福徳岡ノ場(北福徳カルデラ) とは 画像で見る 現在の噴火のようす 最新情報
西之島の南方に位置する福徳岡ノ場は、東京から南に約 1,300 ㎞、南硫黄島から北北東約 5 ㎞の位置にあり、この付近の海底火山のうちでも、特にたびたび活動を繰り返している場所です
とりわけ、1904年、1914年及び1986年には、一時新島を形成しましたがいずれもその後海没しており、1986年の際は 約 2か月後には海没しています
また、同海域は海底での火山活動を示す変色水がしば
しば認められています
北福徳カルデラは、北福徳堆の南東に位置する16km×10kmのカルデラで,その北福徳カルデラの南半部で福徳岡ノ場他の中央火口丘の活動により新たな山体が成長しつつあります
カルデラ縁上には北福徳堆の高まりの中の1つや南硫黄島が成長しており,北福徳カルデラの活動はこれらの火山の活動よりも古いことを示しています
中央火口丘である福徳岡ノ場(最浅水深25m)ではしばしば海底火山活動がみられ,これまで3回、主に安山岩(SiO2 61%)から成る新島を形成しましたがいずれも海没しました
2010年(平成22年)3月1~4日の海底地形調査の結果,福徳岡ノ場山頂部は1.5km×1kmの北東―南東方向に伸びた楕円形を有しており,頂部の北側には2005年及び2010年の噴火で形成された直径約200m,深さ約30m
の複数の火口が600m に渡り連なっていることが明らかになりました
2021年8月13日の噴火により形成された新島はその後の浸食により徐々縮小し、2021年12月に波浪より見え隠れしていたのを最後、陸地は確認出来なくなりま
した。 2022年6月17日の観測では、島が浸食を受けてきた浅海部が確認 されるともに、付近に薄い黄緑色の変水が見らました。
海上保安庁では航行警報を発出 し、付近を航行する船舶に注意呼びかけています。
1.福徳岡ノ場 噴火の状況 2021年12月27日現在
12 月27 日、第三管区海上保安本部羽田航空基地所属航空機により観測を実施しました。主な観測結果は以下のとおりです。
[観測結果]
・新島:
12 月14 日の観測結果と比較し、新島は縮小しており、波浪により陸地が見え隠れしている状況であった。
・活動:
観測中の噴火は認められなかった。
・変色水:
新島の東側から茶褐色の変色水の湧出を認め、同位置から東側約5㎞にかけて黄緑色の変色水の分布を認めた。
福徳岡ノ場の東約5㎞付近に長さ約400m 弱の軽石と思われる筋状の浮遊物を認めた。
2.東京工業大学理学院火山流体研究センター 野上健治教授(航空機同乗)のコメント 2021年12月27日現在
福徳岡ノ場の8月の噴火で形成された陸地は波浪によって消滅しつつある。一方、噴火地点から変色水域が現在も比較的に広範囲に広がっており、熱活動は活発に継続している。南硫黄島の海岸のほぼ全周にも変色水域があり、福徳岡ノ場を含めた海域の活動を注視する必要がある。
福徳岡ノ場 の現在 最新画像 情報 2022年6月17日現在
福徳岡ノ場 写真画像で見る現在最新の様子です
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白波に覆われる福徳岡ノ場 新島の様子
(2021年12月27日13:04 撮影)
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かつての新島付近において、波浪礁を時折確認
(2022年4月18日 撮影)
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噴火により形成された島が侵食を受けてできた浅海部を確認
(2022年6月17日 撮影)
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福徳岡ノ場付近の変色水の様子
(2021年12月27日12:42 撮影)
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福徳岡ノ場付近の軽石と思われる浮遊物の様子
(2021年12月27日12:41 撮影)
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南硫黄島の変色水の様子 (2021年9月12日 13:28 撮影)
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福徳岡ノ場 噴火状況
(2021年8月15日 12:51 撮影)
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福徳岡ノ場及び南硫黄島付近の変色水の分布
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「海上保安庁 福徳岡ノ場の火山活動について(9 月12 日観測)
https://www.kaiho.mlit.go.jp/info/kouhou/post-846.html」 より
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海底地形図1
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海底地形図2
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鳥瞰図1
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鳥瞰図2
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地質構造図
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全磁力異常図
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磁化強度分布図
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フリーエア重力異常図
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ブーゲー重力異常図
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海底音響画像図
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音響基盤深度図
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地震波探査測線図
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地震波速度構造図
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「海上保安庁 海域火山データベース 福徳岡ノ場
https://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo24-2.htm」 より
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