中部国際空港 (セントレア) とは 概要
中部国際空港(Chubu Centrair International Airport)は、愛知県常滑市沖の伊勢湾海上の人工島に建設され、空港法4条1項で法定された拠点国際空港で、愛称はセントレア、略称として中部空港と言われることもあり、時刻表や発着案内等では、名古屋(名古屋空港(小牧)と明確に区別する必要がある際は名古屋(中部))と表示されます
中部国際空港 (セントレア)
「 中部国際空港 - Wikipedia 」 より
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所在地 |
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愛知県常滑市 |
運営者 |
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中部国際空港株式会社 |
運用時間 |
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24時間 |
開港 |
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2005年2月17日 |
敷地面積 |
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471.3 ha |
標高 |
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5 m (15 ft) |
座標 |
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北緯34度51分30秒
東経136度48分19秒 |
拠点航空 ※ |
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ANAウイングス
エアアジア・ジャパン(2016年10月より運航開始予定) |
滑走路 |
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18/36 |
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3,500 x 60 m |
※.当空港をハブ空港(拠点空港)としている航空会社
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中部国際空港(セントレア)は、名古屋市街まで約40km、約40分の位置にあり、名鉄(名古屋鉄道株式会社)が、名古屋鉄道空港線として、中部国際空港駅に乗り入れています
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中部国際空港駅
「 中部国際空港 - Wikipedia 」 より
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愛称の「セントレア (Centrair)」 は、英語で「中部地方」を意味する"central"と「空港」を意味する"airport"を組み合わせた造語で、一般公募の中から選ばれ、空港内の施設の名称や空港島の地名にもなっています
中部国際空港(セントレア)の設置 ・ 運営は政府指定の特殊会社である「中部国際空港株式会社」 (Central Japan International
Airport Co., Ltd., CJIAC) が行う、日本で初めて民間の主導で開発された国際空港です
埋立地の面積は、5.80km2(南北4.3km、東西1.9km)で、うち空港部分4.73km2。残り1.07km2は愛知県企業庁が地域開発用地として、常滑対岸部の1.30km2とともに造成した「中部臨空都市(りんくう常滑駅を含む)」です
中部国際空港 (セントレア) 全長 3,500mの第 2滑走路増設 2027年までに供用開始
国土交通省と愛知県などは、急増する訪日観光客の受け皿として、品川-名古屋間を 40分で結ぶリニア中央新幹線が開業する 2027年までの供用開始を目指し、中部国際空港(セントレア)(愛知県常滑市)に2本目の滑走路を新設、旅客機の発着能力を現在より最大で
1.6倍、年 20万回前後に拡張するとする方向で調整に入りました
2005年の愛知万博開幕にあわせて開港した中部国際空港(セントレア)は、海を埋め立てた人工島に建設されており、第 2滑走路の用地は、空港西側を名古屋港の浚渫(しゅんせつ)土砂で埋め立て確保、総事業費は
3000億円規模が見込まれ、国交省は 2017年秋にも、新滑走路建設を前提にした埋め立ての環境影響評価(アセスメント)準備書を公表、2019年度にも工事に着手する予定です
中部国際空港(株)の構想では、埋め立てにより空港島の面積を約 200ha増加したうえで現在の滑走路から 300m沖合に 3,500mの並行滑走路を1本新設するとしており、事業費は、約
2,000億円を見込んでいるとされていました
2007年6月21日に発表された国土交通省交通政策審議会航空分科会の答申では、「完全24時間化を検討」という間接的な表現にて、二本目滑走路整備事業の必要性が示され、2016年6月16日行われた
中部国際空港拡充県議連盟(岩村進次会長)※の総会では、2027年のリニア中央新幹線開業に向け、空港の二本目滑走路を早期に整備するよう、本格的に国に働き掛けることが確認されました
中部国際空港会社の友添雅直社長は、発着枠の拡大やターミナルの拡張などに取り組む成田や関西国際空港の事例を紹介、「中部は朝などのピーク時間帯の滑走路処理能力は限界に近づいている」と説明、2本目滑走路の必要性を訴えています
愛知県側は、滑走路を 1本とする国の基本計画の変更を働き掛けることや、2015年度は約 1千万人だった利用者を、開港時並みの約 1千2百万人まで引き上げるとする利用促進の方針を示しました
名古屋港に堆積する土砂は、現在、浚渫の後、浚渫土砂処分場であるポートアイランド(名古屋港中央防波堤)に運んでいますが、既に処理量の限界を超えており、処分地が決まらない土砂は現地に山を築いて仮置きをする「緊急対応」がなされているが、その高さは
16mにも達しており、新規の処分場の確保が喫緊の課題となっています
2016年度は、この浚渫土砂を中部国際空港沖に運ぶための環境影響評価が始まる等、2本目滑走路の建設への機運が高まりつつあり、埋め立ててできた島は滑走路に活用される公算が大きいとみられています
国内主要空港の年間発着回数 (単位:万回) (2013年度)
「 福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価書(要約書) 」 より
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国土交通省がまとめた 2013年度の国内主要空港の年間発着回数では、中部国際空港同様 滑走路 1本で、中部国際空港より年間発着回数の多い、福岡空港、那覇空港ともに、既に、2本目滑走路の増設工事に着手されていますので、次は、中部国際空港の滑走路増設とするのが順当と思われます
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※.中部国際空港拡充県議連盟は、自民、民進、公明らの県議 93名によって構成されています
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中部国際空港 (セントレア) 第 2ターミナル (LCC専用ターミナル) 2019年9月20日開業
中部国際空港 (セントレア)(愛知県常滑市)は、格安航空会社(LCC)の新規就航や増便を受け、現在、臨時駐車場として使われている空港島南側に、2019年9月20日、LCC専用の新ターミナル、第
2ターミナル(T2)が開業しました
現在のターミナルビルは「第1ターミナル(T1)」に名称が変更されます
「 中部空港会社 」 より
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中部空港(セントレア)を運営する中部国際空港会社は、LCC専用の第 2ターミナルを2019年9月20日開業させました
スポット(駐機場)は 10、年間旅客数は国際線300万人と国内線 150万人の 計 450万人を計画しています
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写真画像 中部空港会社提供 上から
①. |
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南西から北東方面を見たセントレアの第 2ターミナル(右側白地の建物) 左側は既存のターミナル (イメージ) |
②. |
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南東から北西方面を見たセントレアの第 2ターミナル (イメージ) |
③. |
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南東から北西方面を見たセントレアの第 2ターミナル (イメージ) |
④. |
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北東から南西方面を見たセントレアの第 2ターミナル (イメージ) |
⑤. |
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セントレアの第 2ターミナル平面図 |
⑥. |
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セントレアの第 2ターミナル将来構想図 |
⑦. |
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セントレアの第 2ターミナルアクセス図 |
中部空港会社の計画では、LCC専用の第 2ターミナルはチェックイン棟とコンコース棟の 2棟で構成、いずれも 2階建て、延床面積は 約 4万平方メートル、空港島南側の臨時駐車場エリアに建設されました
国際線と国内線を同じターミナル内で運用、乗り換えのしやすさや旅客動線をわかりやすくすることで、利便性の高いターミナルとし、現在のターミナルからの距離は
300メートルで、徒歩 4分を想定しています
立体駐車場に直結させ、第 2ターミナル前面にバス乗り場を整備し、交通アクセスの良さを重視することで、バスなら徒歩 1分、立体駐車場からは徒歩
2分、鉄道や高速船からは動く歩道を使うことで徒歩 7分で利用できます
第 2ターミナル内は 1階を到着、2階を出発に分け、チェックインから搭乗口までは同じ階を移動するようにし、わからいやすさを追求、チェックイン棟で手荷物を預けた利用者に、コンコース棟で買い物をしてもらえるようになります
スポットは航空機の自走出発が可能で、国際線と国内線の運用を切り替えやすくし、乗客が搭乗する際は、ボーディングブリッジ(搭乗橋)を設けない代わりにエプロンルーフが設けられ、乗客は徒歩で機体に向かいます
10あるスポットのうち、エアバスA320型機やボーイング737型機など小型機を駐機できるのが 9、エアバスA330型機など中大型機用が 1、このうち、4つがマルチスポットで、小型機なら
2機、中大型機なら 1機駐機できるようにします
ターミナルビルとエプロンの拡張用地も設け、マルチスポットを 3つ拡張可能となっています
中部国際空港 (セントレア)は、LCCを中心とする新規就航や増便に、駐機スポットの整備などで対応してきましたが、訪日外国人客の増加で今後もLCCなどの運航需要が拡大すると見込みで、新ターミナル建設で対応することになりました
新規就航を増やし、2本目の滑走路の増設につなげる狙いもあるとされ、米ボーイング社から寄贈された新型旅客機 B787の 1号試験機「ZA001」の展示場を備えた商業施設も、2017年度中に開業する予定です
エアアジア ・ ジャパン 日本の拠点空港に 中部国際空港 (セントレア) を選択
LCC専用ターミナルの建設は、2013年にも一度決定していましたが、当時乗り入れていたLCC、旧エアアジア ・ ジャパン(現バニラ・エア)が、経営不振により日本市場からの撤退した為、計画が凍結され、その後、2014年以降に
5社のLCCが就航しましたが、建設を見送ってきました
今回LCC専用ターミナルの建設を決めたのは、訪日外国人観光客の急増で中国や台湾のLCC就航が相次いでいるのに加え、楽天も出資するエアアジア ・
ジャパンが、中部国際空港 (セントレア)を日本の拠点空港とすることを決めた為で、今夏(2015年)に予定する新千歳、仙台、台北の 33路線を手始めに、2017年以降もソウルや中国
・ 天津、マカオなどへの就航が計画されています
中部国際空港 (セントレア) 拡張 移転の歴史 (一番上が最新)
年月日 |
イベント |
2007年(平成19年)8月10日 |
立体駐車場P1のA棟・B棟を新規供用開始。駐車スペースは1300台分拡張されて約5800台となり国内空港最大級の規模となる |
2005年(平成17年)2月17日 |
2005年日本国際博覧会愛知万博に合わせる形で開港 |
2005年(平成17年)1月30日 |
セントレアライン開通 |
2005年(平成17年)1月29日 |
名古屋鉄道(名鉄)空港線が開業。空港特急「ミュースカイ」車両導入、知多半島埋立地側の「りんくう常滑駅」も設置される |
2004年(平成16年)10月5日 |
ターミナルビル竣工(鉄骨造り・地上4階建て・総床面積219,224.77m2) |
2002年(平成14年)1月6日 |
ターミナルビル着工 |
2001年(平成13年) |
空港島埋立工事に着工 |
2000年(平成12年) |
中部国際空港起工式 |
2000年(平成12年)8月1日 |
先に漁業補償が妥結したことを受け、空港島の本格着工が始まる |
1998年(平成10年)5月1日 |
中部国際空港株式会社設立 |
1997年(平成9年) |
政府予算に中部国際空港事業費が盛込まれる |
1996年(平成8年)11月26日 |
第7次空港整備五箇年計画に大都市圏拠点空港としての整備が記載される |
1996年(平成8年)8月22日 |
日本初となる夜間騒音・飛行テストが行われる(1回目は昼間で1995年12月) |
1991年(平成3年) |
第6次空港整備五箇年計画で調査事業となる |
1989年(平成元年) |
候補地を伊勢湾東部地域にすることが合意される |
1985年(昭和60年) |
中部空港の建設に向けた調査が開始される |
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