子連れ妊婦(33) ナイフでメッタ刺し 男性(53) 大阪府豊中市 |
子連れ妊婦(33) ナイフでメッタ刺し 男性(53) 大阪府豊中市 2015年5月27日2015年5月27日午後1時55分頃、大阪府豊中市のマンションで人を切った、と男の声で110番通報があり、警察官が駆けつけたところ、マンション6階廊下でこの階に住む子連れ妊婦(33)が首や腹部から血を流して倒れており、一緒にいた長男(1)にけがはなかったものの、子連れ妊婦(33)は搬送先で死亡が確認されました 子連れ妊婦(33)は、妊娠数ヶ月の妊婦で、死因は「失血死」でした 大阪府警は、マンションの同じ階に住む男性(53)(無職)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕後、殺人容疑に切り替えて取り調べています 男性(53)宅からは、血痕のようなものが付着したサバイバルナイフ 1本(刃体約12.5cm)を押収、した。男性(53)は、「持ち歩いていたものだ」と供述しています 事件現場のマンション6階の防犯カメラには、長男(1)を連れ、第二子を妊娠中の子連れ妊婦(33)とマンション6階で得れバーターを降りた直後、男性(53)は、通路で子連れ妊婦をいきなり怒鳴りつけ、数分間にわたってサバイバルナイフを振り回し、子連れ妊婦を執拗(しつよう)に襲う姿が記録されていました 子連れ妊婦(33)の頭や首、脚には切り付けられたり、刺されたりした傷が30ヶ所以上に及び、首の傷は頸(けい)動脈に達し、抵抗した際にできる傷も両腕に複数見つかっています 男性(53)は、子連れ妊婦(33)宅のはす向かいの部屋に1人で住んでおり、「1階から(子連れ妊婦(33)と)一緒にエレベーターに乗り、6階で降りた後に刺した」「刺したことは認めるが、殺すつもりはなかった」と供述しています 男性(53) 不審な供述の数々「(子連れ妊婦(33)の)子どもが自宅の玄関扉をたたくので数日前に文句を言いに行った」(1才の子どもが玄関扉をたたく??) 「いろんな人から嫌がらせを受けていた」 「6階の住人はグルになって私を監視していた。ストーカーをされ、我慢の限界だった」 「(子連れ妊婦(33)にも)監視されていると思った」 「半殺しにしてやろうと思った」 事件で犠牲になった子連れ妊婦(33)の夫(42)は、「1週間ほど前に、長男が容疑者宅の壁をこすって文句を言われ、妻が謝りに行った」と話しています 今年(2015年)春まで同マンションに住んでいた30代の男性は、昨年(2014年)5月頃、夜中に男性容疑者から「うるさいやろが」と怒鳴り込まれ、男性には全く心当たりがなく、「うちじゃない」と否定すると、男性(53)は、「そうですか」と帰っていったという 男性(53)が、勝手に邪推の念や被害者意識、不満を募らせ、一方的に被害者に恨みや怒りを抱いた可能性が浮上しています 男性(53) 以前の住居でも近隣トラブル 2015年5月30日近所の民家に向けられた防犯カメラ、音やゴミに激高男性(53)は、以前暮らしていた兵庫県伊丹市でも、物音やゴミの出し方に神経をとがらせ、異常なまでの警戒心をみせ、近隣住民とトラブルが絶えなかったそうで、伊丹市の閑静な住宅街、「とにかく不気味だった」と語る住民の女性は、男性(53)の逮捕を報じるテレビニュースを見て、かつて住んでいた“隣人”だとすぐに分かったそうです 男性(53)が以前暮らしていたのは、現在は取り壊されている2階建ての一軒家で、通常は家の前の道路を見下ろすように設置される防犯カメラが、2階の外壁に2台、あたかも、近所の家を監視しているかのような方向に水平に据え付けられており、一見して異様だったという 男性(53)は、両親が他界してから20年近く1人で暮らしており、近所付き合いはほとんどなく、その一軒家から外に出ることもほとんどなかったにも関わらず、「車の音がうるさい!」、近所の住人にこう抗議したとか、指定のゴミ袋を使わずにゴミを出したため、自宅の前にゴミを戻された際には、無関係の住民に向かって「ゴミを置いたのはお前か」と迫る場面も目撃されています また、伊丹市は、1995年(平成7年)の阪神大震災で大きな被害を出していますが、隣家の瓦が崩れ、男性(53)の自宅の窓ガラスが割れると、震災直後にもかかわらず、隣人に激しく文句を言っていたという場面も目撃されています 子連れ妊婦(33) ナイフでメッタ刺し 男性(55) 裁判員裁判開始 2016年12月5日大阪府豊中市のマンション通路で、2015年5月27日、妊娠中の子連れ妊婦(当時 33歳)が首や頭をサバイバルナイフでメッタ刺しにされ殺された事件で、殺人罪などに問われた無職 男性被告(55)の裁判員裁判の初公判が2016年12月5日、大阪地裁(小倉哲浩裁判長)で始まりました 事件の状況男性被告(55)は、逮捕後、「住人が全員グルになり、自分をストーカーしたり監視したりしている」などと供述、検察は 約 4ヶ月にわたる鑑定留置で事件当時の精神状態を調べ、妄想性障害はあったが、完全責任能力は問えると判断、2015年10月に起訴しました 起訴状によると、男性被告(55)は、2015年5月27日午後1時55分頃、豊中市内のマンション 6階エレベーター前の廊下で、帰宅しようとしていた同じ階に住む妊娠 3ヶ月の妊婦、子連れ妊婦(当時 33歳)をサバイバルナイフ(刃渡り 約 12.5センチ)で襲撃、長男(当時 1歳)の目の前で頭や首を多数回刺し、殺害した(失血死)とされ、一緒にいた長男(当時 1歳)にけがはなかったものの、おなかの中にいた胎児も死亡しました 検察側検察側の冒頭陳述によると、男性被告(55)経営会社が 約 15年前、事業を巡って取引先とトラブルになり、倒産、この頃から、一方的に「周囲が嫌がらせをしている」と思い始め、2014年からは隣人の子連れ妊婦夫婦へも同様の感情を抱くようになり、刃物を持ち歩き始め、この日エレベーターで一緒になった子連れ妊婦に声をかけ、返事がなかったため激高し、襲ったとしています 弁護側男性被告(55)は、「殺意はなかった」と述べ、起訴事実を否認、弁護側は、「殺すためではなく、嫌がらせを指示した人を聞き出そうとして傷つけるためだった」、「男性被告には妄想性の精神障害などがある。子連れ妊婦を傷付けようとしたが、致命傷を与えた際はパニック状態で、判断能力がなかった」とし、殺人罪は成立せず傷害罪にとどまると主張、さらに責任能力もないとして、争う姿勢を示しています 被害者の夫子連れ妊婦(当時 33歳)の夫の正義さん(44)は、初公判を前に、「妻とおなかの赤ちゃんが殺され、何があっても犯人を許せない。裁判官 ・ 裁判員に正しい判断をしていただきたい」とのコメントを出しており、今後、被害者参加制度を利用して出席するということです 子連れ妊婦(33) ナイフでメッタ刺し 男性(55) 懲役 21年 大阪地裁 2016年12月14日大阪府豊中市のマンション通路で、2015年5月27日、妊娠中の子連れ妊婦(当時 33歳)が首や頭をサバイバルナイフでメッタ刺しにされ殺された事件で、殺人罪などに問われた無職 男性被告(55)の裁判員裁判の判決公判が、2016年12月14日、大阪地裁で開かれました 大阪地裁 小倉哲浩裁判長は、「全く落ち度がないのに一方的な思い込みで殺害された被害者の恐怖は、想像するに余りある」と述べ、懲役 21年(求刑懲役 22年)を言い渡しました 判決理由で、大阪地裁 小倉裁判長は、数十ヶ所に及ぶ子連れ妊婦(当時 33歳)の傷の形状を検討、「被告が強い力で、意図的に何度も突き刺したことにより生じた」と認定、さらに、男性被告(55)自身が犯行後に 110番し、応答した警察官に刺した部位を答えていたことなどから「犯行時は興奮状態だったが、自分の行為を認識していた」として殺意や完全責任能力を認定しました そのうえで、「被害者は同じ階に住んでいたにすぎないのに、被告の一方的な思い込みで突然命を奪われた」と批判、「生まれてくる子供も失い、遺族が極刑を望むのも理解できる」と述べました 弁護側は殺意を否定し被告の責任能力を争いましたが、小倉裁判長は、「死んでも構わないと認識し、頭や首をかなり強い力で何度も突き刺した」と殺意を認め、その上で、「精神疾患に基づく妄想は意思決定を支配するほどではなく、自身の意思で犯行に及んだ」と判断、「悲鳴を上げる被害者に執拗に切り付け、幼い長男が泣き叫ぶのに構わず攻撃し続けた」と非難しました 子連れ妊婦(当時 33歳)の夫正義さん(44)は記者会見で、「嫁さんが帰ってくること以外、どんな刑になっても喜ぶことはできない。法律上は1人の殺人だが、おなかの赤ちゃんを殺された2人の殺人だという思いは、ずっと持っている」と話しています |
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