北陸新幹線 金沢延伸 長野-金沢間 2015年3月14日開業 |
北陸新幹線 金沢延伸 長野-金沢間 2015年3月14日開業北陸新幹線長野-金沢間 約 230kmが、2015年3月14日に延伸開業、最高速度は 260kmで、東京から金沢までは最速 2時間28分、富山までは 2時間8分で結ばれ、これまでよりそれぞれ 1時間19分、1時間3分短縮されました 東京-金沢間の料金は、普通車指定席で、1万4120円、グランクラスは、2万6970円で、1都3県からの観光、ビジネス目的の旅行客は、石川県で年 約 32万人、富山県で 約 21万人増えると見られ、宿泊費や飲食費などを含めた経済波及効果は、石川県で 約 124億円、富山県で 約 88億円が見込まれています |
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「 北陸新幹線 - Wikipedia 」 より |
北陸新幹線は、整備新幹線 5路線の一つで、日本海側周りで東京と大阪間を結ぶ 約 700kmの路線として計画されています 東京-長野間は、長野五輪を翌年に控えた 1997年に開業し、長野新幹線と呼ばれてきましたが、18年ぶりに金沢まで延伸、新幹線の開業としては、2011年3月の九州新幹線(博多-新八代間)以来 4年ぶりのこととなります |
東京駅-上越妙高駅間は、JR東日本、上越妙高駅-金沢駅間は、JR西日本によって運行されます 北陸新幹線 のダイヤ ( 2015年3月14日開業時 )かがやき東京-金沢間を、最速2時間28分-2時間34分、金沢-長野間を、1時間5分で結ぶ速達タイプで、最速便は上下1本の1往復、東京-金沢間10往復、停車駅は、上野、大宮、長野、富山、最速便は上野通過となります ビジネスマンや観光客の利便性を高めるため、朝夕の時間帯に集中させ、午前6~10時台と、午後4~9時台に5往復ずつとなります 開業日から5月の大型連休を含み6月末まで、1日10往復の定期便に1日3往復の臨時列車を加えた、1日13往復運転となり、臨時列車のうち、1往復は新高岡に停車、新高岡へは、金沢発の上りが午前7時半ごろ、東京発の下りは午後10時半ごろに到着する予定です
金沢駅から始発の「かがやき」に乗れば、午前9時前に東京駅に到着でき、東京駅発の最終に乗れば、日付が変わる午前0時前に金沢に着くことができ、越後湯沢経由で在来線と上越新幹線を乗り継ぐ現行ダイヤに比べ、金沢からの日帰りで、東京での滞在時間が2時間15分長くなり、12時間32分となります 東海道新幹線のおかげで、東京から大阪への日帰り出張が多くなったように、東京-金沢間も日帰り圏内になりそうです はくたか各駅タイプの『はくたか』は、東京-金沢間を最速 2時間50分、平均 3時間5分~6分、東京-金沢間で14往復、長野-金沢間で1往復の計15往復で、ほぼ1時間に1本運行されます
つるぎ富山-金沢間を結ぶシャトルタイプの『つるぎ』は、最速22分、全列車が新高岡に停車し、1日18往復運転されます 富山県内発着の特急「サンダーバード」「しらさぎ」が金沢発着に変更されるため、富山発を午前6~7時台、金沢発を午後の23時台に各2本設け、早朝や深夜に乗り継ぎしやすいように配慮されています
北陸新幹線 の料金 ( 2015年3月14日開業時 )国土交通大臣は、2014年12月17日、JR東日本、JR西日本が申請していた北陸新幹線長野-金沢間の特急料金を認可しました 大人、普通車指定席、通常期の料金は、下表となります
※1.上越新幹線と在来線特急『はくたか』(越後湯沢乗換え) ※2.競合する飛行機に比べて3000円~4000円程度安くなるよう設定 所要時間は、東京-富山間が現在の上越新幹線~『はくたか』ルートより1時間3分短い2時間8分、東京-金沢間では1時間19分短い2時間28分になります 「上越妙高駅」は、新潟県南西部にあり、旧高田市と旧直江津市が合併してできた、新潟県第3位の人口を持つ上越市へ設けられる駅で、この駅を境に、東側はJR東日本、西側がJR西日本の管轄となります 高田と直江津は在来線の駅名として残り、営業列車の終点である金沢駅から福井方面へ約10kmの場所には、JR西日本の北陸新幹線用車両基地として、「白山総合車両所」が設けられました 北陸新幹線 JR西がネット早割導入 2015年2月14日からJR西日本は、乗車14日前までにインターネット予約サイト「e5489(イーゴヨヤク)」で予約すれば、正規料金と比べて割安で乗車できる「スーパー早特きっぷ」を山陽・九州新幹線で販売しているのと同様、インターネットでの事前予約で運賃を割り引く「早割切符」を、北陸新幹線にも導入することを発表しました 北陸新幹線の乗車券発売開始は、開業1ヶ月前となる2015年2月144日午前10時で、早割切符も同時刻から受け付けとなります 福井-東京間 北陸新幹線 VS 東海道新幹線 乗り比べ福井-東京間で、北陸新幹線利用と東海道新幹線利用を比べてみたところ、微妙な差ですが、やはり従来ルートの東海道新幹線利用の方がやや有利にも見えますが、利用時間や住んでる地域によって、有利不利が分かれる、東京から見た際のちょうど中間点に位置する地域と言えそうです
※運賃・料金は、通常期の指定席利用 福井-長野間では、これまで在来線を複数回乗り継ぎ、約4時間半掛かっていたところ、最速2時間2分で結ばれます 在来線への影響北陸新幹線の金沢開業に伴い、並行在来線(信越線と北陸線)の長野-金沢間は、JRから第三セクターに移管され、多くの区間で運賃が値上げされる他、大阪方面と北陸を結ぶ特急「サンダーバード」、名古屋方面と北陸を結ぶ「しらさぎ」は金沢止まりとなります 北陸新幹線 はくたかの速達化金沢延伸開業後の北陸新幹線では、東京-金沢間で、速達タイプの「かがやき」と各駅停車タイプの「はくたか」を運行することになっていますが、所用時間は、1駅の停車で4分余分にかかるとされており、JR西日本では、「はくたか」の長野、群馬県での停車駅を絞り込むことで時間短縮する準速達型の運行も検討されています JRでは、2014年8月に、「かがやき」の停車駅を金沢、富山、長野、大宮、上野、東京の6駅で、一部列車で上野を通過させ、「はくたか」は、さらに新高岡、黒部宇奈月温泉、糸魚川、上越妙高、上野にも全列車を停車させると発表しています 北陸新幹線 最高速度 時速 260km約 50年前に開業した東海道新幹線始め、その後開業した山陽新幹線、東北新幹線も当初は、最高速度 210km でしたが、その後スピードアップを重ね、今では、東海道新幹線 285kn、山陽新幹線 300km、東北新幹線(宇都宮-盛岡間) 320kmと、後から開業するほど、最高速度も速くなっています ところが、最新の新幹線である北陸新幹線の最高速度は、時速 260km 北陸新幹線は、整備新幹線(※)として造られたため、最高速度が、法律によって 時速 260km と定められており、そのため、東北新幹線についても、宇都宮-盛岡間 最高速度 320kmに対し、盛岡-新青森間や北海道新幹線についても同様、最高速度は 260km となっています 約 40年も前に造られた法律ですので、当時との技術水準は比べるべくもなく、言い方を変えれば、法律を改正してしまえば、少なくとも法律上の制約は無くなり、技術条件、環境条件等の物理的な条件のみで、スピードアップが可能となります 実際、JR東日本では、2013年6月から、東北新幹線の盛岡以北で時速320キロの高速走行試験を行っており、公式には、「走行安全性や車内の快適性などの各種技術開発要素に関する基礎データの取得のため」としていますが、北海道新幹線 札幌延伸をにらみ、整備新幹線区間での 最高速度 260kmの壁を破るための動きと思われます
「 北海道新幹線に勝機はあるか? 深読みチャンネル 読売新聞(YOMIURI ONLINE) 4-5 」 より編集 東京-大宮間、大宮-高崎間は、旧国鉄が東北 ・ 上越新幹線を建設する際、騒音対策で沿線自治体などと交わした約束に基づき、最高速度が、それぞれ、時速 110キロ、240キロに制限されています 北陸新幹線 スピードアップへの課題営業上の課題新幹線(鉄道)には、4時間の壁と言われるものがあり、それを超えると、飛行機が優位、それより短いと新幹線(鉄道)優位とされています 東北 ・ 北海道新幹線では、東京-新函館北斗間で、4時間を少し超える程度に収まりましたので、ある程度の競争力を備えることができましたが、札幌延伸時には、今の整備新幹線速度では、到底、飛行機に太刀打ちできませんので、せっかく、東京-札幌間をつないでも、区間利用者ばかりで、肝心の東京-札幌間は、相変わらず飛行機利用ばかりでは、莫大な投資を回収できず、営業的に立ちいきません その為、民間企業であるJR東日本では、東北 ・ 北海道新幹線のスピードアップは必須と考えていることと思われます 対して、北陸新幹線んでは、東京-金沢間で約 2時間半のため、現状で充分な競争力を持っており、これ以上のスピードアップの為の投資には、消極的になっているものと思われます 物理的な課題路線の大半が山岳地帯を通る北陸新幹線では、地形から受ける制約も多く、実際に最高速度の時速 260kmで走行できるのは、東京-金沢間(約 450km)のおよそ半分程度となっています
「 北陸新幹線に時間短縮の壁…速度制限や減速区間 読売新聞 2016年1月24日 17:31 」 北陸新幹線 金沢開業 直後3日間の様子開業3日間の速報データでは、JR東の高崎-軽井沢間は前年比185%の約4万7900人、平均乗車率は57%、JR西の上越妙高-糸魚川間は在来線特急「はくたか・北越」との比較で前年比306%の約8万4000人が利用し、平均乗車率は48%、18席限定の最上級グランクラスでも利用状況は、JR東、JR西ともに80%台となり、山陽新幹線の平均乗車率が54%であることを考えると、好調な滑り出しと言えそうです 北陸新幹線では、停車駅の少ない「かがやき」が1日10本、各駅停車の「はくたか」は14本、それぞれ東京-金沢間を往復し、開業に合わせて廃止された、越後湯沢から金沢などを1日13往復していた在来線特急「はくたか」に比べ大幅に本数が増え、車両数も、在来線特急「はくたか」の6両または9両編成に比べ、北陸新幹線は12両編成となり、大幅に輸送力が増強されています 北陸新幹線 金沢開業 開業月(2015年3月)の様子延伸区間の長野-金沢間と東京-長野間のそれぞれについて、平均乗車率は、49% と 62% で、東京-長野間の輸送人員は前年(2014年)の約 2倍と、とても好調で、ゴールデンウィークは既に一部列車が満席となっていて、「かがやき」は最大1日8往復、増発される予定です 上越妙高-糸魚川(新潟県糸魚川市)間で、最速型「かがやき」の平均乗車率は 56%、停車駅の多い「はくたか」は 43%で、利用者数は49万人、高崎(群馬県高崎市)-軽井沢(長野県軽井沢町)間で、「かがやき」が 63%、「はくたか」が 71%、東京駅と長野駅を結ぶ「あさま」は 53%、利用者数は約 90万人で、前年同期の約1.9倍となり、「かがやき」と「はくたか」には専任の客室乗務員が付く最上級座席「グランクラス」についても、乗車率はJR東、JR西管内とも 70%を超えていて、東北新幹線の約 50%と比べても高い数字となっています 北陸新幹線 長野-金沢間 騒音問題 2016年1月28日環境基本法に基づき、環境省が沿線各県に委託して行った初めての調査で、金沢−長野間の住宅地81地点、商工業地8地点で、線路から25メートル離れた場所で測定したで、石川県内では、住宅地 14地点のうち 7地点で基準を超え、富山県内も、50地点のうち 22地点で基準を超える等、石川県、富山県沿線を中心に、長野-金沢間沿線ルートの 42%の地点で環境基準が未達成だったことが判明しました 騒音基準として、住宅地は 70デシベル以下、商工業地は 75デシベル以下という基準を開業時に達成するとの努力義務があり、今回の調査では、商工業地はすべてクリアしていましたが、住宅地は 37地点で基準値の 70デシベルを超えていました 70デシベルは、騒がしい街頭など、かなり大きな声を出さないと会話できない」ほどの騒音とされます 北陸新幹線を建設した鉄道建設 ・ 運輸施設整備支援機構では、「結果として基準を達成できない所ができてしまった」とし、防音壁のかさ上げや吸音板の設置といった対策を講じ、それでも困難な地域は家屋の防音工事などに助成するとしています 北陸新幹線 長野-金沢間 利用者 在来線特急の約 3倍に 2016年4月13日2015年3月14日開業に長野-金沢間が延伸開業した北陸新幹線は、開業前の在来線特急の約 2.2倍と想定されていた利用者が、想定を上回る約 3倍で推移、関東と北陸間の乗客が多いとみられる新潟県の上越妙高-糸魚川(いといがわ)間の利用者数の集計で、開業 397日目となる 2016年4月13日、利用者数が 1000万人に到達、1日当たりの乗客数は、約2万5000人でした 沿線の名所への観光客数も大幅に伸びており、国特別名勝 兼六園(金沢市)の2015年度の来園者数は 309万人で、前年度の 1.5倍となりました |
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