JAXA H2Aロケット 40号機 観測衛星 いぶき2号 ハリーファサット 打ち上げ |
JAXA H2Aロケット 40号機 温室効果観測衛星 いぶき2号 UAE ハリーファサット 打ち上げ温室効果ガス観測技術衛星2号「いぶき2号」(GOSAT-2)、及び、観測衛星「ハリーファサット(KhalifaSat)」を搭載したH-IIAロケット40号機(H-IIA・F40)が、種子島宇宙センター 大型ロケット発射場より、2018年(平成30年)10月29日(月) 13時08分00秒(日本標準時)定刻、MHI (三菱重工業株式会社)、および、JAXA (国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)によって打ち上げられました ロケットは計画どおり飛行し、打上げから約16分09秒後に「いぶき2号」を、約24分15秒後に観測衛星「ハリーファサット(KhalifaSat)」を正常に分離したことを確認、H2Aロケット 40号機の打ち上げは成功しました |
情報収集衛星 光学6号機を搭載 打ち上げられる H2Aロケット38号機 鹿児島県南種子町 種子島宇宙センター 2018年2月27日午後1時34分 |
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JAXA H2Aロケット40号機 主要諸元
推力、比推力は、真空中 固体ロケットブースタは最大推力で規定 JAXA H2Aロケット 40号機 飛行計画H-ⅡA・F40は、「いぶき2号」及び「KhalifaSat」、小型副衛星5基を搭載し種子島宇宙センター大型ロケット第1射点より打ち上げられ、ロケットは、打上げ後まもなく機体のピッチ面を方位角106度へ向けた後、所定の飛行計画に従って太平洋上を飛行します 打上げ約1分48秒後に固体ロケットブースタの燃焼を終了し、約2分6秒後(以下、時間は打上げ後の経過時間を示す)に分離、上部衛星フェアリングを約4分20秒後に分離し、約6分38秒後には第1段主エンジンの燃焼を停止し、約6分46秒後に第1段を分離します 引き続いて、約6分55秒後に第2段エンジンの燃焼が開始され、約15分26秒後に燃焼を停止し、約16分16秒後に高度約613km、軌道傾斜角97.84度の太陽同期準回帰軌道上で「いぶき2号」を分離した後、約19分56秒後に下部衛星フェアリングを分離し、約24分21秒後に近地点高度約595km、遠地点高度約613km、軌道傾斜角97.82度の太陽同期準回帰軌道上で「KhalifaSat」を分離します なお、「KhalifaSat」分離時は地上局から不可視範囲を飛行中のため、地球周回後の地上局可視範囲にて記録データを再生して分離を確認、「KhalifaSat」を分離後、ロケットは慣性飛行を続け、約33分20秒から約51分00秒までに小型副衛星分離機構に対し分離信号を送出します JAXA H2Aロケット 40号機 打ち上げシーケンスJAXA 「平成30年度 ロケット打上げ計画書 温室効果ガス観測技術衛星2号機「いぶき2号」(GOSAT-2)/KhalifaSat/小型副衛星/H-IIAロケット40号機(H-IIA・F40)」 より JAXA H2Aロケット 40号機 飛行経路JAXA 「平成30年度 ロケット打上げ計画書 温室効果ガス観測技術衛星2号機「いぶき2号」(GOSAT-2)/KhalifaSat/小型副衛星/H-IIAロケット40号機(H-IIA・F40)」 より 「いぶき2号」などを載せたH-IIA 40号機は打ち上げ後、南の方向に飛行、高度 約 600kmの、地球ほぼ南北に回る太陽同期準回帰軌道に各衛星を投入します この軌道は衛星に当たる太陽光の角度、また衛星が観測する際に地表に当たる太陽光の角度もつねにほぼ一定で、なおかつ数日ごとに同じ地域の上空に戻ってくることができるという特徴をもち、地球の定常的な観測に適しています 今回はすべての衛星をほぼ同じ軌道に投入するため、H-IIA 37号機で行われたような、各衛星をそれぞれ異なる軌道に投入することは行いません JAXA H2Aロケット40号機 落下物 落下予想区域 時間
JAXA H2Aロケット40号機 搭載衛星 (ペイロード)
JAXA 「平成30年度 ロケット打上げ計画書 温室効果ガス観測技術衛星2号機「いぶき2号」(GOSAT-2)/KhalifaSat/小型副衛星/H-IIAロケット40号機(H-IIA・F40)」 より 通算 3件目の商業打ち上げ観測衛星 ハリーファサット (KhalifaSat) の打ち上げは、三菱重工が MBRSCから受注したもので、同社とH-IIAにとって通算 3件目の商業打ち上げとなります 三菱重工は 2007年に、JAXAから H-IIA の技術の移転を受け、打ち上げ輸送サービス(商業打ち上げ業務)を開始、2009年には韓国航空宇宙研究院(KARI)から「コンプサット3(KOMPSAT-3)」の打ち上げを受注、2012年にJAXAの地球観測衛星「しずく」との相乗りで打ち上げに成功しました 2件目は、2013年、衛星通信業界の大手のひとつである、カナダの衛星通信会社テレサットから、通信衛星「テルスター12V」の打ち上げを受注、2015年、相乗りではない純粋な商業打ち上げとして初めての打ち上げに成功しました そして、同 2015年、MBRSC(当時はEIAST)から今回のハリーファサットの打ち上げを受注、翌 2016年には、同 MBRSCから、2020年打ち上げ予定の火星探査機「ホープ(HOPE)(al-Amal)」の打ち上げを受注、また、2017年には、英国の衛星通信会社インマルサットから、2020年打ち上げ予定の通信衛星の打ち上げ契約を受注しています 衛星打ち上げ受注を積み重ねることができている理由について、三菱重工では「打ち上げ成功率が高いこと、そして『オンタイム打ち上げ』率が高いこと」を挙げています 三菱重工は、「H-IIAの打ち上げ成功率は、世界の中でも1、2位を争うほど高い。さらにH-IIAは、打ち上げ日を一度決めると極力変えず、決まった日にきちんとあげる『オンタイム打ち上げ』率も高いという付加価値もある。これらが評価された結果だと分析している」としています 他のロケット会社では、Overselling、すなわち実際に打ち上げができる最大数を超えて受注を取る傾向があり、その結果、ちょっとしたことで打ち上げ時期が遅れてしまいますが、三菱重工では、そうしたことが起こらないよう、確実に守れる打ち上げ時期を決め、顧客に提示しているということです とくにホープ(HOPE)のような火星探査機は、打ち上げが可能な時期(ウィンドウ)が限られており、ある時期を逃すと、次に打ち上げができるのは 約 2年後にまでずれてしまい、また、インマルサットのような衛星通信会社の衛星も、顧客に通信、インフラのサービスを提供している以上、打ち上げが遅れることでサービス開始時期も遅れることは避けたいという事情があります そうした点から、"時間が守れるロケット"であるH-IIAが、徐々に信頼を獲得し、選ばれ始めているのでは分析しているということです JAXA H2Aロケット 打ち上げ基準JAXAでは、全長 53メートル、重さ 286トンの H2Aロケットを安全、確実に打ち上げる為、打ち上げ基準が設定されています 従来の基準では、氷結層雲について、その厚さ 1.8km以内のみで判断していましたが、今回の打ち上げから、氷結層雲に関する基準が改められ、今後は、厚さ1.8km以上でも、レーダーで雲の内部状態を測定、反射強度が規定以下であれば、打ち上げ可能となります これまで、H2Aロケットの打ち上げでは、氷結層雲による打ち上げ延期が 8機で発生していましたが、新基準で評価すると、その半分は打ち上げが可能なケースだったとのことで、今後は、打ち上げ延期の減少が期待され、コストダウンにも繋がります 2016年(平成28年)2月12日(金)に予定していた、H2Aロケット 30号機 の打ち上げでは、「射場近辺に規定以上の氷結層を含む雲(別紙参照)の発生が予想されること、および打上げ作業に支障のある強風が予想されることから、2016年(平成28年)2月17日(水)に、打上げ」が延期されました
氷結層とは、雲の中で温度が0度から-20度になっている部分のことで、雲の中に氷の粒の層があるような状態になっています H2Aロケット H2Bロケット 打ち上げ回数 成功率JAXA H2Aロケット 40号機 温室効果観測衛星 いぶき2号 UAE ハリーファサット 打ち上げ成功により、H2Aとしての打ち上げ成功回数は、40機打ち上げ中、39機の成功で、成功率は 97.5 %、同じエンジン (LE-7A ※) を使用している「H2B」を合わせた成功回数は、47機打ち上げ中、46機の成功となり、成功率は 97.9 % で、世界最高水準を維持しています 国際的な信頼性の基準は 95 % とされています
H2A H2B ロケット および 世界の主力大型ロケット 打ち上げ回数 成功率日本は、大型ロケット打ち上げの成功率では、世界でもトップクラスですが、打ち上げ回数では、主要各国 地域より 1桁少ないのが実情です
諸外国のデーターは、「 2015年1月21日現在 三菱重工業調べ 」 ロケット打ち上げ ライブ中継 JAXA 種子島ライブカメラ ロケット打ち上げ 見学場所
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