JAXA イプシロンロケット 4号機 革新的衛星技術 実証1号機 打ち上げ |
JAXA イプシロンロケット 4号機 革新的衛星技術 実証1号機 打ち上げ
打ち上げられる固体燃料ロケット「イプシロン」4号機(18日午前9時50分、鹿児島県肝付町で) 「 イプシロン打ち上げ成功…人工流れ星衛星を分離 読売新聞 2019年1月18日 13:06! 」 より
イプシロンロケット 4号機の概要イプシロンロケットは、M-Vロケット、及び、H-ⅡAロケットで培った技術を最大限に活用して開発した3段式固体ロケットで、イプシロンロケット 4号機(ε-4)では、第 3段の上に衛星の軌道投入精度を高めるため小型液体推進系(PBS:Post Boost Stage)を搭載します イプシロンロケット 4号機(ε-4)では、小型液体推進系(PBS)に加え、新たに開発した複数衛星搭載構造(ESMS:Epsilon Satellite Mount Structure)、及び、キューブサット放出装置(E-SSOD:Epsilon Small Satellite Orbital Deployer)を搭載、小型実証衛星 1号機、3基の超小型衛星、3基のキューブサットの 計 7基から構成される革新的衛星技術実証 1号機の打上げを行います ※,革新的衛星技術実証1号機は以下の7基の衛星で構成されています 小型実証衛星1号機(JAXAがスタートアップ企業の力を利用して開発) 超小型衛星:MicroDragon、RISESAT、ALE-1 キューブサット:OrigamiSat-1、Aoba VELOX-IV、NEXUS
イプシロンロケット 4号機 概要 ロケットの形状 打ち上げ施設の配置
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イプシロンロケット 4号機 主要諸元 |
名称 | イプシロンロケット 4号機 | ||||
全長 | 26.0 m | 全備質量 | 95.7 t (ペイロードの質量は含まず) | ||
誘導方式 | 慣性誘導方式 | ||||
1 段モータ | 2 段モータ | 3 段モータ | 小型液体 推進系 ※3 |
フェアリング | |
全長 | 11.7 m | 4.0 m | 2.2 m | 2.8 m | 9.6 m |
外径 | 2.6 m | 2.6 m | 1.4 m | 2.0 m | 2.6 m |
質量 | 74.5 t | 17.2 t | 2.8 t | 0.6 t | 0.7 t ※1 |
推進薬質量 | 66.0 t | 15.0 t | 2.5 t | 0.1 t | - |
推力 ※1 | 2350 kN | 446 kN | 100 kN | 0.2 kN | - |
燃焼時間 | 108 s | 129 s | 88 s | 721 s | - |
推進薬種類 | コンポジット 推進薬 |
コンポジット 推進薬 |
コンポジット 推進薬 |
ヒドラジン | - |
推進薬供給方式 | 固体推進薬 | 固体推進薬 | 固体推進薬 | 調圧方式 | - |
比推力 ※2 | 284 s | 295 s | 299 s | 231 s | - |
姿勢制御方式 | 3 軸姿勢制御 (TVC/SMSJ) |
3 軸姿勢制御 (TVC/RCS) |
スピン方式 | 3軸姿勢制御 (スラスタ) |
- |
主 要 搭 載 電 子 装 置 |
レートジャイロ パッケージ 横加速度計測装置 |
第2段ハードウェア I/F装置 データ収集装置 電波航法機器 |
誘導制御計算機 慣性センサユニット データ収集装置 テレメータ送信機 |
- |
※1 : フェアリング投棄分の質量 |
イプシロンロケット 3号機 強化型イプシロンロケット (参考)イプシロンロケット 3号機により高性能小型レーダ衛星(ASNARO-2)を打ち上げ、強化型イプシロンロケット(オプション形態)及び低衝撃型衛星分離機構の飛行実証を行う イプシロンロケット 3号機は、オプション形態(PBS(小型液体推進系)付)、低衝撃型衛星分離機構搭載 イプシロンロケット 3号機 強化型イプシロンロケット プロジェクトの目的固体ロケットは即時性が高く、戦略的技術として重要であるとともに、小型衛星用の輸送手段として適していることから、今後の小型衛星の打上げ需要に対応していくとともに、我が国の自立的な宇宙輸送システムを持続的に確保する あらせ等の小型科学衛星やASNARO-2等の小型衛星(国内・海外)の打上げ需要に対応するため、性能向上開発(打上げ能力向上、衛星包絡域の拡大)を実施する (*1) PBS(Post Boost Stage):3段燃焼終了後、衛星分離までの姿勢と軌道を制御し、液体ロケット並みの軌道投入精度(高度誤差±20km)を実現するための小型液体推進システム。(参考)海外の固体ロケットの軌道投入精度 Vega:±15km、 PSLV:±35km 強化型イプシロンロケット 「 JAXA | イプシロンロケット3号機について 」 より
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イプシロンロケット 3号機 飛行実証項目 (PBS) (参考)強化型イプシロンのPBSは、大型推進薬タンクの開発およびラムライン推進系(*1)の削除などを実施し、システムのシンプル化(信頼性向上)を実現
強化型イプシロンロケット 「 JAXA | イプシロンロケット3号機について 」 より |
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イプシロンロケット 3号機 飛行実証項目 (低衝撃型衛星分離機構) (参考)
強化型イプシロンロケット 「 JAXA | イプシロンロケット3号機について 」 より |
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イプシロンロケット 4号機 飛行計画イプシロンロケット 4号機 (ε-4)は、革新的衛星技術実証 1号機を搭載し、内之浦宇宙空間観測所M台地より打ち上げられ、打上げ後まもなく機体のピッチ面を方位角121.4度へ向けた後、所定の飛行計画に従って太平洋上を飛行します 第 1段を打上げ 約 2分41秒後(以下、時間は打上げ後の経過時間)に、第 2段を 約 6分30秒後に、第 3段を 約 9分54秒後に分離します 引き続き、約 14分39秒後から 約 19分39秒後まで、及び、約 43分17秒から 約 49分49秒まで小型液体推進系(PBS)の燃焼を行い、約 51分55秒後に高度 約 500km、軌道傾斜角 97.24度の太陽同期軌道で小型実証衛星1号機を分離します 小型実証衛星 1号機を分離後、ロケットは飛行を続け、約 1時間3分20秒から 約 1時間10分00秒までに超小型衛星、及び、キューブサットに対し分離信号を送出します イプシロンロケット 4号機 飛行経路通常、人工衛星の打ち上げは、地球の自転力を利用するため、地球の自転方向、西から東(下の地図では左から右方向)へ向かって打ち上げます イプシロンロケット 4号機では、搭載衛星を地球観測衛星の多くで使われる太陽同期軌道、太陽同期準回帰軌道に投入するため、見かけ上逆方向(東から西方向)への投入軌道をとります 「 平成30年度ロケット打上げ計画書 革新的衛星技術実証1号機/イプシロンロケット4号機(ε-4) (PDF:2.1MB)」 より イプシロンロケット 4号機 落下物の海面落下時間帯 落下予想区域
小型実証衛星 1号機の概要
小型実証衛星1号機 外観図 (上図)ロケット収納時 (下図)軌道上 小型実証衛星1号機 主要諸元
超小型衛星 および キューブサットの概要革新的衛星技術実証プログラムの公募により選定された 3つの超小型衛星(MicroDragon,RISESAT, ALE-1)と 3つのキューブサット(OrigamiSat-1, Aoba VELOX-IV, NEXUS)から構成され、それぞれ、衛星産業の国際競争力の獲得 ・ 強化、宇宙利用拡大、新たなイノベーション創出、宇宙産業のビジネス創出、並びに、人材育成促進を目的に、各提案者が軌道上実証を行います なお、超小型衛星およびキューブサットについて、ロケットへの引渡し遅延や不具合等の問題が発生し、打上げ時期に影響を与える場合には、ダミー等に変更して打ち上げることがあります
希望の場所で、夜空に流れ星を・・・ エールワン(ALE-1) / 株式会社ALE
世界初の金属球を落下させて「流れ星」を作る人工衛星 エールワン(ALE-1) が、イプシロンロケット4号機で、鹿児島県肝付町から打ち上げられます 2020年春、広島県周辺の瀬戸内海上空で実験する予定で、衛星を開発したのは、宇宙エンタメとして事業化を目指す、宇宙ベンチャー「ALE(エール)」(本社・東京)です 衛星は縦横 各 60センチ、高さ 80センチ、重さ 68キロで、打ち上げ後、高度 約 500キロで分離、ゆっくり降下しながら姿勢制御などの試験を 約 1年続け、2020年春の実験に備えます 流れ星の「もと」となる金属の粒は、(「ALE(エール)社内で数人しか知らない」、青、緑、オレンジの 3色に光る特殊な素材ということで、直径 約 1センチの粒が放出されると、大気圏で熱せられ、高度 60~80キロメートルで光る流星となるとのことです 落下速度は通常の流れ星より遅く、最大 10秒ほど輝く予定、地上試験では狙い通りに光らせることに成功したということで、「願いごとを3回は唱えられます」と、同社は話しています 安全性については、宇宙で衛星から物体を放出するのは前例がなく、国際宇宙ステーション(ISS)や、ほかの衛星に衝突する可能性がないかJAXAと検討を重ね、粒を放出する方向や速度、位置などを高精度に制御するシステムを開発、運用や装置の安全審査基準も作っています 放出の高度は、ISS軌道より低い 390キロに下げ、粒が上空で燃え尽きることも確認したとのことで、「衛星を持つ他国が、これなら大丈夫と言ってくれる基準にした」とのことです 日本上空で発光させるためには、粒を豪州上空で放出する必要があり、粒は発光するまで 15分間で 約 7千キロ飛行するため、放出角度が 1度でもずれれば、発光場所は数十キロずれるとのことで、東北大や神奈川工科大などの協力をうけ、精度の高い放出装置を作り上げ、放出精度のテストも繰り返し行っているとの事です
打ち上げ ライブ中継 (参考)
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