ホーム > 鉄道 > 北海道新幹線 札幌駅位置問題 札幌延伸 2030年度 開業予定
目次 | 元のページ 前のページ | 次のページ サイトマップ | ページEND

北海道新幹線 札幌駅位置問題 札幌延伸 2030年度 開業予定


北海道新幹線 札幌延伸 2030年度 開業予定



北海道新幹線 新函館北斗-札幌間 路線図

鉄道・運輸機構 鉄道建設パンフレット より

整備新幹線として建設中の 北海道新幹線 新函館北斗-札幌間の延伸開業は、当初計画では、2035年度が予定されていました

2014年12月20日、北海道新幹線の新函館北斗-札幌間(2035年度開業予定)の開業を5年、北陸新幹線の金沢-敦賀(福井県)間の開業を3年、それぞれ前倒しすることになり、北海道新幹線札幌延伸は、2030年度開業予定に前倒しされることとなりました

前倒しに必要な費用は、5400億円程度と試算されています



北海道新幹線 新函館北斗-札幌間 概要

線路延長 約 211km トンネル総延長 約 169km
地下化率 80%
新幹線駅 新函館北斗(開業済み)、新八雲(仮称)、長万部、倶知安、新小樽(仮称)、札幌
工事費 約 1兆 2,400億円
主な構造物 渡島トンネル (32,675m)、野田追トンネル (8,170m)、立岩トンネル (16,980m)、内浦トンネル (15,560m)、昆布トンネル (10,410m)、羊蹄トンネル (9,750m)、二ツ森トンネル (12,630m)、後志トンネル (17,950m)、手稲トンネル (18,750m)、遊楽部川橋梁 (245m)、尻別川橋梁 (340m)、南倶登山川橋梁 (210m )
工事進捗状況 用地買収率 3%、工事着手率 30% (2016年10月1日現在)
(用地買収率は買収済面積÷要買収面積、工事着手率は着工延長÷工事延長)

※.2017年6月30日発表の「札幌市街地区間の構造変更」(高架橋構造からトンネル構造に変更)により、76%から 80%に増加しています




北海道新幹線 札幌延伸 新幹線札幌駅 設置位置問題 現 1、2番ホーム転用案の行方



北海道新幹線 札幌駅 設置位置問題 東案(その2) (大東(おおひがし)案)に決定 2018年3月29日



札幌駅周辺図

JR北海道が示した大東案のイメージ
北海道新幹線 札幌駅ホーム 大東案のイメージ
現駅のすぐ東側に造る東側案を費用面の課題から断念

JR北海道が示した 北海道新幹線 札幌駅ホーム 大東案のイメージ (①図) 「 新幹線札幌駅ホーム、迷走2年半ようやく決着へ 読売新聞 2018年2月22日 10:57 」 (②③図) 「 知事も「大東案」支持 新幹線ホーム地元意見まとまる 北海道新聞 2018年2月22日 05:00 」 (④図) 「 「大東」「現駅」2案に 北海道新幹線札幌駅ホーム 年度内決着へ 北海道新聞 02月06日 05:00 」 より

札幌駅周辺図(資料:JR北海道)



2030年度末の延伸開業を目指す北海道新幹線の札幌駅のホーム位置について協議してきた JR北海道や北海道、札幌市などは、2018年3月29日、同駅から 約 300メートル東に離れた「東案(その2) (大東(おおひがし)案)」の採用を決定しました


2018年2月20日、北海道新幹線の札幌駅ホーム位置問題で、札幌市は「現駅案」から「大東(おおひがし)案」へと方針を変更していました

札幌市 秋元市長は、2018年2月20日、JR北海道 島田社長と大東案をテーマに会談、駅舎の一部が市有地にかかることなどの説明を受け、市有地を含めて「大東案」の構想を具体化することを、その場で了承、島田社長は訪日観光客の増加に対応できる点も強調したということです


「大東案」は、2年前にJR北海道が提案したものの在来線への距離が遠いため検討対象から外されていた案で、現駅より 約 200~300メートル東の 北5西1~北5東1にかけ、創成川をまたいでホームが造られます

JR北海道では、都心部と札樽道を結ぶ「都心アクセス道路」構想やバスターミナルの再整備など、周辺の大型案件が具体化しつつあり、2年前とは状況が変わったとし、新幹線ホーム建設を一帯の再開発の活性化にもつなげたいとの考えも表明しています


JR北海道では、在来線との乗り換えの利便性を確保するため、専用の連絡橋も新設、試算される建設費は 約 625億円と「現駅案」の 約 570億円を上回りますが、差額の 約 55億円はJR北海道が負担するとしています

創成川東側の北6東2~北6東4一帯で、再開発構想を練る協同組合札幌総合卸センターの関係者は、「目の前に新幹線駅ができれば、交流人口の増加にもつながる」と歓迎、隣の苗穂駅周辺で進む再開発との相乗効果も期待しています


現駅のすぐ東側に造る「東側案」はJRタワー周辺の改修工事が必要で、費用面で「現駅案」を数百億円上回るとされることから断念、2017年度内に 「現駅案」「大東案」の2案から結論を得るとの方針となり、高橋はるみ北海道知事は「大東案」への賛同を表明、事業主体として国交省認可の現駅案を推す機構は、「大東案」での新幹線と在来線のホームを結ぶ連絡橋について、技術的な問題の有無を検証中としていましたが、「最終的には地元の意見を尊重する」とし、問題がなければ「大東案」に同調する方針を表明、国交省も「現駅案以上の負担がなければ、地元の意向を尊重してまとめる」としました

その結果、2018年3月29日、2年半にわたって迷走した北海道新幹線 札幌駅ホーム 設置位置問題は、東案(その2) (大東(おおひがし)案)で決着しました



東案(その2) (大東(おおひがし)案)



東案(その2)(大東(おおひがし)案)



認可見直し案 (現駅案) (2018年3月29日 不採用となりました)



認可見直し案 (現駅案) (2018年3月29日 不採用となりました)



北海道新幹線 札幌駅ホーム 設置位置問題 地下案 検討対象から外れる 2017年12月28日



北海道新幹線札幌駅のホーム位置案

北海道新幹線札幌駅のホーム位置案 「 新幹線札幌駅ホーム問題 地下案が対象から外れ協議振り出し 札幌都心再開発遅れる恐れ 北海道新聞 12/30(土) 15:01 」 より

2030年度に予定される北海道新幹線の札幌延伸に間に合わせるためには、新幹線札幌駅ホーム 設置位置を、2018年3月末までに決定する必要があるとされています

札幌駅ホーム設置位置問題を巡って、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構が推す現札幌駅併設の「現駅案」と、JR北海道が主張する現札幌駅東側に新幹線札幌駅を建設する「東側案」の 2案にまで絞り込まれましたが、そこからの調整が難航、機構と JRは 2017年10月10日、第 3の案として「地下案」を検討すると表明していました


北海道新幹線 札幌駅ホーム「地下案」は、大通方面とつなぐ札幌駅前通地下歩行空間へのアクセスも良く、雪の影響も受けないメリットもあり、一旦は有力案に浮上しましたが、駅ホームの建設費が、「現駅案」が 450億円超、「東側案」は現駅案を数百億円上回るとされているのに対し、「地下案」は「東側案」よりさらに数百億円高くなるとみられる上、工事の際に想定される大量の地下水への対応も、懸念材料として挙げられていました

機構とJRでは、一番のネックとなっていた高い工費を抑える方策が検討されていましたが、高額な建設費の圧縮策が見つからなかったとして、2017年12月28日、検討対象から外れたことが判明しました


機構、JR、道、札幌市の 4者による事務レベルの会合で、地下案の設計を担当していた機構側が高い工費などを理由に、検討を取りやめることを伝え、再び、以前から検討されている、「現駅案」と「東側案」の 2案で検討が進められることになります

決着への道筋は不透明感を増しており、札幌市は新幹線延伸に合わせ、札幌駅前にバスターミナルや商業施設などを整備する構想を持っており、2017年度内に「まちづくり計画」をまとめ、具体化を進めていく考えでしたが、札幌市が 2017年度内を目指す駅周辺整備の基本計画策定も 2018年度にずれ込む見通しで、札幌市では、「30年度末の新幹線開業に間に合わない」(まちづくり政策局)と、都心再開発への支障が危惧されています



北海道新幹線 札幌延伸 新幹線札幌駅ホーム 位置問題 「地下案」検討 2017年10月10日



北海道新幹線札幌駅のホーム位置案

北海道新幹線札幌駅ホームの 3案

(上図) 北海道新幹線札幌駅のホーム位置案 「 新幹線札幌駅ホーム問題 地下案が対象から外れ協議振り出し 札幌都心再開発遅れる恐れ 北海道新聞 12/30(土) 15:01 」 より
(下図) 北海道新幹線札幌駅ホームの 3案 「 新幹線札幌駅ホーム地下案検討 「完結式」で建設費の抑制期待 北海道新聞 2017/10/12 17:24 」 より

北海道新幹線 札幌延伸時の新幹線札幌駅建設位置の問題について、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構とJR北海道は、2017年10月10日、札幌駅地下にホームを造る「地下案」を検討対象に加えることを正式表明しました

北海道新幹線札幌駅ホーム「地下案」は、車両清掃などの出発準備も地下で行う「地下完結式」の構造が想定されており、新幹線車両は、札幌では一度も地上に出ることなく、地上に留め置き施設を造らないため、建設費の上昇を抑えられる可能性があるとしています


「現駅案」や「東側案」は、札幌駅東側の苗穂駅付近に、車両の整備ができる留め置き施設を建設する計画なのに対し、「地下案」は駅南側の「北5条・手稲通」の直下を走る構想で、機構の小島滋副理事長は「そこから(苗穂方面に)上がると、いろいろな構造物があるので(地上に留め置き施設を造る)計画はないと思う」と話しています

地上と同じ設備を地下に収めた場合、建設費が膨れるため「(施設は)限定的に造ることになる」(小島副理事長)とし、札幌駅から苗穂方面にトンネルや線路を延ばす必要がなくなり、建設費の抑制が期待できるとし、東京駅の新幹線ホームのように、車内清掃などの準備をホームで行うことも想定、JRの西野史尚副社長も「短時間で折り返しができ、日々の運営コストも低くなる」と、「地下案」の利点を挙げています


一方、「地下案」は高い工事費が課題でいったんは断念された経緯があり、仮に建設費が抑えられたとしても、「現駅案」や「東側案」より、費用が膨らむ可能性があり、小島副理事長も「地下案が高くなるというのは容易に想定される」と語っています

北海道新幹線札幌駅ホーム位置問題をめぐっては、2016年10月、機構、JR、道、札幌市による 4者協議で、いずれも地上にホームを造る「現駅案」と「東側案」に絞り、機構とJRに結論を委ねていました



北海道新幹線 札幌延伸 新幹線札幌駅 位置 最終決着に向け 3案軸に検討 2016年8月7日



北海道新幹線札幌駅ホーム (1)現駅乗り入れ (2)現駅に0番線を新設《 (3)現駅から東側にホームを延ばす の 3案が軸

北海道新幹線札幌駅ホーム (1)現駅乗り入れ (2)現駅に0番線を新設《 (3)現駅から東側にホームを延ばす の 3案が軸

新幹線札幌駅ホーム、3案が軸 JRなど、9月末までに最終案 北海道新聞 08月07日 07:00 」 より

北海道新幹線 札幌延伸時の新幹線札幌駅建設位置の問題について、これまで、「現在の札幌駅」、「現在の札幌駅の西側」、「現在の札幌駅の東側」とさまざまな案が取り沙汰されてきましたが、JR北海道、および、建設主体の鉄道建設 ・ 運輸施設整備支援機構、北海道、札幌市の 4者は、

(1).現札幌駅乗り入れ
(2).現札幌駅に 0番線ホームを新設
(3).現札幌駅から東側にホームを延ばす

の 3案を軸に検討を進め、2016年9月末までに最終案を決めことになりました

① 現駅案


現在の 1、2番線を新幹線に転用する 「① 現駅案」 を採用した場合、在来線への影響が大きいとして、JR北海道が難色を示していました

鉄道 ・ 運輸機構は、札幌駅や苗穂駅など 4駅周辺に折り返し設備を設置する策を提示し、JR北海道が検討した結果、当初よりは大幅に影響を緩和できるものの、普通列車など 23本、1日当たり少なくとも 6千人に影響が出るとしています

また、設備設置による工費の上積みがどれくらいになるかなども課題となります

② 0番線案


札幌駅南側の大丸札幌店やJRタワーと駅の間にある通路を廃止して 0番線を造り、1番線と合わせて新幹線ホームに使う「② 0番線案」は、在来線への影響はほぼないとみられていますが、ホーム幅を十分確保するには 百貨店の敷地の一部も使う必要があるなど、別の問題が生じ、通路をなくす影響についても検討が必要となります

③ 東側案


さらに、2016年8月3日の 4者協議で、JR北海道は「別案」を内部で検討していることも表明、「別案」の具体的な説明は避けたものの、協議では「別案」も含め、「並行して協議する」ことで合意しました

この「別案」が指すのは、現札幌駅から東側に新幹線のホームを延ばす「③ 東側案」を指しているとみられ、この案も在来線への影響はほぼ無いとされていますが、ホーム東端は創成川の手前で収まる形になるとみられるものの、現札幌駅から離れるほど乗り継ぎなどの利便性が低下します

また、技術面などに課題があるとみられており、JR北海道は細部を詰めた上で、2016年8月中に、事務レベルの協議で提示する方針となっています



北海道新幹線 札幌延伸 新幹線札幌駅 JR北海道 現札幌駅 東側案 2016年7月22日



北海道新幹線札幌駅ホーム「現駅案」で機構が提示した設備増強箇所 札幌駅など 4駅周辺

北海道新幹線札幌駅ホーム「現駅案」で機構が提示した設備増強箇所 札幌駅など 4駅周辺

設備増強、札幌など4駅周辺 新幹線ホーム「現駅案」で機構 北海道新聞 07月22日 06:30 」 より

北海道新幹線 札幌駅のホームについて、建設主体の鉄道建設 ・ 運輸施設整備支援機構が、現札幌駅 1、2番線を北海道新幹線用ホームに転用する「現駅案」に必要だとしていた在来線の折り返し設備などの増強箇所が提示されました

増強箇所は、苗穂駅付近や札幌駅構内など計 4駅周辺に上り、JR北海道では、この案に沿って在来線への影響を検証、2016年8月上旬にも開かれる道と市を含めた 4者協議で報告する方針となりました


新幹線の札幌駅ホームを巡っては、機構側が、現札幌駅 1、2番線を新幹線で利用し、3~11番線を在来線とする「現駅案」を基本としたのに対し、JR北海道は、在来線のホームが減るため普通列車など 93本の削減が必要になる為、「不可能」との考えを示しました

機構はこれを受けて2016年6月に、札幌駅で長時間停車する列車を減らすなどして、在来線への影響を緩和するための措置として、札幌駅以外も含めた場所で列車が折り返す引き込み線を設けるなどの設備増強案を提示していました


機構が提示した増強案は、発寒中央駅付近、桑園駅付近、苗穂駅付近の 3カ所に引き込み線を設置するなどの工事を行うほか、札幌駅構内のポイントや信号を増強する内容で、JR北海道は、この案を踏まえて、在来線ダイヤへの影響がどの程度になるかを検討中です



北海道新幹線 札幌延伸 新幹線札幌駅 JR北海道 現札幌駅 東側案 2016年6月9日



2030年度までに延伸開業する予定の北海道新幹線の新幹線札幌駅の建設位置問題で、JR北海道が、現在来線札幌駅東側の創成川通を東西にまたいでホームを建設する「東側案」を建設主体の鉄道建設 ・ 運輸施設整備支援機構や札幌市に打診していたことが明らかになりました

札幌駅の新幹線ホーム、300メートル東側案
市や機構は反発
北海道新聞 2016年6月9日 06:30
」 より

北海道新幹線の新幹線札幌駅の建設位置問題で、JR北海道が、現在来線札幌駅東側の創成川通を東西にまたいでホームを建設する「東側案」を建設主体の鉄道建設 ・ 運輸施設整備支援機構や札幌市に打診していたことが明らかになりました

新幹線ホーム中心が、現駅を活用する認可案に比べ 300メートル以上東側にずれることになり、鉄道建設 ・ 運輸施設整備支援機構や札幌市は乗客の利便性が低下し、札幌駅前再開発にも影響する、「ダイヤ調整の余地はまだある」、として反発しています

札幌市はコンサルタントによる調査、検証を通じて、あらためて認可案の優位性を訴えていく考えです


2015年夏には、JR北海道が新幹線ホームを現駅の 300メートル前後西側に建設する案を検討していたことが判明、鉄道建設 ・ 運輸施設整備支援機構や札幌市、北海道内経済界が反対し、その際、JR北海道は「西側案」を断念しています



JR北海道 現1、2番ホーム転用案 実現不可能 2016年4月27日



JR北海道は、2016年4月27日、2030年度に延伸する北海道新幹線札幌駅のホームについて、すでに認可されている現1、2番ホームを転用する案は、「在来線の本数を大幅に削減しなければならない」などとして、実現不可能とする検討結果を、札幌市と道、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構に報告しました

新幹線、札幌駅3案は困難
JR検討、在来線に影響
北海道新聞 04月23日 07:00
」 より

JR北海道は、2016年4月27日、2030年度に延伸する北海道新幹線札幌駅のホームについて、すでに認可されている現1、2番ホームを転用する案は、「在来線の本数を大幅に削減しなければならない」などとして、実現不可能とする検討結果を、札幌市と道、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構に報告しました


JR北海道が検討し、実現不可能と結論付けたのは、下記 3案になります

①. 現1、2番線を新幹線用に転用し、駅北側に在来線11番ホームを増設
②. 現1、2番線を新幹線用に転用し、駅北側に在来線11、12番ホームを増設
③. 駅南側に0番線を増設し、現1番線と合わせて新幹線用にして、在来線11番ホームも増設

JR北海道は、在来線への影響が大きいなどとして理解を求めていますが、札幌市など 3者は納得せず、引き続き現札幌駅在来線ホーム転用案の可能性を探り、2016年9月末までに結論を出すことを確認しました


鉄道建設 ・ 運輸施設整備支援機構の長谷川雅彦 北海道新幹線建設局長は、「(3案が)ただちに実現不可能と結論づけるのは早い」と述べ、札幌市と北海道も機構と同じ姿勢ですが、JR北海道は、「これ以上の調整はできない」(西野氏)との認識です



札幌市 現札幌駅に新幹線ホームができることを前提 周辺再開発計画 2016年4月27日



札幌市は、新幹線の利用者が在来線や地下鉄、バス、タクシーにスムーズに乗り換えられるようにすることを目指し、新幹線の現駅への乗り入れを見据えた駅周辺の再開発を計画しています

「利便性考えているのか」札幌市反発
北海道新幹線ホームで
北海道新聞 04月28日 10:00
」 より

北海道の試算によると、北海道新幹線の札幌市内の事業費は 2千億~2千100億円、このうち地元負担は、駅舎の整備費など約 700億円で、北海道と札幌市が折半、350億円程度ずつ負担することになっています

札幌市の負担割合の 5割は、福岡市の 4割を上回り、市町村としては全国最高で、札幌市は、当初は難色を示していましたが、札幌市への経済波及効果を見込んで同意に至った経緯があります


札幌市は負担割合の見直しについて、「現時点では検討していない」としていますが、仮に現駅以外にホームが設置されることになった場合、議論になる可能性も取沙汰されています

現札幌駅に新幹線ホームができることを前提に周辺の再開発を計画している札幌市では、現1、2番ホームを転用する案の実現は不可能とJR北海道が結論付けたことに対し、「新幹線利用者の利便性のことを本気で考えているのか」と、反発を強めています


札幌市は、新幹線の利用者が在来線や地下鉄、バス、タクシーにスムーズに乗り換えられるようにすることを目指し、新幹線の現駅への乗り入れを見据えた駅周辺の再開発を計画しています




北海道新幹線 札幌市街地区間 高架橋構造から トンネル構造へ変更 2017年6月30日



北海道新幹線の新函館北斗-札幌間(延長211km)の整備を進めている鉄道建設 ・ 運輸施設整備支援機構(鉄道 ・ 運輸機構)は、2017年6月30日、札幌市内のトンネルを 約 7.4km延長するなど一部で計画を変更したと発表、北海道新幹線の新函館北斗-札幌間のトンネル総延長は 約 169kmになり、全体に占める割合は 76%から 80%へと、地下化率が増加しました


北海道新幹線 札幌市街地区間 高架橋構造から トンネル構造へ変更 平面地図
北海道新幹線 札幌市街地区間 高架橋構造から トンネル構造へ変更 縦断面図

北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)工事の計画変更について 鉄道・運輸機構 平成29年6月30日 」 より



トンネルを延長したのは新小樽-札幌間にある手稲トンネル(延長18.8km)で、変更前は、札幌市手稲区内の手稲トンネルの坑口から地上に出ると、約 8.5kmにわたって高架橋を通り、札幌駅に着く計画でした

鉄道 ・ 運輸機構は、北海道と札幌市から、沿線住民の生活環境への配慮を求められ、当初計画を変更、手稲トンネルを札幌駅付近まで延長して高架橋の区間を大幅に短縮、それに伴い、トンネルの名称は札樽トンネル(延長 26.2km)に改められました


鉄道・運輸機構は新函館北斗-札幌間では、これまでも計画変更やトンネル掘削のトラブル対応などを経ていますが、公表している事業費は、 2012年に国土交通省から認可を受けた 1兆2396億円から変更されておらず、今回のトンネル区間延長についても、「トンネルを延長する一方で札幌市内の用地買収費用が大幅に減ると見込まれるので、事業費には影響しない」(北海道新幹線建設局総務課)などとしています



北海道新幹線 札幌延伸 札幌市内のルート見直しについて 2015年9月8日


札幌市内のルートについて、2012年に認可された当初計画では、手稲区西宮の沢付近の手稲トンネル出口の西宮の沢付近で地上に出て、その後、札幌駅までの約 8キロは函館線に沿うように高架を走る予定でしたが、手稲トンネル出口付近は住宅街で、函館線沿線もマンションや商業施設などが増えてきていて、用地買収が難航する恐れが強まっているとして、建設主体の鉄道建設 ・ 運輸施設整備支援機構(鉄道 ・ 運輸機構)は、2015年9月8日現在、JR札幌駅に近い都心部まで地下トンネルを建設する方向での検討することに変更しました

鉄道 ・ 運輸機構の新たな検討では、JR函館線の桑園駅と札幌駅の間まで地下を走行し、そこから高架に上がるルートで、札幌駅のホーム位置がどこになるかにもよりますが、高架部分は1キロ程度となる見通しで、地下を走行する場合もルートは大きく変えない方向です

地上走行ルートでは、用地買収に多額の費用と時間がかかる見通しが強まり、2030年度までの開業に間に合わない恐れも出てきた他、地上を走行する場合、騒音対策などの費用負担も必要となり、「地下区間を延ばした方が費用を抑えられる可能性が高くなっている」としています




北海道新幹線 札幌延伸 渡島(おしま)トンネル 日本最長の陸上トンネル 2016年7月22日



北海道新幹線 札幌延伸 渡島(おしま)トンネル 日本最長の陸上トンネル 平面図
北海道新幹線 札幌延伸 渡島(おしま)トンネル 日本最長の陸上トンネル 断面図
当初、北海道新幹線は、札幌延伸時、新函館北斗駅を出ると直ぐ 村山トンネル(5,265m)に入り、940mの橋梁、高架橋区間を経て、渡島(おしま)トンネル(26,470m)へと続く計画でした

が、両トンネルの間の区間は、国道227号線との交差部において、治山の必要性が高く、坑口の地質が脆いことから大規模な斜面対策を要することが判明した為、線路勾配を変更、村山トンネルと渡島トンネル、両トンネルをつないで、一本の渡島トンネルとして整備することになりました


その結果、渡島トンネルは、2016年7月22日現在、国内最長の東北新幹線 七戸十和田-新青森間の八甲田トンネル(2万6455m)を抜いて、新たな国内最長の陸上トンネル(32,675m)が誕生します
北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)工事の計画変更について 鉄道・運輸機構 平成28年 7月 22日 」 より




北海道新幹線 札幌延伸 倶知安駅の高架化 2016年7月22日



倶知安町からの「地平駅だと街が分断される」「高架駅により一体的な土地利用を図りたい」などといった意見や、2012年12月の北海道知事から高架化に関する要望等、北海道、及び、倶知安町の要望を踏まえ、横断道路を含めた線路構造の検討を行い、地平駅の計画が高架駅とする計画に変更されました


北海道新幹線 札幌延伸 倶知安駅の高架化 断面図

北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)工事の計画変更について 鉄道・運輸機構 平成28年 7月 22日 」 より




倶知安駅の現在(2016年10月12日)と 北海道新幹線開業後の 各駅までの 想定時間



現在(2016年10月12日) 北海道新幹線開業後
倶知安駅からの区間 JRのみ利用 JRと航空機を利用 時速 260km/h想定
青函トンネル内は140km/h
時速 260km/h想定
青函トンネル内も 260km/h
~ 札 幌 約 2時間 25分 25分
~ 新函館北斗 約 3時間 48分 48分
~ 仙 台 約 6時間半 3時間2分 2時間44分
~ 東 京 約 6時間 4時間36分 4時間18分



北海道新幹線開業後の 倶知安駅周辺の 整備構想



北海道新幹線開業後の 倶知安駅周辺の 整備構想

新函館北斗~札幌間は平成42年度開業 北海道新幹線 町政情報 倶知安町 」 より





北海道新幹線 札幌延伸 羊蹄トンネルの勾配変更 2016年7月22日



長万部-倶知安間に設けられる 羊蹄トンネル(9,750m)(虻田郡ニセコ町、同郡倶知安町)について、トンネル掘削時の高水圧の影響や、周辺地域の水利用への影響を考慮、線路勾配が地表面に近い位置に変更されました


北海道新幹線 札幌延伸 羊蹄トンネルの勾配変更 断面図

北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)工事の計画変更について 鉄道・運輸機構 平成28年 7月 22日 」 より





北海道新幹線 札幌延伸 長万部駅の高架化 2017年6月30日



北海道及び長万部町の要望を踏まえ、横断道路等を含めた線路構造の検討を行った結果、既存の市街地に配慮、北海道新幹線 長万部駅は、地平駅から高架駅に変更されました


北海道新幹線 札幌延伸 長万部駅の高架化 縦断面図

北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)工事の計画変更について 鉄道・運輸機構 平成29年6月30日 」 より





北海道新幹線 札幌延伸 寒冷対策強化 新型車両 導入検討 2016年5月21日



北海道新幹線 札幌延伸時に新たに通過する地域は、現在開通している道南地域に比べ、寒さが厳しく、より寒冷地対策を強化した車両を開発する必要があるため、JR北海道とJR東日本では、2030年度の北海道新幹線の札幌延伸に向け、現在の「E5系」「H5系」両車両に代わる新型車両を開発、導入する検討が進められています

北海道新幹線の新青森-新函館北斗間を走る車両は、JR東日本が、2011年に東北新幹線向けに導入したE5系と、同車両を基にJR北海道が内装などで独自性を加えたH5系の 2車種で、いずれも車外設備は氷点下 20度程度まで耐えられる構造とのことで、東北や道南での運行を前提に開発されました


JR北海道仕様のH5系車両は、4編成40両が導入され、車両の購入費だけで約 180億円かかっていますが、札幌延伸時は気温も積雪もより厳しい後志管内などを走行する為、「既存の 2車種では設備が(寒さで)不具合を起こす可能性も否定できない」ため、さらに耐寒性能の高い新車両を開発する必要があるということです






目次 | 元のページ 前のページ | 次のページ サイトマップ | ページTOP
ホーム > 鉄道 > 北海道新幹線 札幌駅位置問題 札幌延伸 2030年度 開業予定
   

© 2014 abhp.net All Rights Reserved.

関連情報サイト


北海道新幹線建設促進北海道・札幌市調整会議(札幌駅ホーム位置に関する五者会議)の資料について|お知らせ|JR北海道- Hokkaido Railway Company
新函館北斗~札幌間は平成42年度開業 北海道新幹線 町政情報 倶知安町
国土交通省
国土交通省 リンク 著作権 免責事項 (商用利用可)
鉄道・運輸機構 (独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 旧 日本鉄道建設公団)
鉄道・運輸機構 サイトマップ
鉄道・運輸機構 サイトポリシー (著作権法準拠)
福井県新幹線建設推進課 整備新幹線ルート図:北陸新幹線
北海道新幹線 - Wikipedia
渡島トンネル - Wikipedia

コンテンツ一覧

ページTOP
ページTOP

関連記事

ページTOP


関連記事を下記に紹介します



2018年6月9日

ホーム設計「夏までに」 JR社長、札幌駅の計画示す 北海道新聞 2018年6月9日 05:00


 JR北海道の島田修社長は8日、札幌市内での北海道新幹線建設促進期成会(会長・高橋はるみ知事)総会で、札幌駅の新幹線ホームの基本設計について「本年夏ごろまでに実施したい」と述べ、完成時期を初めて示した。
 新幹線ホームの位置は3月末、現駅から200〜300メートル東側に造る「大東案」に決定。これを受け、鉄道建設・運輸施設整備支援機構が工事計画の変更申請を行うには、大東案の基本設計を終える必要がある。
 一方、札幌市は冬季五輪・パラリンピックの30年誘致に向け、30年度末予定の北海道新幹線の札幌開業を29年中に前倒しするよう政府・与党に要請する方針を固めている。前倒しについて、高橋知事は「1日も早い開業に向け、運動を展開したい」と、前向きに対応する考えを示した。


2018年3月29日

北海道新幹線札幌駅、在来線ホームの東側に相対式ホームを設置へ マイナビニュース 2018年3月29日 16:29


 JR北海道ホームページなどで公開されている「北海道新幹線建設促進北海道・札幌市調整会議(札幌駅ホーム位置に関する五者協議)」の資料が29日に更新された。北海道新幹線札幌駅ホーム位置に関して「東案(その2)を採用する」との協議結果が示された。
 北海道新幹線新函館北斗〜札幌間は2030年度末に開業予定。札幌駅のホーム位置については、2016年4月から北海道と札幌市、鉄道・運輸機構、JR北海道の4者、2018年2月から国土交通省も加えた5者による協議が行われてきた。「北海道新幹線建設促進北海道・札幌市調整会議(札幌駅ホーム位置に関する五者会議)」では、現行の在来線1・2番線ホームを活用する「認可見直し案」、在来線ホームの東側にホームを新設する「東案(その2)」の2案に絞って検討し、年度末までに採用する案を決定するとしていた。
 このほど公開された「平成30年3月29日会議資料」によれば、北海道、札幌市、JR北海道の3者は地元経済団体などの意見も踏まえ、「利用者の利便性や将来の拡張性、地域活性化等の観点から総合的に判断した結果、東案(その2)が望ましいとの意向を示した」という。「認可見直し案」は事業費約570億円、「東案(その2)」は事業費約645億円とされており、工事費の差額は「JR北海道が負担すること」としている。これらを踏まえ、北海道新幹線札幌駅のホーム位置は「東案(その2)を採用すること」となった。


2018年3月29日

北海道新幹線の札幌駅ホーム、東側設置で正式決定へ 関係5者が合意 乗りものニュース 2018年3月29日 15:39


 北海道新幹線の札幌駅ホームが、在来線ホームの東側に設けられることが決まりました。
 認可見直し案との差額はJR北海道が負担
 JR北海道と北海道、札幌市、鉄道・運輸機構、国土交通省の5者は2018年3月29日(木)、札幌駅の北海道新幹線ホームの位置について、現在の在来線ホームがある場所の東側に設置する「東案(その2)」を採用することで正式に合意しました。
 北海道新幹線は2016年3月、新青森〜新函館北斗間が開業。新函館北斗〜札幌間が2030年度末の開業を目指して工事中です。
 2012(平成24)年に新函館北斗〜札幌間の工事が始まったときは、札幌駅の新幹線ホームは在来線の1・2番線ホームを転用することが考えられていました。その後、JR北海道は在来線の運行に影響が出るとして、別の場所に新幹線ホームを設置することを考えるようになり、駅の西側や東側、地下に設ける案などが複数検討されるようになりました。
 2016年からは、北海道と札幌市、鉄道・運輸機構、JR北海道の4者で協議が行われ、2018年2月からは国土交通省を交えた5者で協議が行われました。


2018年3月29日

北海道新幹線ホーム、札幌駅東隣 31年延伸開業で新設 共同通信 2018年3月29日 11:44


 JR北海道や札幌市などは29日、2031年春の延伸開業を目指す北海道新幹線・札幌駅のホームを、駅の東隣に新設する計画を決定した。
 北海道庁での会議には、道、鉄道建設・運輸施設整備支援機構、国土交通省も参加した。計画案では、駅から約200メートル離れた位置にある川をまたぐ形で、到着と出発に分けた2本のホームを設置。在来線と接続する連絡橋も設け、工費は約645億円を見込む。
 新幹線ホーム位置を巡っては当初、在来線の1〜2番線を活用する案が国に認可されたが、JRが「代替ホームの増設が間に合わず、在来線の本数を確保できない」と主張。複数の案が浮上して混迷した。


2018年3月29日

札幌駅ホーム位置決定=30年度延伸開業に弾み―北海道新幹線 時事通信 2018年3月29日 11:59


 2030年度末の延伸開業を目指す北海道新幹線の札幌駅のホーム位置について協議してきたJR北海道や北海道、札幌市などは29日、同駅から約300メートル東に離れた「修正東案」の採用を決めた。終着駅のホーム位置が確定することで、現在は新青森駅(青森市)と新函館北斗駅(北海道北斗市)を結ぶ北海道新幹線の延伸開業に弾みがつく。
 島田修JR北社長や高橋はるみ北海道知事、秋元克広札幌市長ら関係者が同日、道庁での会合に出席し、新幹線のホーム位置で合意した。札幌乗り入れなどを決めた1998年のルート概要公表から20年越しでの決着となった。


2018年3月29日

札幌駅の新幹線ホーム位置決定 共同通信 2018年3月29日 11:27


 2031年春の延伸開業を目指す北海道新幹線・札幌駅に新設するホームの位置について、JR北海道や札幌市などは29日、駅の東隣とする計画を決定した。


2018年3月29日

<JR北>新幹線札幌駅ホーム 在来線東側の高架2階に 毎日新聞 2018年3月29日 11:17


 2030年度末予定の延伸に合わせて整備されるJR札幌駅の北海道新幹線ホームについて、在来線ホームの東側約200メートルに設置することが29日、決まった。JR北海道や鉄道建設・運輸施設整備支援機構、国土交通省などが合意した。
 国道5号や創成川をまたぐ高架部分(2階)にホームを設け、西端3階部分に在来線との乗り換えコンコースを配置する。
 国交省は在来線1、2番線ホームを転用する計画を認可していたが、JR北海道は空間にゆとりがあり新千歳空港アクセスなど在来線増便の余裕もあるとして、今回決定した案を示していた。
 上下ホームが分離され新幹線コンコースの面積が約4割広がる半面、在来線までの乗り換えは遠い車両からなら400メートル以上となる。総事業費は645億円と見込まれ、当初案570億円との差額はJR側が負担する。
 ホーム位置を巡っては、当初案のほか現駅の西側や東側、地下などさまざまな案が次々と浮上。JR北海道が決定案を打ち出したのは2月上旬だった。
 北海道新幹線は新青森−新函館北斗間で2016年3月に開業し、現在札幌までの延伸工事が進んでいる。


2018年3月29日

新幹線札幌駅ホーム、大東案で正式合意 JRなど5者 北海道新聞 2018年3月29日 11:16


 2030年度末開業予定の北海道新幹線札幌駅のホーム位置を巡り、国土交通省、鉄道建設・運輸施設整備支援機構、JR北海道、道と札幌市は29日午前、道庁で5者協議を開き、現在の札幌駅から200〜300メートル東に造る「大東(おおひがし)案」で正式に合意した。現札幌駅併設の「現駅案」に比べ、上下線それぞれホームを確保でき、新幹線と在来線の利用客の流れを分けられる上、待合室などを広く取れることが決め手となった。
 5者協議には高橋はるみ知事、秋元克広札幌市長、JR北海道の島田修社長、機構の小島滋副理事長、国交省の寺田吉道官房審議官(鉄道局担当)が出席し、「大東案を採用する」ことなどで合意した。
 高橋知事は「北海道の将来を考えたときにより良い選択だ。ゆとりと快適性を持つ駅となるよう今後も関係者と議論をしていきたい」、秋元市長は「(乗客の)利便性の確保やバリアフリー対応に配慮をお願いしたい」と述べた。


2018年3月18日

経済団体も札幌駅ホーム「大東案」了解 混雑回避や拡張余地に評価 北海道新聞 03月18日 05:00


 北海道新幹線札幌駅のホーム位置をめぐり、道と札幌市は17日、経済4団体から意見を聞く懇談会を札幌市内で開き、現札幌駅より200〜300メートル東に造る「大東案」で結論を得る方向で一致した。3年近くに及んだ議論は、地元経済界の了承を得たことで月末には正式決定する見通し。懇談会では大東案について、在来線への乗り換えの利便性などが課題に挙がったが、スペースが広く、急増する観光客を見据えた混雑回避に加え、将来的な拡張の余地もあることが経済界の理解を得た形になった。
 高橋はるみ知事と秋元克広札幌市長が、北海道商工会議所連合会の岩田圭剛会頭、道経連の瀬尾英生専務理事、北海道経済同友会の横内龍三代表幹事、北海道観光振興機構の堰八義博会長から意見を聴取。オブザーバーとしてJR北海道の島田修社長、鉄道建設・運輸施設整備支援機構の小島滋副理事長、国土交通省の寺田吉道官房審議官(鉄道局担当)も出席し、公開で約1時間行われた。


2018年3月14日

漂流する札幌駅新幹線ホーム、急浮上「大東案」で決着へ 日経 xTECH(クロステック) 2018/03/14


 JR札幌駅に整備する北海道新幹線のホームの位置を巡って、整備主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)と営業主体のJR北海道などとの間で調整が難航していた問題は、JR側の提案で2月に急きょ浮上した「大東案」(東案その2)で決着する見通しとなった。
 国土交通省と北海道、札幌市を加えた5者は3月12日、在来線ホームから離れた駅東側に新幹線ホームを設ける大東案を有力候補とすることで合意した。同案は概算工事費が645億円と、鉄道・運輸機構が推していた在来線ホームの一部を改修する「認可見直し案」よりも75億円ほど高くなる。しかしJR側が差額の負担を提案したのに加え、技術的な課題に解決のめどがついたことから、実現に向けて大きく前進した。
 5者会議は地元経済界の意見を反映させたうえで、新幹線ホームの位置を3月末までに正式決定する予定だ。
 5者会議は4案を検討
 鉄道・運輸機構は2030年度末の供用開始を目指して、北海道新幹線新函館北斗─札幌間の建設を進めている。札幌駅の新幹線ホームの位置については当初、昨年3月末までにJR北海道などとの協議で認可見直し案か、あるいは大東案の前にJR北海道が提案した「東案」のどちらかに決めるはずだった。しかし、結論を出せずに協議を継続。昨年10月には「地下案」も浮上するなど迷走を続けていた。


2018年3月6日

1日17000人 多い?少ない? 北海道新幹線 札幌駅乗降客数の想定 北海道新聞 03月06日 05:00


 北海道新幹線札幌駅のホーム位置問題で議論されてきた、現駅から東に200〜300メートル離れる「大東(おおひがし)案」、現駅に併設する「現駅案」は、いずれも新青森駅の2倍近い1日約1万7千人の乗降を想定している。ただ、これには近年急増する外国人旅行者は織り込まれていない。「大東案」を推すJR北海道、「現駅案」を推す鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)は、自らの案について「対応できる」と主張している。
 同機構が2日に公表したデータによると「大東案」「現駅案」とも、新幹線の運行本数を1日約34本、乗降客数を同約1万7千人と想定。北陸新幹線金沢駅の乗降者数(1日約1万7400人)と同水準だ。
 札幌駅の想定は、国が延伸を認可した2012年の需要予測に基づく。現駅案は、この想定で通路の広さやホームの面数などを決めている。
 ここで認可当時から大きく変わったのが訪日外国人客数だ。全国では12年に836万人だったのが、17年は2869万人(推計)と3倍以上に増えた。道内でも12年度の約79万人から、16年度には約230万人に大幅増。新千歳空港に向かう外国人客が集まる札幌駅は「全国屈指の訪日客増加」(JR北海道)という。


2018年2月22日

新幹線札幌駅ホーム、迷走2年半ようやく決着へ 読売新聞 2018年2月22日 10:57


 北海道新幹線の札幌駅ホーム位置問題で、札幌市が 大東 おおひがし案にかじを切ったのは、秋元克広市長とJR北海道の島田修社長のトップ会談が契機となった。
 同市の方針転換は、国などを交えた5者協議の結論を左右するとみられ、2年半にわたって迷走した問題は「3月決着」の見通しとなった。
 秋元市長は20日、島田社長と大東案をテーマに初めて会談した。駅舎の一部が市有地にかかることなどの説明を受けると、市有地を含めて同案の構想を具体化することを、その場で了承した。島田社長は訪日観光客の増加に対応できる点も強調したという。島田社長は会談後、報道陣に「大きな前進」と手応えを語った。
 焦点は今後、市とJR北に鉄道・運輸機構、道、国土交通省を加えた5者協議の場に移る。同協議を前にした21日、高橋はるみ知事は同案への賛同を表明した。
 一方、事業主体として国交省認可の現駅案を推す機構は、大東案で新幹線と在来線のホームを結ぶ連絡橋について、技術的な問題の有無を検証中だ。機構の担当者は21日の取材に「最終的には地元の意見を尊重する」と述べ、問題がなければ大東案に同調する方針を示した。国交省も「現駅案以上の負担がなければ、地元の意向を尊重してまとめる」としている。


2018年2月22日

知事も「大東案」支持 新幹線ホーム地元意見まとまる 北海道新聞 2018年2月22日 05:00


 北海道新幹線札幌駅ホーム位置問題をめぐり、高橋はるみ知事は21日の記者会見で、JR北海道が推し、現札幌駅から200〜300メートル東に離れた「大東(おおひがし)案」に関し「個人としてはいいという思いを持っている」と述べ、大東案が望ましいとの考えを明らかにした。現駅に併設する「現駅案」に対し、道は大東案に理解があるとされていたが、高橋知事が特定の案に踏み込んで支持を表明したのは初めて。
 JRと、大東案を軸に検討する見通しになった札幌市に加え、道も支持を鮮明にしたことで、地元意見は大東案でほぼまとまった。
 知事は大東案を推す最大の理由として、訪日外国人らのさらなる増加を見据えて「当面の終着駅である札幌駅は相当ゆとりのある駅舎であるべきだと思う」と強調、大東案のホームなどが現駅案より広めの造りとなっている点を挙げた。
 ホーム位置を巡っては、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構、JR、建設費を負担する道や札幌市に、国土交通省を加えた5者が3月末までに結論を出すことで合意している。機構は現駅案を推すが、同省は地元の意向を尊重する方針を示している


2018年2月21日

札幌市「大東案」軸に 新幹線ホーム、現駅案から転換 北海道新聞 02月21日 05:00


 北海道新幹線札幌駅のホーム位置問題について、札幌市が現札幌駅から200〜300メートル東に離れた「大東(おおひがし)案」を軸に検討する見通しとなった。市は現札幌駅に併設する「現駅案」を支持してきたが、秋元克広市長が20日にJR北海道の島田修社長と会談し、大東案への協力を要請されたことを受け方針転換する。市は都心の再開発構想の見直しも視野に入れており、ホーム位置は大東案で最終決着する流れが強まっている。
 国は地元の希望を尊重する方針で、市の意向が結論を左右する状況になっていた。この問題で市とJRのトップ会談は初めて。島田氏は大東案は上下線のホームが別々で混雑を緩和できるなどの利点を説明した。


2018年2月20日

札幌市長に「大東案」説明 新幹線ホーム JR社長「大きい前進」 北海道新聞 02月20日 17:00


 北海道新幹線札幌駅のホーム位置問題を巡り、JR北海道の島田修社長が20日午前、札幌市の秋元克広市長と札幌市役所で会談し、現札幌駅から200〜300メートル東に離れた「大東(おおひがし)案」について説明した。この問題に関し、両者のトップによる公式な会談は初めてで、会談後、島田氏は記者団に「市長に初めて説明した意味で、大きい前進だ」と述べた。
 非公開で約40分間行われた会談では、島田氏が大東案に関し、上下線のホームを別々にすることで利用者の混雑を緩和できることや、連絡橋を新設し、在来線への乗り換えの利便性を高めたことなどを説明。駅舎の一部が市有地を使うことになるため、市の了解が必要になるが、島田氏は会談後、「(市長には)受け止めて検討してもらえる」と強調した。


2018年2月17日

新幹線「札幌駅」、利用者無視のJR北海道案 「大東案」は現在の駅から離れすぎだ 東洋経済 02月17日 06:00


 「JR北海道が認可案にこれだけ抵抗する真意がわからない」――。
 北海道新幹線の札幌駅プラットホーム問題に関する、鉄道建設業界OBの言葉だ。この人物は青函トンネル建設現場の管理者を経験し、その後は整備新幹線計画の調整役を務めた。現役引退後も当時の同志を集めて勉強会を開催。鉄道建設への提言を行っている。勉強会とひとくちに言ってもサラリーマンの交流会とは一線を画す。メンバーとその人脈はそれなりの影響力と情報を持っている。そんな人物でさえ、JR北海道の真意を測りかねるという。
 地下案は反対多数で消滅
 JR北海道は2月4日、都内で開催された北海道新幹線の札幌駅に関する協議の場で「大東(おおひがし)案」を正式に再提案した。この問題については、そもそも認可案が現駅在来線プラットホームであって、本来は覆すべきことではない。鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)はずっとこの案を支持している。しかしJR北海道側が「在来線の運行に支障がある」として了承せず、西側案、東側案を提案。いったんは現駅案、東側案で検討する形となった。


2018年2月16日

「大東案」混雑緩和を強調 新幹線札幌駅 JRがイメージ図 北海道新聞 02月16日 05:00


 北海道新幹線札幌駅のホーム位置を巡り、JR北海道の島田修社長は15日の記者会見で、現札幌駅から200〜300メートル東に離れた「大東(おおひがし)案」のイメージ図を初めて公開した。島田氏は訪日客などが急増する札幌駅では混雑回避が不可欠とした上で、大東案は新幹線と在来線のホーム位置をずらすことで、「(利用客の)動線を分離できるのがポイント」と、混雑を緩和できる利点を強調した。
 島田氏は、駅舎が一部市有地を利用することから「札幌市の了解をいただけるかが課題」と述べ、市の対応が焦点との認識も示した。
 駅舎の外観を含めたイメージ図のほか、3階建ての駅舎について各階の待合室や乗り換え場所などの配置図も作成し、公表した。1階は新幹線専用改札などを備え、2階がホーム階、3階は在来線ホームへ移動するための連絡橋につながっている。
 島田氏は、札幌駅の乗降客数が2016年度は10年度に比べ10%増え、過去最高の1日平均17万人超えとなったことを説明。「今後も増加が予想される」とした上で、空港などへのアクセス便の増発の可能性を示唆し、「(鉄道関連施設の)拡張余地を残した大東案をぜひ検討の中に入れていただきたい」と訴えた。


2018年2月12日

北海道新幹線 札幌駅のホーム位置5者協議 大東案検討 歓迎と懸念 北海道新聞 02月12日 17:46


 北海道新幹線札幌駅のホーム位置を巡り、道庁で9日に開かれた札幌市と道、JR北海道、鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)、国交省による5者協議では、JRが推す創成川をまたぐ「大東(おおひがし)案」の詳細な検討に着手することを決めた。その上で、建設主体の機構が推す現駅舎併設の「現駅案」と比較し、3月末までに結論を出す。札幌市の玄関口を担う中核施設の場所は今度こそ決まるのか、関係者は行方を注視する。(鈴木雄二、十亀敬介)
 「人口200万人の道都にふさわしい機能を持たせたい」。協議後の会見で、大東案を主張するJR北海道の西野史尚副社長は、力を込めた。
 大東案は北5西1〜北5東1にかけ、創成川をまたいでホームを造る内容だ。在来線との乗り換えの利便性を確保するため、専用の連絡橋も新設する。試算される建設費は約625億円と現駅案の約570億円を上回るが、差額はJRが負担するとしている。
 創成川東側の北6東2〜北6東4一帯で、再開発構想を練る協同組合札幌総合卸センターの関係者は「目の前に新幹線駅ができれば、交流人口の増加にもつながる」と歓迎。隣の苗穂駅周辺で進む再開発との相乗効果も期待する。


2018年2月10日

大東案625億円、現駅案570億円 札幌駅ホーム事業費 差額はJR負担方針 北海道新聞 02月10日 05:00


 北海道新幹線札幌駅のホーム位置を話し合う鉄道建設・運輸施設整備支援機構、JR北海道、道、札幌市、国による5者協議が9日、道庁で開かれ、工事費は現駅から約200〜300メートル東側に造る「大東(おおひがし)案」で約625億円、現札幌駅に併設する「現駅案」で約570億円との試算が初めて示された。大東案を主張するJRは現駅案との差額分約55億円を負担する方針を明らかにした。5者は現駅のすぐ東側に造る東側案を費用面の課題から断念した上で、本年度内に2案から結論を得ることで一致した。
 非公開で約1時間半協議した後、5者が記者会見した。大東案はJRが、現駅案は同案を推す機構が試算。JRは差額分の負担で、大東案での決着を強く促した格好だ。ただ、札幌市は従来のまちづくり計画との整合性から難色を示した。


2018年2月6日

「大東」「現駅」2案に 北海道新幹線札幌駅ホーム 年度内決着へ 北海道新聞 02月06日 05:00


 北海道新幹線札幌駅のホーム位置問題を巡り、JR北海道は関係者による4日の協議で、工費圧縮のため従来案よりさらに東にホームを造る「大東(おおひがし)案」を正式に提案した。建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構が推す現札幌駅併設の「現駅案」とのいずれかで本年度内の決着を目指す。ただ、協議は1年以上迷走を重ねた末に「密室」で行われ、関係者から「もっとオープンに議論すべきだ」との声も上がっている。
 4日の協議は機構とJR、道、札幌市に加え、初めて国を交えた5者で東京都内で開かれた。「大東案」が浮上したのは、国が今年に入り、事業費を現駅案の枠内で抑える方針を伝えたのがきっかけ。ホーム建設費は現駅案が450億円超、東側案は現駅案を数百億円上回るとされた。


2018年1月27日

新幹線札幌駅ホーム問題、年度内決着へ溝深く 北海道新聞 01月27日 05:00


 本年度内の決着を目指す北海道新幹線札幌駅のホーム位置問題を巡る、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構とJR北海道の協議に依然歩み寄りが見られない。複数の関係者によると、現札幌駅併設の「現駅案」を主張する機構は、在来線への影響を設備増強で回避する検討を加速させている。一方、現駅東側に造る「東側案」を推すJRは、工費圧縮へ従来案よりさらに東にホームを造る「大東(おおひがし)案」を検討している。両者の隔たりは大きく、年度内に妥協点を見いだせるかは不透明だ。
 「現駅案」の機構 在来線支障回避へ前進
 「東側案」のJR 工費を圧縮「大東案」も
 機構とJRに加え、道と札幌市を含む4者は一昨年10月の協議で現駅案と東側案に絞り込み、検討に着手。昨年9月には駅地下にホームを造る「地下案」が浮上したが、多額の工事費が重荷となり同12月に断念、現駅案と東側案の2案を再び検討してきた。駅ホームの建設費は現駅案が450億円超、東側案は現駅案を数百億円上回るとされる。
 現駅案の課題は、新幹線の乗り入れで使えるホームが減り、在来線の運行に支障が出ることだった。現在、機構を中心に新たな設備工事を軸に検討を進めており、一時23本とされた乗り入れ困難な本数は「解消できるめどが立ちつつある」(関係者)という。


2017年12月30日

新幹線札幌駅ホーム問題 地下案が対象から外れ協議振り出し 札幌都心再開発遅れる恐れ 北海道新聞 12/30(土) 15:01


 北海道新幹線札幌駅のホーム位置問題で「地下案」が検討対象から外れ、鉄道建設・運輸施設整備支援機構とJR北海道の今後の協議は、膠着(こうちゃく)状態だった「現駅案」「東側案」のいずれを選ぶかに戻る。決着への道筋は不透明感を増し、札幌市が本年度内を目指す駅周辺整備の基本計画策定も、2018年度にずれ込む見通しが強まった。市は「これでは30年度末の新幹線開業に間に合わない」(まちづくり政策局)と、都心再開発への支障を危惧している。
 「金がかかり、無理ではないかと話していた」。札幌市幹部は、地下案を当初から心配していたという。秋元克広札幌市長も21日の記者会見で「JR北海道などに検討経過を明らかにするよう求めているが回答がなく、止まっているか進んでいるかも分からない」といら立ちを見せていた。
 札幌市は新幹線延伸に合わせ、札幌駅前にバスターミナルや商業施設などを整備する構想を持つ。本年度内に「まちづくり計画」をまとめ、具体化へ駒を進める考えだった。
 ここに機構とJRの協議難航が影を落とし始めた。当初は昨年12月に、機構が推す「現駅案」とJRが推す「東側案」のいずれかで結論を出す予定だった。それから1年、第3の「地下案」も消え、協議は振り出しに。市幹部は「とにかく早い決着を」と困惑する。


2017年12月29日

新幹線札幌駅ホーム、地下断念 工費高、現駅か東側に 北海道新聞 12/29 18:11


 北海道新幹線札幌駅のホーム位置問題で、有力案とされた駅地下にホームを造る「地下案」が検討対象から外れることが28日、複数の関係者の話で分かった。建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構とJR北海道が、ネックとなっていた高い工費を抑える方策を検討したが、調整がつかなかったとみられる。今後は以前から検討され、機構が推す現札幌駅併設の「現駅案」と、JRが主張してきた現駅東側に建設する「東側案」の2案に絞り、機構とJRなどが再検討する。
 関係者によると、機構、JR、道、札幌市の4者による事務レベルの会合で、地下案の設計を担当していた機構側が高い工費などを理由に、検討を取りやめることを伝えた。国土交通省にも地下案の断念は伝わっているもようだ。JRも年明け以降、現駅案と東側案の2案に絞って結論を探る方針を機構と最終確認する見通し。


2017年12月10日

新幹線札幌駅ホーム、地下案暗礁に 建設費圧縮策見えず 北海道新聞 2017/12/10 05:00


 北海道新幹線札幌駅のホーム位置問題で、有力案とされた駅地下にホームを造る「地下案」の検討作業が暗礁に乗り上げている。建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構とJR北海道の間で、高額な建設費の圧縮策が見つからない上、建設関係の識者らから反対論が起きていることも影響しているようだ。2030年度の札幌延伸に間に合わせるための期限である来年3月末までの決着は、依然見通せない。
 ホーム位置問題を巡っては、機構が推す現札幌駅併設の「現駅案」、JRが主張する現駅東側に建設する「東側案」の2案からの絞り込みが難航。機構とJRは10月10日、第3の案として「地下案」を検討すると表明した。石井啓一国土交通相が容認姿勢を打ち出した上、大通方面とつなぐ札幌駅前通地下歩行空間へのアクセスも良く、雪の影響も受けないメリットもあり、有力案に浮上した。
 駅ホームの建設費は、「現駅案」が450億円超、「東側案」は現駅案を数百億円上回るとされる。地下案は東側案よりさらに数百億円高いとみられる。関係者の話を総合すると、機構とJRは、地下案最大の課題である建設費圧縮策の議論に着手したが、有効な手だては見いだせていない。工事の際に想定される大量の地下水への対応も、懸念材料になっている。


2017年10月12日

新幹線札幌駅ホーム地下案検討 「完結式」で建設費の抑制期待 北海道新聞 2017/10/12 17:24


 2030年度末の北海道新幹線札幌延伸に向けた札幌駅のホーム位置問題を巡り、「現駅案」と「東側案」に加えて検討されることになった「地下案」は、車両清掃などの出発準備も地下で行う「地下完結式」の構造が想定されている。札幌で地上に一度も新幹線車両は出ないが、地上に留め置き施設を造らないため、建設費の上昇を抑えられる可能性がある。費用の一部を負担する札幌市は検討の行方を注視する。
 建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)とJR北海道は10日に道庁で開いた記者会見で、地下案の検討を正式に表明。その中で、地下完結式の構想も明らかにした。
 現駅案や東側案では、札幌駅東側の苗穂駅付近に、車両の整備ができる留め置き施設を建設する計画。地下案は駅南側の「北5条・手稲通」の直下を走る構想で、機構の小島滋副理事長は「そこから(苗穂方面に)上がると、いろいろな構造物があるので(地上に留め置き施設を造る)計画はないと思う」と述べた。
 地上と同じ設備を地下に収めた場合、建設費が膨れるため「(施設は)限定的に造ることになる」(小島副理事長)。札幌駅から苗穂方面にトンネルや線路を延ばす必要がなくなり、建設費の抑制が期待できるという。


2017年10月11日

地下案深さ30メートル想定 道新幹線札幌駅ホーム 検討を正式表明 北海道新聞 2017/10/11 05:00


 2030年度末の北海道新幹線札幌延伸に向けた札幌駅のホーム位置問題で、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構とJR北海道は10日、道庁内で記者会見し、駅地下にホームを造る「地下案」を検討対象に加えることを正式表明した。設置場所については「北5条・手稲通」を有力候補地とし、札幌市営地下鉄東豊線から10メートル弱深い地下30メートル弱を想定しているとした。
 機構の小島滋副理事長、JRの西野史尚副社長が札幌市、道にそれぞれ地下案検討を報告した後、記者会見した。
 今後は地下案と機構が推す「現駅案」、JRが推す「東側案」の3案を検討する。結論を出す時期について、両氏は「できるだけ迅速に結果を出したい」と述べるにとどめた。


2017年10月7日

「地下案」検討、10日正式表明 北海道新幹線・札幌駅ホーム問題 北海道新聞 2017/10/07 05:00


 2030年度末の北海道新幹線札幌延伸に向けた札幌駅のホーム位置問題で、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構とJR北海道は10日に記者会見を行い、駅地下にホームを造る「地下案」を検討対象に加えることを正式表明する。
 両者は記者会見に先立ち、道と札幌市に地下案検討を報告する。ホーム位置問題をめぐっては昨年10月、機構、JR、道、札幌市による4者協議で、いずれも地上にホームを造る「現駅案」と「東側案」に絞り、機構とJRに結論を委ねていた。


2017年7月5日

北海道新幹線“地下化率”が80%に 日経コンストラクション 2017/07/05


 北海道新幹線の新函館北斗─札幌間(延長211km)の整備を進めている鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)は6月30日、札幌市内のトンネルを約7.4km延長するなど一部で計画を変更したと発表した。同区間のトンネル総延長は約169kmになり、全体に占める割合は76%から80%に増加する。
 トンネルを延長したのは新小樽─札幌間だ。変更前は、札幌市手稲区内の手稲トンネル(延長18.8km)の坑口から地上に出ると、約8.5kmにわたって高架橋を通り、札幌駅に着く計画だった。
 鉄道・運輸機構は北海道と札幌市から、沿線住民の生活環境への配慮を求められて計画を変更。手稲トンネルを札幌駅付近まで延長して高架橋の区間を大幅に短縮した。これに伴い、トンネルの名称は札樽トンネル(延長26.2km)に改める。
 このほか、地上駅とする予定だった長万部駅を高架駅とする。同様の計画変更は2016年に倶知安駅でも実施している。在来線の地上駅に併設する2駅は、ともに既存の市街地に配慮して高架化することになった。


2017年6月30日

北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)工事の計画変更について 鉄道・運輸機構 平成29年6月30日


 北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)については、平成24年6月の認可以降、工事の計画について地形・地質および環境面での影響等様々な検討をしてまいりました。
今般、この検討結果並びに北海道等からの要望を踏まえ、別紙のとおり、工事の計画を変更することとしましたので、お知らせします。


2016年10月26日

進む札幌、敦賀、長崎への新幹線工事 最新の進捗状況 乗りものニュース 2016.10.26


 現在、北海道、北陸、九州の3路線3区間で工事が進む整備新幹線。その最新の整備状況が発表されました。
 武雄温泉~長崎間は96%工事着手
 鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)は2016年10月25日(火)、整備新幹線の建設状況について、情報を更新しました。
 これによると、10月1日(土)現在で建設中の整備新幹線は、工事実施計画の認可を受けた3路線3区間(延長約403km)。進捗状況は以下の通りです。
・北海道新幹線(新函館北斗~札幌):用地買収率3%、工事着手率30%
・北陸新幹線(金沢~敦賀):用地買収率58%、工事着手率59%
・九州新幹線(武雄温泉~長崎):用地買収率94%、工事着手率96%
※用地買収率は買収済面積÷要買収面積、工事着手率は着工延長÷工事延長


2016年8月7日

新幹線札幌駅ホーム、3案が軸 JRなど、9月末までに最終案 北海道新聞 08月07日 07:00


 2030年度の北海道新幹線札幌延伸に向け、札幌駅のどこに新幹線のホームを造るのかという問題が、決着に向けて動きだした。「現在の札幌駅」「駅の西側」「東側」とさまざまな案が取り沙汰されてきたが、JR北海道、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構、道、札幌市の4者は今後《1》現駅乗り入れ《2》現駅に0番線を新設《3》現駅から東側にホームを延ばす―の3案を軸に検討していく方向だ。各案を比較し、9月末までに最終案を決める。
 これまで議論の中心だったのは、現在の1、2番線を新幹線に転用する「現駅案」=図《1》=だ。ただ在来線への影響が大きいとしてJRが難色を示し、鉄道・運輸機構は、札幌駅や苗穂駅など4駅周辺に折り返し設備を設置する影響緩和策を提示した。JRが緩和策を検討したところ、当初よりは大幅に緩和できるものの、普通列車など23本、1日当たり少なくとも6千人に影響が出るという。このほか設備設置による工費の上積みがどれくらいになるかなども課題となる。


2016年8月4日

札幌駅4者協議 「東側案」も検討へ ホームの一部延長か 北海道新聞 08月04日 07:00


 2030年度に延伸する北海道新幹線の札幌駅のホーム位置について検討する、JR北海道、鉄道建設・運輸施設整備支援機構、道、札幌市の4者協議の第2回会合が3日開かれ、建設主体の鉄道・運輸機構は、JRが内部で検討中とする案についても、今後の4者協議で正式に検討する方針を明らかにした。現駅から東側にホームを延ばす「東側案」とみられる。
 4者協議は今後、現在の札幌駅に新幹線が乗り入れる「現駅案」や「東側案」などの各案について、工費や工期、利便性の面から比較検討を進め、9月末までに最終結論を出す方針。JRは東側案の細部を詰め、8月中にも事務レベルの協議で提案するもようだ。
 会合ではJR側が、現1・2番線を使う「現駅案」の影響緩和策について、当初は93本に上るとされた普通列車などの削減本数が、定期列車14本、臨時列車9本の計23本に軽減されることなどを報告した。
 一方でJRの西野史尚副社長は、「現駅案」は列車削減以外にも《1》混雑が増す《2》新千歳空港と札幌を結ぶ快速エアポートを含め、増便が難しい―などの課題があると指摘。JR内部で別の案を検討していると表明した。


2016年8月2日

新幹線札幌駅ホーム、現駅案をJR検証 在来線削減23本に縮小 北海道新聞 08月02日 07:00


 2030年度に延伸する北海道新幹線の札幌駅のホーム位置問題について、JR北海道が、鉄道建設・運輸施設整備支援機構が示した影響緩和策を基に、現1・2番線を使う「現駅案」の在来線への影響を再検証したところ、当初は93本に上るとされた普通列車などの削減本数が約4分の1の23本に減る見通しであることが分かった。JRは3日に開かれる道や札幌市を含めた4者協議で検証結果を報告する。影響が軽くなることで、方針決定に向け協議が進む可能性もある。
 「現駅案」を巡っては、JR側が在来線への影響が大きすぎるとして難色を示したため、建設主体の鉄建機構が苗穂駅付近や札幌駅構内など計4駅周辺で折り返し設備を設けるなどの影響緩和策を提示、JRがその効果を検証していた。3日の4者協議では、検証結果を基に現駅案の是非を議論する。
 ただ、関係者によると、JRはこれまで主張していた、創成川を東西にまたぐ形で現札幌駅に隣接する「東側案」について、より現駅寄りに修正した案の検討も内部で進めている。1・2番線の在来線部分を短くすることでスペースを確保し、新幹線ホームを設置する可能性があり、「現駅案」と従来の「東側案」の折衷案的な形になるもようだ。


2016年7月27日

北海道新幹線に30km超のトンネル誕生へ 建設計画、初の大規模変更 乗りものニュース 07月27日 11:56


 北海道新幹線・新函館北斗〜札幌間の建設計画が変更されました。途中の村山トンネルと渡島トンネルは一体化され、開業すると国内最長の陸上トンネルになります。
 街の分断避けるため倶知安駅は高架に
 2016年7月22日(金)に鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)から発表された北海道新幹線・新函館北斗〜札幌間の建設計画変更。これにはどのような背景があったのでしょうか。
 2030年度の開業を目指している新函館北斗〜札幌間およそ211kmは、途中に新八雲(仮称)、長万部、倶知安、新小樽(仮称)駅が設けられる計画です。鉄道・運輸機構によると今回の規模の変更は、2012年6月の認可以降、軽微な計画修正を除けば初めて。計画ルートにおける地形、地質そして環境面での影響など、さまざまな検討が行われた結果や、北海道などからの要望を踏まえたものといいます。


2016年7月27日

観光客増見据えホーム位置決定 新幹線札幌駅で知事 北海道新聞 07月27日 07:00


 2030年度に延伸する北海道新幹線の札幌駅で、ホームの位置をどうするか関係者間の協議が難航していることについて、高橋はるみ知事は26日の記者会見で「インバウンド(訪日外国人)が増えれば、札幌駅の新たな施設整備がないわけではない。ゆとりのある形で結論を出してほしい」と述べた。
 新幹線のホームの位置は、JR北海道と、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構、道、札幌市の4者で9月末までに最終方針を決める。知事は現在の駅舎について「恒久的に札幌の中心の駅となる」と強調。「まずは技術的な知識が豊富な機構とJRで意見を集約し、道も市も納得できるような案にしてほしい」と要望した。


2016年7月23日

新幹線のホーム、現駅案から検討 JR社長 北海道新聞 07月23日 07:00


 2030年度に延伸する北海道新幹線の札幌駅ホーム設置を巡り、JR北海道の島田修社長は22日、現時点で建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構が提案している「現駅案」を検討しているとし、道と札幌市を含む4者協議に向け「まずは現1、2番線に乗り入れる案を基本にしたい」と述べた。機構の提示した案への判断を優先するもので、他の案の実現性などについては明言を避けた。
 市内の同社で開いた定例記者会見で表明した。JRは当初、新幹線乗り入れに伴い普通列車など93本の削減が必要になるとして現駅案は「不可能」との立場で、駅東側に隣接させる「東側案」などを提示。機構は、札幌や苗穂など4駅周辺で在来線の折り返し設備を設ける緩和策を提示し、JRはこれに沿って在来線ダイヤへの影響を検証していた。
 会見で、島田社長は「ほぼ検証ができつつある」とし、8月上旬にも行う道と市を含めた4者協議で検証結果を報告する考えを明言。現駅案を協議中との理由で「その他の案を話す段階ではない」との認識を示した。


2016年7月22日

設備増強、札幌など4駅周辺 新幹線ホーム「現駅案」で機構 北海道新聞 07月22日 06:30


 2030年度に延伸する北海道新幹線の札幌駅のホームについて、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構が現1、2番線を活用する「現駅案」に必要だとして示した在来線の折り返し設備などの増強箇所が、苗穂駅付近や札幌駅構内など計4駅周辺に上ることが分かった。JR北海道は現在、この案に沿って在来線への影響を検証しており、8月上旬にも開かれる道と市を含めた4者協議で報告する方針だ。
 新幹線の札幌駅ホームを巡っては、機構側が現1、2番線を新幹線で利用し、3〜11番線を在来線にする「現駅案」を基本としたのに対し、JR側は、在来線のホームが減るため普通列車など93本の削減が必要になるとして「不可能」との考えを示していた。
 機構はこれを受けて6月に、札幌駅で長時間停車する列車を減らすなどして在来線への影響を緩和するための措置として、札幌駅以外も含めた場所で列車が折り返す引き込み線を設けるなどの設備増強案を提示していた。


2016年7月22日

北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)工事の計画変更について 鉄道・運輸機構 平成28年 7月 22日


 北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)については、平成24年6月の認可以降、工事の計画について
地形・地質および環境面での影響等様々な検討をしてまいりました。
今般、この検討結果並びに北海道等からの要望を踏まえ、別紙のとおり、工事の計画を変更するこ
ととしましたので、お知らせします。


2016年5月21日

北海道新幹線札幌延伸時は新型車両 寒冷対策強化 JR導入検討 北海道新聞 2016年5月21日 07:00


 JR北海道とJR東日本が2030年度の北海道新幹線の札幌延伸に向け、現在の「H5系」「E5系」両車両に代わる新型車両を導入する検討を進めていることが分かった。延伸時に新たに通過する地域は道南に比べて寒さが厳しく、より寒冷地対策を強化した車両を開発する必要があるため。既存車両も残る可能性はあるが、主力は新型車両に置き換わる見通しだ。
 北海道新幹線の新青森―新函館北斗間を走る車両は、JR東日本が2011年に東北新幹線向けに導入したE5系と、同車両を基にJR北海道が内装などで独自性を加えたH5系の2車種。いずれも車外設備は氷点下20度程度まで耐えられる構造で、東北や道南での運行を前提に開発された。
 H5系車両は4編成40両が導入され、車両の購入費だけで約180億円かかった。JR北海道は「現時点で札幌開業に向けて具体的な車両計画について検討しているものはない」(広報部)とするが、札幌延伸時は気温も積雪もより厳しい後志管内などを走行する。「既存の2車種では設備が(寒さで)不具合を起こす可能性も否定できない」(鉄道関係者)ため、さらに耐寒性能の高い新車両を開発する必要があるという。


2016年5月19日

新幹線札幌駅ホーム 「現駅案」の問題点強調 北海道新聞 05月19日 07:00


 JR北海道の島田修社長は18日の定例会見で、2030年度に延伸する北海道新幹線の札幌駅ホーム位置について、現行1、2番線に新幹線が乗り入れる認可案の実現は難しいとの姿勢をあらためて強調した上で、「代替案も俎上(そじょう)に載せていいのではないか」と述べ、JRが本命視する東側案の本格的な検討も始めるべきだとの考えを示した。
 ホーム位置をめぐっては、JRと鉄道建設・運輸施設整備支援機構、道、札幌市の4者が協議しており、4月の会合では、同機構などは認可案を主張した一方、JRは「認可案は不可能」としていた。
 この日の会見でも、島田社長は工期や工事費、在来線への影響など認可案の問題点を指摘。30年の札幌での冬季五輪開催の可能性なども念頭に「できるなら開業の短縮(前倒し)も可能となるよう取り組む」と述べ、在来線への影響を回避するには大規模な工事が必要となり完成に時間がかかるとみられる認可案よりも、東側案の方が総合的に実現可能性が高いとの認識を示した。ただ、東側案の具体的な位置については「社内で勉強している段階」と言及を避けた。


2016年5月9日

札幌駅の新幹線ホーム、300メートル東側案 市や機構は反発 北海道新聞 2016年5月9日 06:30


 2030年度までに延伸する北海道新幹線の札幌駅の位置問題で、JR北海道が、現駅東側の創成川通を東西にまたいでホームを建設する「東側案」を建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構や札幌市に打診していたことが分かった。ホーム中心が現駅を活用する認可案に比べ300メートル以上東側に移動することになる。機構や市は乗客の利便性が低下し、札幌駅前再開発にも影響すると反発している。市はコンサルタントによる調査・検証を通じて、あらためて認可案の優位性を訴えていく構えだ。
 JRは従来、東側案も検討中だと説明してきたが、概要が判明したのは初めて。昨年夏にはJRが新幹線ホームを現駅の300メートル前後西側に建設する案を検討していたことが判明、機構や市、道内経済界が反対し、JRは断念した。


2016年4月28日

「利便性考えているのか」札幌市反発 北海道新幹線ホームで 北海道新聞 04月28日 10:00


 2030年度に開業する北海道新幹線札幌駅のホーム位置を巡り、JR北海道が27日、札幌市などとの4者協議で現駅に乗り入れる3案をいずれも「不可能」と説明したことに対し、同市は反発を強めている。現駅にホームができることを前提に周辺の再開発を計画しているためだ。JRは3案について再検討することになったが、目標とする本年度上半期中に決着できるかは不透明だ。
 「新幹線利用者の利便性のことを本気で考えているのか」。市幹部はJR、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構、道との協議後、JRに対する不快感をあらわにした。
 市は、新幹線の利用者が在来線や地下鉄、バス、タクシーにスムーズに乗り換えられるようにすることを目指し、新幹線の現駅への乗り入れを見据えた駅周辺の再開発を計画している。
 JRは《1》現1、2番線を新幹線用に転用し、駅北側に在来線11番ホームを増設《2》現1、2番線を新幹線用に転用し、駅北側に在来線11、12番ホームを増設《3》駅南側に0番線を増設し現1番線と合わせて新幹線用にし、在来線11番ホームも増設―の3案について検討。「在来線の本数を大幅に削減しなければならない」などとして、いずれも「実現は不可能」と結論付けた。


2016年4月28日

JR、現札幌駅「不可能」 新幹線ホーム 市や道は反発 北海道新聞 04月28日 07:00


 JR北海道は27日、2030年度に延伸する北海道新幹線札幌駅のホームについて、すでに認可されている現1、2番ホームを転用する案などの実現は「不可能」とする検討結果を、札幌市と道、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構に報告した。JRは在来線への影響が大きいなどとして理解を求めたが、札幌市など3者は納得せず、引き続き現駅案の可能性を探り、今年9月末までに結論を出すことを確認した。
 JRが報告したのは《1》現1、2番線を新幹線用に転用し、駅北側に在来線11番ホームを増設《2》現1、2番線を新幹線用に転用し、駅北側に在来線11、12番ホームを増設《3》駅南側に0番線を増設し、現1番線と合わせて新幹線用にして、在来線11番ホームも増設―の3案の検討結果。道庁で開かれた4者協議会で西野史尚副社長が説明した。


2016年4月23日

新幹線、札幌駅3案は困難 JR検討、在来線に影響 北海道新聞 04月23日 07:00


 JR北海道が、2030年度に延伸する北海道新幹線の札幌駅のホームについて、すでに認可を受けている現駅の1、2番線を転用する案など3案は、在来線などへの影響から実現は困難との検討結果をまとめたことが22日分かった。建設主体の鉄道・運輸機構、道、札幌市と同日、事務レベルで協議し、結果の概要を伝えた。27日にそれぞれの代表が集まる会合で正式報告し、4者によるホーム位置を巡る協議を本格化させる。
 JRは今回、《1》現1、2番線を新幹線用に転用し、駅北側に在来線11番ホームを増設《2》現1、2番線を新幹線用に転用し、駅北側に在来線11、12番ホームを増設《3》駅南側に0番線を増設し、現1番線と合わせて新幹線用にして、在来線11番ホームも増設―の3案を検討。昨秋から外部のコンサルティング業者に委託し、在来線への影響や工費、工期などを試算してきた。


2016年3月20日

鉄道トリビア (346) 北海道新幹線の計画上の終点は札幌駅ではなく、旭川駅である マイナビニュース 2016年3月20日


 北海道新幹線がついに開業する。新青森~新函館北斗間の約149kmを約1時間で結ぶ。函館周辺では開業に向けて期待が高まっているようだ。ただし、北海道新幹線のゴール(終点)は新函館北斗駅ではない。札幌駅まで建設工事が始まり、2031年3月の開業目標である。しかし、札幌駅も北海道新幹線の終点ではない。計画上の終点はもっと先、旭川駅だ。
 北海道新幹線の計画から着工、開業までの経緯をなぞってみよう。1964年に東海道新幹線が開業し、営業面でも大成功を収めた。そこで「全国に新幹線を」という気運が高まった。政府は1970年、「全国新幹線鉄道整備法」を制定した。この法律は新幹線の計画から着工までの手順を定めている。


2016年3月16日

新幹線延伸ルートのマチも期待 倶知安、長万部、八雲 受け入れ態勢には懸念 北海道新聞 03月16日 05:00


 【倶知安、長万部、八雲】26日の北海道新幹線開業まであと10日。2030年度末に予定される札幌延伸ルート上にある後志管内倶知安、渡島管内長万部、同八雲の各町でも期待感が高まっている。しかし、受け入れ態勢は万全とは言えず、「開業効果を得られないのではないか」との懸念が広がる。
JR倶知安駅では、新幹線開業に合わせて倶知安観光協会が25日に開く観光案内所の工事が進む。案内所には英語で対応できるスタッフ2人が常駐する。同協会は「函館方面からJRで訪れる旅行客をしっかり受け入れたい」と意気込む。
スキー客でにぎわう2月の倶知安駅の1日平均乗降者数は1300人。年間平均の1・7倍に上る。7〜8割が外国人という車両もある。地区の観光PRを担うニセコプロモーションボードの大川富雄事務局長は「小樽、余市、ニセコの観光地を抱えるJR函館線は、新幹線で訪れる周遊客を呼び込める」と期待する。


2016年2月24日

新青森―新函館北斗間が3月26日開業、北海道新幹線 日経コンストラクション 2016/02/24


 北海道新幹線の新青森―新函館北斗間(延長約149km)が3月26日に開業する。開業区間はトンネル構造が最も多く、区間延長全体の約65%を占める。高架橋などは約27%で、切り土や盛り土は約8%だ。東北新幹線との直通運転によって、東京―新函館北斗間(延長約863km)が最速4時間2分でつながる。同区間の整備に要した事業費は5508億円に及ぶ。
 開業区間には北海道側に6カ所、本州側に6カ所、計12カ所のトンネルを新たに築いた。これらのトンネルのうち、最も長いのは北海道北斗市と木古内町の間に位置する渡島当別(おしまとうべつ)トンネルで、延長は約8.1km。施工は西側の3.9kmを鉄建・伊藤組土建・岩田地崎建設・松本組JVが担当し、東側の4.2mを大成建設・岩田地崎建設・岩倉建設・加藤組土建JVがそれぞれ担当した。総工費は約140億円に上る。


2015年9月9日

新幹線、札幌中心部まで地下 用地買収難しく 北海道新聞 09/09 07:24


 2030年度までの開業を目指す北海道新幹線新函館北斗―札幌間の札幌市内のルートについて、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)がJR札幌駅に近い都心部まで地下トンネルを建設する方向で、JR北海道や国土交通省と調整を始めたことが8日、分かった。当初計画では手稲区西宮の沢付近の手稲トンネル出口から地上に出る予定だったが、用地買収が難航する恐れが強まっているためだ。年内にも環境影響評価(アセスメント)の手続きを始める。
 鉄道・運輸機構が検討するのは、JR函館線の桑園駅と札幌駅の間まで地下を走行し、そこから高架に上がるルートだ。札幌駅のホーム位置がどこになるかにもよるが、高架部分は1キロ程度となる見通しだ。


2015年7月17日

新幹線ホーム位置、JR変更提案に市長「遺憾」 読売新聞 2015年7月17日 08:47


 2030年度に延伸され、北海道新幹線の終着駅となる予定の札幌駅ホームの位置を巡り、今月に入ってJR北海道が、当初案の現在の札幌駅1、2番線ホームに加え、同駅の地下と西側、東側の3案を検討していることを札幌市など関係自治体に説明し始めた。
 在来線の運行に支障を来しかねないというのが複数案を提示する理由だが、駅周辺の再整備を進める札幌市は唐突な追加提案に当惑を隠せず、計画見直しの理由や経緯を説明するようJR北に要請している。
 現在の工事実施計画は、鉄道・運輸機構がJR北の同意を得て国土交通省に申請し、2012年6月に認可を受けた。札幌駅の新幹線ホームについては、現在の札幌駅1、2番線を改修して新幹線駅に替える計画となっている。


2015年1月14日

<整備新幹線>北海道5年、北陸3年前倒し 正式決定 毎日新聞 2015年1月14日(水)19:05


 政府・与党は14日、整備新幹線検討委員会を開き、延伸3区間のうち北海道・新函館北斗-札幌間の開業時期を現行計画の2035年度から5年、北陸・金沢-敦賀間を同25年度から3年、それぞれ前倒しすると正式決定した。九州・武雄温泉-長崎間も22年度の開業予定を可能な限り早める。


2015年1月12日

新幹線開業前倒しは日本に何をもたらすか 鉄道最前線 東洋経済 2015年01月12日


政府・与党は1月8日、建設中の整備新幹線の開業時期を、北海道新幹線・新函館北斗―札幌間については5年、北陸新幹線・金沢―敦賀については3年、当初予定からそれぞれ前倒しすることを決めた。
工期短縮に必要な財源が確保できる見通しが立ったためで、北海道新幹線の札幌開業は2030年度、北陸新幹線の敦賀開業が2022年度に実現する。九州新幹線・武雄温泉―長崎間は年限を示さず、可能なかぎり前倒しするとしている。


2015年1月10日

<北海道新幹線>札幌延伸5年前倒し 建設費や用地見通せず 毎日新聞 2015年1月10日(土)14:33


 北海道新幹線の新函館北斗-札幌間の開業時期を、これまでの2035年度から30年度に5年前倒しする政府・与党の方針が決定した。早期延伸を要望してきた経済界を中心に歓迎の声が上がる一方、建設費負担の繰り上げや用地買収は見通せておらず、議論の加速化が迫られている。


2014年12月24日

新幹線の敦賀延伸、3年前倒しへ 政府、与党が財源にめど 中日新聞プラス 2014年12月24日(水)05:00


 政府、与党は整備新幹線延伸区間のうち、北海道(新函館北斗-札幌)の開業時期を現行から五年程度、北陸(金沢-敦賀)を三年程度それぞれ前倒しする方針を固めた。建設費の国費負担分を増額するほか、JRが支払う施設使用料(貸付料)を担保にした借入金を増やし、財源を確保する。


2014年12月20日

整備新幹線開業を前倒し…政府・与党方針 読売新聞 2014年12月20日(土)9時17分


 政府・与党は建設中の整備新幹線のうち、北陸新幹線の金沢―敦賀(福井県)間(2025年度開業予定)の開業を3年、北海道新幹線の新函館北斗―札幌間(35年度開業予定)の開業を5年、それぞれ前倒しする方針を固めた。


2014年11月9日

北海道新幹線、なるか「札幌開業前倒し」 2016年函館開業へ向け走行試験を開始 東洋経済オンライン 2014年11月9日(日)07:30


緑と白で彩られたロングノーズがゆっくりと車庫から姿を現した。北海道新幹線H5系の先頭車両だ。
製造工場から海上輸送で運ばれた車両は10月13日に函館港に陸揚げされた。建設中の新函館北斗駅に近い新幹線車両基地に1日2両ずつ、5日間かけて運び込まれ、車体と台車の接続や車体間部品の設置など組み立て作業が行われた。


2014年11月7日

北海道新幹線、昆布トンネルを掘削開始|日経BP社 ケンプラッツ 2014/11/07


 北海道新幹線の昆布トンネル掘削開始に向けて11月9日、施工者の鉄建・アイサワ工業・福津組・西江建設JVが主催で安全祈願祭を開催する。掘削は12月上旬に始める予定だ。2035年度の開業を目指す新函館北斗駅―札幌駅区間で、この8月に掘削が始まった村山トンネルに次いで2カ所目の掘削となる。


ページTOP
ページTOP
ページTOP