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弾道ミサイル防衛 (BMD) イージスアショア (陸上型イージス) 導入計画 撤回


イージスアショア (陸上型イージス) 東西 2ヵ所配備 秋田市 山口県萩市 2017年11月16日



5月13日、弾道ミサイル防衛強化の一環として整備を検討している新型迎撃ミサイルシステムについて、日本政府が陸上配備型イージス(イージス・アショア)の導入に傾いていることがわかった。写真は、ルーマニアのデベセル空軍基地に配備された「イージス・アショア」のデッキハウス。2016年5月撮影
5月23日、米レイセオンと三菱電機、米ロッキード・マーチンと富士通の2陣営がそれぞれ、弾道ミサイル防衛の要であるイージスシステムのレーダーの共同開発を検討していることがわかった。写真はルーマニア・デべセル空軍基地に配置されている陸上配備型イージス。提供写真(2017年 ロイター)
陸上型イージス、秋田・山口に配備…政府調整イメージ図
イージスアショア (陸上型イージス) 配備候補地 地図
政府は、北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイル発射に対抗するため、新たに東西日本に 1基ずつ配備、2023年度に運用を始める方針の弾道ミサイル迎撃システム「イージスアショア」 (陸上型イージス)の配備候補地を、陸上自衛隊の秋田県秋田市の新屋(あらや)演習場と山口県萩市のむつみ演習場の 2ヵ所に絞り、 2017年11月上旬、地元と調整に入りました


政府関係者によると、政府は新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」搭載のイージスアショアを 2基配備すれば、日本列島全体をカバーできると想定、運用主体となる陸上自衛隊の既存施設の中から 2ヵ所が選定されました


政府は当初、地元の電波障害などの懸念を軽減するため、既存の航空自衛隊のレーダーサイト基地である加茂分屯基地(秋田県男鹿市)や佐渡分屯基地(新潟県佐渡市)などを配備場所とする可能性を探っていましたが、「十分な敷地面積を確保する必要がある」(政府関係者)との判断から見送られることになりました


政府関係者によると、陸上自衛隊が警備しやすい利点もあるということです

イージスアショア (陸上型イージス) の導入の閣議決定は 2017年12月を予定しており、米ロッキード・マーチン社製のイージスアショア 本体費用は 1基あたり 800億円で、2基 計 1600億円が見込まれています
ミサイル巡洋艦レイク・エリーから発射されるRIM-161スタンダード・ミサイル(SM-3)
政府は 2018年度当初予算には調査費を計上し、地質や電波障害の有無などを調べる他、米国から専門家を招いて導入に向けた検討を進める方針です

(①②写真) ルーマニアのデベセル空軍基地に配備された「イージス・アショア」のデッキハウス 2016年5月撮影
(③図) 陸上型イージス、秋田・山口に配備 政府調整イメージ図
(④地図) イージスアショア (陸上型イージス) 配備候補地 地図
(⑤写真) ミサイル巡洋艦レイク・エリーから発射されるRIM-161スタンダード・ミサイル(SM-3)


(①写真) 「 陸上型イージスが優勢、日本のミサイル防衛強化策=関係者 ロイター 05月13日 16:21 」 (②③写真) 「 日米企業がイージスレーダーの共同開発を検討、ミサイル防衛強化=関係者 ロイター 05月23日 14:14 」 (③図) 「 陸上型イージス、秋田・山口に配備…政府調整 読売新聞 2017年11月11日 08:38 」 (④写真) 「 スタンダードミサイル - Wikipedia 」 (⑤写真) 「 スタンダードミサイル - Wikipedia 」 より





イージスアショア (陸上型イージス) 巡航ミサイル迎撃機能付加 2017年10月18日



イージスアショアの運用イメージ図

イージスアショアの運用イメージ図 「 陸上イージスで巡航ミサイル迎撃…中国に危機感 読売新聞 2017年10月18日 06:00 」 より

政府は、弾道ミサイル防衛態勢強化に向けて導入する方針の陸上型イージスシステム「イージスアショア」について、弾道ミサイル対処機能だけでなく、巡航ミサイルを迎撃する機能も付与させる方向で検討に入りました

中国の爆撃機が日本周辺での飛行を繰り返す中、巡航ミサイルによる脅威にも備える必要があるとの判断です

スタンダード・ミサイル6 (SM-6)

スタンダード・ミサイル6 (SM-6)
RIM-174スタンダードERAM - Wikipedia 」 より

複数の政府関係者が明らかにしたところによりますと、政府は 2023年度をめどにイージスアショアを国内に 2ヵ所配備する方針で、日米が共同開発中の新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」を搭載、高度 1000キロメートル超を搭載することにより、弾道ミサイルの迎撃が可能となります

合わせて、巡航ミサイルにも対処できる多機能型の対空ミサイル「SM6」(スタンダード ミサイル 6)を搭載する方向です



スタンダード ミサイル 6 (SM-6) とは



RIM-174スタンダードERAM(RIM-174 Standard Extended Range Active Missile (ERAM))、または、スタンダード・ミサイル6 (SM-6) は、アメリカ海軍で運用中の長射程艦対空ミサイルで、固定翼機、ヘリコプター、UAV、対艦巡航ミサイルなどを対象とする一方、対艦ミサイルとしての能力も合わせ持つ、多機能型ミサイルです

米国では、巡航ミサイルや戦闘機など低空からの攻撃と弾道ミサイルの脅威に同時対処する構想を「IAMD(統合防空ミサイル防衛)」と称し、迎撃ミサイルや情報共有システムなどの開発と実戦配備が進められています




イージスアショア (陸上型イージス) 東西 2ヵ所配備 男鹿 対馬 他 2017年9月24日



イージスアショア施設 建設候補地 位置図

2017年9月24日現在 イージスアショア施設 建設候補地 位置図 「 海栗島 - Wikipedia 」 より編集

北朝鮮の弾道ミサイルの脅威などに備えて新たに導入する陸上配備型の迎撃ミサイルシステム「イージスアショア」 (陸上型イージス)について、主として、日本海側の地域に、東西 1基ずつ 計 2ヵ所に配備する方向で検討が進められています

既存の自衛隊施設内での配備を前提に候補地選びが進められており、2017年9月24日現在、
東日本は、
航空自衛隊 加茂分屯基地 (秋田県男鹿市)、
航空自衛隊 佐渡分屯基地 (新潟県佐渡市)、
西日本は、
航空自衛隊 海栗島分屯基地 (長崎県対馬市)、
航空自衛隊 福江島分屯基地 (長崎県五島市)
などが候補として挙がっていました

弾道ミサイル防衛 (BMD) イージスアショア 当初配備検討地 」 (参照)




イージスアショア (陸上型イージス) 導入 防衛省 事項要求 2017年9月1日



防衛省 2018年度 概算要求 主な内容
防衛省は米軍再編関連経費などを含め、2018年度予算概算要求として、2017年度当初予算比 2.5%増と過去最大となる 5兆2551億円を計上、北朝鮮弾道ミサイルへの対応等で、防衛力の強化を図ります

弾道ミサイル対応のイージス艦用新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」取得に 472億円、防空用の警戒管制システムの改修に 107億円を盛り込み、イージス艦の迎撃システムを地上配備型にしたイージスアショア (陸上型イージス)は、金額を明示しない事項要求となっています

離島防衛では、南西諸島に新編する部隊の施設整備費として 552億円が計上されています

防衛省 2018年度 概算要求 主な内容 ()内 億円単位 計上額
防衛省概算要求、過去最大5兆2551億円 産経新聞 09月01日 08:19 」 より


高出力レーザーによる 弾道ミサイル迎撃のイメージ図

高出力レーザーによる 弾道ミサイル迎撃のイメージ図
レーザーでミサイル迎撃、発射直後に照射し破壊 読売新聞 2017年9月3日 」 より

研究開発費としては、離島奪還作戦を想定した新型の地対地ミサイル「島嶼(とうしょ)防衛用高速滑空弾」 100億円、長射程の新型対艦ミサイル 77億円、電子機器を無効化する「電磁パルス(EMP)」弾 14億円、ブースト段階の弾道ミサイル、迫撃砲弾、小型無人機などを迎撃対象とする、高出力レーザーシステムの研究費として 87億円も盛り込まれています

その他、宇宙ごみ(スペースデブリ)などから衛星を守る部隊の創設に向け、宇宙監視システムの設計費に 44億円が計上されました




イージスアショア (陸上型イージス) 導入へ予算案計上 THAADは見送り 2017年6月23日



弾道ミサイル防衛のイメージ図
主な迎撃ミサイルシステム比較図

(上) 弾道ミサイル防衛のイメージ図
<陸上型イージス>年末の予算編成時に基本設計費を計上へ 毎日新聞 08月17日 21:09 」 より
(下) 主な迎撃ミサイルシステム比較図
陸上配備型イージス導入へ 日米防衛相会談で表明見通し 朝日新聞 08月17日 11:50 」 より

防衛省は、北朝鮮の弾道ミサイルへの対処能力を高める為、陸上配備型の新たな迎撃ミサイルシステム 「イージス ・ アショア」 の導入に向けた関連経費を 2018年度当初予算案に計上するよう要求する方針を固めました

もう一つの選択肢として挙げられた 「サード」(THAAD 高高度迎撃ミサイルシステム)の導入は見送られる公算です


防衛省は、2017年度予算では、コンピューターのシミュレーションなど新装備の導入に向けた調査費を計上していますが、防衛省内で装備品のあり方などを検討する 「統合機動防衛力構築委員会」 (委員長 若宮健嗣防衛副大臣)を、2017年7月に開き、イージス ・ アショアが適当との意見をまとめる方向で、2018年度予算では イージス ・ アショア に限定した調査費として、概算要求を経て2018年度予算案に計上される見込みです


日本の弾道ミサイル防衛(BMD)は、イージス艦の迎撃ミサイル「SM3」が大気圏外で迎撃、撃ち漏らせば地対空誘導弾「PAC3」が大気圏内で迎え撃つ二段構えで、イージス ・ アショアの導入でイージス艦のみに頼っている部分を補完 ・ 強化することができます




日米企業連合 2陣営 イージスレーダー共同開発 ミサイル防衛強化 2017年5月23日



米レイセオンと三菱電機、米ロッキード ・ マーチンと富士通の 2陣営が、それぞれ、弾道ミサイル防衛の要であるイージスシステムのレーダーについて、日本の高性能半導体を使い、探知性能を向上させる能力向上共同開発の検討が進められており、日本が建造中のイージス艦、さらに導入を検討中のイージスアショア (陸上型イージス)も、いずれかもこの新開発のレーダーを積む可能性があります

レイセオン、ロッキードとも、三菱電機と富士通がそれぞれ手掛ける半導体に注目しており、青色発光ダイオードの材料として知られる窒化ガリウム(GaN)を素子に使った高性能の半導体で、消費電力の低さと高い出力が特徴、レーダーを小型化しつつ、探知距離や識別能力を大幅に引き上げることができます


防空戦闘を得意とし、弾道ミサイル防衛の中核装備であるイージス艦は、上空警戒と低空警戒の 2種類のレーダーを積んでおり、米海軍は 2018年から配備を始める上空用の新型レーダーに、レイセオンが自社製GaNを使って開発した「SPY6」を採用しています

低空用については、従来のものを使い続ける見込みで、米レイセオン社は、これをGaNの技術に定評のある三菱電機と新たに開発したい考えで、米軍の次期イージスレーダーの受注を逃したロッキードも、富士通のGaNを使って自社のレーダーの性能を高めようとしています


北朝鮮は、2017年5月14日、初めて高度 2000キロ超に達した中距離弾道ミサイルに続き、2017年5月21日には、固体燃料を使った別の中距離弾道ミサイルを移動式発射台から発射するなど、ミサイル開発を急ピッチで進めており、ミサイル防衛を強化中の日本は 7隻目のイージス艦を 2020年に、8隻目を 2021年に就役させる予定で、共同開発が間に合えば、この 2隻にはいずれかの陣営のレーダーを積む可能性があります

さらに導入を検討中で、遅くとも 2023年度までに配備を終えることを視野に入れているとされている、イージスアショア (陸上型イージス)についても、この新型レーダーを搭載する可能性があります


防衛装備品の共同開発は、日米とも政府が主導することになり、両国政府とも 2陣営の協議に関心を寄せているとされますが、現時点で関与はしていない模様です

日本の防衛省は、ロイターの取材に対し、「企業活動に関する事柄であり、コメントする立場にない」と回答しており、東京の米国大使館を通して米政府にもコメントを求めたが、現時点で得られていないとし、レイセオン、三菱電機、ロッキードは、コメントを控えると回答、富士通のコメントは得られていないとしています


日米は、現在、イージスシステムから発射する迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」を共同開発中で、レーダーの共同開発が実現すれば、両国が弾道ミサイル防衛技術の強化に取り組む2つ目の案件となります




迎撃しにくい 「ロフテッド軌道」 政府が危機感 2017年5月16日



弾道ミサイルのロフテッド軌道と通常軌道の迎撃イメージ図

迎撃しにくい「ロフテッド軌道」、政府が危機感 北朝鮮 読売詳報_緊急特集グループ 読売新聞 2017年05月16日 」 より

政府は、北朝鮮が、2017年5月14日に発射した弾道ミサイルが通常より高い高度に打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射され、高度 2000キロ超に達したことに危機感を強めています

ロフテッド軌道は落下速度が速いことなどから、現状のミサイル防衛態勢では迎撃が容易ではないとされ、政府は、ロフテッド軌道による発射にも対応可能な新型迎撃ミサイルなどの新装備導入に向け、検討を急いでいます


稲田防衛相は、2017年5月15日、「新たな迎撃ミサイル等の導入によって、ロフテッド軌道による攻撃への対処も含め、我が国の弾道ミサイル迎撃能力はよりいっそう向上する」と語っています

日米両政府が共同開発し、今年度中に開発完了を予定している迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の導入が念頭にあるとみられています




防衛省 イージスアショア (陸上型イージス) 導入 ミサイル防衛強化 2017年5月13日



防衛省 イージスアショア (陸上型イージス) 導入 ミサイル防衛強化 イメージ画像

ミサイル防衛強化「陸上型イージス」導入の方向 北朝鮮 読売詳報_緊急特集グループ 読売新聞 2017年05月13日 」 より

政府は北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイル発射を受け、ミサイル防衛態勢強化策として、「イージスアショア」と呼ばれる陸上型イージスシステムを導入する方向で最終調整に入ったことが、2017年5月13日、複数の政府関係者によって明らかになりました

実際の導入は数年後とみられ、防空能力や費用対効果の面で、米最新鋭ミサイル防衛システム「最終段階高高度地域防衛(THAAD)」よりも適していると判断されました


現在のミサイル防衛態勢は、イージス艦に搭載された迎撃ミサイル「SM3」が最高高度 約 500キロの大気圏外で迎撃、撃ち漏らした場合は地対空誘導弾「PAV3」が地上十数キロで撃ち落とす二段構えとなっています




イージスアショア (陸上型イージス) と THAAD (サード : 最終段階高高度地域防衛) の比較



イージスアショア THAAD
特徴 地上配備型イージスシステム
(固定式)
大気圏外や大気圏突入後の迎撃
(移動式)
1基あたりの費用
(防衛省試算)
800億円
※.2017年12月12日
「1基1千億円弱」に修正
1250億円
日本全土の防衛に必要な基数 2基 6基
総額 1600億円
※.2017年12月12日
「2千億円程度」に修正
7500億円
実績 米軍が、ルーマニアに配備済み
2018年ポーランドに配備予定
米軍は、2015年5月時点で、
5個中隊を運用中
2017年3月、在韓米軍への配備開始


関連記事 「 弾道ミサイル防衛 (BMD) とは 日本の弾道ミサイル防衛 現状と課題 」 (別タブ(ウィンドウ)が開きます)




イージスアショア計画撤回 落下物(ブースター)の危険 大幅改修必要 2020年6月24日



河野太郎防衛相は、2020年6月15日、秋田県と山口県で進めていた地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると発表、2020年6月24日の国家安全保障会議(NSC)で計画撤回を決定しました

イージス・アショアから発射される改良型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」は発射後、ブースター(推進エンジン)を分離させますが、これを周辺住宅などに落下させないためには大幅改修が必要と判明したためとしています


SM3ブロック2Aミサイルは日米両政府が共同開発中の最新鋭迎撃ミサイルで、陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)と山口県の陸自むつみ演習場(萩市、阿武〈あぶ〉町)への配備を計画していました

米国側の情報に基づき、ブースターは演習場内か海上に落下させられると判断、いずれの地元でもそのように説明していました


内陸にあるむつみ演習場からミサイルを発射した場合、切り離された重さ200キロ強の推進装置ブースターが住宅地などに落下する恐れが指摘されていました

防衛省は当初、米側と調整した上で、ミサイルを制御するソフトウエアを改修し、ブースターの落下位置をコントロールすることを計画、この方法により「ブースターを確実に演習場内に落下させる」と約束し、地元の理解を取り付けていました


ところが、日米で協議を進める中で、米側から 2020年2月ごろ、むつみ演習場でブースターを演習場内か海上に落下させるためにはソフトウエアだけではなく、ミサイルや発射装置などハードウエアを改修しない限り、ブースターが演習場外に落下する可能性を排除できないと伝えられ、さらに、2020年5月下旬、演習場内に落下させる為の改修には 2000億円前後の費用と 12年前後の期間を要することも伝達され、計画撤回の判断に至ったとのことです

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関連記事を下記に紹介します



2020年6月25日

菅官房長官、秋田・山口以外での地上イージス導入「極めて厳しい」 産経新聞 2020/06/25 13:14


 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は25日午前の記者会見で、秋田、山口両県への地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画撤回に関し、両県以外の代替地での導入は「極めて厳しいと判断している」と述べた。
 同時に「イージス・アショアの配備プロセスの停止で、わが国の防衛に空白を生じさせることはあってはならず、安全保障戦略のありようについて国家安全保障会議で徹底して議論していく考えだ」とも語った。


2020年6月25日

地上イージス秋田・山口配備断念 国家安全保障会議で決定 共同通信 2020/06/25 12:42


 政府は24日の国家安全保障会議(NSC)で、秋田、山口両県への地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画を断念すると決定した。河野太郎防衛相が25日の自民党会合で明らかにした。会合後、河野氏は「代替地を見つけることは極めて困難だ」と記者団に表明した。政府、与党はミサイル防衛体制を練り直す方針。自民議員からは、弾道ミサイル発射拠点を攻撃する敵基地攻撃能力の保有を求める意見が出た。
 河野氏は国防部会などの合同会合で、当面は海上自衛隊のイージス艦や航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)で対応するとした。


2020年6月25日

河野防衛相、陸上イージス配備計画撤回の正式決定を報告 「深くおわび」と陳謝 毎日新聞 2020/06/25 09:17


 河野太郎防衛相は25日午前の自民党国防部会・安全保障調査会合同会議で、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」について、秋田、山口両県への配備計画を正式撤回したことを報告した。防衛省は配備先の代替地確保も「困難な見通し」と説明した。国内配備は事実上、白紙撤回が決まった。
 河野氏の説明によると、両県への計画撤回は24日の国家安全保障会議(NSC)の関係閣僚会合で決まった。河野氏は25日の自民党会議で「NSCで議論いただいた結果、山口県、秋田県への配備を撤回する決定をするに至った」と説明し、「こうした事態に至ったことを深くおわびする」と陳謝した。
 政府は計画撤回を受け、今後ほぼ毎週NSCを開く方針で、イージス・アショアに代わるミサイル防衛態勢を検討する。政府内では来年3月に8隻態勢となるイージス艦をさらに増やす案などが浮上している。


2020年6月25日

河野防衛相が涙ぐみ… 地上イージス配備計画「撤回決定」自民部会で説明 産経新聞 2020/06/25 09:04


 河野太郎防衛相は25日午前の自民党国防部会などの合同会議で、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア(地上イージス)」の秋田、山口両県への配備計画について、24日の国家安全保障会議(NSC)で議論し「撤回を決定した」と明らかにした。
 河野氏は出席した自民党議員に「これまで大変なご尽力をたまわったが、こうした事態になり深くおわびする」と頭を下げた。
 また、昨年7月の参院選で、配備反対を訴える野党候補に敗れた自民党元職の中泉松司氏に言及し「本当に取り返しがつかない。申し訳ない。私個人的にもバックアップしていきたい」と涙ぐんで謝罪した。


2020年6月25日

秋田、山口への地上イージス配備計画撤回 共同通信 2020/06/25 08:19


 河野太郎防衛相は25日の自民党会合で、秋田、山口両県への地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画撤回を24日の国家安全保障会議(NSC)で決定したと明らかにした。


2020年6月25日

イージス・アショア“計画撤回” 河野防衛相きょう正式発表 FNNプライムオンライン 2020/06/25 06:33


 陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」について、政府は24日、NSC(国家安全保障会議)を開き、秋田、山口両県への配備計画を撤回する方向性を確認した。
 国家安全保障会議では、河野防衛相がイージス・アショアの配備計画を停止した一連の経緯を報告した。
 これを受けて、政府は、秋田県の新屋演習場と山口県のむつみ演習場への配備計画を断念し、撤回する方向性を確認した。
 政府は今後、新たなミサイル防衛政策などを議論し、2021年度予算案の概算要求にも反映させる方針。
 河野大臣は25日、自民党の国防部会でこうした方針を説明したうえで、正式発表することにしている。


2020年6月21日

イージス計画撤回、防衛相陳謝 秋田知事「賢明な判断」 朝日新聞 2020/06/21 17:29


 陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備計画をめぐり、河野太郎防衛相は21日、配備候補地だった陸上自衛隊新屋(あらや)演習場(秋田市)がある秋田県を訪れ、佐竹敬久知事らと会談した。河野氏は計画停止とそうした判断に至った理由を説明。防衛省の対応で混乱を招いたことなどについて陳謝した。
 政府は配備を撤回する方針を固めており、週内に国家安全保障会議(NSC)を開いて確認する。
 河野氏は、迎撃ミサイルを打ち上げた際に切り離す推進装置「ブースター」を、もう一つの配備候補地だった陸自むつみ演習場(山口県萩市)内に落下させる技術に問題があるとし、「改修には多くのコストと時間がかかり、合理的とは言えない」と説明。その上で「長い間、配備に向けてご尽力いただいた。深くおわびしたい」と陳謝した。


2020年6月21日

政府、陸上イージス計画撤回へ=河野防衛相、秋田訪れ謝罪 時事通信 2020/06/21 16:39


 政府は、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備計画を撤回する方針を固めた。複数の政府関係者が21日明らかにした。近く開催する国家安全保障会議(NSC)で正式に配備撤回を決め、今夏中に代替策を策定する。河野太郎防衛相は同日、配備候補地だった秋田県を訪れ、佐竹敬久知事に経緯を説明、謝罪した。
 河野氏は同じく配備候補地としていた山口県も19日に訪問し、説明とおわびを済ませている。政府は今後、配備撤回を正式決定した上で、2018年に閣議決定した「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」の修正作業に当たる。外交・安保政策の中長期的な指針として13年に策定した「国家安全保障戦略」の初改定も視野に入れる。
 ただ、米国の防衛当局者は日本政府が発表した配備計画の「停止」について「撤回ではない」との認識を示し、配備に向けた日本側との協議を継続する考えを表明。北朝鮮弾道ミサイルの脅威が高まる中、政府は米側との足並みの乱れを避ける必要があり、厳しいやりとりを強いられそうだ。


2020年6月21日

「早く最終的な撤回判断を」 秋田県知事ら河野防衛相に要望 地上イージス計画停止で 産経新聞 2020/06/21 16:24


 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の計画停止を受けて21日、河野太郎防衛相が配備予定地の一つとしてきた秋田県の佐竹敬久知事らと会談し、計画停止の経緯を説明した。佐竹知事は計画停止に理解を示しつつ速やかな「最終的な撤回判断」を求めた。
 河野防衛相は、現時点では迎撃ミサイルのブースター(推進エンジン)を確実に安全落下させられないと判明したことを計画停止の理由とし、「国家安全保障会議(NSC)に報告して速やかに最終結論を得たい」と説明。そのうえで「地元の皆さまに長い間ご迷惑をおかけした」などと陳謝した。
 これに対し佐竹知事は「政府の決定でも間違いがあれば是正するという賢明な判断に敬意を表する」と計画停止に理解を示しながら、「最終的な撤回判断を早く行い、地元住民に伝えてほしい」と要望した。


2020年6月21日

防衛相、秋田県知事にも謝罪 地上イージスの計画停止で 共同通信 2020/06/21 15:36


 河野太郎防衛相は21日、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備候補地となっていた陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)がある秋田県を訪れ、県庁で佐竹敬久知事らと会談した。河野氏は、計画停止を巡り「深くおわび申し上げる」と表明。佐竹氏は、政府として早期に計画撤回との結論を出すよう求めた。
 地上イージスの配備候補地には、山口県の陸自むつみ演習場(萩市、阿武町)も選定されていた。防衛省は、迎撃ミサイルを発射後に切り離す推進装置「ブースター」について、技術的問題が判明したとして計画停止を発表。河野氏は19日に山口県を訪ね、村岡嗣政知事らに謝罪した。


2020年6月16日

河野防衛相、地上イージス停止で19日に山口県訪問 産経新聞 2020/06/16 23:09


 防衛省は地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画を停止した理由や経緯を説明するため、河野太郎防衛相が19日に配備予定地だった山口県を訪問し、村岡嗣政知事らと面会する方向で調整に入った。秋田県も近く訪問する予定。
 15日の計画停止の発表を受け、村岡氏は記者団に「突然で驚いた。詳細な説明を聞きたい」と語っていた。河野氏は16日の衆院安全保障委員会で「地元の皆さまにご迷惑をお掛けしてきた」と謝罪した。
 防衛省はこれまで、山口県の陸上自衛隊むつみ演習場に配備するイージス・アショアから迎撃ミサイルを発射後、切り離す推進装置、ブースター(補助推進装置)を演習場内に確実に落下させると地元に説明してきたが、それが難しいことが判明。河野氏は「約束を実現するため(の大幅改修)にコストと時間がかかり過ぎる」と計画停止を決断した。


2020年6月16日

今年初めに「想定外」把握か=陸上イージスの導入停止 時事通信 2020/06/16 21:01


 陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の導入計画をめぐり、日本側が想定するソフトウエアの改修だけでは周辺住民の安全を確保できない恐れがあると、防衛省が今年初めの段階で把握していたことが分かった。複数の政府関係者が16日、明らかにした。陸上イージスの安全性に生じた懸念を配備候補地などに数カ月間隠していたことになり、反発が出そうだ。
 政府は2017年12月、陸上イージス導入を閣議決定。自衛隊の新屋演習場(秋田市)とむつみ演習場(山口県萩市など)を配備候補地に選定した。その際、問題として浮上したのが、内陸にあるむつみ演習場からミサイルを発射した場合、切り離された重さ200キロ強の推進装置ブースターが住宅地などに落下する恐れがあることだった。
 防衛省は当初、米側と調整した上で、ミサイルを制御するソフトウエアを改修し、ブースターの落下位置をコントロールすることを計画。この方法により「ブースターを確実に演習場内に落下させる」と約束し、地元の理解を取り付けた。
 しかし、政府関係者によると、米側からは今年2月ごろ、ミサイルや発射装置などハードウエアを改修しない限り、ブースターが演習場外に落下する可能性を排除できないと伝えられた。さらに5月下旬、こうした改修には2000億円前後の費用と12年前後の期間を要することも伝達された。


2020年6月16日

イージス配備計画停止・周辺住民は安ど tysテレビ山口 2020/06/16 20:06


 きのう、突然停止が発表されたミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画。候補地の演習場周辺に住む山口県阿武町の住民からは、安どの声が聞かれました。「むつみ演習場へのイージス・アショア配備に反対する阿武町の会」の吉岡勝会長は「驚きというか、信じられない。夢のような感じ。停止という言葉自体が、一時的に停止して次の策を考えるということなのか、半永久的な停止なのかという辺りが不安」と述べました。河野防衛大臣はきのう、イージスアショア配備計画のプロセスを停止すると発表しました。ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の配備は、萩市と阿武町にまたがる陸上自衛隊むつみ演習場と秋田市の新屋演習場を候補地に計画されています。むつみ演習場に近い阿武町宇生賀地区では田植えも終わり、静かな田園風景が広がっていました。2年前、突如、国防をめぐる議論の中心に置かれた集落には、判断を歓迎する声が広がりました。これまで防衛省が開いた住民説明会では、住民から迎撃ミサイルの発射時に落下する推進装置「ブースター」について不安の声が相次いでいました。


2020年6月16日

イージス配備計画停止・地元住民は安ど tysテレビ山口 2020/06/16 12:40


 きのう、停止が発表されたミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画について、計画に反対してきた候補地の演習場周辺に住む阿武町の住民からは安どの声が聞かれました。「むつみ演習場へのイージス・アショア配備に反対する阿武町の会」の吉岡勝会長は「驚きというか、信じられない。夢のような感じ。停止という言葉自体が一時的に停止して、次の策を考えるということなのか、半永久的な停止なのかが不安」と述べました。河野防衛大臣はきのう、イージスアショア配備計画のプロセスを停止すると発表しました。ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の配備は、萩市と阿武町にまたがる陸上自衛隊むつみ演習場と、秋田市の新屋演習場を候補地に計画されています。これまで防衛省が「ミサイルのブースターはむつみ演習場内に落下させる」と説明してきましたが、河野防衛大臣は「ソフトウエアの改修だけでは確実にむつみ演習場内にブースターを落下させるということが言えない。ソフトウエアの改修に加えて、ハードウエアの改修が必要になる」としました。技術面で改修が必要なことが明確になったとし、新しいミサイルの開発に時間やコストがかかることを停止の判断の理由に挙げました。


2020年6月16日

陸上イージス「合理的といえない」 河野防衛相、計画停止で謝罪 産経新聞 2020/06/16 11:14


 河野太郎防衛相は16日の衆院安全保障委員会で、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画の停止について「導入を決めた当時としては正しかったが、コストと期間を考えると合理的な判断とはいえない」と説明した。その上で、計画停止に伴い、国防態勢の整備計画を見直す考えに言及した。
 河野氏は「地元の皆さまにご迷惑をお掛けしてきた。おわびを申し上げなければいけない」と謝罪した。導入に向けて調査や発射装置購入などこれまで経費を費やしており「防衛相として責任を痛切に感じている」と語った。
 計画停止により、政府の弾道ミサイル防衛構想は見直しを余儀なくされるが、「(日本周辺の)安全保障環境の厳しさは変わらない。今後どのように国を守っていくかという議論をしっかりやらなければならない」とも述べた。
 一方、茂木敏充外相は「今回の決定が米国とのさまざまな協力に影響を与えるとは考えていない」と強調した。


2020年6月15日

陸上イージス、ずさんさ浮き彫り=安保に「穴」、批判必至 時事通信 2020/06/15 22:09


 河野太郎防衛相がミサイル防衛(MD)の要と位置付けてきた陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の導入計画停止を電撃的に打ち出した。今になって民間地域へのブースター落下を簡単には防げないことが分かった、という釈明のできない理由からだ。候補地選定調査に続いて計画のずさんさが浮き彫りになり、政府への批判が強まりそうだ。
 「見通しが甘かったと言われれば、そうかもしれない」。15日夕、記者団を急きょ集めた河野氏は、計画の生煮えぶりを認めざるを得なかった。
 政府が陸上イージス配備を決めたのは2017年12月。候補地の秋田、山口両県内で不安の声が高まる中、政府は安全性を力説してきた。その一つが「迎撃ミサイルから切り離されるブースターを演習場内に確実に落下させる」との約束だ。ブースターは重量200キロ強。住民にとっては生死に関わる。
 関係者によると、政府はソフトウエアの改修で安全性を確保しようと米側と調整した。しかし、5月末になって迎撃ミサイルや発射装置の改修も必要であることが判明。河野氏は15日、改修には数千億円の費用と十数年の期間を要するとの見通しを示し、事実上の断念を宣言した。


2020年6月15日

「はっきり撤回を」「首相は説明義務」「信用できない」山口・萩市民ら不信あらわ イージス計画停止 毎日新聞 2020/06/15 22:08


 陸上自衛隊「新屋(あらや)演習場」(秋田市)と「むつみ演習場」(山口県萩市、阿武(あぶ)町)を候補地とした陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」配備計画が紆余(うよ)曲折を経た末に「計画停止」となった。計画の閣議決定から2年半、防衛省の調査報告書に誤りが見つかるなど翻弄(ほんろう)されてきた萩市や阿武町の住民らは「防衛省は信用できない。はっきり撤回すべきだ」と不信感をあらわにした。
 「『停止』とはどういうことか。計画撤回を発表しないと納得できない」。萩市の住民を中心に活動してきた「イージス・アショア配備計画の撤回を求める住民の会」の森上雅昭代表(67)は語気を強めた。「安倍政権は一度言った言葉の解釈をすぐに変えようとする。『撤回』を表明しないとぬか喜びになるかもしれない。安倍晋三首相は説明する義務がある」


2020年6月15日

陸上イージス、配備計画停止=迎撃技術不備でコスト増、事実上白紙に―防衛相表明 時事通信 2020/06/15 22:05


 河野太郎防衛相は15日、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」について、秋田、山口両県に配備するプロセスを停止すると発表した。迎撃ミサイルのブースターに技術的な問題が見つかり、改修にコストや時間がかかるためと説明した。防衛省内で記者団に語った。
 事実上の「白紙撤回」となるが、代替策は示されておらず、日本のミサイル防衛が根本から揺らぐことになる。イージス・システムを提供する米国との関係にも影響を及ぼす可能性がある。
 安倍晋三首相には、河野氏が12日に計画停止の方針を説明し、了解を得たという。近く、国家安全保障会議(NSC)に報告し、今後の対応を協議する。NSC開催に先立って防衛相が重大な政策の決定を公表するのは異例。
 陸上イージスの導入は、北朝鮮の弾道ミサイルの脅威に対処するため、2017年12月にNSCでの議論を踏まえ、閣議決定した。河野氏は当面、イージス艦でミサイル防衛に当たると説明。しかし、陸上イージスの導入はイージス艦の負担を軽減するのが目的とされており、これまでの政府説明との整合性が問われることになる。


2020年6月15日

イージス・アショア配備計画停止 tysテレビ山口 2020/06/15 19:43


 「イージス・アショア」、計画停止について地元の市長、町長の反応です。萩市の藤道市長は「非常に驚いている」としました。河野大臣は、きょう午後5時半に記者団に対してイージスアショア配備計画のプロセスを停止すると発表しました。ミサイル迎撃システム、イージス・アショアの配備は山口県萩市の陸上自衛隊むつみ演習場と秋田市の新屋演習場を候補地に計画されています。河野大臣は候補地の、萩市のむつみ演習場周辺住民対象の説明会でミサイルのブースターを確実に演習場内に落下させると説明してきたがソフトウエア・ハードウエアの改修が必要なことが明確になったためと理由を説明しました。また、新しいミサイルの開発には、期間やコストがかかることも停止を判断した理由に挙げました。萩市の藤道健二市長は「非常に驚いている。防衛省に説明を求めたい」としました。計画への反対を表明している阿武町の花田町長は「萩市や県の対応を注視し、防衛省に説明を求めたい」とのコメントを出しています。


2020年6月15日

陸上イージス、計画を停止 河野防衛相「コスト鑑みて」 朝日新聞 2020/06/15 18:57


 河野太郎防衛相は15日、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると表明した。安倍晋三首相の了承を先週得たうえで、配備を予定していた秋田県と山口県の知事にも15日、電話で報告した。防衛省内で記者団に明らかにした。
 政府は北朝鮮による弾道ミサイル発射が続いていた2017年12月、陸上イージスの導入を決定。防衛省は昨年5月、陸上自衛隊の新屋演習場(秋田市)とむつみ演習場(山口県萩市)を「適地」とする報告書をまとめた。その後、秋田県に提出した報告書に誤りが発覚するなどして新屋配備を断念し、東日本の新たな配備先を検討していた。
 河野氏は今回の配備計画停止の理由について、山口配備に必要な措置を講じるうえで「相当のコストと期間を要することが判明した」と説明した。
 山口配備をめぐって、地元住民らの大きな懸案になっていたのが、迎撃ミサイルを打ち上げた際に切り離す推進装置「ブースター」の落下だった。防衛省は、レーダーや発射装置と民家などの間に約700メートルの緩衝地帯を設け、迎撃ミサイルが飛ぶ経路を制御することで、ブースターを演習場内に落下させると説明。「安全に配備・運用できる」としてきた。


2020年6月15日

イージス・アショア計画停止 落下物の危険回避、大幅改修必要 産経新聞 2020/06/15 17:49


 河野太郎防衛相は15日、秋田県と山口県で進めていた地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると発表した。イージス・アショアから発射される改良型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」は発射後、ブースター(推進エンジン)を分離させるが、これを周辺住宅などに落下させないためには大幅改修が必要と判明したため。防衛省で記者団に語った。
 安倍晋三首相には12日に報告し、了承を得たという。今後は国家安全保障会議(NSC)に報告したうえで、閣議で正式に計画停止を決定する方針。
 SM3ブロック2Aは日米両政府が共同開発中の最新鋭迎撃ミサイルで、陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)と山口県の陸自むつみ演習場(萩市、阿武〈あぶ〉町)への配備を計画していた。米国側の情報に基づき、ブースターは演習場内か海上に落下させられるはずだと判断し、いずれの地元でもそのように説明していた。
 ところが、日米で協議を進める中で、むつみ演習場でブースターを演習場内か海上に落下させるためにはソフトウエアだけではなく、ハードウエアの改修も必要で、10年以上と見込まれる開発期間と膨大な費用がかかることが5月下旬に判明。計画停止もやむを得ないと判断した。


2017年12月19日

政府 地上配備型の迎撃ミサイルシステム 導入決定 NHKニュース 12月19日 11:34


 北朝鮮の核・ミサイル開発が新たな段階の脅威となる中、政府は19日の閣議で、弾道ミサイルによる攻撃に備えて防衛能力を高める必要があるとして、地上配備型の新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」2基を導入することを決めました。
 新型のICBM級の弾道ミサイルを先月にも発射した北朝鮮は、ミサイルの射程距離を伸ばすだけでなく、複数のミサイルを同時に発射したり、通常より高く打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射したりするなど、発射能力の向上も図っています。
 このため政府は、19日の閣議で、弾道ミサイルによる攻撃に備えて防衛能力を抜本的に高める必要があるとして、地上配備型の新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」2基を導入することを決めました。
 イージス・アショアは、日本とアメリカが共同で開発している新型の迎撃ミサイルを搭載し、2基で日本全域をカバーできるとされ、配備先の候補地には秋田市と山口県萩市にある陸上自衛隊の演習場が検討されています。
 また、1基当たりの価格は現時点で1000億円弱になる見通しで、政府は今年度の補正予算案にアメリカから技術支援を受ける費用などとして28億円、来年度予算案に基本設計などの費用として7億円余りをそれぞれ盛り込むことにしています。


2017年12月19日

陸上イージス導入を閣議決定 北朝鮮の核「重大な脅威」 朝日新聞 12月19日 11:11


 政府は19日午前、北朝鮮の弾道ミサイルに対応するため、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」2基の導入を閣議決定した。政府は秋田市と山口県萩市に1基ずつ配備し、2023年度の運用開始を見込む。
 この日の閣議で、政府は北朝鮮の核ミサイル開発を「重大かつ差し迫った段階の脅威」と認定。「平素から我が国を常時・持続的に防護できるよう弾道ミサイル防衛能力の抜本的向上を図る必要がある」として、イージス・アショア2基を導入し、陸上自衛隊が保持することを決めた。
 日本の弾道ミサイル防衛(BMD)は、海上のイージス艦、地上の迎撃ミサイル「PAC3」部隊、陸上のイージス・アショアを加えた態勢になる。
 政府はイージス・アショアの導入をめぐり、今年度補正予算案に28億円、18年度の当初予算案に7億3千万円の関連経費を計上し、今後地質調査などを本格化させる方針だ。米ロッキード・マーチン社製の本体の設置は1基あたり1千億円弱となる見通しで、日米両政府間で取引する有償軍事援助(FMS)で導入する予定だ。


2017年12月19日

地上型イージス2基導入へ 配備候補地は秋田・山口両県 産経新聞 12月19日 11:04


 政府は19日午前の閣議で、地上配備型の弾道ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」を2基、自衛隊に導入する方針を決定した。秋田、山口両県の陸自演習場が配備の候補地にあがっており、平成29年度補正予算案と30年度予算案に関連費用を計上して導入に着手し、35年度以降の運用開始を目指す。北朝鮮の脅威に対応して弾道ミサイル防衛(BMD)態勢の強化を急ぐ。
 イージス・アショアには日米が共同開発中の新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」を搭載する計画。射程は2000キロ、迎撃できる高度が約1000キロとなり、現在、海自のイージス艦が運用している迎撃ミサイルから倍増する。防衛省は「2基で北海道から沖縄まで、基本的に日本全域を防護できる」としている。
 日本のBMDはイージス艦が大気圏外で、空自の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が地表近くで迎え撃つ「2段構え」の態勢だ。
 イージス・アショアの迎撃高度はイージス艦と同じだが、地上型のため補給や整備が容易で、切れ目のない監視態勢を維持しやすいメリットがある。運用は陸自が行い、陸海空3自衛隊が全てBMDに参加する態勢となる。
 配備候補地として、陸自の新屋演習場(秋田市)、むつみ演習場(山口県萩市)が挙がっており、防衛省は29年度補正予算案に米国からの情報取得費として28億円、30年度予算案に設計費など7億3000万円を計上し、今後、地質や電波障害などの調査に入る。


2017年12月19日

日本政府、イージス・アショア導入を決定 配備に5年 ロイター 12月19日 10:54


 政府は19日、地上配備型の新たな迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の導入を決定した。北朝鮮が昼夜問わず弾道ミサイルを発射する中、常時警戒できる態勢を整える。導入には2基合計で最低2000億円かかり、運用開始は今から5年以上先になる見込みだ。
 19日午前の閣議で決定した。2018年度防衛予算案に、施設設計費や設置候補地の地質調査費7億3000万円を計上する。17年度補正予算案にも、調達先である米国に支払う技術支援費を盛り込む。
 防衛省は日本海側に2基を配備し、射程や速度を向上させた迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」を搭載して北海道から沖縄県まで防衛することを想定している。陸上自衛隊が運用し、24時間体制で警戒に当たる。
 小野寺五典防衛相は会見で「北朝鮮の核・ミサイル開発が日本の安全に対するより重大かつ、差し迫った段階の脅威となっている」とした上で、「日本を常時、持続的に防護できるようになり、弾道ミサイル防衛の抜本的な向上が図られると考えている」と語った。
 導入費は1基当たり約1000億円。配備場所の地盤や、選択するレーダーなどによってはさらに膨らむ。これとは別に、搭載するSM3ブロック2Aが1発約30億円かかる。防衛省は配備時期を明らかにしていないが、関係者によると、設置場所やレーダーの選定、生産、試験を経る必要があるため、運用開始は2023年度になる見通しだ。


2017年12月19日

<政府>「陸上イージス」閣議決定 2基でほぼ全土カバー 毎日新聞 12月19日 10:47


 政府は19日午前の閣議で、海上自衛隊のイージス艦に搭載している迎撃ミサイルを新たに陸上に配備する「イージス・アショア」2基を導入することを決定した。2000億円以上が必要な見込みで、2023年度の配備を目指して、17年度補正予算案と18年度予算案に必要経費を計上する。
 イージス・アショアは陸上自衛隊が運用主体となる。イージス艦搭載の迎撃ミサイル「SM3」と、航空自衛隊が運用する地上配備型迎撃ミサイル「パトリオット」(PAC3)とともに、弾道ミサイル防衛(BMD)の中核を担う。
 イージス・アショアは、現行の防衛計画の大綱(防衛大綱)や5年ごとの装備品導入を定めた中期防衛力整備計画(中期防)に記載がないため、特別に閣議で導入を決めた。閣議決定では「北朝鮮の核・ミサイル開発が、より重大かつ差し迫った新たな段階の脅威となっており、常時・持続的に防護できるよう弾道ミサイル防衛能力の抜本的な向上を図る必要がある」と導入理由を説明した。
 イージス・アショアには日米が共同開発している新型の迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」を搭載する。防護範囲は半径数百キロ以上に及び、2基でほぼ日本全土をカバーできる。
 防衛省は導入経費を抑える観点から、既存の陸自施設を中心に設置場所を検討し、秋田市の新屋演習場と山口県萩市のむつみ演習場の2カ所に設置する方針だ。近く電波障害の有無などを調べる適地調査に着手し、補正予算案の成立後に地盤調査などを本格化する。


2017年12月12日

陸上イージス「1基1千億円弱」防衛省、試算を上方修正 朝日新聞 12月12日 18:33


 防衛省は12日の自民党会合で、北朝鮮の弾道ミサイル発射に対応するため導入する陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の設置費用について、「1基1千億円弱」との見通しを示した。2基設置するため、計2千億円程度となる。これまで1基800億円、計1600億円程度と見積もっていた。
 イージス・アショアは米国製で、日米両政府間で取引する有償軍事援助(FMS)で導入する。これまで防衛省は与党に対し、「1基800億円」との見通しを示していたほか、小野寺五典防衛相も先月末の参院予算委員会で「一般的な見積もり」としながらも、「一つだいたい800億」と答弁していた。政府は秋田市と山口県萩市に1基ずつ設置し、2023年度に運用を開始する方針。当初の見積もりだと計1600億円程度だった。
 小野寺氏は12日の閣議後会見でイージス・アショアの価格について「今後どのぐらいの費用がかかるか、調査をしていくことになる」と明言を避けた。ただ、イージス・アショアに搭載する新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の能力を十分に生かすには、最新鋭レーダーを備える必要がある。防衛省幹部は「まだ価格上昇の可能性が十分ある」と話す。
 さらにSM3ブロック2Aは1発数十億円と言われており、全体の運用コストがさらにかかるのは避けられない情勢だ。


2017年12月10日

陸上イージス、7.3億円予算計上へ 小野寺防衛相表明 朝日新聞 12月10日 17:40


 小野寺五典防衛相は10日、視察先の仙台市で、北朝鮮の弾道ミサイル発射に対応するため導入する陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の関連経費7億3千万円を来年度当初予算案に計上することを明らかにした。
 小野寺氏は「イージス・アショア2基を前提に、新たな弾道ミサイル防衛装備品の整備に着手できるよう、追加的な予算要求を行う」と述べた。関連経費の内容は、配備先の秋田市と山口県萩市の陸上自衛隊演習場で地質調査などを実施するというもの。8月末の概算要求には、金額を明示しない「事項要求」という形で盛り込んでいた。
 一方、防衛省はイージス・アショアの運用開始予定の2023年度をできる限り前倒しするため、今回の来年度当初予算とは別に、今年度補正予算案に20億円超規模の関連経費を計上することを決めている。これらの経費には、製造国である米国への技術支援費用などが含まれている。


2017年11月16日

防衛相 ハワイ訪れ「地上型イージス」視察へ NHKニュース 11月16日 17:19


 小野寺防衛大臣は、記者団に対し、来年1月にもハワイを訪問して地上配備型の新型の迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の試験施設を視察し、運用などをめぐって、アメリカ太平洋軍の幹部らと意見を交わしたいという考えを示しました。
 小野寺防衛大臣は、16日午後、日本を訪れているアメリカ太平洋軍のハリス司令官と防衛省で会談し、北朝鮮の弾道ミサイル発射などに対応するため、自衛隊とアメリカ軍が連携して対応していくことを確認しました。
 このあと、小野寺大臣は記者団に対し、来年1月にもハワイを訪問し、防衛省が導入する方針の、地上配備型の新型の迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の試験施設を視察する方向で調整していることを明らかにしました。
 そのうえで、小野寺大臣は「ハリス司令官を含め、アメリカ太平洋軍との連携が重要であり、早い時期にハワイでの会談を実現したい」と述べ、「イージス・アショア」の運用などをめぐって、アメリカ太平洋軍の幹部らと意見を交わしたいという考えを示しました。


2017年11月16日

陸上イージス配備、秋田市と萩市で調整 陸自演習場に 朝日新聞 11月16日 09:56


 政府は北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイル発射に対抗するため、新たに東西日本に1基ずつ配備する迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の候補地を秋田市と山口県萩市の2カ所に絞り込み、地元と調整に入った。2023年度に運用を始める方針。
 政府関係者によると、政府は新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」搭載のイージス・アショアを2基配備すれば、日本列島全体をカバーできると想定している。政府は運用主体となる陸上自衛隊の既存施設の中から、新屋(あらや)演習場(秋田市)、むつみ演習場(山口県萩市)の2カ所を有力候補地として選び、関係する地元国会議員に今月上旬、設置の意向を伝え、協力を要請した。政府関係者によると、陸自が警備しやすい利点があるという。
 政府は当初、地元の電波障害などの懸念を軽減するため、既存の航空自衛隊のレーダーサイト基地である加茂分屯基地(秋田県男鹿市)や佐渡分屯基地(新潟県佐渡市)などを配備場所とする可能性を探ったが、「十分な敷地面積を確保する必要がある」(政府関係者)との判断から見送った。
 イージス・アショアの導入の閣議決定は来月で、米ロッキード・マーチン社製のイージス・アショアの本体費用は1基あたり800億円、計1600億円が見込まれる。政府は来年度当初予算には調査費を計上し、地質や電波障害の有無などを調べるほか、米国から専門家を招いて導入に向けた検討を進める方針だ。


2017年11月14日

<地上イージス>配備候補地の秋田県 戸惑いと不安の声 河北新報 11月14日 11:48


 政府が北朝鮮に対する弾道ミサイル防衛として導入を検討している地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備先として秋田、山口両県が候補に挙がっていることについて、秋田県内では13日、戸惑いと不安の声が上がった。
 今年3月、北朝鮮の弾道ミサイル発射に備えた避難訓練を全国に先駆けて実施した男鹿市。同市北浦安全寺の農業安田孝彦さん(61)は「配備されれば県内も攻撃対象になる恐れがあり、不安を感じる」と漏らす。「国や自治体は、地元にしっかり説明してほしい」と注文する。
 県平和委員会は配備反対の運動を展開する考えだ。風間幸蔵事務局長(84)は「レーダーとミサイルを備えるため、広大な敷地が必要だ。県民の平和的な生存権が脅かされる」と危機意識を抱く。


2017年11月11日

陸上イージス、秋田と山口候補に=ミサイル防衛で政府検討 時事通信 2017年11月11日 16:33


 政府が弾道ミサイル防衛強化に向け導入する方針の陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」について、秋田、山口両県の自衛隊施設を候補地として検討していることが分かった。政府・与党関係者が11日、明らかにした。
 北朝鮮のミサイル開発進展を踏まえ、政府は陸上イージスを日本海側に2基配備し、2023年度をめどに運用を開始することを目指す。陸上自衛隊が運用を担う方向だ。
 陸上イージスは、海上自衛隊のイージス艦に搭載するミサイル防衛機能を地上に固定配備するもの。1基約800億円で、日米両国が共同開発する迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」を使用すれば、2基で日本全土をカバーできる。


2017年11月11日

陸上型イージス、秋田・山口に配備…政府調整 読売新聞 2017年11月11日 08:38


 政府は、ミサイル防衛態勢の強化に向けて導入予定の陸上型イージスシステム「イージスアショア」の配備先について、秋田、山口両県とする方向で最終調整に入った。
 日本海側の陸上自衛隊施設に設置し、陸自主体で運用する方針だ。複数の政府関係者が明らかにした。
 イージスアショアは、イージス艦と同等の機能を持つ陸上型施設で、政府は2023年度頃の運用開始を目指している。新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の搭載を予定しており、北朝鮮の弾道ミサイルに対し、2基で日本全土のカバーが可能だ。防護範囲の重複を避ける観点から、東日本は秋田、西日本は山口への配備を検討している。
 配備先はレーダーから強い電波が生じることから広い敷地が必要とされ、陸自の演習場などが候補にあがっている。


2017年10月18日

陸上イージスで巡航ミサイル迎撃…中国に危機感 読売新聞 2017年10月18日 06:00


 政府は、ミサイル防衛態勢強化に向けて導入する方針の陸上型イージスシステム「イージスアショア」について、弾道ミサイルに加えて巡航ミサイルを迎撃する機能を兼用させる方向で検討に入った。
 中国の爆撃機が日本周辺での飛行を繰り返す中、巡航ミサイルによる脅威にも備える必要があると判断した。
 複数の政府関係者が明らかにした。政府は2023年度をめどにイージスアショアを国内に2基配備したい考えだ。日米が共同開発中の新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」を搭載し、高度1000キロ・メートル超で弾道ミサイルの迎撃が可能となる。これに、巡航ミサイルにも対処できる多機能型の対空ミサイル「SM6」を搭載する方向だ。
 米国では、巡航ミサイルや戦闘機など低空からの攻撃と弾道ミサイルの脅威に同時対処する構想を「IAMD(統合防空・ミサイル防衛)」と称し、迎撃ミサイルや情報共有システムなどの開発と実戦配備が進められている。


2017年9月24日

陸上イージス、東西2基配備で検討 佐渡・対馬など候補 朝日新聞 2017年9月24日 03:02


 政府が、北朝鮮の弾道ミサイルの脅威などに備えて新たに導入する陸上配備型の迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」について、主に日本海側の地域に、東西1基ずつ計2カ所に配備する方向で検討していることがわかった。2023年度をめどに運用を開始する方針。複数の政府関係者が明らかにした。
 既存の自衛隊施設内での配備を前提に候補地選びを進めており、東日本は加茂分屯基地(秋田県男鹿市)と佐渡分屯基地(新潟県佐渡市)、西日本は海栗島分屯基地(長崎県対馬市)、福江島分屯基地(同県五島市)などが挙がっている。
 イージス・アショアは2基あれば日本列島をカバーできるとされる。本体費用は1基約800億円と見込まれ、米国との協議で金額を確定させたうえで、18年度当初予算案に基本設計費を計上する方針だ。運用開始の時期について、小野寺五典防衛相は「最速のスケジュールで導入したい」と述べており、23年度より早まる可能性もある。
 イージス・アショアは弾道ミサイルを大気圏外(宇宙空間)で迎撃する。政府は8月、米国からの購入を決定。日米防衛相会談でこの方針を米側に伝えた。


2017年9月3日

レーザーでミサイル迎撃、発射直後に照射し破壊 読売新聞 2017年9月3日


 北朝鮮による核・ミサイル開発の進展を受け、政府が弾道ミサイル迎撃のための新システムの開発を検討していることがわかった。
 高出力レーザーを発射直後の弾道ミサイルに照射し、無力化・破壊する。北朝鮮が現在の装備では迎撃が難しい「ロフテッド軌道」での発射を繰り返しているため、新技術で対応する方針だ。
 開発を目指すのは、弾道ミサイルが発射された直後の「ブースト段階」と呼ばれる時点で、航空機や艦船などから高出力レーザーを照射し、熱によってミサイルを変形させる技術。迎撃ミサイルに比べて安価で、実現すればロフテッド軌道だけでなく、多数の弾道ミサイル発射にも対処が可能になる。
 防衛省は2018年度概算要求に、迫撃砲弾や小型無人機などを迎撃対象とする、高出力レーザーシステムの研究費として、87億円を計上した。


2017年9月1日

防衛省概算要求、過去最大5兆2551億円 産経新聞 09月01日 08:19


 防衛省は米軍再編関連経費などを含め5兆2551億円を計上し、平成29年度当初予算比2・5%増と過去最大の要求となった。北朝鮮への対応で弾道ミサイル防衛の態勢強化を重視した。
 イージス艦用の新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の取得に472億円、防空用の警戒管制システムの改修に107億円を盛り込んだ。イージス艦の迎撃システムを地上配備型にした「イージス・アショア」は金額を明示しない事項要求とした。
 離島防衛では、南西諸島に新編する部隊の施設整備費として552億円を計上。研究開発にも重点を置き、離島奪還作戦を想定した新型の地対地ミサイル「島嶼(とうしょ)防衛用高速滑空弾」(100億円)▽長射程の新型対艦ミサイル(77億円)▽電子機器を無効化する「電磁パルス(EMP)」弾(14億円)−などの研究費を盛り込んだ。
 このほか、宇宙ごみ(スペースデブリ)などから衛星を守る部隊の創設に向け、宇宙監視システムの設計費に44億円を計上した。


2017年8月31日

日米防衛相 北朝鮮への圧力強化を確認 NHKニュース 08月31日 09:42


 小野寺防衛大臣は31日朝、アメリカのマティス国防長官と電話で会談し、今回の北朝鮮による弾道ミサイルの発射はこれまでとレベルの異なる深刻な脅威だとして、日米が緊密に連携し、圧力をさらに強めていくことを確認しました。
 この中で小野寺大臣は、北朝鮮が29日、日本の上空を通過する弾道ミサイルを発射したことについて「日本の安全保障にとって、これまでとレベルの異なる深刻な脅威で、日米の緊密な連携が必要だ」と述べました。
 これに対しアメリカのマティス国防長官も同様の認識を示し、あらゆるレベルで情報の共有を進めるとともに、共同訓練を行うなど目に見える形で北朝鮮に対する圧力をさらに強めていくことを確認しました。
 またミサイル防衛体制についても意見が交わされ、小野寺大臣はアメリカの新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の導入に改めて協力を求めました。
 さらにアメリカ軍のイージス艦の事故が相次いでいることを受けて、小野寺大臣が「防衛体制に穴が開かないよう取り組んでほしい」と述べたのに対し、マティス国防長官は「防衛体制に影響がないよう対応する」と応じました。


2017年8月26日

陸上イージス「最速導入へ準備」 時事通信 08月26日 20:09


 防衛省は26日、北朝鮮による飛翔(ひしょう)体発射を受けて開かれた自民党の対策本部役員会で、2018年度予算案で関係費を要求する陸上配備型迎撃システム「イージス・アショア」について、「最速導入に向けた準備をしている」と説明した。出席した二階俊博幹事長が記者団に明らかにした。二階氏は「こんなことは予算があるとかないとか言ってもらっては困る」と述べ、防衛力強化のための予算確保を支援していく考えも強調した。


2017年8月18日

陸上イージス導入を伝達=米国防長官に協力要請―小野寺防衛相 時事通信 08月18日 09:06


 小野寺五典防衛相は17日、マティス米国防長官とワシントンで会談し、米国が開発した陸上配備型の新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の導入を目指す方針を伝え、協力を要請した。小野寺氏によると、マティス氏は歓迎する意向を示した。
 小野寺氏は「北朝鮮がミサイル技術の開発を進め、日本だけでなく米国の脅威にもなっている」と指摘した上で、「イージス・アショアを中心とした新たな装備が必要だ」と理解を求めた。


2017年8月18日

防衛相 米国防長官に「イージス・アショア」導入伝える NHKニュース 08月18日 06:58


 ワシントンを訪れている小野寺防衛大臣は、マティス国防長官と会談し、ミサイル防衛能力の強化のため、地上配備型でイージス艦と同様の能力を持つアメリカの新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を導入する方針を伝えました。
 日米防衛相会談は、日米の外務・防衛の閣僚協議、2+2(ツー・プラス・ツー)のあと、ワシントンのアメリカ国務省で行われました。
 この中で、小野寺防衛大臣は「北朝鮮が弾道ミサイルについて新たな技術開発を進め、アメリカにとっても脅威となっている中、新たな装備でミサイル防衛をする必要がある。日本としては『イージス・アショア』を中心とした新たな装備が必要と考えており、アメリカ側の協力を要請したい」と述べました。
 これに対し、マティス国防長官は歓迎する意向を示したということです。
 会談のあと小野寺大臣は記者団に対し、「マティス国防長官にも『イージス・アショア』を中心としたミサイル防衛の必要性はよく理解していただいている。今の日本が置かれている安全保障環境を見て、アメリカ側としてもしっかり協力するという姿勢を示していただいた」と述べました。


2017年8月18日

陸上イージス導入を正式表明 防衛相、米側に協力求める 朝日新聞 08月18日 06:32


 米ワシントンを訪問中の小野寺五典防衛相は17日午後(日本時間18日未明)、マティス国防長官と会談し、陸上配備型の新たな迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を導入する意向を正式に伝え、協力を求めた。弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮に対応するのが狙い。マティス氏は協力に応じる考えを示したという。
 会談後、小野寺氏は「イージス・アショアなど、新しいミサイル防衛のアセット(装備)は米側の協力が必要になる。先方からも協力を取り付けることができた」と記者団に述べた。
 小野寺氏は会談で、北朝鮮が様々な種類の弾道ミサイル発射を続けていることを指摘。「新たなアセットでしっかりミサイル防衛をする必要がある」とした上で、「イージス・アショアを中心とした新たなアセットが必要だ」とマティス氏に伝えた。


2017年8月18日

日米が2プラス2、同盟強化と自衛隊の役割拡大を確認 ロイター 08月18日 05:36


 日米両政府は17日、ワシントンで外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開き、北朝鮮の脅威が一段と高まる中、同盟を強化することで一致した。米国は核兵器を含めたあらゆる戦力で日本の防衛に関与することを改めて確認。両国は自衛隊の役割を拡大していくことで合意し、日本はその一環として、陸上配備型の新たなミサイル防衛システムを導入する意向を米側に伝えた。
 小野寺五典防衛相は会合後の共同会見で「北朝鮮の脅威を踏まえ、協議では圧力強化と同盟能力の向上で合意した。拡大抑止への米国の揺ぎないコミットメントの重要性をそれぞれ4人が確認した」と語った。
 北朝鮮による核・弾道ミサイル開発はここにきて急速に進み、米国や日本は一段と警戒を強めている。7月に入って2発の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を日本海に発射。今月には米領グアム周辺に4発のミサイルを打つと公言したが、金正恩委員長は計画を保留した。


2017年8月18日

小野寺防衛相、防衛大綱の改定を明言 日米2プラス2 朝日新聞 08月18日 04:17


 日米両国の外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)が17日、米ワシントンで開かれた。会合後の共同記者会見で、小野寺五典防衛相は、北朝鮮の核・ミサイル開発などで地域情勢が変化していると指摘し、防衛力のあり方を示した「防衛計画の大綱(防衛大綱)」の改定を行う考えを米側に伝えたことを明らかにした。
 小野寺氏は「わが国自身の防衛力を強化するため、検討を本格化させる。こうした状況について今日の会議で説明し、理解を得た」と強調。陸上配備型の迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」導入を念頭に、弾道ミサイル防衛システムを強化し、防衛大綱に加え、自衛隊の装備体系を定めた「中期防衛力整備計画(中期防)」についても改定をする考えを示した。
 また、ティラーソン米国務長官は会見で「米国の拡大抑止が日本のみならず、アジア太平洋地域の平和と安全のため重要な役割を果たしている」とアジア地域での米軍の核戦略維持の意義を強調した。


2017年8月17日

<陸上型イージス>年末の予算編成時に基本設計費を計上へ 毎日新聞 08月17日 21:09


 防衛省、新システム「イージス・アショア」導入決める
 防衛省は、弾道ミサイルを大気圏外で迎撃する海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を陸上に置く新システム「イージス・アショア」の導入を決めた。ミサイル発射警戒のため洋上に張り付いてきた海上自衛隊のイージス艦の柔軟な運用が可能になる。2018年度予算案の概算要求に盛り込む。
 イージス・アショアは1基700億〜800億円とされる。概算要求では金額を明示しない「事項要求」にとどめ、年末の予算編成時に基本設計費を計上する予定だ。イージス艦を洋上に展開する必要がある海上型と異なり、陸上型は常時配備が可能なことから、迎撃態勢の強化を図る。
 イージス・アショアは、現在の「防衛計画の大綱」(防衛大綱)や「中期防衛力整備計画」(中期防)には明示されていない。安倍晋三首相が指示した防衛大綱の見直し検討や、来年に予定されている中期防策定での対応についても整理する。
 現在はイージス艦搭載のSM3が大気圏外(最高高度500キロ)で迎撃し、地上配備のパトリオット(PAC3)が高度十数キロで迎え撃つ2段構え。SM3搭載のイージス艦は計画を前倒しして、現在の4隻から年内に5隻に増やす。


2017年8月17日

陸上型迎撃システム導入へ=ミサイル防衛強化―防衛省が予算要求 時事通信 08月17日 12:16


 防衛省は17日、2018年度予算の概算要求に、陸上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の導入に向けた調査費を計上する方針を固めた。北朝鮮による度重なる弾道ミサイル発射を受け、ミサイル防衛態勢の強化に乗り出す。
 ワシントンで17日に開かれる外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で、こうした方針を米側に伝える見通し。
 イージス・アショアは、海上自衛隊のイージス艦に搭載したミサイル防衛機能を地上に固定配備するシステム。1基800億円程度で、2基で日本全土をカバーできるとされる。
 概算要求段階では、額を明示しない「事項要求」とし、年末の予算編成に向けて具体的な額と内容を詰めていく。


2017年8月17日

<迎撃ミサイル>陸上イージス予算化 防衛省方針 毎日新聞 08月17日 11:53


 防衛省は弾道ミサイル防衛強化のため、来年度予算案の概算要求に、海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を陸上に置く新システム「イージス・アショア」を項目として盛り込む方針を決めた。防衛大綱見直しの検討と並行して精査し、年末の予算編成で設計費計上を目指す。北朝鮮の弾道ミサイルに対応する目的だ。
 イージス・アショアは1基700億〜800億円とされ、日本全域のカバーのため2〜3基の導入を検討する。現状は海上自衛隊のイージス艦搭載のSM3が大気圏外(最高高度500キロ)で迎撃し、地上配備のパトリオット(PAC3)が高度十数キロで迎え撃つ2段構え。洋上のイージス艦は交代が必要で、陸上へのイージス展開で迎撃態勢の強化を目指す。SM3搭載のイージス艦は、現在の4隻を年内に5隻に増やす。
 概算要求では「MIMO(マイモ)」と呼ばれる新たな警戒管制レーダー試作費に約196億円を計上。ステルス戦闘機の探知能力を向上させ、2024年度の運用開始を目指す。人工衛星の活用を妨げる宇宙ごみや他国の宇宙兵器を監視するレーダーシステム整備の方針も決めた。来年度に米軍主催の宇宙に関する多国間演習に初参加する。


2017年8月17日

陸上配備型イージス導入へ 日米防衛相会談で表明見通し 朝日新聞 08月17日 11:50


 防衛省は、陸上配備型の新たな迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を導入する方針を決めた。北朝鮮が弾道ミサイル発射を繰り返す中、ミサイル防衛態勢を強化するのが狙い。米ワシントンで17日午後(日本時間18日未明)に開かれる日米防衛相会談で、小野寺五典防衛相が米側に伝える見通しだ。
 複数の日本政府関係者が明らかにした。
 防衛省は、2018年度予算案の概算要求にイージス・アショア導入に向けた関連経費を盛り込む方針を固めていた。北朝鮮の脅威が高まっているとして作業を前倒しし、購入先の米国と具体的な協議に入ることにした。概算要求では金額を明示しない事項要求にとどめ、年末までに金額を確定して予算案に基本設計費を計上したい考えだ。


2017年8月17日

北朝鮮ミサイル迎撃で地上型「イージス・アショア」導入へ NHKニュース 08月17日 11:37


 防衛省は、北朝鮮が弾道ミサイルの発射技術を進展させていることを踏まえ、ミサイル防衛能力を強化するため、地上配備型で、イージス艦と同様の能力がある新型の迎撃ミサイルシステム、「イージス・アショア」を導入する方針を固めました。
 北朝鮮の弾道ミサイルに対しては、現在、大気圏外で迎撃するミサイルを搭載したイージス艦と、大気圏内に突入してから迎撃する地上配備型のPAC3による2段構えの態勢がとられていますが、防衛省は、北朝鮮がミサイル技術を進展させていることを踏まえ、ミサイル防衛能力の強化を検討しています。
 こうした中、防衛省は、地上配備型で、イージス艦と同様の能力があるアメリカの新型の迎撃ミサイルシステム、「イージス・アショア」を導入する方針を固め、基本設計などにかかる費用を来年度予算案の概算要求に盛り込むことになりました。
 また、ミサイル防衛にあたるイージス艦についても、来年3月末までに現在の4隻から5隻に増やすとしていた当初の計画を前倒しし、ことし中に5隻態勢とすることにしています。
 さらに、防衛省は、日米が使用する人工衛星をいわゆる「宇宙ゴミ」などから守るための新たなレーダーの整備や、ステルス戦闘機を探知するレーダーの開発にも着手することにしており、これらにかかる費用についても来年度予算案の概算要求に盛り込む方針です。


2017年8月16日

【北ミサイル】米、同盟国防衛を強調 きょう2プラス2 日本の防衛努力にも期待 産経新聞 08月16日 21:24


 米政府は2プラス2で、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)が米国本土を脅かしているにもかかわらず同盟国防衛に責任を果たす決意があると強調すると同時に、日本に一層の防衛努力を促す構えだ。
 トランプ大統領は14日(日本時間15日)、安倍晋三首相に「米国は自国や同盟国の日本や韓国を防衛し、北朝鮮の脅しと行動に反応する準備ができている」と伝えた。米政府は2プラス2で米軍と自衛隊の相互運用性を高め、北朝鮮を抑止する策を主要議題にする。
 日米双方の喫緊の課題は北朝鮮のミサイル攻撃に抑止効果を持つミサイル防衛の充実。アジアや欧州で同盟国の防衛力強化を期待する米国は、日本が大きな役割を果たすことを求める。
 米軍はイージス艦搭載の海上配備型迎撃ミサイル(SM3)、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)による二段構えの態勢に加え、SM3を地上に置く陸上配備型システム「イージス・アショア」や最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル」(THAAD)を日本が配備することを期待する。


2017年6月24日

稲田防衛相、ハワイで「陸上型イージス」視察へ 読売新聞 2017年6月24日 10:00


 稲田防衛相が7月、米ハワイ州にある陸上配備型イージスシステム「イージスアショア」の実験施設を視察する方向で調整していることが分かった。
 政府関係者が明らかにした。
 日米両政府は7月14日にワシントンで外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)を開く予定で、稲田氏は、ワシントン訪問前にハワイに立ち寄る。


2017年6月23日

陸上イージス、予算案計上へ THAADは見送り 朝日新聞 2017年6月23日 03:05


 防衛省は、陸上配備型の新たな迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の導入に向けた関連経費を2018年度当初予算案に計上するよう要求する方針を固めた。北朝鮮の弾道ミサイルへの対処能力を高める狙い。候補に挙がっていた高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD=サード)の導入は見送られる。
 複数の政府関係者が22日までに明らかにした。防衛省は17年度予算でコンピューターのシミュレーションなど新装備の導入に向けた調査費を計上。来年度はイージス・アショアに限定した調査費を盛り込み、防衛力強化を示したい考えだ。7月に防衛省内で装備品のあり方などを検討する「統合機動防衛力構築委員会」(委員長=若宮健嗣防衛副大臣)を開き、イージス・アショアが適当との意見をまとめる方向で、概算要求を経て来年度予算案に計上される公算が大きい。
 日本の弾道ミサイル防衛(BMD)はイージス艦の迎撃ミサイル「SM3」が大気圏外で迎撃し、撃ち漏らせば地対空誘導弾「PAC3」が大気圏内で迎え撃つ二段構え。イージス・アショアの導入で補完する狙いがある。


2017年6月15日

ロシアが日米のミサイル防衛に懸念、在日大使館で説明会 ロイター 06月15日 17:59


 在日ロシア大使館は15日、日本のメディアや自衛隊関係者などを集めて説明会を開き、米国のミサイル防衛(MD)システムや、日本が検討している新型迎撃ミサイルの導入に懸念を示した。
 ビリチェーフスキー公使参事官は、米国がアラスカ州や東欧に配備したMDシステムに言及。ロシアの弾道ミサイルを米国が迎撃する模擬実験の映像を紹介しながら、「米国は北朝鮮とイランのミサイルの脅威を口実に、ロシアの弾道ミサイルを破壊するための戦略ミサイルを展開させ、抑止力のバランスを崩している」と訴えた。
 同公使参事官は、在韓米軍が配備した新型迎撃ミサイル「THAAD(サード)」も、ロシアと中国の懸念を招いていると指摘。さらに、日本が陸上配備型ミサイル「イージス・アショア」またはサードの導入に向けた検討を進めていることに触れ、「日本が米国のグローバル(地球規模)なミサイル防衛システムの一部になる前に、ロシアの立場、懸念を説明した」と、説明会を開いた理由を語った。


2017年5月23日

日米企業がイージスレーダーの共同開発を検討、ミサイル防衛強化=関係者 ロイター 05月23日 14:15


 米レイセオン<RTN.N>と三菱電機<6503.T>、米ロッキード・マーチン<LMT.N>と富士通<6702.T>の2陣営がそれぞれ、弾道ミサイル防衛の要であるイージスシステムのレーダーの共同開発を検討していることがわかった。両陣営とも日本の高性能半導体を使い、探知性能を向上させることが狙い。
 日米の複数の政府・業界関係者が明らかにした。日本が建造中のイージス艦、さらに導入を検討中の陸上配備型イージスも、いずれかのレーダーを積む可能性がある。
 レイセオン、ロッキードとも、三菱電機と富士通がそれぞれ手掛ける半導体に注目している。青色発光ダイオードの材料として知られる窒化ガリウム(GaN)を素子に使った高性能の半導体で、消費電力の低さと高い出力が特徴。レーダーを小型化しつつ、探知距離や識別能力を大幅に引き上げることができる。
 防空戦闘を得意とし、弾道ミサイル防衛の中核装備であるイージス艦は、上空警戒と低空警戒の2種類のレーダーを積む。米海軍は2018年から配備を始める上空用の新型レーダーに、レイセオンが自社製GaNを使って開発した「SPY6」を採用した。


2017年5月16日

迎撃しにくい「ロフテッド軌道」、政府が危機感 北朝鮮 読売詳報_緊急特集グループ 読売新聞 2017年05月16日


 政府は、北朝鮮が14日に発射した弾道ミサイルが通常より高い高度に打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射され、高度2000キロ超に達したことに危機感を強めている。
 ロフテッド軌道は落下速度が速いことなどから、現状のミサイル防衛態勢では迎撃が容易ではないためだ。政府は、ロフテッド軌道による発射にも対応可能な新型迎撃ミサイルなどの新装備導入に向け、検討を急いでいる。
 稲田防衛相は15日の参院決算委員会で、「新たな迎撃ミサイル等の導入によって、ロフテッド軌道による攻撃への対処も含め、我が国の弾道ミサイル迎撃能力はよりいっそう向上する」と語った。日米両政府が共同開発し、今年度中に開発完了を予定している迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の導入が念頭にあるとみられる。


2017年5月13日

ミサイル防衛強化「陸上型イージス」導入の方向 北朝鮮 読売詳報_緊急特集グループ 読売新聞 2017年05月13日


 政府は北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイル発射を受け、ミサイル防衛態勢強化策として、「イージスアショア」と呼ばれる陸上型イージスシステムを導入する方向で最終調整に入った。
 複数の政府関係者が明らかにした。防空能力や費用対効果の面で、米最新鋭ミサイル防衛システム「最終段階高高度地域防衛(THAAD)」よりも適していると判断した。
 自民党の検討チームが3月に弾道ミサイル防衛強化を求める提言をまとめたことを受け、防衛省は若宮健嗣副大臣をトップとする検討委員会で新装備導入に向けた議論を加速させており、夏までに結論を出す方針だ。実際の導入は数年後とみられる。
 現在のミサイル防衛態勢は、イージス艦に搭載された迎撃ミサイル「SM3」が最高高度約500キロの大気圏外で迎撃し、撃ち漏らした場合は地対空誘導弾「PAC3」が地上十数キロで撃ち落とす二段構えだ。


2017年5月13日

陸上型イージスが優勢、日本のミサイル防衛強化策=関係者 ロイター 05月13日 16:21


 弾道ミサイル防衛強化の一環として整備を検討している新型迎撃ミサイルシステムについて、日本政府が陸上配備型イージス(イージス・アショア)の導入に傾いていることがわかった。THAAD(サード)より迎撃範囲が広く、少ない配備数で済むほか、洋上で警戒任務を続けるイージス艦の負担を減らせるとみている。
 政府は米軍の試験施設があるハワイへ5月中にも視察団を派遣するなどし、今夏までに決定する。複数の政府・与党関係者が明らかにした。
 イージス・アショアは、イージス艦に搭載している迎撃ミサイルシステムを陸上に配備したもの。高度1000キロ以上に達する日米共同開発の迎撃ミサイルSM3ブロック2Aを発射可能で、2─3基で日本全土を防衛できるとされる。
 もう1つの選択肢であるサードは、宇宙空間で迎撃するSM3と、地上近くで迎撃するパトリオット(PAC3)の間の高度で弾道ミサイルを撃ち落とす。SM3とPAC3をすでに保有する日本にとっては、迎撃態勢が3層になるメリットがある。在韓米軍はさきごろサードを配備した。


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