モラトリアム とは 意味
政府が法令をもって銀行預金を含むすべての債務の支払いを一定期間だけ猶予することで、「停止」、「支払猶予」という意味になり、戦争、天災、恐慌などの非常事態に際し、債務の不履行による金融上の混乱を未然に防止するために実施されます
E.H.エリクソンの提案した精神分析学の用法では、本来は「支払い猶予期間」の意であったのを転じて、社会的責任を一時的に免除あるいは猶予されている青年期を指し、生きがいや働きがいを求め、発見するための準備を整える一方、自分の正体、アイデンティティを確定できず、無気力、無責任、無関心など消極的な生活に傾きながら、自我の同一性を確立してゆくとされています
つまり、「肉体的には大人ではあるが、社会的義務や責任を課せられない猶予の期間」という意味で使われ、日本では、1978年初版の「モラトリアム人間の時代」という本の影響で、社会的には大人の年齢に達しているのに、大人になりたくない気分でいることを指す場合や、大人になるための心理的な葛藤や乗り越えなくてはいけないことを先延ばしにしている人や、その状態のことを意味し、1980年代には、流行語にもなりました
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