線金沢駅では、同駅の西約12キロに、白山総合車両所(石川県白山市)を建設、通常ダイヤの場合、金沢駅で1編成、白山総合車両所で9編成の新幹線が翌朝まで待機(点検含む)する運用となっています
えちぜん鉄道高架化工事との調整
北陸新幹線福井駅の東側を走ることになるえちぜん鉄道は、現在、2018年10月の完成予定で高架化工事を行っており、2015年9月からは既に完成している新幹線の高架0.8キロを含む新幹線用地で仮線運行を始め、その間に現線路とほぼ同じ場所に、えち鉄用の高架をつくる計画です
えち鉄の高架化工事に伴う仮線運行では、平行する新幹線用地を、2018年秋まで、高架0.8キロを含む延長約1.8キロ分間借りする予定で、そのため約1キロ分の新幹線高架橋の着工は2018年10月以降を予定しています
2冬の試運転期間を考慮すると、2020年度に先行開業する為には、新幹線とえち鉄の高架工事を並行して行う必要があり、えち鉄は高架工事期間中、仮線運行等できなくなり、福井駅近辺を運休させ、バスなどで代行輸送する等の対策が必要になります
2015年9月23日、えちぜん鉄道では、間借りする北陸新幹線福井駅の高架で、定期運行を始めるのを前に、近隣住民向け試乗会が開かれています
用地取得問題 谷本石川県知事 福井先行開業は無理 2016年1月4日
福井県内での2015年度内の工事発注、着工率は約5割に達する一方、福井県内の用地取得率(面積換算) 7%、福井駅以北でみると、福井県内の取得率は
18%、支障物件約80戸、石川県内の取得率は 22%、支障物件約280戸あり、谷本石川県知事は、2016年1月4日の会見で、用地取得の遅れを理由に、「(先行開業は)無理」「敦賀開業を前提に取得を早めたい」と話しています
|