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弾道ミサイル防衛 (BMD) とは 日本の弾道ミサイル防衛 現状と課題


弾道ミサイル防衛 (BMD) とは 日本の弾道ミサイル防衛



高出力レーザーによる 弾道ミサイル迎撃のイメージ図

高出力レーザーによる 弾道ミサイル迎撃のイメージ図
レーザーでミサイル迎撃、発射直後に照射し破壊 読売新聞 2017年9月3日 」 より

弾道ミサイル防衛 (BMD : Ballistic Missile Defense) とは、地上、もしくは、水中から発射され、放物線(弾道)を描いて飛翔してくる弾道ミサイルから国土を防衛する為のシステム、および、その体系のことです


弾道ミサイル防衛 は、弾道ミサイルが目的地に着弾するまでの道程を、その飛翔特性から
「上昇段階 (ブースト フェーズ)」
「中間段階 (ミッドコース フェーズ)」
「終末段階 (ターミナル フェーズ)」
の 3段階に分けて捉えるのが一般的で、弾道ミサイル防衛についても、それぞれのフェーズ毎に異なった手段が用意されています



航空自衛隊 航空警戒管制部隊 と 地対空誘導弾部隊



航空自衛隊 航空警戒管制部隊
航空自衛隊 地対空誘導弾部隊

防衛省 [JASDF] 航空自衛隊 航空自衛隊の概要 」 より





上昇段階 (ブースト フェーズ) での 弾道ミサイル防衛



ブースト段階での迎撃の利点は、ミサイル自体がまだ低速で、また、弾頭を切り離す前の為、目標が大きいことから、他のフェーズに比べ、迎撃が比較的容易であることがあげられます

欠点としては、迎撃手段が常に対応可能な位置にいるとは限らないことがあげられ、逆に言うと、攻撃側が自由に移動できる場合、それに応じて迎撃手段を常に敵地近くに配置しておく必要があり、迎撃側の方が大きな負担を強いられることになります

上昇段階 (ブースト フェーズ) での 弾道ミサイル防衛に用いられる兵器として代表的なものには、ABL (Airborne Laser) 、KEI (Kinetic Energy Interceptor) があります



ABL (Airborne Laser)



ミサイル迎撃試験機 YAL-1A<br>

ミサイル迎撃試験機 YAL-1A
AL-1 (航空機) - Wikipedia 」 より

ABL (Airborne Laser 空中発射レーザー) は、メガワット級の酸素-ヨウ素化学レーザー(COIL)を使用し、ブースト段階の弾道ミサイルを破壊 無力化しようとするもので、アメリカ空軍において、ABL計画として開発が続けられ、ミサイル迎撃の実用試験用機 として YAL-1A等が造られています

これは、弾道ミサイルが上昇中に、高エネルギーのレーザー光を照射する事により、弾道ミサイルに高熱を加え、弾道ミサイルの燃料タンク部分外板に負荷を掛けて、燃料タンクを自爆させる、もしくは、外板を熱変形させることにより、正常な飛行をできなくさせ、無力化する兵器です


米ABL計画は、技術開発としては継続していますが、米国防予算見直しにより、2011年12月12日、米国防総省はYAL-1Aをモスボール保存(mothballは衣料用防虫剤、再使用を考慮した保存)することを決定しています

日本においては、2018年度予算の概算要求で、迫撃砲弾や小型無人機などを迎撃対象に含んだ高出力レーザーシステムの研究費として、87億円が計上されています

弾道ミサイル レーザー迎撃兵器開発 防衛省 2018年度 概算要求 」 参照



KEI (Kinetic Energy Interceptor)



左:SM-3 右:Kinetic Energy Interceptor KEI (Kinetic Energy Interceptor 運動エネルギー迎撃弾) は、3段式の固体ロケット・モーターを備えたミサイルで、中間段階 (ミッドコース フェーズ)で使用されるスタンダードミサイル3型(SM-3)を越える能力を付与するために、12m近くの長さを持つ大型のミサイルです


KEI は、迎撃ミサイルを弾道ミサイルに直撃させることによって目標を撃破する、運動エネルギー投射体(Kinetic projectile)迎撃ミサイルで、移動車両による地上発射型と、艦船搭載のVLS(垂直発射システム)から発射する艦船搭載型の開発が進められています

左:SM-3 右:Kinetic Energy Interceptor
運動エネルギー迎撃弾 - Wikipedia 」 より





中間段階 (ミッドコース フェーズ) での 弾道ミサイル防衛



弾道ミサイルが宇宙空間を慣性飛行している段階で迎撃するために使われる兵器としては、イージス弾道ミサイル防衛(BMD)システムの RIM-161 スタンダードミサイル3 (SM-3)、地上発射型のGBI(Ground Based Interceptor)があります

SM-3、GBIミサイルのいずれも、最終段階において、赤外線で目標を追尾、ロケット・スラスターで微調整しつつ、直撃による運動エネルギーで目標を撃破する運動エネルギー投射体を使用しており、SM-3ではLEAP (Light weight Exo-Atmospheric Projectile:軽量大気圏外投射体)、GBIではEKV (Exo-Atmospheric Kill Vehicle: 大気圏外迎撃体)と呼ばれています



イージス弾道ミサイル防衛(BMD)システム と SM-3 迎撃ミサイル



ミサイル巡洋艦レイク・エリーから発射されるRIM-161スタンダード・ミサイル(SM-3)
2007年12月18日ハワイ・カウアイ島沖で行われた発射試験JFTM-1にて太平洋ミサイル試射場から発射された模擬弾道ミサイルを目標としてSM-3ブロックIAを発射する海上自衛隊のミサイル護衛艦「こんごう」
イージスBMDでは、イージス艦が装備する防空システムであるイージスシステムを利用、弾道ミサイルを、ブースト段階から人工衛星、地上レーダー、イージス艦のAN/SPY-1レーダーにより探知 ・ 追尾し、イージス艦から発射されたBMD用 スタンダードミサイル SM-3 によって大気圏外を飛行中の中間段階 (ミッドコース フェーズ)で運動エネルギー弾頭を直接衝突させることにより迎撃します

スタンダードミサイル SM-3 (RIM-161 スタンダード ミサイル3 (RIM-161 Standard Missile 3))は、中間段階 (ミッドコース フェーズ)での弾道ミサイル迎撃を目的とする艦船発射型弾道弾迎撃ミサイルです

製造業者 レイセオン、エアロジェット
全長 6.55m 直径 0.34m
翼幅 1.57m 最大高度 70-500km
推進装置 第一段: MK 72ブースター、固体燃料ロケット(エアロジェット製)
第二段: MK 104固体燃料デュアル・スラスト・ロケット・モーター(DTRM)(エアロジェット製)
第三段: MK 136固体燃料第三段ロケット・モーター(TSRM)(ATK製)
第四段: 固体燃料軌道修正・姿勢制御装置(SDACS)(ATK製)
誘導方式 GPS/INS/セミアクティブ・レーダー・ホーミング/パッシブ長波長赤外線シーカー(KW)
弾頭 軽量大気圏外迎撃体 キネティック弾頭

(上写真) ミサイル巡洋艦レイク・エリーから発射されるRIM-161スタンダード・ミサイル(SM-3) 「 スタンダードミサイル - Wikipedia 」 より
(下写真) 2007年12月18日ハワイ・カウアイ島沖で行われた発射試験JFTM-1にて太平洋ミサイル試射場から発射された模擬弾道ミサイルを目標としてSM-3ブロックIAを発射する海上自衛隊のミサイル護衛艦「こんごう」 「 RIM-161スタンダード・ミサイル3 - Wikipedia 」 より




イージスアショア (陸上型イージス) 弾道ミサイル防衛(BMD)システム



弾道ミサイル防衛のイメージ図
5月13日、弾道ミサイル防衛強化の一環として整備を検討している新型迎撃ミサイルシステムについて、日本政府が陸上配備型イージス(イージス・アショア)の導入に傾いていることがわかった。写真は、ルーマニアのデベセル空軍基地に配備された「イージス・アショア」のデッキハウス。2016年5月撮影
5月23日、米レイセオンと三菱電機、米ロッキード・マーチンと富士通の2陣営がそれぞれ、弾道ミサイル防衛の要であるイージスシステムのレーダーの共同開発を検討していることがわかった。写真はルーマニア・デべセル空軍基地に配置されている陸上配備型イージス。提供写真(2017年 ロイター)
イージスアショア (陸上型イージス)は、イージス艦が装備するイージスBMD と SM-3 迎撃ミサイルシステムをそのまま陸上基地に配備するもので、性能はそのままに、艦を運用するための要員、費用を節減することができます


防衛省は、北朝鮮の弾道ミサイルへの対処能力を高める為、陸上配備型の新たな迎撃ミサイルシステム 「イージスアショア」 (陸上型イージス)の導入に向け、2018年度予算案に対し、事項要求(金額を決めずに導入要求のみ行う)しました

もう一つの選択肢として挙げられた 「サード」(THAAD 高高度迎撃ミサイルシステム)の導入については、「イージスアショア」 (陸上型イージス)の方が、費用対効果に優れているとして、見送られることになりました

防衛省 イージスアショア (陸上型イージス) 導入 ミサイル防衛強化 」 参照
(上写真) 弾道ミサイル防衛のイメージ図 「 <陸上型イージス>年末の予算編成時に基本設計費を計上へ 毎日新聞 08月17日 21:09 」 より
(中下写真) ルーマニアのデベセル空軍基地に配備された「イージス・アショア」のデッキハウス 2016年5月撮影 (中写真) 「 陸上型イージスが優勢、日本のミサイル防衛強化策=関係者 ロイター 05月13日 16:21 」 より
(下写真) 「 日米企業がイージスレーダーの共同開発を検討、ミサイル防衛強化=関係者 ロイター 05月23日 14:14 」 より



GBI (Ground Based Interceptor) 迎撃ミサイル



2004年7月、アラスカ州フォート・グリーリー基地にてサイロに装填中のGBI

2004年7月、アラスカ州フォート・グリーリー基地にてサイロに装填中のGBI
GBI (ミサイル) - Wikipedia 」 より

アメリカ合衆国のミサイル防衛システムでの中間段階 (ミッドコース フェーズ) での弾道ミサイル迎撃システムは、地上配備のGMD (Ground-based Midcourse Defense) と海上配備のSMD (Sea-based Midcourse Defense) に大別されますが、GBI(Ground Based Interceptor)は、地上配備のGMDに用いられる弾道弾迎撃ミサイルです


全長 16.8 m
直径 1.27 m
推進装置 3段式固体ロケット
発射重量 12,700 kg
弾頭 大気圏外迎撃体 EKV (Exoatmospheric Kill Vehicle) - 液体推進薬スラスター





終末段階 (ターミナル フェーズ) での 弾道ミサイル防衛



終末段階 (ターミナル フェーズ) は、目標となる弾道ミサイルが一旦宇宙空間を弾道飛行した後、大気圏に再突入している段階での迎撃で、使用される兵器としては、THAAD(Terminal High Altitude Area Defense)、パトリオットPAC-3システムがあります



THAAD 迎撃ミサイルシステム



THAADミサイルの発射

THAADミサイルの発射
THAADミサイル - Wikipedia 」 より

THAADミサイル(サードミサイル Terminal High Altitude Area Defense missile, 終末高高度防衛ミサイル)は、アメリカ陸軍が開発した弾道弾迎撃ミサイルシステムで、弾道ミサイルが、その航程の終末段階にさしかかり、大気圏に再突入している終末段階 (ターミナル フェーズ) で、迎撃するための迎撃ミサイルシステムです

パトリオットPAC-3は、比較的小規模で展開しやすいかわりに、射程が短いため、高速で突入してくる中距離弾道ミサイルなどへの対処が難しく、また、迎撃に成功した場合でも地上への被害が大きくなるという問題があり、パトリオットPAC-3よりも高高度、成層圏よりも上の高度で目標を迎撃するために開発されたのがTHAADです

THAADミサイルの構成

THAADミサイルの構成 「 THAADミサイル - Wikipedia 」 より


開発 1987年 製造 2008年~ 製造業者 ロッキード・マーティン
全長 6.17m 直径 0.37m 重量 900kg (発射重量)
射程 200km 最大高度 40~150km
弾頭 運動エネルギー弾 (KKV:Kinetic Kill Vehicle) 弾頭速度 M7(2,500m/秒)
推進方式 1段式固体ロケット
誘導方式 1段目固体ロケット 慣性誘導+アップデート 弾頭 赤外線誘導
操舵方式 1段目固体ロケット TVC (推力偏向ノズル) 弾頭 サイドスラスタ


日本においても、北朝鮮弾道ミサイルに対応するため導入が検討されましたが、2017年、イージスアショア (陸上型イージス)との比較検討の結果、イージスアショア の方が費用対効果に優れているとして、THAAD 迎撃ミサイルシステムの導入は見送られ、イージスアショア の導入が決定されました



パトリオット PAC-3 迎撃ミサイルシステム



パトリオットミサイル発射の瞬間

パトリオットミサイル発射の瞬間
パトリオットミサイル - Wikipedia 」 より

パトリオットミサイル(MIM-104 Patriot)は、アメリカのレイセオン社がMIM-14 ナイキ ハーキュリーズ 地対空ミサイルの後継としてアメリカ陸軍向けに開発した、広域防空用の地対空ミサイルシステムで、弾道ミサイル防衛では終末段階 (ターミナル フェーズ) に対応し、射程 20~30km(航空自衛隊公表値は数十km)の範囲を防御します


PAC-3による防護範囲は、速度がマッハ6強(2km/秒)程度となる短距離弾道ミサイル(SRBM)に対しては、発射機より左右に各35km、前に40km、後に10kmの扇状の範囲(ギターピックの形状・フットプリント)を迎撃できるとされますが、日本が対応しないといけない中距離弾道ミサイル(MRBM)(速度マッハ10=3.7km/秒)の場合、半径 20kmの扇状の範囲とみられています


ドイツ空軍のパトリオット発射機
PAC-3の弾道弾ミサイルへの迎撃映像 左下から上昇してくる物体が PAC-3
PAC-3弾のシーカー・誘導部

(上写真) ドイツ空軍のパトリオット発射機
(中写真) PAC-3の弾道弾ミサイルへの迎撃映像 左下から上昇してくる物体が PAC-3
(下写真) PAC-3弾のシーカー・誘導部
パトリオットミサイル - Wikipedia 」 より

この広さは、市ヶ谷を起点として東京23区西部境界程度で、市ヶ谷、朝霞、習志野の 3ヵ所に展開配備することによっても、ようやく首都枢要部をカバーできる程度です


PAC-3弾


PAC-3弾は PAC-2弾シリーズより直径が細く、PAC-2弾シリーズで 1発が入っていたミサイル キャニスターに 4発が格納できるため、1発射機あたり PAC-3弾を最大で16発搭載できるようになりましたが、小型化されたことにより、対航空機への射程は半減しています

弾道ミサイル対処時は、近接信管に加え、ヒット トゥ キル(Hit-to-kill)弾として、PAC-3弾の弾体自体を弾道ミサイルに直接衝突させ、その運動エネルギーによって目標を破壊する方式が採用されています

また、動翼による姿勢制御に加え、ACM(Attitude Control Motors)と呼ばれるサイドスラスターを前部に装備しており、動翼での制御が効き難い高高度での機動性を補完、最終誘導は Kaバンドのアクティブ レーダー シーカーにより行われます

開発 レイセオン、ロッキード・マーティン共同
PAC-3
翼幅 51cm 弾体径 25cm 重量 320kg
上昇限度 15,000m 対弾道弾射程 20km
PAC-2
翼幅 84cm 弾体径 41cm 重量 900kg
上昇限度 24,000m 対航空機射程 70km 対弾道弾射程 20km




日本の弾道ミサイル防衛 現状と課題



課題 現状
飽和攻撃
への対応
北朝鮮の「スカッド」は 約 800発 「ノドン」は 約 200発
4隻現有するイージス艦 SM3は 1隻当たり 8発
イージス艦は 8隻に増強予定
34基配備する パトリオット PAC3は 1基16発 (改良型は 12発)
ロフテッド軌道
攻撃への対応
イージスシステム SM3の最高高度は 約 500キロ
改良型 イージスシステム SM3 ブロック2Aは 1,000キロ超
2017年7月28日 北朝鮮が発射した「火星14」は 高度 37,24.9キロ
EMP
(電磁パルス)
攻撃への対応
イージスシステム SM3により 起爆前に迎撃
防衛施設は地下に自家発電装置があり対応可能
都市機能の防護策はなし
防衛範囲 現行イージス艦は 3隻で全国をカバー
新型イージス艦は 2隻、および、導入予定のイージス アショアは 2基で全国をカバー
パトリオット PAC3は 防衛範囲は 約 20キロ (改良型で 2倍になる予定)
大都市圏を中心に 34ヵ所に配備
コスト イージスシステム SM3は 1発 20億~30億円
パトリオット PAC3は 1発 約 5億円
米トランプ大統領が日本への売却を認めた「トマホーク」巡航ミサイルは 1発 約 1億円
迎撃後 パトリオット PAC3で迎撃しても 100キロ超の破片が数十キロの範囲に飛散の恐れ
化学 ・ 生物兵器が搭載されている場合は 化学 ・ 生物兵器が飛散の恐れ



EMP(電磁パルス)攻撃は、核爆発で放出されるガンマ線が大気と衝突する際、大量に発生するEMP(電磁パルス)で地上の電気 ・ 通信系統などをまひさせ、都市生活や防衛網に打撃を加える手段で、北朝鮮は 2017年9月3日の「水爆実験」の後、EMP攻撃が可能と主張しました

ただし、北朝鮮が大気圏再突入技術を獲得していないとみられるとの声に応える形で唐突に出された主張の為、大気圏再突入技術がなくても攻撃できると言いたかっただけともみられ、実効性に疑問が呈されています


小野寺五典防衛相は、2017年9月9日、「唐突感がある。現実的に兵器になって、各国がそのための準備をしているレベルまではいっていないのではないか」と指摘、北朝鮮が実戦で使用可能な段階には至っていないとの見方を示すととmに、「ミサイルが大気圏に入る前で迎撃するのが弾道ミサイル防衛だ。EMP(電磁パルス)に対してもちゃんとした能力を持つことが基本だ」と語り、BMDなどにより EMP攻撃に対応する考えを表明しています

日米両国が開発を進める新型迎撃ミサイル「イージスシステム SM3 ブロック2A」は、高度 1千キロ以上での迎撃が可能で、地上数十~数百キロで核爆発させるEMP攻撃に対抗する手段となり、イージス アショアもブロック2Aの運用を想定しています


防衛省はイージスシステム SM3による迎撃が失敗すれば、着弾直前に地対空誘導弾パトリオット PAC3で迎撃する二段構え構成をとっています

北朝鮮が 2017年7月28日に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」は通常より高い角度で打ち上げる「ロフテッド軌道」で高度 約 3,700キロに達しており、現行イージスシステム SM3の最高高度は 約 500キロ、改良型 イージスシステム SM3 ブロック2Aでも 1,000キロ超とされ、射程高度まで落ちてきたときには速度も増しているため、迎撃は一層困難です


北朝鮮は西日本を射程に収める弾道ミサイル「スカッド」を 800発、日本全域を射程に収める弾道ミサイル「ノドン」を 200発保有し、防衛省は 弾道ミサイル(BMD)対応イージス艦を 4隻から 8隻に増強する計画ですが、1隻に搭載する迎撃ミサイル SM3は 8発、全国に 34基配備するパトリオット PAC3は大都市圏などの拠点防衛が役割で、対処能力を超えた大量のミサイル発射による「飽和攻撃」を仕掛けられると対応できません

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関連記事を下記に紹介します



2017年9月9日

北朝鮮のミサイルをMDで迎撃できるのか? ロフテッド軌道では迎撃は困難 飽和攻撃やEMPには? 敵基地攻撃能力はやはり不可欠 産経新聞 09月09日 22:34


 北朝鮮が6回目の核実験を強行したことで核ミサイルの脅威が深刻さを増している。防衛省は平成30年度政府予算の概算要求で地上配備型「イージス・アショア」導入や既存装備の改良を盛り込み、ミサイル防衛(MD)強化を急ぐ。だが、北朝鮮の技術進展に伴い、高高度軌道のミサイルや、発射が相次ぐ「飽和攻撃」への対処、抑止効果など、MD強化では乗り越えられない課題が浮き彫りになっている。
 「ミサイルが大気圏に入る前で迎撃するのが弾道ミサイル防衛だ。EMP(電磁パルス)に対してもちゃんとした能力を持つことが基本だ」
 小野寺五典防衛相は9日、記者団にこう語り、MDなどによりEMP攻撃対処に万全を期す考えを強調した。EMPは核爆発で発生するガンマ線で電気系統などをまひさせ、都市生活や防衛網に打撃を加える手段だ。北朝鮮は3日に実験した「水爆」でEMP攻撃が可能と主張している。
 日米両国が開発を進める新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」は高度1千キロ以上で迎撃が可能で、地上数十〜数百キロで核爆発させるEMP攻撃に対抗する手段となり得る。イージス・アショアもブロック2Aの運用が想定される。


2017年9月9日

<防衛相>電磁パルス「唐突感」 実用化に否定的 毎日新聞 09月09日 20:54


 小野寺五典防衛相は9日、高高度で核爆発を起こして強力な電磁波を発生させ、地表近くの電子機器などを破壊する「電磁パルス(EMP)攻撃」について、北朝鮮が実戦で使用可能な段階には至っていないとの見方を示した。防衛省で記者団に語った。
 北朝鮮は3日、EMP攻撃能力を持ったと主張した。しかし、小野寺氏は「唐突感がある。現実的に兵器になって、各国がそのための準備をしているレベルまではいっていないのではないか」と指摘した。
 EMP攻撃では核弾頭を大気圏内に再突入させる技術は必要ない。小野寺氏は「たとえ再突入技術がなくても、こんなに怖いものがあるんだと(北朝鮮が言っている可能性がある)」とも述べた。


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