横田飛行場 (米軍横田基地) 軍民共用化 首都圏第三空港の可能性 |
横田飛行場 (米軍横田基地) 軍民共用化 首都圏第三空港の可能性を探る横田飛行場は、東京都心の西方約40km に位置し、3,000m 級の滑走路1本を有する飛行場である。横田飛行場は、米軍の施設・区域として、米軍が管理を行っており、同飛行場における管制業務も米軍が実施していて、現在は、民間航空機の発着は行われていない 米軍横田基地の概要
横田飛行場 (米軍横田基地) 軍民共用化のメリット世界の航空需要が堅調な伸びを示し、東アジアを中心に大容量かつ多様な航空サービスに対応した大規模空港が次々と整備される中で、日本の首都圏空港は需要増加への対応が遅れています。 容量の制約・東部への偏在立地・多様な航空サービスへの不十分な対応といった、首都圏空港が抱える諸問題を緩和、解消するためには、横田基地の軍民共用化の実現が必須です。 共用化の実現により、日本の国際競争力の維持向上・首都圏西部地域の経済の活性化・交流拡大等の効果が期待されます。 |
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首都圏の空港容量の拡大首都圏の空港容量は、羽田空港の再拡張や成田空港の滑走路延長などにより段階的な拡大が行なわれていますが、近い将来には満杯になると予測され、増大する首都圏の航空需要に十分に対応できません。横田基地の軍民共用化は、空港容量を拡大し、首都圏の空港機能の一翼を担うものです。 首都圏西部地域の航空利便性の向上多摩地域(人口420万人:平成26年9月現在)及び近接する埼玉県、神奈川県、山梨県等の首都圏西部地域は、人口が多く、企業・事業所も集積していますので、横田基地の軍民共用化により、首都圏にバランスよく空港が配置され、首都圏西部地域で空港へのアクセス時間が短縮し、航空利便性が大幅に向上します
※ 国土交通省が管理運営する全国総合交通分析システム、NITAS ver1.6によるシミュレーション 多様な航空需要への対応羽田と成田だけでは、需要が拡大しているビジネス航空などの多様な航空需要に十分に応えられません。横田基地の軍民共用化により、このような航空需要に対応することができます ビジネス航空ビジネス機は、乗り継ぎをせずに目的地に直行でき機内で会議ができるなど、時間が有効に使えます。また搭乗者が限定され、セキュリティにも優れています。このため、海外では、企業のトップのみならず、時間が重要なビジネスマンなどに利用が拡大しています しかし、東京では、例えば羽田空港では、発着回数や駐機期間が制限されているなど、ビジネス機受入れ体制が十分に整っておらず、極めて使いにくいため、世界の主要都市と比べても発着数が大変少ない状況です 日本商工会議所や在日米国商工会議所もビジネス機受入れの必要性を指摘しており、首都圏でビジネス機の受入れ体制を確保することによって、日本の国際競争力の強化に加え、諸外国との文化交流や国際理解の拡大も図れます コミューター航空羽田空港は、国内98空港のうち約半分の空港との間でしか、定期就航していません。コミューター航空が、首都圏への就航を希望する多くの都市との間を小型の航空機で結ぶことによって、きめ細かな航空輸送への対応が図れます |
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横田飛行場 (米軍横田基地) 軍民共用化についての都のスタンス2014年12月、東京都は「『世界一の都市・東京』の実現」という、東京が目指す将来像を達成するための基本目標や政策目標、その達成に向けた具体的な政策展開、更には3か年の実施計画などを明らかにした「東京都長期ビジョン」を策定、公表した中で、首都圏の空港機能の強化や多摩地域の利便性向上に資する施策として、「横田基地の軍民共用化」を位置づけています
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横田飛行場 (米軍横田基地) 軍民共用化に向けた課題横田飛行場が軍民共用化される場合に、旅客輸送を実現するための主な課題としては、以下が考えられる。なお、平成18 年10 月以降、日米両政府において、あり得べき軍民共同使用の具体的な条件や態様に関する検討が行われてきました 空港運用面横田飛行場においては、米軍の運用上の必要性に応じ、多様な訓練や輸送活動のため不規則な滑走路の閉鎖等が行われ得ますが、こうした米軍の運用と、安定的かつ安全な民航機の運航を、いかに両立させるかといった技術的な課題について、十分な検討が必要となります 管制面同飛行場における米軍機と民航機の運航の特性を踏まえ、技術的な課題について、十分な検討が必要となります 旅客ターミナル地域の整備米軍が現在使用しているターミナルビルとは別途、民航機専用のターミナル地域の整備が必要となることも考えられ、候補地選定などの課題が存在します 地上アクセスの整備航空旅客の利便性向上のため、就航便数等も考慮の上、鉄道やバス等のアクセス手段を確保する必要があると考えられます 騒音対策就航便数等も考慮の上、新たに騒音影響が発生又は拡大する地域についての騒音対策が必要となると考えられますが、民間機の騒音は軍用機に比べて小さいことに加え、騒音発生の少ない機種の導入、騒音を軽減する運航方式の採用、飛行時間帯についての検討等により、騒音に配慮した軍民共用化が可能です 横田基地周辺では、現在、国が騒音の状況に応じて住宅の防音工事助成や移転の補償等の騒音対策を実施していますが、共用化実現後は、このような対策のほか、国や地元自治体と連携して、公園緑地や市街地の整備等、まちづくりと一体となった取組が求められます 米軍機と民間機の騒音コンター比較(デシベル値)「 横田基地の軍民共用化に向けて - 東京都都市整備局 」 より |
横田空域の返還問題について米軍が管理している横田空域は、1都9県にまたがる広大なエリアを占有しており、民間航空路設定の大きな制約となっていて、 航空路、および、羽田空港の過密化要因となっています この横田空域が返還されることによって、需要に応じた空域の再編、合理的な航空路の設定、首都圏の空の過密化緩和が実現します 空域の一部返還 2008年(平成20年)9月25日から実施「 横田基地の軍民共用化に向けて - 東京都都市整備局 」 より 空域の一部返還による効果羽田空港から西方面への出発機の飛行時間が短縮され、燃料、CO2 及び経費を削減 経済効果は約98億円/年、環境改善効果は約81,000t CO2/年 「 国土交通省航空局資料等 」 より |
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