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NHK 「ためしてガッテン」 謝罪 糖尿病治療に睡眠薬??


NHK 「ためしてガッテン」 謝罪 糖尿病治療に睡眠薬??



NHKは、2017年2月22日放送のNHKの番組「ガッテン!」(水曜後7:30)で糖尿病の治療に睡眠薬を直接使えるかのような行き過ぎた表現で誤解を与えたとして、2017年3月1日に放送された同番組の冒頭にて、小野文恵アナウンサー(48)が 3分間に渡り謝罪するとともに誤りの内容を説明しました

小野アナは前週放送された内容のどの部分が誤解されやすく、正しいとは言い切れない表現だったのかを説明し、また、「不適切」「誤解を招いた」など繰り返し、5回に渡り頭を下げ、「今後は一段と正確な情報の収集に努め、皆さんのお役に立てる番組を目指して努力してまいります」と述べました


NHK 「ためしてガッテン」 2017年2月22日放送回では、「最新報告!血糖値を下げるデルタパワーの謎」と題し、睡眠障害を改善することで血糖値も改善したとのデータを紹介。「睡眠薬で糖尿病の治療や予防ができる」など不適切な表現を繰り返し、薬剤名が分かる映像も使われ、この薬を推奨している印象を与えて配慮に欠けており、「睡眠薬の不適切な使用を助長しかねない」などと批判が出ていました


番組の公式ホームページでは、2017年2月27日、「『最新報告!血糖値を下げるデルタパワーの謎』をご覧になった皆様へ」として謝罪文を掲載、番組の趣旨が、「糖尿病の背景のひとつに睡眠の問題があることをお伝えする」ことだったとし、「睡眠薬で糖尿病の治療や予防ができる」など不適切な表現があったほか、薬剤名が分かる映像も使い、この薬を推奨している印象を与えたなどとして、「視聴者の皆様、医療現場の皆様、関係者の皆様に誤解を与え混乱を招いてしまったことを、深くお詫び申し上げます」と謝罪の言葉が記されています

また、紹介した睡眠薬の副作用についても、「心配がなくなっている」と表現したことに触れ、「運動障害の副作用は少ないとはいえ、悪夢や頭痛などの別の副作用は報告されており、大変不適切でした」と記述、「この混乱を招いてしまった原因は、ご出演して頂いた専門家ではなく番組にあります。お詫び申し上げます」としています




番組公式ホームページに掲載された謝罪文 全文 2017年2月27日



「最新報告!血糖値を下げるデルタパワーの謎」をご覧になった皆様へ


今回、放送後に多くのご指摘をいただきました。
番組は、“睡眠を改善することで血糖値が下がる”という医療現場の最新研究を紹介したものでした。糖尿病の背景のひとつに睡眠の問題があることをお伝えするのが、番組の主旨でした。

しかしながら、説明が不十分だったり行き過ぎた表現があったりしたため、「睡眠薬の不適切な使用を助長しかねない」「副作用を軽視している」などと、ご批判を受けました。
視聴者の皆様、医療現場の皆様、関係者の皆様に誤解を与え混乱を招いてしまったことを、深くお詫び申し上げます。以下に、ご説明いたします。

★睡眠障害と血糖値の関係について

睡眠障害が血糖値の異常をもたらすことは、シカゴ大学など様々な研究機関から報告されており、広く知られています。大阪市立大学医学部附属病院では2015年から、糖尿病患者のうち睡眠障害を合併している方を対象に、睡眠薬を使って睡眠障害を改善する臨床研究を行っています。睡眠障害が改善したことで、17人中、14人の血糖値が改善したというデータを番組ではお伝えしました。
しかし、番組内に「睡眠薬で糖尿病の治療や予防ができる」などの行き過ぎた表現や短絡的な表記があり、あたかも睡眠薬を糖尿病の治療や予防に、直接使えるかのような誤解を与えてしまいました。あくまでも睡眠障害と診断された方に対して、医師が睡眠薬の処方が必要であると判断した時にしか行えないことを、もっと明確に述べるべきでした。

★番組に登場した睡眠薬と、その副作用について

今回、番組では、「オレキシン受容体拮抗薬」という睡眠薬を中心に紹介しましたが、これ以外の睡眠薬にもそれぞれ利点があり、血糖値が下がったという研究も報告されています。
番組で「オレキシン受容体拮抗薬」をとりあげたのは、大阪市立大学医学部附属病院が、「運動障害の副作用の報告が少ないことに加えて、睡眠により選択的に効果があり、睡眠の改善と血糖管理の関係を見やすい」という理由で、この薬を使用していたためです。
番組では、「副作用は少なくなっていますが医師の指示に従って服用してください」とお伝えした一方で、「副作用の心配がなくなっている」などという表現がありました。運動障害の副作用は少ないとはいえ、悪夢や頭痛などの別の副作用は報告されており、大変不適切でした。
スタジオにご出演頂いた専門家は、「GABA受容体作動薬」、「メラトニン受容体作動薬」など他の薬剤についても説明されていましたが、その内容を十分にお伝えできない編集となってしまいました。また、薬剤名がわかる状態で薬を手に持つ映像を紹介したことも、あたかも番組や病院が、この薬だけを推奨しているかのような印象となってしまい、配慮に欠けていました。
睡眠障害の治療には、生活習慣の改善など様々な選択があり、睡眠薬を使用するかどうか、どの種類の睡眠薬を選ぶかなどは、かかりつけの医師や睡眠専門の医師の判断に従ってください。

この混乱を招いてしまった原因は、ご出演して頂いた専門家ではなく番組にあります。お詫び申し上げます。

最新報告!血糖値を下げるデルタパワーの謎 - NHK ガッテン! 」 より

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2017年3月1日

NHK「ガッテン!」冒頭3分おわび 小野文恵アナが説明 スポニチアネックス 03月01日 19:37


 1日に放送されたNHKの健康番組「ガッテン!」(水曜後7・30)で、2月22日放送回で糖尿病の治療に睡眠薬を直接使えるかのような行き過ぎた表現で誤解を与えたとして謝罪。小野文恵アナウンサー(48)が冒頭3分間に渡り謝罪するとともに誤りの内容を説明した。
 小野アナは前週放送された内容のどの部分が誤解されやすく、正しいとは言い切れない表現だったのかを説明。「不適切」「誤解を招いた」など繰り返し、5回に渡り頭を下げ、「今後は一段と正確な情報の収集に努め、皆さんのお役に立てる番組を目指して努力してまいります」と締めくくった。
 2月22日には「最新報告!血糖値を下げるデルタパワーの謎」と題し、睡眠障害を改善することで血糖値も改善したとのデータを紹介。「睡眠薬で糖尿病の治療や予防ができる」など不適切な表現があった。薬剤名が分かる映像も使い、この薬を推奨している印象を与えて配慮に欠けたとしている。「睡眠薬の不適切な使用を助長しかねない」などと批判が出ていた。


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