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ブルートレイン「北斗星」 2015年3月 北海道新幹線開業に先立ち廃止


ブルートレイン「北斗星」 2015年3月 北海道新幹線開業に先立ち廃止



JR東日本とJR北海道は、2016年春の北海道新幹線開業に伴い、JR東日本とJR北海道が共同運行してきた寝台特急「北斗星」(上野―札幌)を、2015年3月のダイヤ改正時に廃止することになりました

車体の老朽化に加え、北海道新幹線の走行試験などで運行時間が確保できなくなることが理由ですが、定期運行終了後も2015年8月ごろまでは、臨時列車として運行される予定です

上野から札幌まで約16時間をかけて走る北斗星は青函トンネルが開通した1988年3月に運行開始し、一時期は毎日3往復運行されていましたが、2008年からは1往復の運行のみになっていました



ブルートレイン「北斗星」 とは


寝台特急「北斗星」は、1988(昭和63)年3月13日、本州と北海道を結ぶ青函トンネルの開業に合わせて登場、「豪華寝台特急」として注目を集めました


1988年 開業当初、1日あたり定期2往復、臨時1往復の「北斗星」が設定されました
1989年 臨時の1往復が定期列車になり、毎日3往復の「北斗星」が上野~札幌間を結びました
1999(平成11)年 上野~札幌間に新たな豪華寝台特急「カシオペア」が登場したことにより、「北斗星」は1日2往復に減少
2008(平成20)年 津軽海峡区間で北海道新幹線の工事時間を確保するため、1日1往復とさらに減少
2015(平成27)年3月 誕生から27年で廃止予定


ブルートレイン「北斗星」は、1998年、青函トンネルを使って初めて上野―札幌間を結び、ホテルのように豪華な寝台個室や、フランス料理のフルコースが味わえる食堂車などが人気を集めましたが、近年の乗車率は約6割

また、北海道新幹線は、青函トンネルを含み前後約82kmが、新幹線と在来線の共用区間になり、2015年3月以降は、新幹線の試験運行の影響もあり、北斗星は夏場を中心とした臨時運行のみとなります

新幹線の開業により旅客流動が夜行列車から昼行の新幹線へ移行する傾向がある上、ダイヤ調整が困難で、車体の老朽化などが進んでいるためですが、北斗星の廃止によって、鉄道旅行の象徴的な存在だった青い客車の特急「ブルートレイン」は姿を消すことになります


「北斗星」に使用されている客車


「北斗星」に使用されている客車は、24系25形というもので、1973(昭和48)年から1980(昭和55)年まで製造されました


「北斗星」に使用されている機関車


「北斗星」に使用されている機関車は、上野~青森間がEF510形電気機関車500番台、青森~函館間がED79形電気機関車、函館~札幌間がDD51形ディーゼル機関車です

EF510形500番台は、2009(平成21)年から制作された新しい車両ですが、ED79形は、1971(昭和46)年から製造されたED75形電気機関車の改造車で、「北斗星」に使用されているタイプのDD51形は、1966(昭和41)年から製造されたものです

貨物列車については、北海道新幹線仕様になった青函トンネルに対応した、EH800形という電気機関車が開発されましたが、旅客列車の新機関車については、特にJRからの発表はありません

このため、青函トンネルを客車を引いて走れる機関車は、無くなる見込みです
つまり、新幹線以外の旅客列車は、青函トンネルを通れなくなります




「トワイライトエクスプレス」


2015年3月には、大阪~札幌間を結ぶ寝台特急「トワイライトエクスプレス」の廃止が決まっています
「トワイライト」と「北斗星」が廃止されると、北海道へ向かう寝台特急は「カシオペア」だけになりますが、この「カシオペア」についても、現在でも臨時列車の上、青函トンネルを通れる機関車がないという事情は同じです

「北斗星」の廃止(臨時化)により、1970年代にブームを起こした青い客車の寝台特急、いわゆる「ブルートレイン」は、定期列車としてはすべて姿を消します

「カシオペア」は、臨時列車のため、「北斗星」廃止(臨時化)後に定期運転される寝台特急は、東京~出雲市間の「サンライズ出雲」、東京~高松間の「サンライズ瀬戸」のみになり、定期運転される上野駅発の夜行列車も消滅します




ブルートレイン「北斗星」 廃止に伴う青い森鉄道への影響



ブルートレイン「北斗星」 は、青森県内での乗り降りはできませんが、JRが乗り入れる第三セクター区間としては全国最長となる、「青い森鉄道」の青森-目時(青森県三戸町)間約122キロを通過しています

「青い森鉄道」は、2013年度で、JRからこの区間の通行料として、3億8800万円を得ており、年間旅客収入 18億5300万円の2割を占めています

「青い森鉄道」は、線路は県が保有、運行を青鉄が担う「上下分離方式」の第三セクターで、青森県は青鉄とJR貨物から線路使用料を受取ることになっていますが、2013年度で5億9100万円減免するなど、実際には、毎年8割以上を減免する事実上の財政支援が講じられています

ブルートレイン「北斗星」 廃止に伴い、同通行料収入も無くなり、単純計算で「青い森鉄道」の旅客収入は2割減となり、経営は一層厳しくなることが予想されます




ブルートレイン「北斗星」 最後の運行



2015年3月14日のダイヤ改正で定期運行の取りやめが決まっている最後のブルートレイン、寝台特急「北斗星」(上野-札幌)ですが、臨時列車についても、2015年8月23日の上野着が最後の運行となります




北海道新幹線 新青森~新函館北斗間 開業


北海道新幹線 新青森~新函館北斗間 開業につきましては、下記ページをご参照下さい

  北海道新幹線 2016年3月14日開業

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関連記事を下記に紹介します



2015年1月23日 最後のブルトレ「北斗星」、見納めは8月23日 産経新聞 1月23日(金)17時56分

 JR東日本とJR北海道は23日、平成27年上期(4~9月)の寝台特急などの運行計画を発表した。3月14日のダイヤ改正で定期運行の取りやめが決まっている最後のブルートレイン、寝台特急「北斗星」(上野-札幌)の臨時列車を上下計112本運行、見納めは8月23日の上野着となる。


2015年1月17日 <JR北斗星廃止>青い森鉄道大打撃 4億円の利用料大幅減 毎日新聞 2015年1月17日(土)09:12

 JRの寝台特急「北斗星」(上野-札幌)が、今年3月14日のダイヤ改正で廃止されると正式に決まったことで、第三セクター「青い森鉄道」(青鉄)の経営は大きな影響を受けそうだ。JR側は、青鉄と重なる運行区間の利用料4億円前後を毎年青鉄に支払ってきたが、北斗星廃止に伴って利用料が大幅に減る見通しだからだ。


2014年12月19日 寝台特急「北斗星」引退へ=ブルトレの歴史に幕―JR 時事通信 2014年12月19日(金)18:01

 JR東日本などは19日、来年3月のダイヤ改正に合わせ、東京・上野と札幌間を結ぶ寝台特急「北斗星」の定期運行を終了すると発表した。青い客車が特徴の「ブルートレイン」として最後まで定期運行を続けていた北斗星の引退で、半世紀以上続いたブルトレの歴史に幕が下りることになる。


2014年12月5日 最後のブルートレイン「北斗星」廃止へ 車体が老朽化 朝日新聞 2014年12月5日(金)11:24

 上野―札幌を結ぶ寝台特急「北斗星」が、来年3月のダイヤ改定に合わせて廃止される見通しになった。JR関係者への取材でわかった。青い客車が特徴の寝台列車ブルートレインで定期運行されているのは北斗星だけだった。


2014年12月5日 「北斗星」臨時で存続か しかし期待できない大きな理由 goo 乗りものニュース 2014年12月5日(金)11:04

寝台特急「北斗星」が2015年3月で廃止されるとの見通しが伝えられています。そこには合わせて「希望」も伝えられているのですが、期待することは難しそうです。また「北斗星」廃止と共に、消えていくものがあります。


2014年12月5日 「北斗星」来年度廃止へ…ブルートレイン姿消す 読売新聞 2014年12月5日(金)07:36

 2016年春の北海道新幹線開業に伴い、JR東日本とJR北海道は、寝台特急「北斗星」(上野―札幌)を15年度中に廃止する方針を固めた。 新幹線の試験運行が行われるほか、車体の老朽化などが進んでいるためだ。近く発表する。北斗星の廃止によって、鉄道旅行の象徴的な存在だった青い客車の特急「ブルートレイン」は姿を消す。


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