強毒アリ 「ヒアリ」 (火蟻) の最大の天敵 実は日本在来種アリ? |
強毒アリ 「ヒアリ」 (火蟻) の最大の天敵 実は日本在来種アリ?
ヒアリの定着を防ぐための試行錯誤が続いていますが、海外では在来アリがヒアリの定着を妨害した例もあるということです 緊急対策が行われたのは京都府の舞鶴、大阪府の大阪と堺泉北、兵庫県の神戸、和歌山県の和歌山下津の 5港で、実際にヒアリが発見された神戸港では、2017年7月26日、作業員らが対策に着手、アスファルト舗装の亀裂部分に殺虫剤を散布し、上から補修材を流し込んで埋めていきました 神戸港湾事務所の久米英輝所長は、「ヒアリが生息する環境を早くなくす必要がある。定着は防げると考えている」と話しています 強毒アリ 「ヒアリ」の定着を防ぐことができるかそんな中、「日本に住むアリは、実はヒアリよりも強い」、「最前線でヒアリを食い止めるのは在来種」といった説が広まっており、琉球大の辻和希教授(昆虫生態学)も、「在来種がヒアリの定着を遅らせる可能性がある」と話しています 琉球大 辻教授が紹介するのは、米フロリダ州で 2012~2013年に実施された研究で、在来のアリが生息する環境と、その個体数を減らした環境に、それぞれ、強毒アリ 「ヒアリ」のコロニー(巣)を植え付け、約 1年後に状況を調べたところ、そのままの環境と比べ、個体数を減らした環境では、約 10倍の数のヒアリが定着していた、というものです 琉球大 辻教授は、「日本でも在来種の抵抗で、ヒアリの定着が難航する可能性はある」と指摘していますが、実際に、ヒアリの定着を防ぐことができるのかは、実績がありませんので、不明です また、アリの生態に詳しい「兵庫県立人と自然の博物館」の橋本佳明主任研究員は、在来種だけでなく、生物の多様性が守られている環境があれば、侵入も困難になるとし、「殺虫剤の使用は逆効果になる」と話しています アリの体内に卵を産み付け、卵からかえったウジが体内から頭部を食べて成長する習性を持ち、海外でヒアリ駆除に用いられる「ノミバエ」を投入すべきだとの声もあるそうですが、関西福祉大の勝田吉彰教授(渡航医学)は「海外でノミバエの効果が立証されているわけでなく、日本でのノミバエ利用は現実的ではない」とみています 当然のことながら、新たな外来種を持ち込むことは、それ自体が在来の生態系を乱し、新たな害を呼ぶ危険の方が大きいことは、これまでの例からいっても明らかで、決してやってはいけないことです 腸内に善玉菌が増えると、その分、悪玉菌を減らせることは、既に周知の事実となっていますが、豊かな生態系が新たな外敵の侵入を阻害することは、十分あり得る話で、まずは、身近なところから、やたら殺虫剤をまいたりせず、既存の在来アリさんの活躍にも期待しましょう |
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