成田空港 (新東京国際空港) 第3滑走路増設 第2滑走路延長 拡張計画 |
成田空港 (新東京国際空港) とは成田空港(新東京国際空港)は、1960年代、高度経済成長以降の著しい国際航空需要の伸びに対応するため、羽田空港の国際線の受け皿として、現在地に新国際空港として建設されました 当初(1960年代)、羽田空港の拡張も検討されましたが、羽田空港を沖合に拡張した場合、東京港の港湾計画との調整が難しい上、拡張地域の軟弱地盤に阻まれ、当時の港湾土木技術では事実上建設(拡張)不可能と判断され、断念しています
2013年には、成田空港の空港容量が27万回に拡大され、成田空港の国際線、国内線を合わせた旅客数は、2013年度、3604万人と過去最高を6年ぶりに更新、総発着回数は22万6182回と初めて22万回を更新、空港貨物取扱量をみると、年間約200万トンと羽田空港を抜き、日本一となっています |
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成田空港 第 3(C)滑走路増設 第 2(B)滑走路延長 基本計画 初改定 2019年11月5日新滑走路の建設などを盛り込んだ成田空港の基本計画が、1966年の制定以来初めて改定されました 近隣諸国との空港間競争が激しさを増すなか、増大する国際航空需要の取り込みを狙います
新たな基本計画では、供用中のA、B両滑走路に次いで、3本目となる延長3500mのC滑走路を新設、併せて、延長2500mのB滑走路を1000m延伸し、航空機が発着できる回数も年間30万回から同50万回へ増やします 空港を運営する成田国際空港会社(NAA)は、2019年11月7日、基本計画の改定を受け、国交省に空港施設の変更許可を申請、基本計画通りにC滑走路とB滑走路の新増設を行う他、延長7471mの誘導路を新設、空港敷地面積を1198haから2297haへ広げることを明らかにしました NAAは国交省の許可を受けた後、必要な用地の買収や工事を進め、29年3月末の完成を目指すとしています 53年ぶりとなる基本計画の改定は、成田空港の機能強化を検討してきた国交省とNAA、千葉県、空港周辺9市町による 2018年3月の「4者合意」を受けて実施されました 国交省などは、2015年9月に第3滑走路(C滑走路)の検討を開始、2016年9月に具体的な空港拡張策を地元に提案、住民からは騒音の悪化を懸念する声も相次ぎましたが、夜間飛行制限を見直すなど地元との調整を進め、最終合意に至りました
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成田空港 第 3(C)滑走路増設 第 2(B)滑走路延長 4者協議会 合意 2018年3月13日千葉市内で開いた4者協議会の場で、千葉県と成田市など空港周辺の 9市町、国土交通省と成田国際空港会社(NAA)は、2030年までの供用開始を目指し、滑走路長 3500メートルの第 3滑走路(C滑走路)を新設、既存の B滑走路 2500メートルは 3500メートルへと 1000メートル延伸、また、騒音対策で設けられている成田空港の深夜 ・ 早朝の飛行制限時間について、現在の午後 11時~午前 6時から、午前1~5時に、3時間短縮する、成田空港の機能強化計画について合意しました (上写真) 成田空港の機能強化案 (出所:国土交通省) (中地図) 国と成田国際空港会社(NAA)が提示した 成田空港の新滑走路案と騒音域 2016年9月27日 「 成田空港:飛行3時間拡大…第3滑走路も提案 毎日新聞 9月28日 02時37分 」 より (下表) 4者合意の内容 (出所:国土交通省) 〈1〉.新たな滑走路(第 3滑走路)(C滑走路)を、空港南東の芝山町に建設する 〈2〉.既存のB滑走路(2500メートル)を北側に 1000メートル延伸、3500メートルに延長する 〈3〉.夜間飛行を制限する時間帯を現行の午後 11時~午前 6時から、午前 1時~同 5時に短縮する 国交省などは 2015年9月に第 3滑走路(C滑走路)の検討を開始、国と成田国際空港会社(NAA)は、2016年9月27日、千葉県、空港周辺 9市町との 4者協議会の場で、成田空港機能強化策の一環として、3本目となる新滑走路の建設、既存の B滑走路の 1000メートル延伸、および、発着時間を早朝と深夜に計 2時間半拡大、それに伴う騒音の影響範囲を提示、その後の住民説明会等を経て、2018年3月13日、4者協議会の場で合意を確認しました 成田空港では、2013年3月29日、航空機が天候や他社のトラブルなどやむを得ない事情で遅れた場合、騒音の小さい機種に限り、例外的に午後 11時台に離着陸を認める運用を始め、追い風の影響で午前 6時前に空港周辺に着いた航空機も、午前 5時台の着陸が特別に認められていますが、悪天候などで到着が間に合わず目的地を変更する便や、早朝に着陸を待つ航空機が頻繁に出ており、格安航空会社(LCC)などが制限緩和を求めていました 機能強化の背景には、2020年代半ばに需要が現在の空港の処理能力(現在年間 30万回)を超えるという予測や、韓国 仁川など海外の空港との路線獲得競争の激化があり、国とNAAは、制限の 3時間短縮により、貨物便も合わせ 1日当たり 162便の増便が可能と試算しており、早期の実現を目指しています 4者協議会の場では、騒音の影響を受ける地域の住宅の寝室に内窓を設置するなどの防音対策や、周辺対策交付金の引き上げなど地元振興策も同時に提案されており、また、第 3滑走路の案は、3500メートル滑走路へと 1000メートル延長する B滑走路との整合性も高く、独立運用でき、住民の立ち退きも 約 200軒と、他の案に比べて少ないとしており、実現すれば、成田空港の年間発着可能回数は、20万回増の 50万回となる見通しです 2018年3月13日合意された成田空港の機能強化計画では、年間発着枠が 30万回から 50万回に増加、運用時間延長は、1978年の開港以来初めてのこととなり、住民からは騒音の悪化を懸念する声も相次ぎましたが、夜間飛行制限を見直すなどして地元と調整を進め、最終合意に至りました |
成田空港 LCC専用第 3旅客ターミナル増築 (第 5貨物ビル移設跡地) 2018年4月26日成田国際空港株式会社(NAA)は、2018年4月26日、現在LCC専用となっている第 3旅客ターミナルについて、隣接する第 5貨物ビルを移設撤去し、その跡地となる第 2旅客ターミナルとの間の南側へ増築、LCCターミナルの抜本的な能力増強を図る計画を発表しました
新しい第 5貨物ビルは、第 3ターミナル北側へ移転、増築規模や供用開始時期は、今後検討するということです 第 3旅客ターミナルは、2015年4月8日に供用を開始、ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)、ジェットスター航空(JST/JQ)、バニラエア(VNL/JW)、春秋航空日本(SJO/IJ)、チェジュ航空(JJA/7C)の 5社が供用当初から乗り入れ、現在もこの 5社が使用しています 第 3旅客ターミナルは、当初、年間 750万人の利用客を見込んでいましたが、2016年度は 688万人が利用し、2017年度は 764万人が利用するなど、混雑が続いています 第 3旅客ターミナルは、2019年度をめどに改修を計画、出発客と到着客の動線を分け混雑緩和を目指す他、受託手荷物や機内持込手荷物の検査に高性能の機器を導入し、手続きの時間短縮を図る予定となっています 現在の第 3旅客ターミナルは、出発客と到着客ともにターミナルビル 2階を使用、双方が同じフロアを行き交っていますが、2019年夏をめどに、1階に到着ロビーを増築し、出発と到着の動線を分離、到着ロビーはバス降車場と直結させます また、受託手荷物の検査は現在、保安検査員が X線装置を使用し、手作業で検査していますが、2019年度末をめどに、X線検査と手荷物搬送システムを一体化した装置 「インラインスクリーニングシステム」 を第 3旅客ターミナルにも導入し、効率の向上を図る予定です |
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成田空港 A滑走路北側誘導路(ホールディングベイ)整備 空港範囲拡大 2018年3月15日成田国際空港株式会社は、滑走路の時間値を72回へ拡大することに伴い、時間値拡大後における効率的かつ円滑な運用を確保するため、A滑走路北側に誘導路(ホールディングベイ)を整備することについて、2018年3月15日、航空法第43条に基づく空港変更許可申請を行いました
(1).誘導路の整備時間値の拡大に対応するため、A滑走路北側に新たに誘導路(ホールディングベイ)を整備します (新設する誘導路の長さ:約560m) (2).空港の敷地範囲を拡大上記の誘導路の整備を行うため、空港の敷地範囲を約26ha拡大します (3).工事の完成予定期日申請上の工事の完成予定期日は、2022年9月30日です |
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成田空港 (新東京国際空港) エプロン および 周辺誘導路の整備 2016年12月6日2016年12月6日現在、成田国際空港(NAA)は、2020年に開催される東京オリンピック ・ パラリンピック競技大会や首都圏の国際競争力の強化、訪日外国人旅客のさらなる増加に対応するため、年間発着枠 30万回を念頭に、ピーク時間帯の空港処理能力を向上させる方策である A,B両滑走路の高速離脱誘導路の再編を実施しています
現在空港範囲、および、誘導路 ・ エプロン新規申請、空港範囲拡大エリア図 エプロンの整備として、時間値の拡大に対応するため、B滑走路南側、第 2ターミナル南側に新たにエプロンを整備、新設エプロンの面積は 約 18万1,000平方メートルで、新設するスポットの数は 15スポットとなります このエプロンの整備に伴い、既存誘導路の切り替えやエプロンと既存誘導路を結ぶ誘導路を整備、新設誘導路の長さは 約 1,940mで、エプロンの整備を行うため、空港の敷地範囲を 約 20ha拡大します 申請上の工事の完成予定期日は、2021年9月30日で、エプロンについては、東京オリンピック ・ パラリンピック競技大会前までに 12スポットを整備、残り 3スポットについては、この完成予定期日までに継続して整備を行う計画です |
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成田空港 (新東京国際空港) 高速離脱誘導路の整備 2014年7月8日シミュレーションによれば、A ・ B滑走路における高速離脱誘導路の整備により、滑走路占有時間を短縮できると想定され、WAMの導入と併せて行うことにより、最大時間値 72回を達成できる可能性があります (空港処理能力拡大効果は 約 4万回増) A滑走路における高速離脱誘導路の再編整備 (時間値 + 2回)B滑走路における高速離脱誘導路の追加整備 (時間値 + 2回)「 報道発表資料:首都圏空港機能強化技術検討小委員会の中間取りまとめについて 国土交通省 平成26年7月8日 」 より ※ 時間値向上効果については、施設供用(最短で2017年度頃までに可能)後、運航実態調査により確認が必要。 |
成田空港 (新東京国際空港) 時間値 72回に対応するために必要な施設の検討成田空港 (新東京国際空港) 時間値72回(高速離脱誘導路の整備による時間値の向上)に対応するために必要な施設の検討
(注)上記の他、円滑な地上走行の確保の観点から、誘導路の改良等についても引き続き検討が必要 「 報道発表資料:首都圏空港機能強化技術検討小委員会の中間取りまとめについて 国土交通省 平成26年7月8日 」 より |
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成田空港 (新東京国際空港) 騒音の軽減 直進上昇 ・ 直進降下の飛行制限成田空港を離着陸する航空機の標準飛行コースは、以下に示す通りで、成田空港から南北方向に徐々に広がり、利根川付近で 2.5km (A 滑走路)、及び、1.7km (B 滑走路)、九十九里浜で 4.5km (A 滑走路)、及び、5.0km (B 滑走路)の飛行コース幅が設定されています 成田空港から離陸した航空機は、直進上昇の際に、できるだけ高い高度が得られるよう上昇し、その後加速する急上昇方式を取っています 地域に与える騒音影響の範囲を拡散させない観点から、開港以来、成田空港の出発 ・ 到着機の飛行経路は、九十九里から利根川までの間を直進上昇 ・ 直進降下とし、出発 ・ 到着機以外の千葉県上空通過の高度は6,000ft以上とすることで、地域と合意しています (※.2011年3月以降は、南風運用時において、成田空港出発機のうち 6,000ft以上の高度に達したものについては、直線上昇を免除することで地域と合意しています) ただし、同時平行離着陸方式の実施により効率的な運用が行われているため、現時点では、飛行経路が空港処理能力の制約とはなっていません 成田空港 離着陸機の標準飛行コース 2016年4月時点 「 計画段階環境配慮書(要約書) 」 より |
成田空港 (新東京国際空港) 滑走路等の空港施設の容量「 報道発表資料:首都圏空港機能強化技術検討小委員会の中間取りまとめについて 国土交通省 平成26年7月8日 」 より
※空港処理能力30万回時に想定される年間旅客数は4,500万人。2014年度中にLCC専用ターミナルを整備し、ターミナルビルの計画旅客数の合計を5,000万人に増強する予定。旅客数は通過客を含む。
「 報道発表資料:首都圏空港機能強化技術検討小委員会の中間取りまとめについて 国土交通省 平成26年7月8日 」 より |
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成田空港 (新東京国際空港) 管制機能の高度化 (WAMの導入)
「 報道発表資料:首都圏空港機能強化技術検討小委員会の中間取りまとめについて 国土交通省 平成26年7月8日 」 より |
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成田空港 (新東京国際空港) 夜間飛行制限 (便数 ・ 時間帯) の緩和成田空港 (新東京国際空港) 夜間飛行制限 時間帯 午前1時~5時に短縮 2016年9月24日カーフュー時間帯の短縮、22時台の便数制限の緩和について、空港処理能力拡大方策の一つと考えられていますが、地域との合意形成が必要です 2013年3月29日より、航空会社の努力では対応できないやむを得ない場合には、23時台に限り離着陸を認める「カーフューの弾力的運用」が開始されましたが、その際にも、現行のカーフュー時間帯、及び、22時台の便数制限を引き続き厳守することで地域と合意しています 国と成田国際空港会社(NAA)は、成田空港の夜間飛行制限の時間帯(2016年9月25日現在、午後 11時~翌日午前 6時)を短縮する方向で検討しており、国、県、周辺 9市町、NAAによる「四者協議会」が近く開かれ、同空港の機能強化策の一環として提案される予定です 夜間飛行制限は、騒音対策などを目的に設けられており、制限される時間帯を午前 1時~同 5時に短縮する案を中心に検討しているということで、国とNAAは、制限時間帯短縮と同時に、騒音対策や地元振興策を充実させる方針を示しています
成田空港 (新東京国際空港) 運用時間、1時間延長案を提示 2017年6月12日成田空港の深夜・早朝の発着を増やす機能強化策について、国と千葉県、周辺 9市町、成田国際空港会社(NAA)による四者協議会(四者協)が、2017年6月12日に開かれ、NAAは空港の運用時間を、現在の 「午前 6時~午後 11時」に対し、「午前6時~翌日午前 0時」へと、1時間延長する案を示しました 国やNAAは、アジアの空港間競争を背景に成田の機能強化を検討しており、NAAは、2016年9月24日の四者協で、3本目の滑走路新設のほか、運用時間を 「午前 5時~翌日午前 1時」へと、3時間延長する案を提示しましたが、周辺住民の反発が強く、見直しを進めていました 千葉県富里市で開かれた 2017年6月12日の四者協は、NAAは運用時間の延長について、第 1段階として、2020年東京五輪 ・ パラリンピックまでに、夜間飛行制限の緩和をA滑走路で先行実施、新滑走路の供用後は、空港の運用時間を 「午前6時~翌日午前 0時」へと 1時間延長 3本目の新滑走路整備後は、第 2段階として、「午前 5時~午後11時」 と 「午前6時半~午前0時半」の 2通りの発着時間帯を設定、滑走路毎に発着時間をスライドさせ、それぞれの滑走路では、飛行機が飛ばない時間を 6時間確保、空港全体としての運用時間は 「午前 5時~翌日午前 0時半」とする 2段階の案が示されました |
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成田空港 (新東京国際空港) 首都圏空港(羽田・成田)からのアクセス羽田空港は都心から約20km、成田空港は約60kmと約3倍の距離の差がありますが、成田スカイアクセス等の整備等により、所要時間の差は大幅に短縮しています 電車での交通アクセスとしては、2010年7月に、京成成田空港線(成田スカイアクセス線)が開業、日暮里⇔成田空港間は、電車(京成スカイライナー)で最速 36分、さらに、2010年10月に、京浜急行蒲田駅付近の高架化と合わせた配線改良により、羽田空港⇔成田空港間は電車(京急線、都営線、京成線の相互乗り入れ)で約 90分で結ばれています
「 報道発表資料:首都圏空港機能強化技術検討小委員会の中間取りまとめについて 国土交通省 平成26年7月8日 」 より 「 報道発表資料:首都圏空港機能強化技術検討小委員会の中間取りまとめについて 国土交通省 平成26年7月8日 」 より |
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成田空港 (新東京国際空港) 空港処理能力を規定する要因成田空港の運用については、年間発着枠を30 万回まで拡大することについて地域と合意9しているが、首都圏空港機能強化技術検討小委員会設置の趣旨を踏まえ、空港処理能力が30 万回を超えるものも含め、特段の制約なくあらゆる角度から可能な限りの方策を技術的に検証した 成田空港 (新東京国際空港) 安全性の担保成田空港についても、国際標準も踏まえ、安全の確保を前提に可能な限り多くの便数を処理してきている 航空機同士の安全確保2 本の滑走路を使用する飛行経路や滑走路運用方式が設定されている。また、2011 年10 月より同時平行離着陸方式を導入しているが、航空機同士の安全確保のため、悪天候時には同時平行離陸を実施しない管制運用を行っている 航空機と地上建築物との安全確保成田空港に離着陸する航空機と経路下の建築物との安全間隔を確保する必要があり、国際標準も踏まえ、安全上支障がないことを確認した上で飛行経路が設定されている 成田空港 (新東京国際空港) 騒音影響の軽減発着枠総量の制限内陸空港としての特殊性を踏まえ、年間発着枠の総量を30 万回までとすることについて地域と合意している。なお、年間発着枠の上限については、地域との話し合いを重ね、順次増加してきているところである 夜間の飛行制限上記と同様、内陸空港としての特殊性を踏まえ、23 時から翌6 時までの離着陸の原則禁止(カーフュー時間帯の設定)、22 時台はA・B滑走路とも各10 便までに制限することについて、地域と合意している なお、2013年3月末以降、地域の理解11を得て、出発地空港における悪天候等による遅延など航空会社の努力では対応できないやむを得ない場合には、23 時台の離着陸を認めるカーフューの弾力的運用を開始した 直進上昇・直進降下の飛行制限地域に与える騒音影響の範囲を拡散させない観点から、開港以来、成田空港の出発・到着機の飛行経路は、九十九里から利根川までの間を直進上昇・直進降下とし、出発・到着機以外の千葉県上空通過の高度は6,000ft 以上とすることで、地域と合意12している。ただし、同時平行離着陸方式の実施により効率的な運用が行われているため、現時点では、直進上昇・直進降下の飛行制限が空港処理能力の制約とはなっていない 成田空港 (新東京国際空港) 滑走路等の空港施設の容量滑走路、駐機場、旅客ターミナルビルその他関係の空港施設は、一定の空港処理能力の確保を前提に設置され、運用されている。成田空港では、2010年に年間発着枠を30 万回化することを地域と合意しており、2013 年3 月の西側誘導路整備により、年間の空港処理能力30 万回に対応する時間値64回が実現されているが、現在も駐機場やターミナルビルの処理能力が不足していることから、現在の空港処理能力は年間27 万回となっている。このため、これらの施設の整備を進めているところであり、2014 年度中に、駐機場を159 スポットから164 スポットに増設するとともに、LCC 専用ターミナルの整備によりターミナルビルの計画処理能力を年間4,200 万人から5,000 万人に増強することとしている なお、2009 年にB滑走路を2,500m に延伸し、現在2 本の滑走路で運用しているが、パイロットからは滑走路長が長いA滑走路からの出発が好まれる傾向にあり、B滑走路の使用率は全体の約3 割(出発1 割、到着6 割)にとどまっている 成田空港 (新東京国際空港) 現在の空港処理能力時間値(出発 ・ 到着の合計の最大値)は、南風時 ・ 北風時ともに 64 回となっています 2014 年度末までに、駐機場を増設するとともに、LCC 専用ターミナルを整備することにより、年間の空港処理能力を、時間値 64 回に対応する 30 万回に拡大できる予定で、この増加 3万回は、現在までの空港処理能力 27万回の 11%、現在の国際線発着回数 約 17万回(2012 年度実績)の 約 18%に相当します 「 報道発表資料:首都圏空港機能強化技術検討小委員会の中間取りまとめについて 国土交通省 平成26年7月8日 」 より |
成田空港 (新東京国際空港) をめぐる 最近のホットな出来事成田空港 (新東京国際空港) 立体駐車場新設 周辺道路改良 2016年11月24日成田国際空港(NAA)は、2016年11月24日、成田空港 第 1ターミナルビル前の旅客駐車場(P1駐車場)に立体駐車場を整備し、駐車台数を拡大するとともに、周辺道路を改良し、混雑緩和に取り組むことを発表しました 現在、成田空港 第 1ターミナルでは、ピーク時間帯の集中や圏央道の開通等により車利用者が増えたことにより、繁忙期において駐車場の不足や駐車場の不足に伴い周辺道路に混雑が生じています
成田空港 (新東京国際空港) 南端近く 公園 「ひこうきの丘」 開設 2016年3月18日千葉県芝山町の成田空港 A滑走路南端から600メートルと、A滑走路を目前に臨む場所に、離着陸直前、直後の航空機を間近に見れる公園、「ひこうきの丘」が、2016年3月18日オープンしました 「ひこうきの丘」は、広さ約 8000平方メートルで、51台分の駐車場や仮設トイレなどが整備され、利用時間は、6時~23時まで、航空専門博物館の 「航空科学博物館」 や、地元農産物などを販売する 「空の駅」 からも約 1キロ前後と、いずれも徒歩10分程度の距離となります これまで、A、B両滑走路の北側には、成田市や空港会社が整備した 「さくらの山公園」 (千葉県成田市) がありましたが、南側には無く、成田国際空港会社から土地の無償貸与を受けて整備した千葉県芝山町では、「航空ファンだけではなく、外国人観光客を含む成田空港利用者も訪れてほしい」と話しています 成田空港 (新東京国際空港) LCCターミナル開業 年550万人利用見込む 2015年4月8日成田空港に、2015年4月8日、旅客ビルの新設としては22年4ヶ月ぶり、年550万人の利用を見込む、格安航空会社(LCC)向けの新旅客ビル「第3旅客ターミナル」がオープンし、これまで第2ターミナルを使用してきた内外のLCC 5社が新ターミナルに移転しました 新ターミナルは、3階建ての「本館」と2階建ての「サテライト」から成り、延床面積は6万6000平方メートル、国際線用、国内線用合わせて小型機9機分の駐機場を備え、年間最大750万人の旅客に対応でき、搭乗橋を省くことなどで建設費を約150億円に抑え、入居するLCCの費用負担を従来のターミナルのほぼ半分に設定しています また、早朝・深夜便の多いLCCに対応し、午前4時から営業する国内空港では最大規模のフードコートを導入、その一角には旅行者が仮眠できるソファも設置されています 成田空港 (新東京国際空港) 検問廃止 身分証なしでノンストップ入場 2015年3月30日成田空港では、1978年の開港以来実施されている「入場検問」を、2015年3月30日で事実上廃止し、身分証明書を提示しなくても空港入り口にある検問所(ゲート)を通過できる「ノンストップゲート」化が実施されます 成田空港では、激しい反対運動の中で開港した経緯から、ゲートで入場者全員に身分証の提示を求め、車両はトランクを開けさせるという世界でも例がない形の検問を実施されてきましたが、空港を取り巻く環境が変化した後も同じ方法で続けられたため、混雑時間帯にはゲート前に人や車の長い列ができ、空港利用者から不満が寄せられていました 千葉県などからの要望を受け、2012年からノンストップ化の本格的検討を開始し、新設した計約330台のカメラや「顔認証」システムの採用、爆発物探知犬の導入などで従来以上の警備が可能になったとしています 成田空港 (新東京国際空港) 旅客第1・2ビル連結 2016年3月24日成田国際空港会社は、2016年3月24日、東京オリンピック ・ パラリンピックに合わせ、1時間当たりの発着回数を、現在の 68回から 72回に増やす計画で、増便による旅客増に対応する為、第1、第2旅客ターミナルビルを 2020年3月までに連結し、連結部に新たな搭乗ゲートを三つ整備、乗降の効率を上げ、利便性も向上させる計画を明らかにしました 既に両第1、第2旅客ターミナルビルからは、双方に向かって延伸する形で搭乗ゲートの増築が行われており、第2旅客ターミナルビル拡張部は、2015年12月、第1旅客ターミナルビル部分は、2016年3月15日にそれぞれ供用を開始しており、2016年3月24日現在、両ビル間の距離は、約 290メートルまで縮まっています |
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成田空港 (新東京国際空港) 拡張の歴史
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海外主要空港において次々と進む施設整備成田空港のライバルであるアジア主要空港においては、2017~2019年にかけて大規模な施設整備が予定されており、今後国際空港間における路線獲得競争がさらに激化することが見込まれます 「 成田空港の更なる機能強化に関する 課題等の整理について (これまでの調査結果の報告) 」 より |
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