かんしゃく玉 爆竹 平玉火薬
かんしゃく玉
かんしゃく玉(癇癪玉)(かんしゃくだま)は花火の一種、火薬を利用して大きな音を立てて遊ぶための玩具で、クラッカーボール、投げ弾とも言います
赤・青・黄などで彩色された京都名物「五色豆」に似た直径 7~8 mm の玉の形で、外皮の中に火薬と小石が入っており、地面にたたきつけたり、踏んだり、ゴム製のパチンコを使用して発射する等して、「パン」と大きな音を立ててはじけさせて遊びます
癇癪玉は平玉火薬と同様、鉄柱やコンクリートの壁など、穴を開けて弾着(特殊効果用の煙火)を仕掛けることのできない物体に対して、パチンコで飛ばして破裂させ、火花と煙を出す効果を得る等、映画やドラマなどで銃弾が命中したときの特殊効果・効果音にも使用されていました
英語圏ではクラッカーボールとも呼ばれ、火薬類取締法施行規則では、癇癪玉は「直径1cm以下、重量1g以下、爆薬量が0.08g以下」である事が定められており、材質は鶏冠石と塩素酸カリウムを砂にまぶし、薄紙で包んだものであるとされます
類似した英語名で、音を出す事を目的とした玩具用花火には、他にクリスマス・クラッカーがあり、癇癪玉が 1919年に日本で考案されたものであるのに対し、クリスマス・クラッカーは
1847年に英国で考案されたものとされ、両者の英語名の語源である爆竹(ファイアークラッカー)の歴史は更に古く、紀元前 200年の中国まで遡るとされています
癇癪玉の考案者は静岡県のイケブンであるとされ、当初は「五色玉花火」や「五色玉」と呼ばれていたものが、第二次世界大戦後の対米輸出開始時にクラッカーボールの名称が使われ始めたということです
爆竹
爆竹は竹筒や紙筒に火薬を詰めて導火線に点火、爆発させ、大きな音を鳴らす花火で、通常の花火がその発光・せん光発色を楽しむのと異なり、爆竹は爆発音発生を目的とし、閃光は発するものの見た目に美しい火花を噴出することはありません
日中は破裂音とその破片が飛び散る様を楽しみ、夜間では連続して破裂した際の音と閃光を楽しむ花火です
日本で玩具として用いられているものは長さ 2~ 2.5センチメートル、太さ 3~4ミリメートル程で、2~4センチメートル程の導火線が付いた小さくカラフルな着色が成された紙筒が、約
20本前後を板状に並べられて導火線を束にしたものが箱詰め・袋詰されて販売されています
中国を中心にイベントやセレモニーで用いる大型の爆竹は、大型の爆竹を数十本から数百本、時には櫛形に連結し、導火線の端にある紙紐の輪を竿や紐を使って束のまま吊るし、導火線に点火する事で、落下しながら連続的に破裂音を立てて燃焼し、燃焼中は周囲に破裂した紙筒の破片が大きく散乱するなど爆発力が極めて強いものもあります
平玉火薬
平玉火薬(ひらだまかやく)は、「ジャンプ弾」やモデルガンなどに使用される、ミシン目の入った赤い紙に 5×10列の小粒の火薬を等間隔で配置してある紙火薬で、火薬類取締法施行規則では、一粒の直径が
4.5ミリメートル以下、高さが 1ミリメートル以下、火薬量が 0.01グラム以下と規定されています
モデルガン用としては輸入禁止となったコブラキャップの代用品として使用されていましたが、1980年代以降は国産のキャップ火薬が普及しています
ただし、販売・購入に制限がない利点から、運動会用のミニ雷管として同様の製品が製造・販売され続けており、このミニ雷管については、台紙の色は競技用紙雷管と同じ黄色になっています
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