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JAXA H2Aロケット 30号機 X線天文衛星 ひとみ 打ち上げ


JAXA H2Aロケット 30号機 X線天文衛星 ひとみ (ASTRO-H) 打ち上げ



X線天文衛星 ASTRO-H (すざく後継機)を搭載したH-IIAロケット30号機は、2016年(平成28年)2月17日(水) 17時45分00秒、種子島宇宙センター 大型ロケット発射場より、MHI (三菱重工業株式会社)、および、JAXA (国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)によって、打ち上げられました

X線天文衛星 ASTRO-H は、打上げ後約 14分 15秒、正常に分離、所定の軌道に投入され、打ち上げは成功、X線天文衛星 ASTRO-H は、「ひとみ」と命名、また、X線天文衛星 「ひとみ」 (ASTRO-H)からの電波を、19時40分 内之浦局で受信、太陽電池パドルの展開が正常に行われたこと、衛星の状態が正常であることが確認されました


H-IIAロケット30号機では、打上げ能力の余裕を利用して、相乗り小型副衛星(ピギーバック衛星)も合わせて打ち上げられています


H2Aロケット25号機 打ち上げ写真

写真は、H2Aロケット25号機
JAXAデジタルアーカイブス

打上げロケット H2Aロケット30号機
(H-IIA F30)
H2A202型
4m径フェアリング (4S型)
打上げ日 2016年(平成28年)
2月17日(水)
打上げ時刻 17時45分 (日本標準時)
打上げ時間帯 17時45分~18時30分
(日本標準時)
打上げペイロード X線天文衛星(ASTRO-H)
ChubuSat-2、ChubuSat-3、
鳳龍四号
米国商業超小型衛星群 ※
打上げ時の天候 晴れ 北西の風 5.1m/s
気温 10.9°C
打上げ予備期間 ※ 2016年(平成28年)
2月13日(土)~2月29日(月)
打上げ場所 種子島宇宙センター
大型ロケット発射場
打上げ実施 三菱重工業株式会社
宇宙航空研究開発機構

米国商業超小型衛星群は、衛星搭載機構から8基の超小型衛星を分離します
打上げ予備期間の打上げ予定時間帯は、打上げ日毎に設定されます
海面落下時間帯は、打上げ後の経過時間です




JAXA H2Aロケット30号機 主要諸元



JAXA H2Aロケット 30号機 形状 (H2A202型)

JAXA H2Aロケット 30号機 形状 (H2A202型)

JAXA 「平成27年度 ロケット打上げ計画書
X線天文衛星(ASTRO-H)/小型副衛星/H-IIAロケット30号機(H-IIA・F30)
」 より



名称 H-ⅡAロケット 30号機 (H2A202型)
全長 53 m
全備質量 286 t (人工衛星の質量は含まず)
誘導方式 慣性誘導方式
第1段 固体ロケット
ブースタ
第2段 衛星
フェアリング
(4S型)
全長 37 m 15 m 11 m 12 m
外径 4.0 m 2.5 m 4.0 m 4.0 m
質量 114 t 151 t  (2本分) 20 t 1.4 t
推進薬質量 101 t 130 t  (2本分) 17 t
推力 1,100 kN 5,003 kN 137 kN
燃焼時間 390 100 530
推進薬種類 液体水素
液体酸素
ポリブタジエン系
コンポジット
固体推進薬
液体水素
液体酸素
推進薬供給方式 ターボポンプ ターボポンプ
比推力 440 s 283.6 s 448 s
姿勢制御方式 ジンバル
補助エンジン
可動ノズル ジンバル
ガスジェット装置
主 要 搭 載
電 子 装 置
誘導制御系機器
テレメータ送信機
誘導制御系機器
レーダトランスポンダ
テレメータ送信機
指令破壊装置

推力、比推力は、真空中 固体ロケットブースタは最大推力で規定





JAXA H2Aロケット 30号機 飛行計画



JAXA H2Aロケット 30号機 (H-ⅡA F30) は、ASTRO-H (すざく後継機)、および、小型副衛星(ピギーバック衛星)を搭載し、種子島宇宙センター大型ロケット第1射点より打ち上げられ、打上げ後まもなく機体のピッチ面を方位角 104度へ向けた後、太平洋上を飛行します


H2Aロケット 30号機は、固体ロケットブースタを打上げ約 1分 48秒後 (以下、時間は打上げ後の経過時間を示す)に、衛星フェアリングを約 4分 15秒後に分離、約 6分 38秒後には 第 1段主エンジンの燃焼を停止、約 6分 46秒後に第 1段を分離、約 6分 52秒後に 第2段エンジンの燃焼が開始、約 13分 24秒後に燃焼を停止、約 14分 14秒後に 高度約 575km、軌道傾斜角 31.0度の円軌道上で ASTRO-Hを分離します


H2Aロケット 30号機は、ASTRO-Hを分離後も、慣性飛行を続け、約 22分 34秒から 37分 34秒までの間に、小型副衛星搭載機構に対し分離信号を送出します




JAXA H2Aロケット 30号機 打ち上げシーケンス



項番 事 象 打上げ後
経過時間
高度 慣性速度
1 リフトオフ 0 分 0 秒 0 km 0.4 km/s
2 固体ロケットブースタ 燃焼終了 1 分 39 秒 48 km 1.5 km/s
3 固体ロケットブースタ分離 1 分 48 秒 56 km 1.5 km/s
4 衛星フェアリング分離 4 分 15 秒 170 km 2.5 km/s
5 第1段主エンジン燃焼停止 (MECO) 6 分 38 秒 311 km 4.8 km/s
6 第1段 第2段分離 6 分 46 秒 322 km 4.8 km/s
7 第2段エンジン第1回始動 (SEIG) 6 分 52 秒 330 km 4.8 km/s
8 第2段エンジン燃焼停止 (SECO) 13 分 24 秒 579 km 7.6 km/s
9 ASTRO-H分離 14 分 14 秒 579 km 7.6 km/s
10 ChubuSat-2分離 22 分 34 秒 575 km 7.6 km/s
11 ChubuSat-3分離 27 分 34 秒 573 km 7.6 km/s
12 鳳龍四号分離 32 分 34 秒 571 km 7.6 km/s
13 米国商業超小型衛星分離開始 37 分 34 秒 569 km 7.6 km/s




JAXA H2Aロケット 30号機 飛行経路



JAXA H2Aロケット 30号機 飛行経路

JAXA 「平成27年度 ロケット打上げ計画書 X線天文衛星(ASTRO-H)/小型副衛星/H-IIAロケット30号機(H-IIA・F30)」 より





JAXA H2Aロケット 30号機 搭載 X線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H )



X線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H ) 主要諸元



X線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H )は、ブラックホール、超新星残骸、銀河団など、X線やガンマ線で観測される高温 高エネルギーの天体の研究を通じて、宇宙の構造とその進化の解明を行うことを目的とする天文衛星です


X線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H )は、「すざく」の後継として開発され、JAXA(宇宙航空研究開発機構)、NASA(米航空宇宙局)をはじめ、国内外の大学、研究機関の 200人を超える研究者が開発に参加、日本側の費用負担は、打ち上げ費を含め 310億円、大規模な国際協力で開発されたX線天文学の旗艦ミッションで、4種類の新型観測システムが搭載され、現行機 「すざく」に比べ、10倍から 100倍も暗い天体の分光観測が可能となります



JAXA H2Aロケット 30号機 搭載 X線天文衛星(ASTRO-H) 軌道上外観図

X線天文衛星(ASTRO-H)
軌道上外観図

JAXA 「平成27年度 ロケット打上げ計画書
X線天文衛星(ASTRO-H)/小型副衛星/
H-IIAロケット30号機(H-IIA・F30)
」 より

新世代の科学衛星 X線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H )は、

1.初めてのマイクロカロリメータによる超高分解能分光観測、
2.硬X線望遠鏡による10-80キロ電子ボルト(keV)の高精度撮像分光観測、
3.0.3keVから600keVまでの3桁以上もの広帯域の高感度同時観測を通じて、

ブラックホールの周辺や超新星爆発など高エネルギーの現象に満ちた極限宇宙の探査や高温プラズマに満たされた銀河団の観測を行い、宇宙の構造やその進化を探ることを目的としています


項目 諸元
名称 X線天文衛星(ASTRO-H)
予定軌道 計画値 決定値
種類 円軌道
遠地点高度 575.0km 576.5km
近地点高度 574.0km 574.4km
軌道傾斜角 31度 31度
周期 96.2分 96.2分
設計寿命 3年
質量 約 2.7 t
発生電力 EOL(End of Life) 3年 3500W
ミッション機器 硬X線望遠鏡 HXT:Hard X-ray Telescope
軟X線望遠鏡 SXT-S,SXT-I:Soft X-ray Telescope-S,-I
硬X線撮像検出器 HXI:Hard X-ray Imager
軟X線分光検出器 SXS:Soft X-ray Spectrometer
軟X線撮像検出器 SXI:Soft X-ray Imager
軟ガンマ線検出器 SGD:Soft Gamma-ray Detector



X線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H ) 名前の由来



JAXAでは、「ひとみ」命名の由来について、瞳は目の中で光を吸い込む部分であり、観測対象のブラックホールは「宇宙の瞳」ともいえることから、衛星「ひとみ」で「宇宙の瞳」を観測するとし、「熱い宇宙の中を見る」との意味もあり、また、竜の絵に瞳を書き込んだ途端に、竜が天に昇ったという「画竜点睛(がりょうてんせい)」の故事を引き合いに、衛星「ひとみ」はエックス線天文学において、最も肝要なミッションになってほしいとの願いも込めたということです

尚、東京大学中須賀 ・ 船瀬研究室で開発され、現在運用中の超小型衛星PRISMの愛称も「ひとみ」で、今回のASTRO-Hの命名にあたり、同研究室には「ひとみ」を用いることの了解を頂いているとのことです




X線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H ) クリティカル運用期間終了 2016年2月29日



JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)は、2016年2月29日、X線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H )について、冷却システムの立上げ、軟X線分光検出器(SXS :Soft X-ray Spectrometer)の試験動作、伸展式光学ベンチ(EOB :Extensible Optical Bench)の伸展など、重要なシーケンスが正常に実施されたことを確認、衛星の状態は正常で、クリティカル運用期間(※1)を終了すると発表しました

打上げ後、2016年2月17日より、SXSの冷却システムを試験運用のため動作させ、2016年2月22日、絶対温度50ミリ度(摂氏マイナス273.1度)に到達したことを確認し、今後、衛星搭載機器の初期機能確認を約1ヶ月半、その後キャリブレーション(較正)観測(※2)を約1ヶ月半かけて実施する予定です

(※1).クリティカル運用期間
ロケットから衛星が分離した後、衛星の太陽電池パドル等の展開、姿勢制御機能、冷却システム立上げ完了、EOB伸展及び衛星を追跡管制する地上系設備の機能の確認など、衛星の一連の健全性を確立するまでの期間

(※2).キャリブレーション(較正)観測
衛星に搭載された観測機器の個性を把握し、観測精度を高めるために、これまでによく観測されてきた天体などを観測すること




X線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H ) 通信途絶 2016年4月1日



X線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H )は、2016年3月26日の運用開始時(午後4時40分頃)に衛星からの電波を正常に受信できず、2016年3月26日深夜から27日未明にかけ、それぞれ 3~4分間電波が 2度届いていますが、その後は通信が途絶えています


倉敷科学センター(岡山県倉敷市)が、2016年3月28日夜、成功した撮影画像では、7秒周期で明るさが変化しており、X線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H )はぐるぐるとスピンしている可能性があります

宇宙空間をレーダーで監視している 米国防総省 戦略軍統合宇宙運用センター は、2016年3月27日、2016年3月26日17時20分頃、高度 575キロで地球を周回しているX線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H )の周辺に 5個の物体があるのを確認したと発表、2016年3月27日深夜(日本時間)、「ひとみが 5個の物体に分解した」という情報をツイッターで公表、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)では、2016年3月27日18時40分頃、同センターから「ひとみの周辺に複数の物体がある」という連絡を受けています


JAXAは、2016年4月1日、会見を開き、X線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H )の中で何らかの異常が発生し、一部が破損したのではないかという見方を示す一方、本体から分かれたとみられる物体は大きさが 1メートル前後とみられるものの、衛星のどの部分かは分からないとし、破損の原因としては、宇宙ゴミがぶつかった可能性は低いとみているとのことです

JAXAは、破損したとみられる物体が確認されたあとも、ごくまれに数秒間だけ、衛星から電波が届くこともあることから、衛星の機能はある程度残っている可能性があるとみて、引き続き、復旧の可能性を探る考えを示しました



X線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H ) 姿勢制御系異常で高速回転 破損か 2016年4月8日



JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)は、2016年4月8日、交信不能になっているX線天文衛星 「ひとみ」 について、姿勢制御系の異常で機体が高速回転し、太陽電池パネルなどが分離した可能性があると発表、姿勢を変化させる装置や化学エンジン、センサーを含めた姿勢制御系を中心に調査し、原因の絞り込みを進めています

姿勢異常は、2016年3月26日午前4時10分頃から始まったとみられ、当初のゆっくりとした回転から、最後に交信した同 9時52分から分離したと推定される同10時40分前後までに、高速回転などの異常が起きた可能性があり、東京大などの観測結果から、X線天文衛星 「ひとみ」 は、現在約 5.2秒に 1回の高速で回転していると推定

X線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H )は、構造上 3秒に 1回以上の回転で、太陽電池パネルや打ち上げ後に展開したX線望遠鏡などが分離する恐れがあります



X線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H ) 復旧断念 2016年4月28日



JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)は、2016年4月28日、交信不能になっているX線天文衛星 「ひとみ」 について、下記の理由から、復旧の見込みがなく、今後の運用を断念し、原因の究明に専念すると発表しました

(1) 物体の分離に至る推定メカニズムについてシミュレーションを含めた解析の結果がほぼ確定し、構造的に弱い部位である太陽電池パドルが両翼とも根元から分離した可能性が高い

(2) 物体が分離した後も電波を受信できていたことを根拠とし、通信の復旧の可能性があると考えていたが、得られた電波の周波数が技術的に説明できないこと等から、受信した電波はASTRO-Hのものではなかったと判断される

また、複数の海外機関からも太陽電池パドルの両翼分離を示唆する情報を得たことから、これらの情報に基づき、JAXAでは、今後衛星が機能回復することは期待できない状態にあるとの判断に至りました

JAXAでは、衛星の復旧に向けた活動は取りやめ、今後、今回の異常に至った原因究明に専念することとし、ASTRO-Hとしての設計/製造/検証/運用の各段階において今回の事態に至った要因を調査し、背後要因も含めた原因を徹底的に究明するとしています

参考補足資料 「 X線天文衛星ASTRO-H「ひとみ」の今後の運用に係る補足説明資料 」 JAXAより




X線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H ) NECがJAXAに5億円支払いで 調停成立 2017年9月5日



打ち上げから 1ヶ月余りで損壊し、運用を断念したX線天文衛星 「ひとみ」 ( ASTRO-H )について、JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、2017年9月5日、運用を担当していたNECがJAXAに解決金5億円を支払う内容で、東京簡裁で調停が成立したと発表しました

2016年(平成28年)2月17日に打ち上げられたX線天文衛星 「ひとみ」は、約 1ヶ月後の2016年3月26日に姿勢異常を起こした後、太陽電池パネルが分離するなど機体が大きく損壊、観測継続が不可能となりました


その後のJAXAの調査で、運用を担当していたNECが、姿勢制御プログラムの修正業務において、修正したプログラムに誤りがあり、ひとみが分解する原因の一つになったとして、2017年2月、JAXAは東京簡裁にNECの責任を問う民事調停を申し立てていました

X線天文衛星 「ひとみ」は日本が中心となり、米欧との協力で開発した天文衛星で、開発費の日本負担分は打ち上げ費用を含め 約 310億円、解決金の 5億円は国庫に返納されます


文部科学省は、ひとみの代替機の開発を進めており、また、NECは「JAXAの期待に応えることができなかったことへの反省と道義的責任を感じ、(調停を)受け入れた」とコメントしています




JAXA H2Aロケット 30号機 搭載 小型副衛星 (ピギーバック衛星) 概要



No.   外観 概要
1 JAXA H2Aロケット 30号機 搭載 小型副衛星 (ピギーバック衛星) ChubuSat-2 名称 ChubuSat-2
開発機関 名古屋大学
ミッション 放射線観測
アマチュア無線の中継
サイズ 約 H 63×W 56×D 55 [cm]
質量 約 50 [kg]
2  JAXA H2Aロケット 30号機 搭載 小型副衛星 (ピギーバック衛星) ChubuSat-3 名称 ChubuSat-3
開発機関 三菱重工業(株)
ミッション 温室効果ガスの影響把握
デブリ環境観測
サイズ 約 H 63×W 55×D 63 [cm]
質量 約 52 [kg]
3  JAXA H2Aロケット 30号機 搭載 小型副衛星 (ピギーバック衛星) 鳳龍四号 名称 鳳龍四号
開発機関 九州工業大学
ミッション 放電実験
プラズマ密度計測
真空アーククラスタ実証
デジシンガー
サイズ 約 H 45×W 42×D 43 [cm]
質量 約 10 [kg]
4 JAXA H2Aロケット 30号機 搭載 小型副衛星 (ピギーバック衛星) 米国商業<br>超小型衛星 名称 米国商業
超小型衛星 ※
開発機関 有人宇宙
システム(株)
ミッション キューブサットを用いたコンステレーションによるリモートセンシング (有償)
サイズ 約 H 50×W 56×D 35 [cm]
( 3Uサイズ 8基 )
質量 約 65 [kg]
( 分離機構を含む )

※.ロケットからの分離信号送出を受けて、衛星搭載機構から8基の超小型衛星(キューブサット)を分離する

JAXA 「平成27年度 ロケット打上げ計画書 X線天文衛星(ASTRO-H)/小型副衛星/H-IIAロケット30号機(H-IIA・F30)」 より





JAXA H2Aロケット30号機 落下物 落下予想区域 時間



JAXA H2Aロケット30号機 落下物 落下予想区域

JAXA H2Aロケット30号機 落下物の落下予想区域

JAXA 「平成27年度 ロケット打上げ計画書
X線天文衛星(ASTRO-H)/小型副衛星/H-IIAロケット30号機(H-IIA・F30)
」 より

海面落下時間帯 (打上げ後)
固体ロケットブースタ 約5~9分後
衛星フェアリング 約11~27分後
第1段 約17~34分後




JAXA H2Aロケット 打ち上げ基準



JAXAでは、全長 53メートル、重さ 286トンの H2Aロケットを安全、確実に打ち上げる為、打ち上げ基準が設定されています

従来の基準では、氷結層雲について、その厚さ 1.8km以内のみで判断していましたが、今回の打ち上げから、氷結層雲に関する基準が改められ、今後は、厚さ1.8km以上でも、レーダーで雲の内部状態を測定、反射強度が規定以下であれば、打ち上げ可能となります

これまで、H2Aロケットの打ち上げでは、氷結層雲による打ち上げ延期が 8機で発生していましたが、新基準で評価すると、その半分は打ち上げが可能なケースだったとのことで、今後は、打ち上げ延期の減少が期待され、コストダウンにも繋がります

2016年(平成28年)2月12日(金)に予定していた、H2Aロケット 30号機 の打ち上げでは、「射場近辺に規定以上の氷結層を含む雲(別紙参照)の発生が予想されること、および打上げ作業に支障のある強風が予想されることから、2016年(平成28年)2月17日(水)に、打上げ」が延期されました


打ち上げ基準
氷結層雲の厚さ 1.8km以内 ただし、厚さ1.8km以上でも、レーダーで雲の内部状態を測定、反射強度が規定以下であれば、打ち上げ可能 (H2Aロケット 30号機 打ち上げ時から適用)
風速 (最大瞬間風速) 20.9m/s



JAXA 打上げ天候制約 (氷結層を含む雲) について

JAXA H-IIAロケット27号機による情報収集衛星 レーダ予備機の打上げ中止について 三菱重工業株式会社 宇宙航空研究開発機構 2015年1月29日 02:00」 より


氷結層とは、雲の中で温度が0度から-20度になっている部分のことで、雲の中に氷の粒の層があるような状態になっています

氷結層雲等、H2Aロケット打ち上げの制約についての詳細は、「JAXA H2Aロケット とは 特徴 性能 制約 高度化計画」をご参照下さい





H2Aロケット H2Bロケット 打ち上げ回数 成功率



今回の H2Aロケット 30号機 X線天文衛星 ASTRO-H (すざく後継機) の打ち上げにより、H2Aとしての打ち上げ成功回数は、30機打ち上げた中、29機の成功で、成功率は96.7パーセント、同じエンジン (LE-7A ※) を使用している「H2B」を合わせた成功回数は、35機打ち上げた中、34機の成功となり、成功率は 97.0 % となります

国際的な信頼性の基準は 95 % とされています



※ LE-7A
LE-7Aは、H-IIロケット第一段に使われていたLE-7エンジンの改良型で、宇宙開発事業団(現JAXA)が、三菱重工業、石川島播磨重工業と共に開発した液体燃料ロケットエンジンで、H-IIAロケットの第一段に1基、H-IIBロケットの第一段には2基使用されています

H2AとH2Bは、三菱重工業が製造、H2A13号機からは打ち上げ業務も、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から三菱重工業に移管されています



世界の主力大型ロケット 打ち上げ回数 成功率


日本は、大型ロケット打ち上げの成功率では、世界でもトップクラスですが、打ち上げ回数では、主要各国 地域より1桁少ないのが実情です


国 地域 ロケット名 打上回数 成功回数 成功率
日本 H2A 30 29 96.7 %
H2B 5 5 100 %
H2A + H2B 35 34 97.1 %
アメリカ アトラス 387 340 87.9 %
ファルコン 19 15 78.9 %
ヨーロッバ アリアン 221 210 95.0 %
ロシア プロトン 401 354 88.3 %
中国 長征 201 191 95.0 %

諸外国のデーターは、「 2015年1月21日現在 三菱重工業調べ 」





打ち上げ ライブ中継 / JAXA 種子島ライブカメラ




JAXA H2Aロケット 30号機 ライブ中継

放送内容 放送日/放送時間 視聴ページ
H-IIA ロケット29号機 打ち上げ 2月17日(水)
17:25~18:10 (45分程度)
YouTube
ニコニコ生放送

JAXA|種子島ライブカメラ





JAXA H2Aロケット 30号機 打上げ ライブ中継 パブリックビューイング



H2Aロケット 30号機による、X線天文衛星(ASTRO-H)打上げのライブ中継を公開する、パブリックビューイングが全国各地で開催されます


JAXA事業所 JAXA 相模原キャンパス
JAXA 筑波宇宙センター(スペースドーム)
JAXA 調布航空宇宙センター
JAXA 地球観測センター
JAXA 角田宇宙センター(宇宙開発展示室内レクチャールーム)
JAXA 内之浦宇宙空間観測所
JAXA 沖縄宇宙通信所(展示室)

北海道 北網圏北見文化センター
岩手県 イオンモール盛岡
山形県 山形大学理学部インフォメーションセンター
千葉県 千葉県立現代産業科学館
千葉市科学館
東京都 三菱重工スクエア
日時 平成28年2月12日(金)17時00分~18時45分 打上げ予定時間帯: 17時45分~18時30分(日本標準時)
場所 M’s Square (三菱重工品川本社ビル2Fショールーム)
所在地 〒108-8215 東京都港区港南2-16-5 三菱重工ビル2F
アクセス JRまたは京浜急行・品川駅港南口より徒歩5分
地図 https://www.mhi.co.jp/company/location/contents/map/shinagawa.html
その他 2Fショールーム内設置の大型スクリーンにてパブリックビューイングを実施
ショールーム内では、日本の基幹ロケットH-IIAとH-IIBを模型や映像で紹介しており、またエントランス(2F)には、ロケットエンジンLE-7Aの実物を展示しています
備考 詳しい打上げスケジュールは以下URLをご参照ください https://www.mhi.co.jp/notice/notice_20151211.html
打上げが延期となった場合、当日のパブリックビューイングは中止します その後の予定については未定です
会場スペースに限りがありますのであらかじめご了承いただきますようお願いいたします
宇宙ミュージアムTeNQ(テンキュー)
パソナグループ本部
セレオ国分寺(9階インドアガーデン)
品川区立五反田文化センター5階プラネタリウム
神奈川県 相模原市立博物館
長野県 伊那市生涯学習センター(6階ホワイエ)
静岡県 ディスカバリーパーク焼津 天文科学館
愛知県 名古屋市科学館(協力:名古屋大学)
岐阜県 各務原産業文化センター(1階エントランスホール)
三重県 四日市市すわ公園交流館
京都府 京都大学総合博物館
パソコンくらぶ PCステラ
福岡県 九州工業大学 戸畑キャンパス
熊本県 赤松館
大分県 関崎海星館
鹿児島県 リナシティかのや

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2017年9月5日

天文衛星「ひとみ」の故障、NECが5億円支払いへ 朝日新聞 09月05日 22:26


 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5日、昨年4月に運用を断念したX線天文衛星「ひとみ」について、運用に関わったNECと東京簡裁で民事調停が成立したと発表した。JAXAによると、NECが作った姿勢制御などの設定値が故障につながったとして、NECがJAXAに5億円を支払うことで合意したという。NECは「JAXAの期待にお答えできなかったことへの反省と道義的責任を感じたため、調停案を受け入れました」とコメントした。


2017年9月5日

「ひとみ」分解、NECが5億円支払いで調停 読売新聞 09月05日 22:02


 X線天文衛星「ひとみ」が昨年3月、軌道上で異常な回転を起こして分解した問題で、宇宙航空研究開発機構( JAXA ジャクサ)は5日、ひとみの姿勢を制御するプログラムを作ったNECとの間で、東京簡裁で民事調停が成立したと発表した。
 NECがJAXAに5億円を支払う。
 ひとみは昨年2月、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。JAXAは打ち上げ後、NECに姿勢制御プログラムの修正業務を委託したが、修正したプログラムに誤りがあり、ひとみが分解する原因の一つになったという。JAXAは今年2月、東京簡裁にNECの責任を問う民事調停を申し立てていた。JAXAが人工衛星の打ち上げを巡り、メーカーに民事調停を申し立てたのは初めて。
 ひとみはJAXAと米航空宇宙局(NASA)が共同開発した。打ち上げ費用を含めた日本側の負担は約310億円。文部科学省は、ひとみの代替機の開発を進めている。
 NECは「JAXAの期待に応えることができなかったことへの反省と道義的責任を感じ、(調停を)受け入れた」とコメントした。


2017年9月5日

NECがJAXAに5億円支払い 時事通信 09月05日 19:47


 打ち上げから1カ月余りで損壊し、運用を断念したX線天文衛星「ひとみ」について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5日、運用を担当していたNEC〈6701〉がJAXAに解決金5億円を支払う内容で、東京簡裁で調停が成立したと発表した。


2017年9月5日

NECがJAXAに5億円支払い=衛星「ひとみ」事故で調停 時事通信 09月05日 19:46


 打ち上げから1カ月余りで損壊し、運用を断念したX線天文衛星「ひとみ」について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5日、運用を担当していたNECがJAXAに解決金5億円を支払う内容で、東京簡裁で調停が成立したと発表した。
 昨年2月に打ち上げられたひとみは、約1カ月後の3月26日に姿勢異常を起こした後、太陽電池パネルが分離するなど機体が大きく損壊。観測継続が不可能になった。その後のJAXAの調査で、運用を担当していたNECが、衛星の姿勢制御指令用データを誤って入力していたことなどが判明。JAXAは今年2月に調停を申し立てていた。
 ひとみは日本が中心となり、米欧との協力で開発した天文衛星で、開発費の日本負担分は打ち上げ費用を含め約310億円。解決金の5億円は国庫に返納される。


2017年9月5日

観測衛星失敗はプログラムミス NECが5億円支払いへ NHKニュース 09月05日 19:15


 人為的なミスで機体が壊れ、去年4月に運用が断念された日本の天体観測衛星「ひとみ」について、失敗の主な原因の1つは、大手電機メーカー「NEC」が作成したプログラムのミスだったとして、NECは、JAXA=宇宙航空研究開発機構に5億円を支払うことになりました。


2016年5月24日

衛星ひとみ、プログラム設定に人為ミス JAXA報告 朝日新聞 05月24日 19:44


 4月末に運用を断念したX線天文衛星「ひとみ」の事故原因を検証する、文部科学省小委員会が24日開かれ、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、異常回転を始めたひとみを立て直すプログラムの設定に人為ミスがあり、正常に作動しなかったと報告した。設定が適切なら、ひとみの運用を続けられた可能性があったという。
 JAXAによると、打ち上げ後の2月までに、異常時に作動する「セーフホールドモード」のプログラム設定を手入力で変更し、衛星に送信した。この際、ひとみを運用するメーカーの担当者が、本来プラスの値を入力する項目にマイナスの値を入れていたという。メーカーやJAXAも確認していなかった。
 JAXAの久保田孝・宇宙科学プログラムディレクターは「運用のためのマニュアルや訓練が不十分で、今後の大きな課題だと考えている」と話した。また異常回転は、設計時の検討が足りず、姿勢制御システムが想定外の動作をしたため起きたという。


2016年4月28日

天文衛星ひとみ、運用断念 JAXA発表 産経新聞 2016年4月28日 15:59


 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は28日、通信が途絶したエックス線天文衛星「ひとみ」の運用を断念すると発表した。衛星の復旧に向けた活動を取りやめ、今後は原因究明を続けるとしている。
 ひとみは2月に種子島宇宙センター(鹿児島県)からH2Aロケットで打ち上げられたが、3月26日以降、地上で電波を正常に受信できなくなった。
 米戦略軍統合宇宙運用センターなどの観測で、ひとみは10個以上の破片に分裂したことが判明。姿勢制御系の誤作動により機体が回転し、破損したとみられ、復旧は困難と判断した。
 ひとみはJAXAが米航空宇宙局(NASA)などと共同で開発した最新鋭のエックス線天文衛星。日本側の開発費は310億円。順調なら5月にも本格観測を開始し、ブラックホールなどを観測して宇宙の成り立ちや進化の謎の解明に挑む予定だった。


2016年4月28日

衛星ひとみ、運用断念=太陽電池パネル分離―機能回復、期待できず・JAXA 時事通信 2016年4月28日 15:53


 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は28日、通信が途絶えたX線天文衛星「ひとみ」の運用を断念すると発表した。トラブルで太陽電池パネルが分離し、衛星の機能回復は難しいと判断した。ブラックホールの謎の解明を目指した衛星は、打ち上げから2カ月余りで失敗に終わった。JAXAは原因究明を急ぐ。
 JAXAは、ひとみで異常が起きた経緯をシミュレーションなどで推定。構造的に弱い太陽電池パネルが、両翼とも根元から分離した可能性が高いことが分かった。また、異常発生後に3回受信した電波が、ひとみのものでないことも判明。「衛星の機能回復は期待できない」と判断した。


2016年4月28日

JAXA X線天文衛星ASTRO-H「ひとみ」の今後の運用について 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 平成28年4月28日


 X線天文衛星ASTRO-H「ひとみ」については、異常事態発生後、理事長を長とする対策本部を設置し、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)をあげて不具合の全容解明を行うとともに、衛星状態の把握に努め、衛星の機能回復に向け全力を尽くしてまいりました。しかしながら、JAXAとして技術的に検討した結果、以下2つの結論に至りました。
 (1)物体の分離に至る推定メカニズムについてシミュレーションを含めた解析の結果がほぼ確定し、構造的に弱い部位である太陽電池パドルが両翼とも根元から分離した可能性が高いこと。
 (2)物体が分離した後も電波を受信できていたことを根拠とし、通信の復旧の可能性があると考えていたが、得られた電波の周波数が技術的に説明できないこと等から、受信した電波はASTRO-Hのものではなかったと判断されること。
 また、複数の海外機関からも太陽電池パドルの両翼分離を示唆する情報を得たことから、これらの情報に基づき、今後衛星が機能回復することは期待できない状態にあるとの判断に至りました。
 以上の判断を踏まえ、衛星の復旧に向けた活動は取りやめ、今後、今回の異常に至った原因究明に専念することとし、ASTRO-Hとしての設計/製造/検証/運用の各段階において今回の事態に至った要因を調査し、背後要因も含めた原因を徹底的に究明いたします。


2016年4月25日

X線天文衛星「ひとみ」に何が起きたのか、ここまでの現状をまとめる マイナビ 04月25日 15:13


 ひとみの姿勢制御の仕組み
 X線天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)が通信を途絶してから約1カ月が経過した。ひとみに何が起きたのか。通信できない状態が続いているため、衛星の状況を直接知ることはできないものの、直前までの通信データや、地上からの観測により、かなりの部分が分かりつつある。ここで改めて、ひとみの現状についてまとめてみたい。
 これまでの解析により、ひとみにはまず姿勢に異常が発生したことが分かっている。今回の事故に深く関わっているのが衛星の姿勢制御系である。衛星はどうやって姿勢を制御しているのか、最初に解説しておこう。


2016年4月8日

姿勢制御系に異常か=衛星ひとみ、高速回転―JAXA 時事通信 04月08日 20:13


 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8日、交信不能になっているX線天文衛星「ひとみ」について、姿勢制御系の異常で機体が高速回転し、太陽電池パネルなどが分離した可能性があると発表した。姿勢を変化させる装置や化学エンジン、センサーを含めた姿勢制御系を中心に調査し、原因の絞り込みを進める。
 JAXAは東京大などの観測結果から、ひとみは現在約5.2秒に1回の高速で回転していると推定した。構造上は3秒に1回以上の回転で、太陽電池パネルや打ち上げ後に展開したX線望遠鏡などが分離する恐れがある。
 姿勢異常は3月26日午前4時10分ごろから始まったとみられる。ゆっくりとした回転だったが、最後に交信した同9時52分から分離したと推定される同10時40分前後までに、高速回転などの異常が起きた可能性がある。


2016年4月1日

「ひとみ」一部破損か JAXA会見 NHK 2016年4月1日 17:14


 通信が途絶え、深刻な状況が続いている日本の天体観測衛星「ひとみ」について、JAXA=宇宙航空研究開発機構が記者会見し、衛星の中で何らかの異常が発生し、一部が破損したのではないかという見方を示したうえで、引き続き復旧の可能性を探る考えを示しました。
 宇宙の謎に迫ろうとアメリカの協力も得て開発された日本の天体観測衛星「ひとみ」は、ことし2月に地球を回る軌道に打ち上げられ、機器の点検が行われていましたが、先月26日から通信が途絶えたままとなっています。
 これまでの地上の望遠鏡からの観測で、衛星は何らかの衝撃が発生して回転し、制御ができなくなっているうえ、破損して一部が分かれているものとみられています。
JAXAは1日、記者会見を開いて、これまでの調査の状況を説明し、衛星の中で何らかの異常が発生し、一部が破損したのではないかという見方を示しました。


2016年3月30日

日本の天文衛星「ひとみ」にトラブル:宇宙ゴミと衝突か? ワイヤード 03月30日 11:25


 日本のX線天文衛星「ひとみ」に運用初日から異常が発生した。急激な進路変更が起きたことがわかるグラフなどを紹介。
 総重量約2.7トン、望遠鏡伸展後の全長14m。日本が打ち上げてきた天文衛星では最大規模だという。
 ブラックホールなどの天体から放出されるX線を観測するため、2月17日に打ち上げられた日本の天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)は、3月26日午後4時40分(米東部標準時26日午前3時40分)に運用が開始される予定だったが、信号が受信できなかった。
 その約40分後、宇宙ゴミを追跡している米統合宇宙運用センターが、ひとみの軌道近くを周回する5つの物体の信号を拾った。さらに、ひとみの追跡データを見ると、急激な進路変更が起きたことがわかる。


2016年3月29日

「ひとみ」軌道に、2個の物体…JAXAが発表 読売新聞 03月29日 22:08


 宇宙航空研究開発機構( JAXA ジャクサ )は29日、正常な通信が途絶えたX線天文衛星「ひとみ」の軌道上に、2個の物体があると発表した。
 岡山県内の望遠鏡が28日夜に観測した。物体がひとみかどうかは「確認中」(広報部)という。
 また28日夜から29日未明にかけ、JAXAのアンテナがひとみの電波を2回受信した。それぞれ11秒間と6秒間と短く、衛星の状態は不明という。JAXAは通信の復旧に向けた作業を続けている。


2016年3月29日

衛星「ひとみ」ぐるぐるスピンか 毎日新聞 2016年3月29日 11:15


 通信が途切れ、衛星の状態が確認できなくなったエックス線天文衛星「ひとみ」について、倉敷科学センター(岡山県倉敷市)学芸員の三島和久さんが28日夜、同市からひとみの画像撮影に成功した。三島さんによると、7秒周期で明るさが変化しており、「ひとみはぐるぐるとスピンしている可能性がある」と話している。宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、29日午前現在、ひとみとの通信は回復していない。
 ひとみは地球の高度575キロを周回している。宇宙空間をレーダーで監視している米戦略軍統合宇宙運用センターが27日、衛星の周辺に5個の物体があるのを確認したと発表しており、一部が分解した可能性も出ている。


2016年3月28日

通信途絶えた「ひとみ」、5個の物体に分解か 読売新聞 03月28日 14:50


 地上との正常な通信が26日夕から途絶えている日本のX線天文衛星「ひとみ」について、人工衛星の監視を行っている米国防総省の戦略軍統合宇宙運用センターが日本時間の27日深夜、「ひとみが5個の物体に分解した」という情報をツイッターで公表した。宇宙航空研究開発機構( JAXA ジャクサ )は、確認を急いでいる。
 JAXAによると、同センターが物体を確認したのは、26日午後5時20分頃。JAXAは同6時40分頃、同センターから「ひとみの周辺に複数の物体がある」という連絡を受けた。
 JAXAには26日深夜から27日未明にかけ、ひとみから電波が2度届いた。それぞれ3〜4分間で、その後、通信は取れていない。


2016年3月27日

JAXA X線天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)の通信異常について 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 平成28年3月27日


 平成28(2016)年2月17日に打ち上げられたX線天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)は、3月26日(土)の運用開始時(午後4時40分頃)に衛星からの電波を正常に受信できず、その後も衛星の状態を確認できない状況が続いています。現時点で、通信不良の原因は不明ですが、短時間ではあるものの衛星からの電波を受信できたことから、引き続き衛星の復旧に努めております。
 この衛星状態を受け、復旧及び原因調査に万全を期すため、本日、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構内に理事長を長とする対策本部を設置し、第1回会合を開催いたしました。ひとみの通信の復旧及び原因調査について全社的に取り組んでおります。対応状況、調査結果については随時お知らせいたします。


2016年2月29日

衛星「ひとみ」順調に動作=望遠鏡の伸展など完了―JAXA 時事通信 2月29日(月)19時14分


 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は29日、H2Aロケット30号機で打ち上げられたX線天文衛星「ひとみ」について、X線望遠鏡の伸展など、打ち上げ後の初期作業を全て順調に完了したと発表した。試験観測などを経て、6月ごろから本格観測を始める予定。
 JAXAによると、ひとみは17日に打ち上げられた後、折りたたまれていたX線望遠鏡の一部を約6メートル伸ばした。また、高感度でX線を検出するための冷却装置を起動、観測に必要なマイナス273.1度まで冷却することに成功した。
 今後、約3カ月間、観測装置の精度向上のための試験観測などを行う。


2016年2月29日

衛星「ひとみ」順調に動作=望遠鏡の伸展など完了―JAXA 時事通信 2月29日(月)19時14分


 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、X線天文衛星 「ひとみ」(ASTRO-H)について、冷却システムの立上げ、軟X線分光検出器(SXS :Soft X-ray Spectrometer)の試験動作、伸展式光学ベンチ(EOB :Extensible Optical Bench)の伸展など、重要なシーケンスが正常に実施されたことを確認しました。これによりクリティカル運用期間(※1)を終了します。
 現在、衛星の状態は正常です。
 打上げ後2月17日よりSXSの冷却システムを試験運用のため動作させ、2月22日、絶対温度50ミリ度(摂氏マイナス273.1度)に到達したことを確認しました。
 今後、衛星搭載機器の初期機能確認を約1ヶ月半、その後キャリブレーション(較正)観測(※2)を約1ヶ月半かけて実施する予定です。
 この度のX線天文衛星 「ひとみ」の打上げ及び追跡管制にご協力、ご支援頂きました関係各方面に深甚の謝意を表します。
(※1)クリティカル運用期間
 ロケットから衛星が分離した後、衛星の太陽電池パドル等の展開、姿勢制御機能、冷却システム立上げ完了、EOB伸展及び衛星を追跡管制する地上系設備の機能の確認など、衛星の一連の健全性を確立するまでの期間。
(※2)キャリブレーション(較正)観測
 衛星に搭載された観測機器の個性を把握し、観測精度を高めるために、これまでによく観測されてきた天体などを観測すること。


2016年2月17日

衛星「ひとみ」順調に動作=望遠鏡の伸展など完了―JAXA 時事通信 2月29日(月)19時14分


 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、平成28(2016)年2月17日17時45分00秒(日本標準時)に種子島宇宙センターからH-IIAロケット30号機で打上げられたX線天文衛星(ASTRO-H)の電波を、同日19時40分に内之浦局で受信し、太陽電池パドルの展開が正常に行われたことを確認しました。
 現在、衛星の状態は正常です。
 また、ASTRO-Hの名称を「ひとみ」と命名しました。「ひとみ」という名称の由来は、以下のとおりです。
 「ひとみ」 ( ASTRO-H )が「熱い宇宙の中を観るひとみ」であること。
画竜点睛(竜を画いてひとみを点ず)の故事において、ひとみを描きこんだ途端に、竜が天に昇ったことから示されるように、物事の最も肝要なところという意味に使われる。「ひとみ」 ( ASTRO-H ) は、X線天文学において、物事を知るのに最も肝要なミッションになってほしいという願いが込められている。
瞳は、眼の中で光を吸い込む部分でもある。ブラックホールは「宇宙の瞳」であるともいえる。
「ひとみ」で「宇宙の瞳」を観測する。
 なお、東京大学中須賀・船瀬研究室で開発され、現在運用中の超小型衛星PRISMの愛称も「ひとみ」です。今回の命名にあたり、同研究室には「ひとみ」を用いることを了解していただきました。ここに深く感謝します。
 次回のお知らせ予定
 次回は、「ひとみ」 ( ASTRO-H )の軌道計算結果について、2月18日以降にお知らせする予定です。


2016年2月17日

衛星「ひとみ」順調に動作=望遠鏡の伸展など完了―JAXA 時事通信 2月29日(月)19時14分


 H2Aロケット30号機が17日午後5時45分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。
 ロケットに搭載された日本のX線天文衛星「アストロH」は14分後に予定の軌道に入り、打ち上げは成功した。
 衛星を開発した宇宙航空研究開発機構( JAXA ジャクサ )は同日、軌道投入に成功したアストロHの名称を「ひとみ」とする、と発表した。ひとみは、X線望遠鏡を使って巨大ブラックホールなどを調べ、宇宙の成り立ちなどの解明に挑む。


2016年2月17日

アストロHを「ひとみ」と命名 産経新聞 2016年2月17日 20:19


 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は17日、打ち上げに成功したエックス線天文衛星「アストロH」を「ひとみ」と命名したと発表した。
 JAXAは命名の由来について、瞳は目の中で光を吸い込む部分であり、観測対象のブラックホールは「宇宙の瞳」ともいえることから、衛星「ひとみ」で「宇宙の瞳」を観測するとした。「熱い宇宙の中を見る」との意味もあるという。
 また、竜の絵に瞳を書き込んだ途端に、竜が天に昇ったという「画竜点睛(がりょうてんせい)」の故事を引き合いに、衛星「ひとみ」はエックス線天文学において、最も肝要なミッションになってほしいとの願いも込めたという。


2016年2月17日

H2Aロケット30号機打ち上げ成功 X線天文衛星搭載 朝日新聞 2016年2月17日 18:30


 X線天文衛星「アストロH」を搭載したH2Aロケット30号機が17日午後5時45分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。アストロHを14分後に分離。昨年11月に続き、H2Aは24回連続での成功となった。
 アストロHは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)を中心に国内外の研究機関の協力で開発した、国産で6代目のX線天文衛星だ。
 天体が出す電磁波は、X線の観測でしか見えないものが8割に及ぶ。地球は大気に守られており、地表にX線が届かないため、大気圏外で観測するX線天文衛星が重要になる。
 アストロHは、高精度の望遠鏡とX線検出器を備え、昨年まで使われた5代目の「すざく」より10〜100倍暗い天体の観測が可能になる。X線を出すブラックホールの成長過程や、銀河団の進化といった宇宙の成り立ちの解明に迫る。


2016年2月17日

JAXA H-IIAロケット30号機によるX線天文衛星(ASTRO-H)の打上げ結果について 三菱重工業株式会社 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 平成28年2月17日


 三菱重工業株式会社及び国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、種子島宇宙センターから平成28年2月17日17時45分00秒(日本標準時)に、X線天文衛星(ASTRO-H)を搭載したH-IIAロケット30号機(H-IIA・F30)を打ち上げました。
 ロケットは計画通り飛行し、打上げ後約14分15秒にASTRO-Hを正常に分離した事を確認しました。
 今回のH-IIAロケット30号機打上げ実施にご協力頂きました関係各方面に深甚の謝意を表します。
 なお、ロケット打上げ時の天候は晴れ、北西の風(5.1m/s)、気温10.9℃でした。


2016年2月17日

エックス線天文衛星の打ち上げ成功 ブラックホールの謎解明へ 産経新聞 2016年2月17日 18:09


エックス線天文衛星「アストロH」を搭載したH2Aロケット30号機が17日午後5時45分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。衛星は同6時頃に予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。
 アストロHは昨年8月に観測を終えた「すざく」の後継機。ブラックホールや銀河団から放出されるエックス線などを高感度でとらえ、宇宙の成り立ちや新たな物理法則の謎の解明を目指す。
エックス線は電磁波の一種で、可視光と比べ波長が千分の1以下と短い。数億度の超高温や高エネルギーの天体現象に伴って放出され、光では見えない極限状態の宇宙の姿を探ることができる。
 アストロHは宇宙航空研究開発機構(JAXA)が米航空宇宙局(NASA)などと共同で開発した。日本側の開発費は打ち上げ費を含め310億円。名古屋大や九州工業大などの超小型衛星3基も相乗りして打ち上げられた。
 平成13年に初号機を打ち上げたH2Aは今回が30回目の節目となり、成功率は世界最高水準の96.6%に向上した。


2016年2月17日

X線天文衛星「アストロH」、今夕打ち上げ 宇宙の成り立ちに迫る 産経新聞 2016年2月17日 13:44


 エックス線天文衛星「アストロH」を搭載したH2Aロケット30号機は17日午前、鹿児島県の種子島宇宙センターで、今夕の打ち上げに向け最終作業に入った。
 30号機は午前5時14分、大型ロケット組立棟から発射地点へと移動を開始し、25分後に到着。午後5時45分の発射を目指して作業が続けられた。打ち上げを行う三菱重工業の担当者は「良い意味で淡々とやっていく。一つ一つ着実に作業を進め、打ち上げを成功させたい」と話した。
 アストロHは日本で6基目となるエックス線天文衛星。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が米航空宇宙局(NASA)などと共同で開発した。
 2種類の望遠鏡と4種類の検出器を搭載し、銀河団の超高温ガスが放射するエックス線のエネルギーを高感度でとらえ、宇宙の成り立ちに迫る。ブラックホールなどを観測し、極限状態での物理法則も探る。


2016年2月17日

天文衛星アストロH、きょう夕方打ち上げ 発射台に移動 朝日新聞 2016年2月17日07時00分


 X線天文衛星「アストロH」を載せたH2Aロケット30号機は17日早朝、種子島宇宙センター(鹿児島県)の発射台に移動、打ち上げに向けて最終準備に入った。同日午後5時45分に打ち上げられる予定だ。
 午前5時過ぎ、全長50メートルほどあるH2Aは組み立て棟から姿を現すと、暗闇の中を500メートル先の発射台まで約25分かけてゆっくり移動した。燃料の注入や機器の点検を済ませた後、打ち上げを迎える。
 打ち上げは当初、12日の予定だったが、天候不良で延期された。17日朝現在、同センター周辺の天気は曇りで、打ち上げには支障がない見込みという。
 H2AにはアストロHのほか、九州工業大(北九州市)などの三つの小型衛星も搭載されている。


2016年2月15日

H2Aロケット:打ち上げは17日 毎日新聞 2016年2月15日 東京夕刊


 三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は14日、エックス線天文衛星「アストロH」を搭載したH2Aロケット30号機を、17日午後5時45分に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げると発表した。当初は12日夕に打ち上げ予定だったが、天候不良のため延期していた。


2016年2月14日

H2Aロケット:X線天文衛星打ち上げ 17日午後に 毎日新聞 2月14日 15時13分


 三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は14日、エックス線天文衛星「アストロH」を搭載したH2Aロケット30号機を、17日午後5時45分に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げると発表した。当初は12日午後に打ち上げ予定だったが、天候不良のため延期していた。


2016年2月14日

H-IIAロケット30号機の打ち上げ、2月17日に再設定 sorae.jp 2月14日(日)14時0分


 三菱重工業および宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2月14日、X線天文衛星「ASTRO-H」を搭載したH-IIAロケット30号機の打ち上げについて、2月17日に実施することを決定したと発表した。
 新しい打ち上げ日時は2月17日(水)17時45分(日本標準時)で、打ち上げが可能な時間帯は17時45分~18時30分(日本標準時)とされている。なお、今後の天候状況等によっては、再度延期の可能性もあるとしている。
 当初、打ち上げは2月12日に予定されていたが、射場近辺に規定以上の氷結層を含む雲の発生が予想されること、また打ち上げ作業に支障のある強風が予想されることから延期されていた。氷結層とは、雲の中で温度が0度から-20度になっている部分を指しており、雲の中に氷の粒の層があるような状態にある。その氷の粒が、対流によりぶつかり合うことで電気が発生し、対流が激しい場合は落雷へとつながることが知られている。もしそこをロケットが通過し、雷がロケットに落ちると、機体が破壊されたり、電子機器などに影響が出る可能性がある。


2016年2月14日

H2Aロケット、17日打ち上げに 時事通信 2016年2月14日 13:29


 三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は14日、H2Aロケット30号機を17日午後5時45分に打ち上げると発表した。鹿児島県・種子島宇宙センターの悪天候のため12日夕から延期していた。30号機にはX線天文衛星「アストロH」が搭載されている。
 17日の打ち上げ可能な時間は午後6時半まで。今後の天候状況によっては17日からさらに延期する可能性もあるという。


2016年2月14日

JAXA H-IIAロケット30号機によるX線天文衛星(ASTRO-H)の打上げ日時について 三菱重工業株式会社 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 平成28年2月14日


 三菱重工業株式会社および国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、X線天文衛星(ASTRO-H)を搭載したH-IIAロケット30号機(H-IIA・F30)について、平成28年2月12日(金)の打上げを延期するとお知らせしておりました。
 本日、天候判断の結果、H-IIA・F30の打上げ日時を下記の通り決定いたしましたので、お知らせいたします。
 なお、今後の天候状況等によっては、延期の可能性もあります。

打上げ日:平成28年2月17日(水)
打上げ時刻:17時45分(日本標準時)
打上げ時間帯:17時45分~18時30分(日本標準時)


2016年2月12日

H2Aロケット打ち上げ延期 種子島宇宙センター 南日本新聞 02月12日 00:05


 三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11日、種子島宇宙センター(南種子町)で12日に予定していた、エックス線天文衛星「アストロH」を搭載したH2Aロケット30号機の打ち上げを延期すると発表した。打ち上げ時間帯に射場周辺で強風が予想され、高所での準備作業に危険が生じる恐れがあることなどが理由。新たな打ち上げ日は未定。


2016年2月11日

アストロH 天候悪化で打ち上げ延期 NHK 2月11日 21時52分


 ブラックホールなど宇宙の謎に迫る日本の新しい天体観測衛星「アストロH」が、12日午後、鹿児島県の種子島宇宙センターからH2Aロケット30号機で打ち上げられる予定でしたが、天候の悪化が予想されるとして打ち上げは延期されました。
 日本の新しい天体観測衛星「アストロH」は、光では観測できない天体を、レントゲン写真のようにエックス線を使って調べようというもので、これまでの衛星より最大で100倍、感度が高く、ブラックホールや銀河の成り立ちの解明につながると期待されています。
 「アストロH」を載せたH2Aロケットの30号機は12日午後、種子島宇宙センターから打ち上げられる予定でした。しかし、打ち上げを行う三菱重工業によりますと、12日の発射場周辺は上空の気温が低く、12日の打ち上げの時間帯に「氷結層」と呼ばれる氷を多く含んだ雲の発生が予想されることや、風も強いと予想されるため、打ち上げは延期されることになりました。
新たな打ち上げ日について、三菱重工業とJAXA=宇宙航空研究開発機構は検討中だとしています。


2016年2月11日

JAXA H-IIAロケット30号機によるX線天文衛星(ASTRO-H)の打上げ延期について 三菱重工業株式会社 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 平成28年2月11日


 三菱重工業株式会社および国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、X線天文衛星(ASTRO-H)を搭載したH-IIAロケット30号機(H-IIA・F30)の打上げを平成28年2月12日(金)に予定しておりましたが、射場近辺に規定以上の氷結層を含む雲(別紙参照)の発生が予想されること、および打上げ作業に支障のある強風が予想されることから、打上げを延期することといたしました。
 新たな打上げ日については、決定し次第お知らせいたします。


2016年2月11日

H2Aロケット:30号機は打ち上げ延期 天候不良で 毎日新聞 2016年2月11日 22時06分


 三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11日、鹿児島県の種子島宇宙センターで12日午後5時45分に予定していたH2Aロケット30号機の打ち上げを延期すると発表した。天候不良のためで、新たな打ち上げ日時は未定。


2016年2月11日

H2Aロケット30号機、打ち上げ延期 気象条件整わず 朝日新聞 2016年2月11日22時03分


 三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11日、鹿児島県の種子島宇宙センターで12日に予定していたH2Aロケット30号機の打ち上げを延期すると発表した。基準以上の氷の粒を含む層が上空にあると予想されるため。打ち上げ日時は改めて検討する。


2016年2月11日

H2Aロケット:30号機あす打ち上げ 毎日新聞 2016年2月11日


 三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10日、新たなエックス線天文衛星「アストロH」を搭載したH2Aロケット30号機を、12日午後5時45分に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げると発表した。
 日本のエックス線天文衛星は2005年以来の打ち上げで、「すざく」に次ぎ6代目。


2016年2月10日

H-IIAロケット30号機現地取材 - 氷結層の制約を見直し、打ち上げ延期が少なくなるかも マイナビニュース 2016/02/10


 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業(MHI)は2月10日、種子島宇宙センターにてY-1ブリーフィングを開催、X線天文衛星「ASTRO-H」を搭載したH-IIAロケット30号機の準備状況について説明した。同ロケットの打ち上げ時刻は12日の17時45分に決定。打ち上げウィンドウは17時45分~18時30分に設定されている。
 本日の種子島の天候は快晴。気温も暖かく、絶好の打ち上げ日和だったが、心配なのは、今後、天候の悪化が予想されていることだ。種子島宇宙センターが発表している気象情報によれば、11日夜から曇り始め、12日の打ち上げ時間帯には、風速10~13m/s程度の強風になる見込みだ。


2016年2月10日

JAXA H-IIAロケット30号機によるX線天文衛星(ASTRO-H)の打上げ時刻及び打上げ時間帯について 三菱重工業株式会社 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 平成28年2月10日


 三菱重工業株式会社および国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、X線天文衛星(ASTRO-H)を搭載したH-IIAロケット30号機の打上げについて、下記のとおり決定いたしましたので、お知らせいたします。

打上げ日 : 平成28年2月12日(金)
打上げ時刻 : 17時45分(日本標準時)
打上げ時間帯 : 17時45分~18時30分(日本標準時)
打上げ予備期間 : 平成28年2月13日(土)~平成28年2月29日(月)


2016年2月5日

H-IIAロケット30号機打上げのパブリックビューイング開催のお知らせ 三菱重工 2016年2月5日


 三菱重工業は、12日(金)に予定されているH-IIAロケット30号機によるX線天文衛星(ASTRO-H)打上げのライブ中継を下記の通り一般公開しますのでお知らせいたします。
1.日  時
平成28年2月12日(金)17時00分~18時45分
打上げ予定時間帯: 17時45分~18時30分(日本標準時)
2.場  所
M’s Square(弊社品川本社ビル2Fショールーム)
所 在 地
〒108-8215 東京都港区港南2-16-5 三菱重工ビル2F
アクセス
JRまたは京浜急行・品川駅港南口より徒歩5分
地  図
https://www.mhi.co.jp/company/location/contents/map/shinagawa.html
そ の 他
2Fショールーム内設置の大型スクリーンにてパブリックビューイングを実施。ショールーム内では、日本の基幹ロケットH-IIAとH-IIBを模型や映像で紹介しており、またエントランス(2F)には、ロケットエンジンLE-7Aの実物を展示しています。
3.備  考
・詳しい打上げスケジュールは以下URLをご参照ください。
URL https://www.mhi.co.jp/notice/notice_20151211.html
・打上げが延期となった場合、当日のパブリックビューイングは中止いたします。
その後の予定については未定です。
・会場スペースに限りがありますのであらかじめご了承いただきますようお願いいたします。


2015年12月11日

JAXA H-IIAロケット30号機によるX線天文衛星(ASTRO-H)の打上げについて 三菱重工業株式会社 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 平成27年12月11日


 三菱重工業株式会社および国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、H-IIAロケット30号機によるX線天文衛星(ASTRO-H)の打上げについて、下記のとおり実施することを、お知らせいたします。
 なお、30号機では、打上げ能力の余裕を利用して、小型副衛星に対して、軌道投入の機会を提供します。

打上げ予定日 : 平成28年2月12日(金)
打上げ予定時間帯 : 17時45分~18時30分(日本標準時) (※)
打上げ予備期間 : 平成28年2月13日(土)~平成28年2月29日(月)
打上げ場所 : 種子島宇宙センター 大型ロケット発射場


2015年12月1日

H2Aの30号機公開 ブラックホール観測衛星を搭載 朝日新聞 2015年12月1日20時52分


 三菱重工業は1日、主な部分ができあがったH2Aロケットの30号機を生産拠点の飛島工場(愛知県飛島村)で報道陣に公開した。組み立て後の全長は、先月末に打ち上げた29号と同じ53メートルだ。
 来週にも鹿児島県の種子島宇宙センターへ運び、来年1~3月に打ち上げる予定。ブラックホールなどを観測する宇宙航空研究開発機構(JAXA)の天文衛星を載せる。
 この衛星が軽く、打ち上げられる重さに余裕があるため、名古屋大や九州工業大などが手がけた小型衛星計11機も積む。


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