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南海トラフ とは 想定震源域 ひずみ分布状態が明らかに


南海トラフ とは



トラフは、海溝のことで、南海トラフ(なんかいトラフ)は、四国の南の海底にある水深 4,000m級の深い海溝(トラフ)で、非常に活発で大規模な地震発生帯でもあり、南海トラフ北端部の駿河湾内に位置する部分は駿河トラフとも呼称されます


南海トラフの位置(赤線) 駿河トラフ(黄線)<br>

南海トラフの位置(赤線) 駿河トラフ(黄線)
南海トラフ - Wikipedia 」 より

北西方向に進んできた密度の高い海洋プレートであるフィリピン海プレートが、密度の低い大陸プレートであるユーラシアプレートと衝突し、その下に沈み込んでいる、沈み込み帯です


南海トラフの巨大地震震源域では、陸上のGPS観測網から、陸側のプレートが西北側へ移動していることが示され、プレート間の固着によって陸側のユーラシアプレートもフィリピン海プレートと共に引きずり込まれており、「すべり遅れ速度分布」として知られています


海上保安庁による、2011年から約 4年間行われた調査では、南海トラフ沿いの海底に於いても、陸側のプレートが北西方向に移動していることが改めて示され、移動速度は海域毎に異なりますが、最大となる遠州灘(浜名湖沖)と紀伊水道沖では最大年間 6cm程度とされています




南海トラフ巨大地震 発生確率例示 「3日以内で 10%程度 7日以内で 2%程度」 2017年8月25日



南海トラフ地震の防災対応案

南海トラフ地震の防災対応案
「3日以内10%」南海トラフ発生確率例示に期待と戸惑い 「命守れる」「確率示すだけで地方任せにしないで」… 産経新聞 08月25日 12:59 」 より

南海トラフ巨大地震の対策強化を話し合う中央防災会議作業部会が 2017年8月25日示した報告書案で、東海地震の直前予知が可能であることを前提とした大規模地震対策特別措置法(大震法)に基づく防災対応について、発生時期を「現在の科学的知見では」「確度高く予測することは困難」として直前予知を否定

異常現象を観測した場合、巨大地震の発生確率を 「3日以内で 10%程度、7日以内で 2%程度」 などと例示する形で、緊急に住民避難を呼び掛ける仕組みの検討を国に求めました


南海トラフの震源域の東側で M8級の地震が発生した場合、連動して西側でも M8級が 3日以内に発生する可能性は 96回のうち 10回(10%程度)と推定、短時間で津波が到達する沿岸地域の住民には発生から 3日程度の避難を促します

また、震源域のどこかで M7級の地震が発生した場合、同規模以上の地震が同じ領域で 7日以内に発生する可能性は 1368回のうち 24回(2%程度)と推定、7日間は避難に時間がかかる高齢者らに避難を呼びかけることを提案しています


住民にいち早く異変を知らせることで命の安全を確保できると期待される一方で、市民生活に混乱を来すとの懸念も出ており、また、避難などにどう生かすのかを委ねられる沿岸自治体からは、戸惑いの声もあがっています

南海トラフ地震が発生した際、死者が最大 約 9万400人に上るとの独自想定がある和歌山県では、県南部に高さ 1メートルの津波がわずか 2分で到達するとされる串本町などの自治体を抱え、また、国内最大の 34メートルの津波が予測されている高知県にある土佐清水市の担当者も、「今回の内容は、市民への注意喚起に役立つのものではないか」と話しており、その対策が切実な課題となっています


和歌山県防災企画課の担当者は、「県民の命を守るために活用できる情報だ」と歓迎する一方、その情報をどう生かすのかは今後の課題で、「避難先はどうするのか、期間はどうするのかなどの具体的な内容については今後も政府で協議してガイドラインを取りまとめてほしい」と訴えています

最大 約 5万3千人の死者が出る可能性が指摘されている三重県の担当者も、「確率を示すだけで地方任せにしないでほしい」と国に注文を付けており、地方はそれぞれの事情によって対応を進めるが、国としての関与もさらに継続し、具体的な対応内容も含めたガイドラインを示してほしい」としています




南海トラフ 観測網 空白域 解消へ 海底観測網整備 2017年6月26日



南海トラフ 観測網 空白域 解消へ 海底観測網整備 2017年6月26日

南海トラフの「空白域」、海底観測網を整備へ 文科省 朝日新聞 06月26日 21:17 」 より

南海トラフ地震が想定される震源域内で観測網がない「空白域」について、文部科学省は、2017年6月26日、より精度の高い緊急地震速報や津波予測につながるとして、高知県沖から宮崎県沖に海底観測網を整備する方針を固め、より精度の高い緊急地震速報や津波予測につながるとして、2018年度予算の概算要求に調査研究費を盛り込むことになりました

海底ケーブルなどを使った観測網は現在、静岡県沖の気象庁のシステムや、三重県から高知県東部沖にかけて防災科学技術研究所が運用する海底観測網DONETが設置され、地上での観測と比べ地震を十数秒、津波を十数分速く検知できるようになっています


一方、観測網が未整備の高知県中部から宮崎県沖にかけても設置を求める声が研究者や地元自治体などからあがっており、2017年6月26日に開かれた文部科学省の専門家作業部会で、20~30キロ間隔となるよう 約 50ヵ所に津波計や地震計を設置する方向性が示され、2019年度以降に整備を始める見通しです

南海トラフ地震では、最大級の場合でマグニチュード 9、津波は高知県などで 30メートル超となり、32万人超の死者が出ると想定されています




東海地震想定 大規模地震対策特別措置法(大震法) 南海トラフに 適用拡大 2016年6月19日



東海地震を想定した大規模地震対策特別措置法(大震法)に基づき事前に対策を強化する地域について、政府が南海トラフ巨大地震と同程度に拡大する方向で検討を始めることが明らかになりました

直前の正確な予知を前提とした運用を転換し、鉄道の運行停止などを伴う事前対策の緩和も検討する見通しで、政府は 2016年7月にも有識者委員会を設置し、2016年度中にとりまとめる方針、1978年の大震法施行後、初の抜本的な制度改正になりそうです


東海地震と南海トラフ地震の防災対象となる地域 過去300年に南海トラフ周辺で起きた巨大地震

東海地震と南海トラフ地震の防災対象となる地域
過去300年に南海トラフ周辺で起きた巨大地震
東海地震想定の大震法、南海トラフに拡大へ 読売新聞 2016年6月19日 06:11 」 より

大震法は、神戸大の石橋克彦名誉教授が 1976年、駿河湾沖でマグニチュード(M) 8級の東海地震が、「あす起きてもおかしくない」と発表したのを機に制定されました

その後、複数の震源域が一気にずれ動くという、想定外の東日本大震災を経験し、政府は、東海地震の震源域を含む静岡から九州沖までの震源域が連動する南海トラフ巨大地震に備える方針に切り替えることとなりました


東海地震の震源域に加え、周辺の東南海、南海、九州 ・ 日向灘地域の震源域が一気にずれ動いた場合を想定し、地震の大きさや津波の高さ、被害想定の見直しを実施するとともに、別の特措法を制定、2014年、南海トラフ巨大地震に備え、茨城から沖縄まで 29都府県 707市町村が、防災施設の整備などを行う防災対策推進地域に指定されています




南海トラフ 想定震源域 ひずみ分布状態が明らかに 海上保安庁 2016年5月24日



南海トラフ想定震源域のひずみ分布状態が初めて明らかに



 南海トラフの想定震源域に おいて、海底おける地殻変動の実測データに基づ き、広範囲にわたりプレート境界の「ひずみ」の蓄積分布を推定しまた
これは、世界でも初めての画期的な成果です
 今回の成果が、将来発生懸念される南海トラフ巨大地震の長期評価に役立てられ、地震被害の軽減に資することを期待します
 本研究成果は 5月 24 日 0時 (ロンド時間: ロンド時間: 5月 23 日 16 時) に英国の科学 雑誌 「Nature」 電子版に掲載 されま した



○ 研究成果の概要



本研究では、南海トラフの海底に設置した 15 箇所の 観測点で平成 18 年度から 27 年度にかけて取得した海底の 地殻変動実測 データを用いて 分析を行いました

その結果、南海トラフ 巨大地震の想定源域におけるプレートのひずみ状態が初 めて明らかになりました


本研究によって明らかなった重要な点は、以下の 2点です

1940年代に発生した M8 クラスの地震源域西側の沖合と、想定東海震の源域南西側に、ひずみの強い領域が延びてること

以前から予測されていた、沈み込む海山やゆっくり地震 (注) の活動域とひずみの弱い領域が合致することが、初めて実際に確認されたこと

(注) ゆっくり地震 : 近年発見された、通常の地震よりもゆっくと破壊が進む地震現象



○ 海底地殻変動観測について



我が国の 太平洋側で繰り返し発生、甚大な被害をもたらす海溝型地震の評価のためには、震源域おける 「ひずみ」 の蓄積状況把握が重要となりますが、震源域の大部分が陸から遠く離れた海底であるめ、陸上の観測のみからは 「ひずみ」 の蓄積状況を正確に推定することはできません

このため、海上保安庁では、平成 12 年度から、海溝型地震の源域であるプレ ート境界の陸側の海底に観測点を設置し、GPS測位と音響測距を用いた海底地殻変動観測を実施しています



海底地殻変動観測から推定された南海トラフ全域のひずみ蓄積の分布 ( 南海トラフ巨大地震想定震源域 )

海底地殻変動観測から推定された南海トラフ全域のひずみ蓄積の分布
( 南海トラフ巨大地震想定震源域 )



想定東海地震・1944年東南海地震・1946年南海地震の震源域とひずみ分布の比較

沈み込む海山・ゆっくり地震活動域と、ひずみ域の位置関係(イメージ)

海上保安庁の海底観測点
海底地殻変動観測の手法

想定東海地震・1944年東南海地震・1946年南海地震の震源域とひずみ分布の比較










沈み込む海山・ゆっくり地震活動域と、ひずみ域の位置関係(イメージ)











海上保安庁の海底観測点















海底地殻変動観測の手法

「 南海トラフ想定震源域のひずみの分布状態が初めて明らかに 海上保安庁 平成28年5月24日 」 より


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関連情報サイト


南海トラフ - Wikipedia
海上保安庁 広報 https://www.kaiho.mlit.go.jp/index.html
海上保安庁 南海トラフ想定震源域のひずみの分布状態が初めて明らかに https://www.kaiho.mlit.go.jp/info/kouhou/h28/k20160524/k160524-1.pdf

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関連記事

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関連記事を下記に紹介します



2017年8月26日

南海トラフ新制度へ 「東海」の仕組み見直し 政府作業部会 神奈川新聞 08月26日 07:11


 東海地震予知の見直しを検討する中央防災会議の作業部会は25日、より広範な南海トラフの巨大地震を対象に住民の事前避難や自治体、企業の防災対応を促す新制度への移行などを政府に求める報告書案をとりまとめた。東海地震の「直前予知」を前提とした大規模地震対策特別措置法(大震法)の仕組みが約40年ぶりに見直されることになる。
 報告書案では「(大震法の仕組みの前提である)確度の高い地震の予測はできないのが実情」と明記。静岡・駿河湾で発生が警戒されてきた東海地震を数時間〜2、3日前に予知し、交通規制などを行う現在の防災対応を「改める必要がある」とした。
 ただ、紀伊半島沖や四国沖を含む南海トラフ沿いの地域に範囲を拡大する新制度の具体的な内容は示していない。地元自治体などと協議した上で、モデル地区で具体的な検討を進め、国がガイドラインを示すことを求めた。


2017年8月26日

東海地震 予知前提でない対策検討 静岡県などモデル地区に NHKニュース 08月26日 04:35


 予知を前提として進められてきた「東海地震」の防災対策を改めることが必要だ、などと指摘する国の検討会の報告書の案がまとめられたことを受けて、国は来月以降、静岡県などをモデル地区に選び、予知を前提としない新たな対策の検討を進める方針です。
 国の検討会が25日まとめた報告書の案では、南海トラフで起きる巨大地震の一つで、予知を前提として対策が進められてきた東海地震について、社会活動や経済活動を大幅に規制する「警戒宣言」の発表につながるような確度の高い予測は「できないのが実情だ」として、今の防災対策を改め新たな制度の構築などの検討が必要だと指摘しています。
 報告書は来月以降、国に提出される予定で、国は静岡県や高知県などをモデル地区に選んだうえで予知を前提としない新たな対策の検討を進める方針です。
 この中では、たとえば南海トラフの一部がずれ動いて大きな地震が発生し、その後、それとほぼ同じかさらに規模の大きな地震が発生する懸念がある場合など、正確な予測まではできないものの巨大地震の発生が切迫している可能性がある場合に、住民が避難を始めるタイミングや避難場所で避難を継続できる時間などを具体的に検討する予定です。


2017年8月25日

南海トラフ、予知困難=前兆で住民避難促す―中央防災会議 時事通信 08月25日 18:00


 中央防災会議の作業部会は25日、南海トラフ巨大地震について「確度の高い予測はできない」として、地震予知を前提とした現在の対策を見直すよう求める報告書案をまとめた。一方で大地震につながる前兆現象を観測した場合は、住民に事前避難を促す新たな対策を示した。
 報告書案は、科学的な知見を基に、地震の発生場所や時期などを高い確度で予知するのは困難と指摘。駿河湾周辺を震源とする東海地震の予知を前提とした大規模地震対策特別措置法(大震法)の防災対策を「改める必要がある」と明記した。
 作業部会は昨年9月に初会合を開催。当初は大震法の改正や廃止を視野に入れた見直しが焦点の一つとなっていたが、結論を先送りした。
 報告書案はまた、大震法は、東海地震の被害想定域だけを対象にしていることに関し、南海トラフ巨大地震の被害想定エリア全域を対象とし、対策を検討すべきだと言及。特に対応が遅れている南海トラフの西側地域での観測の強化や防災対策の必要性を掲げた。
 また、南海トラフ巨大地震につながり得る前兆とされる異常現象に関し、南海トラフ地域の半分でマグニチュード(M)8クラスの地震が発生するなどの4ケースを「典型的な異常現象」として分類。こうした前兆現象の発生直後や海岸からの距離といった地域特性に応じ、住民避難などの対策を促すよう求めている。


2017年8月25日

南海トラフ巨大地震 予知前提の対策見直しを検討会が指摘 NHKニュース 08月25日 15:13


 南海トラフ巨大地震について、国の検討会は新たな防災対策を示した報告書の案を25日、まとめました。南海トラフで起きる巨大地震の一つで、予知を前提として進められてきた「東海地震」の今の防災対策については改め、新たな制度の構築などを検討すべきだと指摘しています。
 南海トラフ巨大地震をめぐって、国は、6年前の東日本大震災をきっかけに想定を見直し、南海トラフ全域を震源域とする対策に切り替えたことなどから、去年、有識者による検討会を設置し、議論を進めてきました。
 25日まとまった報告書の案では南海トラフで起きる巨大地震の一つで、「大規模地震対策特別措置法」、いわゆる「大震法」に基づき予知を前提として対策が進められてきた「東海地震」について、鉄道の運行規制や会社や学校を休みにするなど社会活動や経済活動を大幅に規制する「警戒宣言」の発表につながるような確度の高い予測は、「できないのが実情だ」としています。
 そのうえで「大震法」に基づく今の防災対策は改めることが必要で、新たな制度の構築などを検討すべきだと指摘しています。


2017年8月25日

大震法見直し、今後の課題に 防災対策最終取りまとめ 朝日新聞 08月25日 13:11


 「南海トラフ巨大地震」の防災対策について検討していた国の中央防災会議の作業部会は25日、最終報告の取りまとめを終えた。予知を前提とした「大規模地震対策特別措置法」(大震法)の仕組みを含め、今後の防災対策が大きく見直される方針。
 作業部会は昨年9月、「確度の高い予測は困難」とする近年の研究の流れを受け、東海地震を含む、南海トラフ全域での地震の防災対策について議論を開始。東海地震の予知を前提とした大震法についても現在の科学的知見を踏まえ、再検討してきた。
 これまでの会合の結果、今後まとめる最終報告書では「事前予知を前提にした現行の防災対策は見直す必要がある」などの内容が盛り込まれる方針。大震法の改正など具体的な議論はこれからの課題となる。
 一方、これまでの地震の観測技術や評価手法は今後の防災対策に活用できるとして、これからは予知を前提とせず、対象を南海トラフ全域まで広げる。今後、地震が発生する可能性に応じたガイドラインをつくるほか、地域や住民の特性を踏まえた防災対策の検討が必要としている。


2017年8月25日

南海トラフ地震、事前避難案…「前震」発生で 読売新聞 08月25日 13:07


 南海トラフ巨大地震の防災対応を議論する政府の作業部会(主査=平田 直 なおし・東京大教授)は25日、東海地震の予知を前提とする防災対応を見直し、南海トラフ沿いの広い範囲で新たな防災計画を作成するよう求める報告書案をまとめた。
 大地震につながる恐れのある地震が発生した場合を想定し、まだ被害が出ていない地域にも広く事前避難を促す。近く正式に最終報告書をまとめる。
 報告書案では、地震の発生時期などを高い確度で予測するのは困難としたうえで、南海トラフについて〈1〉東側で大地震が発生〈2〉一回り小さい「前震」らしき地震が発生〈3〉プレート(岩板)間で異常な滑りを観測――などのケースに分けて検討。防災対応の方向性を示した。
 例として南海トラフの東側で大地震が起きた場合は、西側でも発生する恐れがあることから、西側沿岸部でも地震発生から3日間ほど避難を促すことを提案した。避難に時間がかかるお年寄りや要介護者などは、前震が発生した場合も含めて1週間ほど避難を促す案を示した。


2017年8月25日

「3日以内10%」南海トラフ発生確率例示に期待と戸惑い 「命守れる」「確率示すだけで地方任せにしないで」… 産経新聞 08月25日 12:59


 南海トラフ巨大地震の対策強化を話し合う中央防災会議作業部会が25日示した報告書案には、異常現象を観測した場合、巨大地震の発生確率を「3日以内で10%」などと例示する形で、緊急に住民避難を呼び掛ける仕組みの検討を国に求めた。住民にいち早く異変を知らせることで命の安全を確保できると期待される一方で、市民生活に混乱を来すとの懸念が出た。また、避難などにどう生かすのかを委ねられる沿岸自治体には、不安も広がっている。
 南海トラフ地震が発生し死者が最大約9万400人に上るとの独自想定がある和歌山県。県南部には高さ1メートルの津波がわずか2分で到達するとされる串本町などの自治体を抱え、対策が切実な課題となっている。
 こうした中、今回の報告書案では発生確率を「3日以内で10%程度、7日以内で2%程度」などと例示する形が示され、同県防災企画課の担当者は「県民の命を守るために活用できる情報だ」と歓迎する。
 ただ、その情報をどう生かすのかは今後の課題。担当者は「避難先はどうするのか、期間はどうするのかなどの具体的な内容については今後も政府で協議してガイドラインを取りまとめてほしい」と訴える。


2017年8月25日

南海トラフ地震 予知前提を見直し 政府作業部会が防災対応で報告書案 産経新聞 08月25日 11:34


 南海トラフ地震の新たな防災対策を検討している政府の中央防災会議作業部会は25日、予知を前提とする防災対応の見直しを柱とする報告書案を大筋で了承した。発生時期を「確度高く予測することは困難」として直前予知を否定し、震源域で地震が連動する恐れがある場合などに避難を促す方針を盛り込んだ。
 報告書案は、東海地震の直前予知を前提とした大規模地震対策特別措置法(大震法)に基づく防災対応について「現在の科学的知見では取ることは困難」と指摘。改める必要性を強調したが、法改正などの具体的な議論は先送りした。
 地震が連動する可能性については、1900年以降に全世界で発生したマグニチュード(M)8以上のケースを例示するにとどめ、「数字が一人歩きする」などとして発生確率を明記することは避けた。
 南海トラフの震源域の東側でM8級の地震が発生した場合、連動して西側でもM8級が3日以内に発生する可能性は96回のうち10回(10%程度)と推定し、短時間で津波が到達する沿岸地域の住民には発生から3日程度の避難を促す。


2017年7月3日

南海トラフ、事前避難促す…内閣府方針 読売新聞 07月03日 23:50


 南海トラフ巨大地震を想定した防災対応などを話し合う政府の有識者会議で、内閣府は3日、大地震が短期間のうちに続けて発生する恐れがある場合、被害の出ていない地域でも事前避難などを促すとする方針案を示した。
 今年度中に報告書をまとめる。
 南海トラフ巨大地震は、東海〜九州沖にまたがる太平洋沿岸で広域被害が予想されている。方針案では、南海トラフの東側で大地震が発生した後、西側でも大地震が起きる可能性を3日以内で10%程度、4〜7日以内で2%程度と試算し、被害が出ていない地域でも沿岸部の住民を避難させるとした。さらに、南海トラフで大きい地震が起きた後、1週間以内により大規模な地震が起きる確率を2%程度と見積もった上で、高齢者などから段階的に避難を促す案も示された。


2017年7月3日

南海トラフ東側大地震で西側住民避難促す 中央防災会議 産経新聞 07月03日 23:04


 南海トラフで懸念される大地震での新たな防災対策を検討している政府の中央防災会議作業部会は3日、地震発生の可能性に応じて住民避難を含めてレベル別に分けて対応を促すとの方向性を示した。東海地震の予知を前提とした大規模地震対策特別措置法(大震法)による防災態勢の見直しも確認。今後、各地の被害想定域に当たる自治体での検討を経て、年度内をめどに報告書をまとめる。
 作業部会は「確度の高い地震予知は困難」との認識を共有した上、対応が必要な事例として4ケースを想定。ケース1は東海沖から九州沖まで延びる南海トラフの東側だけで地震の規模を示すマグニチュード(M)8〜9級の大規模地震が発生。この場合、西側でも連動した巨大地震が起きる確率を「3日以内に10%程度、1週間以内に2%程度」と試算し、津波到達5分以内の住民に3日間程度の避難を促す。
 一方、南海トラフ沿いで巨大地震に至らないM7級の地震が発生するケース2の場合、いずれかの震源域で巨大地震が発生する確率を「1週間以内に2%」とみて、避難に時間がかかる高齢者ら要援護者に1週間程度の避難を呼びかける。地震が発生しないまま推移した場合は段階的に警戒レベルを下げることになる。


2017年7月3日

南海トラフ巨大地震発生を想定 防災の備え確認 和歌山・海南 産経新聞 07月03日 08:09


 南海トラフ巨大地震発生を想定した防災訓練が2日、一部地区を除く和歌山県海南市内全域で一斉に行われた。市民らは避難場所への移動をしたり、近隣住民同士で安否確認をしたりして、防災の備えを再確認した。
 同市では、南海トラフ巨大地震が発生すれば、高さ最大約8メートルの津波が約40分後に到達すると予想されており、平成23年から訓練を毎年実施している。
 訓練は、午前9時ごろ、マグニチュード(M)9・1の地震が発生し、8メートルの津波が同市内に約30分後に到達することを想定し始まった。沿岸部の住民は、自治会や地域の自主防災組織が中心となって、指定された津波避難場所へ移動。内陸部の住民も地区の班長らを中心に安否を確認する訓練が行われた。
 海南市下津町下津の港ふれあい公園では、付近に住む同町東区の住民が海抜16メートルの同公園へ避難。避難した住民の名前や避難方法などをまとめ、災害時の備えを再確認した。


2017年6月26日

南海トラフの「空白域」、海底観測網を整備へ 文科省 朝日新聞 06月26日 21:17


 南海トラフ地震が想定される震源域内で観測網がない「空白域」について、文部科学省は26日、高知県沖から宮崎県沖に海底観測網を整備する方針を固めた。より精度の高い緊急地震速報や津波予測につながるとして、来年度予算の概算要求に調査研究費を盛り込む。
 海底ケーブルなどを使った観測網は現在、静岡県沖の気象庁のシステムや、三重県から高知県東部沖にかけて防災科学技術研究所が運用する海底観測網DONETが設置され、地上での観測と比べ地震を十数秒、津波を十数分速く検知できるようになっている。
 一方、観測網が未整備の高知県中部から宮崎県沖にかけても設置を求める声が研究者や地元自治体などからあがっており、26日に開かれた同省の専門家作業部会で、20〜30キロ間隔となるよう約50カ所に津波計や地震計を設置する方向性が示された。2019年度以降に整備を始める見通し。
 南海トラフ地震では、最大級の場合でマグニチュード9、津波は高知県などで30メートル超となり、32万人超の死者が出ると想定されている。


2016年11月21日

国内物流、最大7割減 南海トラフ地震の影響、本紙集計 朝日新聞 2016年11月21日 05:31


 南海トラフ巨大地震による物流への影響について、国土交通省の研究所のシミュレーションをもとに朝日新聞社が集計した結果、東海―近畿間で最大7割減、直接被害が比較的少ない東北―九州間も最大5割減という結果が出た。東西の物流が深刻な打撃を受ける恐れがあり、国交省は耐震設計基準を満たしていない国道と高速道路の橋や高架橋の約7700カ所を10年以内に補強する方針だ。
 国土交通政策研究所は、国の有識者会議が2012年に示した南海トラフ巨大地震の想定のうち最悪のシナリオをもとに、東北、関東、東海、近畿、中国、四国、九州の各地方間の物流への影響を検討し、今年7月に試算をまとめた。東海以西の太平洋岸が大津波に襲われた場合、静岡県と愛知県の間の高速道路や鉄道が半年ほど不通となり、静岡以西の港湾も多くが使えなくなると仮定。道路、鉄道、航路の貨物量の変化をそれぞれ試算した。


2016年11月9日

南海トラフ地震時、敦賀港が代替 物流機能維持のため国交省など計画 福井新聞 11月09日 08:21


 南海トラフ巨大地震などで太平洋側港湾が被災した際の物流機能を維持するため、国土交通省北陸地方整備局などは7日、北陸の港湾5港で代替輸送を円滑に行うための基本行動計画をまとめた。敦賀港(福井県敦賀市)は名古屋、大阪、神戸の各港が扱う貨物を想定し、港まで陸送するモデルルートを設定。今後、太平洋側の荷主企業に冊子などで周知し、港の利用を呼び掛ける。
 北陸地方整備局と北陸信越運輸局、物流や港湾関係者ら産学官でつくる「北陸地域国際物流戦略チーム」の専門部会が同日、敦賀市福祉総合センターで開かれ、会合の中で示した。
 2011年の東日本大震災では津波と地震で太平洋側港湾が被災し、物流網が打撃を受けた。このため北陸港湾の広域的なバックアップを検討しようと、12年10月に専門部会を設置。首都、中京、関西圏の港湾が首都直下地震や南海トラフ巨大地震で被災した場合の敦賀、金沢、伏木富山、直江津、新潟5港の代替輸送体制を議論してきた。
 代替輸送はコンテナ貨物を想定し、港までのモデルルートは災害時に交通規制がかかる高速道路を除外して国道などの一般道を使う。


2016年6月19日

東海地震想定の大震法、南海トラフに拡大へ 読売新聞 2016年6月19日 06:11


 東海地震を想定した大規模地震対策特別措置法(大震法)に基づき事前に対策を強化する地域について、政府が南海トラフ巨大地震と同程度に拡大する方向で検討を始めることが、関係者への取材でわかった。
 直前の正確な予知を前提とした運用を転換し、鉄道の運行停止などを伴う事前対策の緩和も検討する見通し。政府は来月にも有識者委員会を設置し、今年度中にとりまとめる方針で、1978年の大震法施行後、初の抜本的な制度改正になりそうだ。
 大震法は神戸大の石橋克彦名誉教授が76年、駿河湾沖でマグニチュード(M)8級の東海地震が「あす起きてもおかしくない」と発表したのを機に制定された。
 だが、複数の震源域が一気にずれ動いた想定外の東日本大震災を経験し、政府は、東海地震の震源域を含む静岡から九州沖までの震源域が連動する南海トラフ巨大地震に備える方針に切り替えた。東海地震の震源域に加え、周辺の東南海、南海、九州・日向灘地域の震源域が一気にずれ動いた場合を想定し、地震の大きさや津波の高さ、被害想定の見直しを実施。別の特措法を制定し、2014年、南海トラフ巨大地震に備え、茨城から沖縄まで29都府県707市町村を、防災施設の整備などを行う防災対策推進地域に指定した。


2016年6月12日

命守るため…3500人が高台へ〝大移動〟 南海トラフ津波想定で訓練 和歌山市 産経新聞 06月12日 16:09


 南海トラフ巨大地震などの災害発生時の津波に備え、和歌山市木ノ本や古屋、榎原などの木本地区で11日、防災避難訓練が行われ、約3500人が高台へ避難するなど本格的な訓練に参加した。
 平成23年の東日本大震災や今年4月の熊本地震を受け、木本地区連合自治会などが実施。
 紀伊半島沖を震源とする地震で、津波が発生するという想定でスタート。防災無線や消防団のサイレンが鳴り響くなか、参加者たちは3つの地区に分かれ、自治会のメンバーや市職員らの誘導で避難した。
 また、同市立木本小学校の児童約500人も参加。避難場所に指定された県警察学校のグラウンドへ避難した。家族で参加した会社員、金山宏次さん(40)は「訓練に参加することで、子供たちも地震や津波への意識が変わるのでは」と話していた。


2016年5月24日

南海トラフ想定震源域のひずみの分布状態が初めて明らかに 海上保安庁 平成28年5月24日


 南海トラフ想定震源域のひずみ分布状態が初めて明らかに
 南海トラフの想定震源域に おいて、海底おける地殻変動の実測データに基づ き、広範囲にわたりプレート境界の「ひずみ」の蓄積分布を推定しまた。これは、世界でも初めての画期的な成果です。
 今回の成果が、将来発生懸念される南海トラフ巨大地震の長期評価に役立てられ、地震被害の軽減に資することを期待します。
 本研究成果は 5月 24 日 0時 (ロンド時間: ロンド時間: 5月 23 日 16 時) に英国の科学 雑誌 「Nature」 電子版に掲載 されま した。
 ○ 研究成果の概要
 本研究では、南海トラフの海底に設置した 15 箇所の 観測点で平成 18 年度から 27 年度にかけて取得した海底の 地殻変動実測 データを用いて 分析を行いました。
 その結果、南海トラフ 巨大地震の想定源域におけるプレートのひずみ状態が初 めて明らかになりました。
 本研究によって明らかなった重要な点は、以下の 2点です。
 1940年代に発生した M8 クラスの地震源域西側の沖合と、想定東海震の源域南西側に、ひずみの強い領域が延びてること。
 以前から予測されていた、沈み込む海山やゆっくり地震 (注) の活動域とひずみの弱い領域が合致することが、初めて実際に確認されたこと。
 (注) ゆっくり地震 : 近年発見された、通常の地震よりもゆっくと破壊が進む地震現象
 ○ 海底地殻変動観測について
 我が国の 太平洋側で繰り返し発生、甚大な被害をもたらす海溝型地震の評価のためには、震源域おける 「ひずみ」 の蓄積状況把握が重要となりますが、震源域の大部分が陸から遠く離れた海底であるめ、陸上の観測のみからは 「ひずみ」 の蓄積状況を正確に推定することはできません。
 このため、海上保安庁では、平成 12 年度から、海溝型地震の源域であるプレ ート境界の陸側の海底に観測点を設置し、GPS測位と音響測距を用いた海底地殻変動観測を実施しています。

「 https://www.kaiho.mlit.go.jp/info/kouhou/h28/k20160203/k160203-1.pdf 」 より


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