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JR 羽田空港アクセス線 新線整備 東京 新宿 新木場 方面と直結


JR 羽田空港アクセス線 新線整備 東京 新宿 新木場 方面と直結



JR東日本は、2014年8月19日、羽田空港と都心を結ぶ新線「羽田空港アクセス線」を整備、東京、新宿、新木場方面と羽田空港を直結する計画を発表、2018年7月3日には 2028年にも開業する方針として、2018年度中の環境アセスメント着手を目指すことを公表しました


羽田空港アクセス線構想の概略図

羽田空港アクセス線構想の概略図

京浜急行線や東京モノレールと異なり海側からアプローチする計画 国内線ターミナル付近を通り、国際線ターミナルを終点とするJの字を描きます (資料:JR東日本 国土地理院2万5千分の1地形図に一部加筆)

JR東によると、新線「羽田空港アクセス線」は、浜松町駅(東京都港区)-東京貨物ターミナル駅(品川区)間は休業中の貨物線を活用し、ターミナル駅から空港までは新規の線路設置が必要となりますが、大部分は地下化される見通し、総事業費は 約 3200億円、費用分担については、国などと協議中ということです

浜松町方面からの路線に加え、新宿方面からの路線や、東京臨海高速鉄道と接続する 3路線が計画されており、JR東は、「3路線とも同時に開業するかは未定。環境アセスに 3年、工事に 7年を見込んでいる」としています


新線「羽田空港アクセス線」


新線「羽田空港アクセス線」は、羽田空港第1 ・ 第2ターミナルの間に新設する「羽田空港新駅」から、既存貨物駅の「東京貨物ターミナル」(東京都品川区八潮3)までを結ぶ 約 6kmの地下ルートで建設、その先は、既存線を活用した 3方面へのルートを整備して都心部までつなげる計画です

東山手ルート


3ルートのうち東京や浜松町へつながる「東山手ルート」は、アクセス線の北側で休止中の貨物線(大汐線)を経由、東海道線に合流して東京駅へ至る路線で、両線をつなげるために田町駅付近に「大汐短絡線」を新設します

西山手ルート


新宿や渋谷へつながる「西山手ルート」は、アクセス新線の北側に、「東品川短絡線」を新設して、湘南新宿ラインや埼京線の列車が走る山手貨物線に至る路線で、東品川短絡線は、東京貨物ターミナルの北側で向きを西へ変え、首都高速湾岸線大井ジャンクション付近を通り、りんかい線の品川シーサイド-大井町間に合流します

臨海部ルート


新木場や東京テレポートへつながる「臨海部ルート」は、アクセス線の北側でりんかい線の単線回送線を複線化して利用、りんかい線の営業区間に合流する路線で、現在、終点の新木場は、営業上、りんかい線とJR、別々に運行されていますが、りんかい線建設時からりんかい線の線路はJR京葉線方面につながっています


西山手・東山手・臨海部の3ルートの計画 (資料:JR東日本)

西山手・東山手・臨海部の3ルートの計画 (資料:JR東日本)




東京駅まで 18分 新宿まで 23分 新木場まで 20分 所用時間大幅短縮



概算事業費は 約3200億円、終日輸送人員は 7万8000人(空港旅客のみ)、費用便益比(30年)は 1.5と試算されており、ピーク 1時間当たりの輸送量は、東京モノレールが 約 1万1000人、京浜急行線が 約 1万4000人なのに対して、アクセス新線では 約 2万1000人が見込まれ、鉄軌道系の輸送力が現状比で 約 1.8倍に増強されます


羽田空港アクセス線構想のネットワークイメージ (資料:JR東日本)

羽田空港アクセス線構想のネットワークイメージ (資料:JR東日本)

各拠点への所要時間は、乗り換えがなくなることもあり大幅に短縮、東京-羽田空港間は現状、東京モノレール経由で 28分、京急線経由で 33分なのが 約 18分に短縮

同様に、新宿-羽田空港間は 東京モノレール経由で 46分、京急線経由で 41分なのが 約 23分に短縮


新木場-羽田空港間は 東京モノレール経由で 41分なのが 約 20分に短縮する見込みで、中央、高崎、宇都宮、常磐、京葉の各線とのアクセスも大幅に向上します

新線整備によって、異常時におけるリダンダンシー(代替性)も向上し、さらに、都心部の国家戦略特区や特定都市再生緊急整備地域、アジアヘッドクォーター特区などと空港が直結することで、国際競争力の強化に寄与する見込みです



品川駅から田町駅側を望む 写真中央の高架橋が東海道貨物線(大汐線)と新幹線大井車両基地回送線
東京貨物ターミナルの東側にあるりんかい線八潮車両基地と回送線
東京駅方面へつながる東山手ルート 大汐短絡線が設置される予定の田町駅南側付近 手前の単線が東海道貨物線(大汐線)、その向こうが東海道新幹線と大井車両基地回送線、さらに向こうが東海道線
東京貨物ターミナルに集結する電気機関車やディーゼル機関車 この写真の右側に、臨海部ルートの一部となるりんかい線の回送線があります
羽田空港アクセス線の「羽田空港新駅」は、首都高速湾岸線に沿って設置されます 写真は空港の北側にある湾岸線空港北トンネル
羽田空港国際線ビル駅を出た浜松町行き東京モノレール 羽田空港アクセス線は、この国際線ターミナルまで延伸される予定
品川駅から田町駅側を望む

写真中央の高架橋が東海道貨物線(大汐線)と新幹線大井車両基地回送線

(写真:日経コンストラクション






東京貨物ターミナルの東側にあるりんかい線八潮車両基地と回送線

(写真:日経コンストラクション








東京駅方面へつながる東山手ルート 大汐短絡線が設置される予定の田町駅南側付近

手前の単線が東海道貨物線(大汐線)、その向こうが東海道新幹線と大井車両基地回送線、さらに向こうが東海道線

(写真:日経コンストラクション



東京貨物ターミナルに集結する電気機関車やディーゼル機関車

この写真の右側に、臨海部ルートの一部となるりんかい線の回送線があります

(写真:日経コンストラクション



羽田空港アクセス線の「羽田空港新駅」は、首都高速湾岸線に沿って設置されます

写真は空港の北側にある湾岸線空港北トンネル

(写真:日経コンストラクション




羽田空港国際線ビル駅を出た浜松町行き東京モノレール

羽田空港アクセス線は、この国際線ターミナルまで延伸される予定

(写真:日経コンストラクション



羽田空港 (東京国際空港) 拡張計画 の詳細につきましては、下記をご参照下さい

  羽田空港 (東京国際空港) 第5 E滑走路増設 ターミナル増築 拡張計画





羽田空港直下に鉄道トンネル、難工事部分を2023年度着工 2021年11月8日



JR東日本が計画している羽田空港アクセス線は、既存の貨物線などを活用して羽田空港と都内の主要駅を結ぶ路線で、そのうち、羽田空港新駅から東京貨物ターミナルまでの約5kmを「アクセス新線」として新たに建設します

2021年1月20日に国交相から鉄道事業許可を受け、東京貨物ターミナルから田町駅までの既存路線の改良区間を含めて建設費は3000億円を見込んでいます


羽田空港アクセス線の事業概要(資料:国土交通省)

羽田空港アクセス線の事業概要 (資料:国土交通省)



羽田空港の敷地内で国土交通省が整備するトンネルの位置(赤線部分)と施工上の課題(資料:国土交通省関東地方整備局)

羽田空港の敷地内で国土交通省が整備するトンネルの位置(赤線部分)と施工上の課題
(資料:国土交通省関東地方整備局)



国が整備するトンネルなどの概要(資料:国土交通省関東地方整備局)

国が整備するトンネルなどの概要 (資料:国土交通省関東地方整備局)



国交省はアクセス線が通る空港内のシールドトンネル1.9kmと開削トンネル0.5kmなどの基盤整備を担当し、鉄道事業者が軌道やホームなどを整備します

施工上の課題が多い開削トンネルの一部を先行して進め、2023年に着工する考えです


アクセス線のうち国土交通省が整備するトンネルの構造計画(資料:国土交通省関東地方整備局)

アクセス線のうち国土交通省が整備するトンネルの構造計画 (資料:国土交通省関東地方整備局)



アクセス線に関する基盤整備の事業費は1000億円超を見込み、羽田空港アクセス線の新駅は、羽田空港の第1ターミナルと第2ターミナルの間に設ける予定です

アクセス線のシールドトンネルは、33パーミルの上り勾配で地下ホーム部分に接続、接続部と地下ホーム部分は開削トンネルで構築、ホームの下には機械室を設ける計画です


難工事になりそうなP3駐車場前面の開削トンネル工事については、先行して基本設計を進めており、2022年度に詳細設計を実施する計画で、施工者になる予定の建設会社が技術協力するECI(アーリー・コントラクター・インボルブメント)方式の採用を検討しています

アクセス線の地下ホーム部分を建設するために、第2ターミナルの南西にあるP3駐車場の出入り口前を走る幅約27mの周回道路の下を開削、限られた敷地内で周回道路や国道を切り回しながら工事を進める他、厚い軟弱地盤への対応を検討する必要があるなど、施工上の課題も多くあります




五輪に間に合わせる暫定駅計画は断念 2015年4月5日


羽田空港アクセス新線 地下ルートは、大がかりな工事になることが予想され、JR東日本では 概略の工程として、設計や手続きに 3年、工事に 7年、完成までに 10年かかると想定、また、東山手ルートには 大汐短絡線、西山手ルートには 東品川短絡線の新設が必要となり、2020年東京オリンピック ・ パラリンピック開催には間に合いません

暫定開業の可能性も検討され、既存設備を活用できる臨海部ルートで、空港島内 国内線ターミナル北側に暫定駅を設置、空港ターミナルとバスなどで連絡することも検討され、実工期は 4年とも想定されましたが、2015年時点では、暫定開業は行わず 2024年全線開業の方向となっています

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関連情報サイト


企業・IR・採用:JR東日本
羽田空港アクセス線 - Wikipedia

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関連記事

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関連記事を下記に紹介します



2021年11月8日

羽田空港直下に鉄道トンネル、難工事部分をECI方式で23年度着工へ 日経クロステック(xTECH) 2021.11.08


 国土交通省は、JR東日本が計画中の「羽田空港アクセス線」のうち、羽田空港の敷地内を通るトンネルなどを整備する。施工上の課題が多い開削トンネルの一部を先行して進め、2023年に着工する考えだ。国交省がトンネルなどの基盤整備を担当し、鉄道事業者が軌道やホームなどを整備する。アクセス線に関する基盤整備の事業費は1000億円超を見込んでいる。
 羽田空港アクセス線の新駅は、羽田空港の第1ターミナルと第2ターミナルの間に設ける。国交省が整備するのは、アクセス線が通る空港内のシールドトンネル1.9kmと開削トンネル0.5kmだ。
 アクセス線のシールドトンネルは、33パーミルの上り勾配で地下ホーム部分に接続する。接続部と地下ホーム部分は開削トンネルで構築する。ホームの下には機械室を設ける計画だ。
 難工事になりそうなP3駐車場前面の開削トンネル工事については、先行して基本設計を進めている。22年度に詳細設計を実施する計画だ。施工者になる予定の建設会社が技術協力するECI(アーリー・コントラクター・インボルブメント)方式の採用を検討している。


2018年7月5日

JRの「羽田空港アクセス線」始動へ どんな列車が空港に乗り入れる? 乗りものニュース 2018.07.05


 JR東日本の「羽田空港アクセス線」構想が本格的に動き出す模様です。実際に建設されたら、どんな列車が走るようになるのでしょうか。
 完成の目標時期が示される
 JR東日本の深沢祐二社長は2018年7月3日(火)、同社が構想している大規模プロジェクト「羽田空港アクセス線」について、おおむね10年後(2028年ごろ)の完成を目指して早期に着手したいとの考えを明らかにしました。
 羽田空港アクセス線は、東京都心と羽田空港を直結するJRの新線計画です。厳密には羽田空港から湾岸の東京貨物ターミナル駅(東京都品川区)まで新線を建設し、ここからは都心方面に向け、すでにある線路を活用するなどして「西山手ルート」「東山手ルート」「臨海部ルート」の3ルートを整備します。
 羽田空港~東京貨物ターミナル間は地質の悪い海岸部に地下トンネルを建設することになりそうで工事の難航が予想されますし、そもそも3000億円以上かかるとされる事業費をどう調達するかなど、課題は山積みです。とはいえ、完成の目標時期が示されたことで、今後は工事計画の立案など具体化に向けた動きが活発になりそうです。
 実際にどんな列車が走るのかは、まだ何も決まっていません。ただ、JR東日本は7月3日に発表した2027年度までのグループ経営ビジョン「変革2027」で、羽田空港アクセス線のおもな効果として「多方面からのダイレクトアクセスによる『シームレスな移動』の実現(時間短縮、乗換解消)」を挙げています。


2018年7月3日

羽田アクセス線の早期着工へ JR東日本社長 10カ年経営ビジョン発表 産経新聞 07月03日 21:19


 JR東日本の深沢祐二社長は3日、今年度から10カ年計画のグループ経営ビジョンを発表した。羽田空港から都心へ向かう新規路線「羽田空港アクセス線」の早期実現に向け今年度中の環境アセスメント(影響評価)着手を目指すと表明。運輸収入の減少が懸念される中、駅施設での物販やホテルなどの事業を強化するとした。
 羽田空港アクセス線構想は羽田と都心を結ぶ3路線を新設区間20キロ、総工費3200億円で整備するもので、平成26年8月に計画を公表。一部区間は2年後の東京五輪・パラリンピック開催に間に合うとしていたが、その後、開業時期を白紙に戻していた。会見で深沢社長は「できるだけ早くスキームを詰めていく。アセス3年、工事7年で計画している」と説明した。
 一方、輸送事業と生活・IT関連の収入の割合は29年度の7対3から、39年度ごろに6対4まで移行させていく。駅の商業施設の活用を進めるほか、Suica(スイカ)の利用機会の増加に向けた取り組みなどを加速させる。


2018年7月3日

<JR東>羽田空港アクセス線 2028年にも開業 毎日新聞 07月03日 21:04


 JR東日本は3日、東京都中心部と羽田空港を結ぶ新路線「羽田空港アクセス線」について、早ければ2028年にも開業する方針を公表した。今年度中の環境アセスメント着手を目指す。
 JR東によると、同線は、浜松町駅(東京都港区)−東京貨物ターミナル駅(品川区)間は休業中の貨物線を活用し、ターミナル駅から空港までは新規の線路設置が必要となる。大部分が地下化される見通しで、総事業費は約3200億円。費用分担については、国などと協議中という。
 浜松町方面からの路線に加え、新宿方面からの路線や、東京臨海高速鉄道と接続する計画。JR東の深沢祐二社長は記者会見で「3路線とも同時に開業するかは未定。環境アセスに3年、工事に7年を見込んでいる」と話した。


2018年7月3日

JR東、駅施設やホテル事業強化 27年度までの計画 共同通信 07月03日 19:39


 JR東日本は3日、2027年度ごろまでの経営計画を発表した。主要な数値目標は中間点となる22年度までを示し、18年度で4820億円と見込む連結営業利益を5200億円に伸ばす。運輸収入の減少が懸念される中で、駅施設での物販やホテルなどの事業を強化する。
 駅の商業施設の活用を進めるほか、Suica(スイカ)の利用機会の増加に向けた取り組みなどを加速させる。
 羽田空港と都心や臨海部を結ぶアクセス線は検討が先送りされていたが、18年度中の環境影響評価(アセスメント)の着手を目指すと表明。深沢祐二社長は記者会見で「アセス3年、工事7年で計画している」と説明した。


2014年8月20日

羽田アクセス総取りか、JR新線3ルートの全貌 日経コンストラクション 2014/08/20


 JR東日本は8月19日、羽田空港と都心を結ぶ新線「羽田空港アクセス線」を整備して東京・新宿・新木場の3駅方面と空港を直結する計画を明らかにした。新線は羽田空港第1・第2ターミナルの間に設ける「羽田空港新駅」から既存貨物駅の「東京貨物ターミナル」(東京都品川区八潮3)までを結ぶ約6kmの地下ルート。その先は既存線を活用した3方面へのルートを整備して都心部までつなげる。同日開催された国土交通省交通政策審議会で同社が説明した。
 3ルートのうち東京や浜松町へつながる「東山手ルート」は、アクセス線の北側で休止中の貨物線(大汐線)を経由して東海道線に合流して東京駅へ至る。両線をつなげるために田町駅付近に「大汐短絡線」を新設する。
 新宿や渋谷へつながる「西山手ルート」は、アクセス新線の北側にさらに「東品川短絡線」を新設して、湘南新宿ラインや埼京線の列車が走る山手貨物線に至る。東品川短絡線は、東京貨物ターミナルの北側で向きを西へ変え、首都高速湾岸線大井ジャンクション付近を通り、りんかい線の品川シーサイド-大井町間に合流する。
 新木場や東京テレポートへつながる「臨海部ルート」は、アクセス線の北側でりんかい線の回送線を経由して同線の営業路線に至る。終点の新木場では線路が京葉線方面につながっている。現在、単線の回送線は複線化する。


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