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生活保護費でパソコン購入 返還命令 支給額が多すぎるんじゃないか?


生活保護費でパソコン購入 返還命令 支給額が多すぎるんじゃないか?



2017年11月27日付けの朝日新聞に下記の記事が掲載されていました (全文そのままです)


「PCは人から借りられる」生活保護費の返還命じる判決 朝日新聞 11月27日 21:38


 生活保護受給者のパソコン購入費は「自立更生の出費」と言えるのか――。自治体による生活保護費の返還請求をめぐる訴訟で、東京地裁は「パソコンは知人に借りることができる」として、自立更生の費用とは認めない判決を出した。

 生活保護法は余分に受け取った保護費の返還を求めているが、国の通知で、「自立更生の出費」は免除できると定めている。

 判決は9月21日付。判決によると、原告は東京都東村山市で一人暮らしをしている女性で、2011年11月に甲状腺の手術を受けた後、仕事のあてがなくなり12年2月に生活保護の受給決定を受けた。同年5月〜13年5月まで、計122万円を受給した。

 だが、女性が12年3月から半年あまり派遣会社で働き、収入を得たことが判明。同市は約73万円について返還を求めた。女性側はパソコンの購入費は「自立更生の出費」にあたると主張。「求職活動や収入申告に必要だった」として返還は不要と訴えた。

 判決で林俊之裁判長は「パソコンは知人から借りられる」として女性の訴えを退け、同市が請求した全額を返還するよう結論づけた。同法は原則全額返還を定めている、とも述べた。

 女性の代理人の木村康之弁護士は「パソコンを他人から日常的に借りるのは非常識。『原則全額返還』という考え方はおかしい」と訴えている。

「PCは人から借りられる」生活保護費の返還命じる判決 朝日新聞 11月27日 21:38 」 より



『パソコンは知人に借りることができる』、東京地裁は、本当にそう述べたとしても、それが東京地裁判決の『主旨』とは思えませんが、何故、そこを記事タイトルに掲げるのでしょうか?
記事を書いた人物の品格 ・ 資質の問題かもしれませんが・・・

少なくとも、この記事でも書かれているように、訴えの内容は、『女性が12年3月から半年あまり派遣会社で働き、収入を得たことが判明。同市は約73万円について返還を求めた』のであって、金額から言って、収入分を返還しろという判決と思われますが・・・これは、生活保護法の主旨から言って当然の判決ですよね(生活保護法にもそう明記されています)


問題なのは、『女性側はパソコンの購入費は「自立更生の出費」にあたると主張。「求職活動や収入申告に必要だった」として返還は不要と訴えた』と書かれている部分、この記述が事実であるならば、この生活保護受給者は、必要最低限の生活費より多くの生活保護費を支給されており、それを当然のことと考えている点ですよね

また、『収入を得たことが判明』という書き方は、『隠していたのにばれちゃった』という意味ですよね


どこで読んだのか、憶えていませんが、筆者はかつて以下のような記述を読んだ記憶があります

人が生きていく為の必要費は、衣食住費

衣食住費が満たされているのが、『普通』
衣食住費を満足に満たせないのが、『貧乏』
衣食住費以外にお金を使えるのが、『裕福』

原文はもっと適切な表現が使われていたかもしれませんが、意味合いとしてはそんな感じです


この生活保護受給者は、『パソコンは知人に借りることができる』状況だったのかも知れませんが、そんなことしなくても、「求職活動に必要」と主張する求職検索用のパソコンは、ハローワークに行けば、もちろん無料で、自由に使えますよ

「収入申告に必要」との主張は何を意味するのか良く分かりませんが(この記事を書いた記者は意味がわかって書いているのでしょうか?全然、伝わりません)、確定申告用という意味であれば、パソコン使わなくても、税務署行って、備え付けの用紙に手書きすれば良いだけのこと、生活保護の受給申請にしても同じです

まさか、そこに記入する金額計算用にパソコンが必要?
筆算で十分計算できますが

単に自分が楽したいから『必要』と主張しているだけ?
この生活保護受給者にとっては、『楽したい』=『必要』という論理なのでしょうか?


先の定義に従うと、この生活保護受給者は、『裕福』な生活を送っており、嫌な思いをがまんし、しんどい思いをがまんし、まじめに働いていても『貧乏』な生活を送っている方も少なくないなか、そんな『貧乏』な方が納めた税金を使って、自分は『楽して』『裕福』な生活を送る ・・・ 許すべからざる人物ということですよね

もちろん、本当に障害や病気で働けない方は、生きていける最低条件までは保護する必要があり、それは、『貧乏』な納税者であっても納得してもらえることと思います


ところが、この生活保護受給者は、生活保護受給中でも『半年あまり派遣会社で働』いた実績があり、「求職活動に必要」と主張するからには、働くことはできると自ら言っているわけです

仕事は、選り好みしなければちゃんとあります
例えば、福祉関係の求人数等は常に求職数を上回っています


仕事の選り好みなど、自力(自分の働いた金等)で生活している方に許されることであって、他人の金(生活保護費)で生活している人間に許されることではありません

こんなことが、現実に許されているのは、単に『生活保護費』が高額すぎるからでしょう


本当に生きていくのに必要なぎりぎりの金額しか支給されていないのであれば、働くことのできる人間は、もうちょっとましな暮らしをしたいと願い、仕事の選り好みをせず働くようになるでしょう

この生活保護受給者にとっては、嫌な仕事をするより、生活保護を受給する方が、ましな暮らしだったわけです


単に、『パソコン』に限らず、真剣に職を探さなくても、真剣に働かなくても、生活保護受給者が『裕福』な暮らしを送れる実態があるうちは、こういった問題は決してなくなりません

その地域で必要な衣食住費のぎりぎりの額はいくらなのか、きちんと計算して支給額を絞って欲しいものです


『貧乏』な納税者がいる一方で、『裕福』な生活保護受給者がいるような実態がある以上、今の生活保護費は高額すぎるということでしょう

本来は、その地域で暮らす最低収入の方より少なくするべきだと考えますが、少なくとも、現在の実態から一律何割カットとかしないと、まじめな納税者は納得できません

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2017年11月27日

「PCは人から借りられる」生活保護費の返還命じる判決 朝日新聞 11月27日 21:38


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 だが、女性が12年3月から半年あまり派遣会社で働き、収入を得たことが判明。同市は約73万円について返還を求めた。女性側はパソコンの購入費は「自立更生の出費」にあたると主張。「求職活動や収入申告に必要だった」として返還は不要と訴えた。
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 女性の代理人の木村康之弁護士は「パソコンを他人から日常的に借りるのは非常識。『原則全額返還』という考え方はおかしい」と訴えている。


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