JAXA S-310 ロケット とは 観測ロケット 概要 |
JAXA S-310 ロケット とは 観測ロケット 概要S-310型ロケットは、単段式で直径 310mm、打上げ時の重量 約 700kgで、高度 約 150kmに到達する能力を有し、前身の S-300は、S-210とほぼ並行して南極観測ロケットを目指して開発が進められ、PT-300の名で1966年(昭和41年)秋に行われた第 1回飛翔実験では、高度 160kmをマークしました
S-310では、大気中から機体に積極的にスピンを与えて早期に共振状態を通過させ、共振状態の持続を避けると共に、共振時に生じた姿勢の乱れをその後の空力的ダンピングによって整定させる方策が採られています スピンは、機軸を含む面に対し尾翼全体を 約 0.8度傾けて取り付けることによって与えられ、燃焼終了時(点火後 29秒)における設計最終スピンは 2.8Hz、推力曲線は、最適推力計画に従って初期に最大推力を持ち、空気力が卓越してくる後期には低推力が持続するような設計になっており、これにより到達高度を増大し、動圧を抑えて空力加熱が緩和されるよう工夫されています チェンバーは クロムモリブデン鋼で、ブタジエン系推薬を用いたグレインは、2種類のワゴンホイールの組合せからなっており、後部が先に焼失することにより上述の推力曲線を得ています 尾翼はチタンの一枚板、オージャイブ形状の開頭部は CFRP製、科学観測時にスピンを 1Hz程度にさげる目的から、計器部には、発射後 50秒に作動するヨーヨーデスピナが装着されています 1975年1月の S-310-1号機以来、2014年9月末の時点で、内之浦で 39機、ノルウェーのアンドーヤ ・ ロケット基地で 4機、南極で 7機が打上げられ、全て成功しています |
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