政府 北朝鮮発射弾道ミサイル ICBM (大陸間弾道ミサイル) と認識 |
北朝鮮発射弾道ミサイル 日本国政府 ICBM (大陸間弾道ミサイル) と認識 2017年7月5日
政府は、米政府が北朝鮮の弾道ミサイルを ICBM と認めたことから、米朝間の緊張が一層高まるとみて、警戒を強めており、政府高官は、「米国はこれまでICBM発射がレッドライン(越えてはならない一線)と言ってきた」と述べ、情勢がさらに緊迫するとの考えを示唆、外務省幹部も、「軍事的措置を含んだあらゆる選択肢がテーブルの上にあるという状態だ」とし、首相官邸幹部は、「米国も北朝鮮の技術の進展の予測はしているが、想定よりも速い」と懸念を示しています 北朝鮮発射弾道ミサイル 米がICBMと認定 「脅威新たな段階」 2017年7月5日北朝鮮が 2017年7月4日に発射した弾道ミサイルについて、ティラーソン米国務長官は同日に声明を出し、このミサイルが大陸間弾道ミサイル(ICBM)だったことを認め、「米国や同盟国だけでなく、地域や世界に対する脅威が新たな段階に入ったことを示している」と危機感を示しました ティラーソン米国務長官は、トランプ政権が北朝鮮を核保有国として認める考えがないことを強調、その上で、「世界規模の脅威を食い止めるため、世界規模の行動が必要だ」として、北朝鮮の核・ミサイル開発につながる資金源を断つために、関係国に制裁強化を求めました また米国防総省のホワイト報道官は、2017年7月4日、北朝鮮によるICBM発射について、「強く非難する」と延べ、米国や同盟国への脅威になるとの認識を示した上で、同盟国の日本や韓国への防衛は「揺るがない」と強調しました 米メディアによると、北朝鮮が発射した ICBMの射程は 約 5600キロで、米アラスカを射程内に収めることになります 米太平洋軍は当初、新型の中距離弾道ミサイルとみていたが、その後の分析で、2段目のロケットエンジンが噴射し、さらに 30秒間飛んだと判断、ICBMと判断するに至りました 北朝鮮 ICBM成功と発表 関係各国で分析中 2017年7月4日北朝鮮の朝鮮中央テレビは、2017年7月4日午後3時(日本時間同3時半)、大陸間弾道ミサイル(ICBM)火星14の発射が、成功裏に行われた」と報じ、北朝鮮国防科学院の発表によれば、「火星14」は、2017年7月4日午前9時(日本時間同9時半)に発射され、最高高度 2802キロに達し、39分にわたり 933キロを飛行した後、日本海に設けた目標水域に正確に弾着したとしています 北朝鮮が 2017年7月4日午前に発射した弾道ミサイルについて、防衛省は同日(2017年7月4日)午後、北朝鮮北西部 ピョンアン(平安)北道クソン(亀城)付近から発射され、男鹿半島から約 300キロの日本の排他的経済水域(EEZ)内の日本海に落下したとみられる、と発表しました 海上自衛隊の元海将で金沢工業大学虎ノ門大学院の伊藤俊幸教授は、通常より角度をつけて高く打ち上げる「ロフテッド軌道」が用いられたとみられる今回の発射について、「40分間飛行したの(が事実)であれば、飛距離を出すように発射した場合の射程は、7000キロから 8000キロになると見られる。北朝鮮から発射してアラスカなどに届くミサイルの発射実験に成功した可能性がある」としています 高度 約 2500キロは過去最高の到達高度となり、また、ICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射成功発表は初めてのこととなります ICBMは、通常、射程 5500キロ以上の弾道ミサイルを指し、米国のアラスカ州(約 6000キロ)や米領グアムなどを射程に収める恐れもありますが、米太平洋軍は、2017年7月4日、「中距離弾道ミサイルが発射された」と発表、ICBMとは判断しておらず、関係各国で分析が進められています 高度 2500キロ超に達する「ロフテッド軌道」弾道ミサイルは、落下速度が速まり、現状のミサイル防衛態勢では迎撃困難とされ、日本政府は、2017年7月4日の北朝鮮による弾道ミサイル発射に対し、「さらに脅威が増したことを明確に示すもの」(安倍首相)と危機感を強めるとともに、今回の弾道ミサイルが米国の軍事行動開始の基準となる「レッドライン」を越えるものかどうかを注視しています 米政府は公表していませんが、「大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射はレッドライン」(日米関係筋)とこれまで指摘されており、今回の弾道ミサイルが通常高度で発射された場合、米アアラスカ州(約 6000キロを射程に収める可能性が指摘されていますが、米本土には到達しないとみられており、外務省幹部は、「米本土に到達しない限り、トランプ政権の『虎の尾を踏んだ』とは言えない」との見方を示しました 日米両政府は今年度中に、最高高度 1000キロ超での迎撃が可能な新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の開発を完了する予定で、導入後にはロフテッド軌道の弾道ミサイルへの対処能力は高まり、また、新型迎撃ミサイルを搭載する陸上型イージスシステム(イージスアショア)の導入についても最終調整中です 米軍が発表によると、米軍と韓国軍は、2017年7月4日、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け、威嚇のため、米軍のミサイル 「ATACMS」 と韓国軍のミサイル 「玄武(ヒョンム)2」 を使用して、韓国沖にミサイルを数発発射しました 北朝鮮のミサイル発射に対応して、米軍がミサイルを発射するという対応は、これまでにない異例の反応で、2017年7月4日発射された北朝鮮弾道ミサイルの性能が、軍事行動開始の「レッドライン」に近づいていることを示唆しているとみられます ICBM (大陸間弾道ミサイル) とは弾道ミサイルとは、地上(あるいは、海中)から打ち上げられた後、ロケット推進にて上昇、目的地に向かった後、慣性力に従って放物線(弾道コース)を描いて、目的地へ落下、着弾させるミサイルのことです ICBM (大陸間弾道ミサイル) とは、米ソ(現 ロシア)核軍縮 ・ 制限交渉において、弾道ミサイルの中でも、射程が長く、米ソ間最短距離となる、ソ連(現 ロシア)北西海岸からアメリカ北東海岸までの最短距離である 5500キロメートルを超える射程を持つ弾道ミサイルが ICBM (大陸間弾道ミサイル) と定義され、一般的に呼称されるようになっています 射程 5500キロメートル未満の弾道ミサイルについては、その射程に応じて、中距離弾道ミサイル、あるいは、短距離弾道ミサイルと呼称されます |
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