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政府の情報収集衛星 光学6号機を載せたH2Aロケット 38号機は2018年2月26日午後11時半頃、移動発射台に載せた状態で大型ロケット組立棟から搬出、約
480メートル離れた発射地点へ移動しました
H2Aロケット 38号機は定刻に打ち上げられました
SRBA分離 正常に上昇飛行中
第1段分離 第2段燃焼開始 上昇飛行中
打ち上げ後10分経過 正常に飛行中
第2段燃焼停止 まもなく衛星分離見込み
衛星の正常分離確認 打ち上げは成功しました
引き続き H2Aロケット 38号機 情報収集衛星 光学6号機に関する最新情報は、本ページにてお知らせします |
JAXA H2Aロケット 38号機 情報収集衛星 光学6号機 打ち上げ日時 について
MHI(三菱重工業)とJAXA(宇宙航空研究開発機構)は、2018年2月25日、JAXA H2Aロケット 38号機 情報収集衛星 光学6号機 打ち上げ日時
について、下記発表を行いました
三菱重工業株式会社及び国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、情報収集衛星光学6号機を搭載したH-IIAロケット38号機(H-IIA・F38)の打上げについて、下記のとおり決定しましたのでお知らせいたします。
記
打上げ日 : 平成30年2月27日(火)
打上げ時刻 : 13時34分00秒(日本標準時)
打上げ時間帯 : 13時34分00秒~13時48分00秒(日本標準時)
打上げ予備期間 : 平成30年2月28日(水)~平成30年3月26日(月) |
|
JAXA H2Aロケット37号機 主要諸元 (参考)
名称 |
H-ⅡAロケット 37号機 (H2A202型) |
全長 |
53 m |
全備質量 |
286 t (人工衛星の質量は含まず) |
誘導方式 |
慣性誘導方式 |
|
|
第1段 |
固体ロケット
ブースタ
(長秒時燃焼
モータ) |
第2段 |
衛星
フェアリング
(4S型) |
全長 |
37 m |
15 m |
11 m |
12 m |
外径 |
4.0 m |
2.5 m |
4.0 m |
4.0 m |
質量 |
114 t |
151 t (2本分) |
20 t |
1.4 t |
推進薬質量 |
101 t |
130 t (2本分) |
17 t |
- |
推力 |
1,100 kN |
5,003 kN |
137 kN |
- |
燃焼時間 |
390 |
100 |
530 |
- |
推進薬種類 |
液体水素
液体酸素 |
ポリブタジエン系
コンポジット
固体推進薬 |
液体水素
液体酸素 |
- |
推進薬供給方式 |
ターボポンプ |
- |
ターボポンプ |
- |
比推力 |
440 s |
283.6 s |
448 s |
- |
姿勢制御方式 |
ジンバル
補助エンジン |
可動ノズル |
ジンバル
ガスジェット装置 |
- |
主 要 搭 載
電 子 装 置 |
誘導制御系機器
テレメータ送信機 |
- |
誘導制御系機器
電波航法機器
テレメータ送信機
指令破壊装置 |
- |
推力、比推力は、真空中 固体ロケットブースタは最大推力で規定
JAXA H2Aロケット 37号機 飛行計画 (参考)
H2Aロケット 37号機 (H-ⅡA F37)は、気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C)、および、超低高度衛星技術試験機「つばめ」(SLATS)を搭載し種子島宇宙センター大型ロケット第
1射点より打ち上げられます
H2Aロケット 37号機は、打上げ後まもなく機体のピッチ面を方位角 110度へ向けた後、所定の飛行計画に従って太平洋上を飛行します
打上げ 約 1分31秒後に固体ロケットブースタの燃焼を終了、約 1分48秒後(以下、時間は打上げ後の経過時間を示す)に分離、衛星フェアリングを
約 4分5秒後に分離、約 6分38秒後に H2Aロケット 第 1段主エンジンの燃焼を停止、約 6分46秒後に H2Aロケット 第1段を分離します
引き続き、約 6分55秒後に H2Aロケット 第 2段エンジンの 第 1回目の燃焼が開始され、約 15分6秒後に燃焼を停止、約 16分21秒後に近地点高度
約 788km、遠地点高度 約 806km、軌道傾斜角 98.68度の太陽同期準回帰軌道上で 気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C)を分離します
その後、H2Aロケットは慣性飛行を続け、約 57分46秒後に H2Aロケット 第 2段エンジンの 第 2回目の燃焼を開始、約 57分54秒後に燃焼を停止、再び慣性飛行を続け、約
1時間45分45秒後に H2Aロケット 第 2段エンジンの 第 3回目の燃焼を開始、約 1時間46分53秒後に燃焼停止、約 1時間48分4秒後に近地点高度
約 450km、遠地点高度 約 643km、軌道傾斜角 98.3度の楕円軌道上で超低高度衛星技術試験機「つばめ」(SLATS)を分離します
JAXA H2Aロケット 37号機 打ち上げシーケンス (参考)
JAXA 「平成29年度 ロケット打上げ計画書 気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C)/超低高度衛星技術試験機「つばめ」(SLATS)/H-IIAロケット37号機(H-IIA・F37)PDF」 より
JAXA H2Aロケット 37号機 飛行経路 (参考)
JAXA 「平成29年度 ロケット打上げ計画書 気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C)/超低高度衛星技術試験機「つばめ」(SLATS)/H-IIAロケット37号機(H-IIA・F37)PDF」 より
JAXA H2Aロケット37号機 落下物 落下予想区域 時間 (参考)
情報収集衛星 「情報収集衛星光学5号機」 とは (参考)
H2Aロケット28号機が搭載する「情報収集衛星光学5号機」は、2009年に打ち上げられ、現在、設計寿命(5年)を迎えた「情報収集衛星光学3号機」の後継となる予定で、撮影能力の向上により、従来より小さな物や細かい動きが識別できるとされています
現在、情報収集衛星は、「光学衛星」と「レーダー衛星」の各2基が北極と南極の上空を通る高度400~600kmの極軌道を回っており、地球上のあらゆる地点を、1日1回以上撮影できる運用体制が、当初計画より10年遅れとなる
2013年(平成25年)4月に確立、現在は、2015年(平成27年)2月1日に打ち上げられた「情報収集衛星 レーダ予備機」を合わせ、5基で運用されています
情報収集衛星とは
情報収集衛星 (Information Gathering Satellite : IGS)の法令上の定義は、「我が国の安全の確保、大規模災害への対応その他の内閣の重要政策に関する画像情報の収集を目的とする人工衛星」である(内閣官房組織令第四条の二第2項第1号)となっていて、1998年の北朝鮮による弾道ミサイル発射を受けて導入されました
国の安全保障や災害関連の情報を集めるのが目的で、内閣衛星情報センターによって運用され、収集された画像は、内閣官房の内閣情報調査室によって分析されていますが、安全保障に関わる情報収集衛星の情報や撮影した画像は、2014年施行された特定秘密保護法の特定秘密に指定されいて、公開されません
災害状況の把握など、安全保障目的以外への活用例として、内閣官房のホームページでは、2014年11月、小笠原諸島周辺でサンゴを密漁しているとみられる中国漁船の動向を情報収集衛星を使って調べ、分析した結果が公開され、中国漁船が昼の間、島から離れ、夜になると、日本の領海に入る動きを繰り返していることが分かったのは、情報収集衛星の成果とされています
こうした情報収集衛星の開発費等として、2015年度の予算案では、614億円が計上されています
「光学衛星」
宇宙空間の上空から日中の晴天時に、通常のデジカメと同様、可視光で地上を撮影するのが「光学衛星」です
「情報収集衛星光学5号機」 の識別可能な物体の大きさは、地上の車の種類が判別できるレベルである約30センチとみられ、約1メートルであったの光学1号機と比べ解像度は約3倍、約60センチとされる光学3号機の2倍へと高性能化されています
「レーダー衛星」
電波望遠鏡と同様の原理を用いて、夜間や悪天候でも雲を突き抜けて地上を撮影できるのが「レーダー衛星」です
今回打ち上げた「レーダ衛星予備機」の基本性能は、運用中の3、4号機と同じですが、信頼性を向上させていて、地上にある1メートルの物体を見分ける能力があるとされています
JAXA H2Aロケット 打ち上げ基準
JAXAでは、全長 53メートル、重さ 286トンの H2Aロケットを安全、確実に打ち上げる為、打ち上げ基準が設定されています
従来の基準では、氷結層雲について、その厚さ 1.8km以内のみで判断していましたが、今回の打ち上げから、氷結層雲に関する基準が改められ、今後は、厚さ1.8km以上でも、レーダーで雲の内部状態を測定、反射強度が規定以下であれば、打ち上げ可能となります
これまで、H2Aロケットの打ち上げでは、氷結層雲による打ち上げ延期が 8機で発生していましたが、新基準で評価すると、その半分は打ち上げが可能なケースだったとのことで、今後は、打ち上げ延期の減少が期待され、コストダウンにも繋がります
2016年(平成28年)2月12日(金)に予定していた、H2Aロケット 30号機 の打ち上げでは、「射場近辺に規定以上の氷結層を含む雲(別紙参照)の発生が予想されること、および打上げ作業に支障のある強風が予想されることから、2016年(平成28年)2月17日(水)に、打上げ」が延期されました
打ち上げ基準 |
氷結層雲の厚さ |
1.8km以内 |
ただし、厚さ1.8km以上でも、レーダーで雲の内部状態を測定、反射強度が規定以下であれば、打ち上げ可能 (H2Aロケット 30号機 打ち上げ時から適用) |
風速 (最大瞬間風速) |
20.9m/s |
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氷結層とは、雲の中で温度が0度から-20度になっている部分のことで、雲の中に氷の粒の層があるような状態になっています
氷結層雲等、H2Aロケット打ち上げの制約についての詳細は、「JAXA H2Aロケット とは 特徴 性能 制約 高度化計画」をご参照下さい
H2Aロケット H2Bロケット 打ち上げ回数 成功率
H2Aロケット 38号機 情報収集衛星 光学6号機 打ち上げ成功により、H2Aとしての打ち上げ成功回数は、38機打ち上げ中、37機の成功で、成功率は
97.4 %、同じエンジン (LE-7A ※) を使用している「H2B」を合わせた成功回数は、44機打ち上げ中、43機の成功となり、成功率は
97.8 % となっています
国際的な信頼性の基準は 95 % とされています
※ LE-7A
LE-7Aは、H-IIロケット第一段に使われていたLE-7エンジンの改良型で、宇宙開発事業団(現JAXA)が、三菱重工業、石川島播磨重工業と共に開発した液体燃料ロケットエンジンで、H-IIAロケットの第一段に1基、H-IIBロケットの第一段には2基使用されています |
H2A と H2Bは、三菱重工業が製造、H2A 13号機からは打ち上げ業務も、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から三菱重工業(MHI )に移管されています |
H2A H2B ロケット および 世界の主力大型ロケット 打ち上げ回数 成功率
日本は、大型ロケット打ち上げの成功率では、世界でもトップクラスですが、打ち上げ回数では、主要各国 地域より 1桁少ないのが実情です
国 地域 |
ロケット名 |
打上回数 |
成功回数 |
成功率 |
日本 |
H2A |
38 |
37 |
97.4 % |
H2B |
6 |
6 |
100 % |
H2A + H2B |
44 |
43 |
97.8 % |
アメリカ |
アトラス |
387 |
340 |
87.9 % |
ファルコン |
19 |
15 |
78.9 % |
ヨーロッバ |
アリアン |
221 |
210 |
95.0 % |
ロシア |
プロトン |
401 |
354 |
88.3 % |
中国 |
長征 |
201 |
191 |
95.0 % |
諸外国のデーターは、「 2015年1月21日現在 三菱重工業調べ 」
ロケット打ち上げ ライブ中継 JAXA 種子島ライブカメラ ロケット打ち上げ 見学場所
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参考情報
情報収集衛星の詳細、及び、 打ち上げ 構築 スケジュールにつきましては、下記をご参照下さい
JAXA 情報収集衛星 (IGS) 打ち上げ 構築 スケジュール
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