朝鮮半島有事 避難計画 陸自ヘリ 釜山-対馬ピストン輸送 |
朝鮮半島有事 避難計画 陸自ヘリ 釜山-対馬ピストン輸送 2017年12月16日
対馬と釜山の距離は 約 50キロに対し、陸上自衛隊の CH47の航続距離は 約 1千キロ、1機あたり 約 50人を運ぶことができ、無給油で邦人らをピストン輸送することが可能とされます 防衛省関係者によると、陸自が保有する 57機のうち、30機程度を邦人退避に投入する計画で、ほか、UH60中型ヘリの活用も検討されています 政府は、自衛隊に邦人退避の任務を付与する際、空自の航空支援集団司令官をトップとする統合任務部隊(JTF)を編成する方針で、陸海空のヘリや航空機、艦艇を一元的に指揮することを想定しています 非戦闘員退避活動(NEO)に関し、政府は 1994年の朝鮮半島危機を受けて計画作成に着手、韓国国内の港湾施設5カ所や空港・空軍基地から輸送する計画です それによると、朝鮮半島の緊張が高まった段階で渡航自粛や民間機での退避を促し、有事が発生すれば韓国国内のシェルターに一時避難した上で、米軍などがあらかじめ指定している場所に集まり、そこから空港・空軍基地や港湾施設に移動、陸自のCH47のほか空自の C130輸送機、海自の「おおすみ」型輸送艦などで日本へ移送することを想定しています 在韓邦人は、観光客も含めると 約 5万7千人いるとされ、自衛隊内では、「海空自衛隊の輸送能力を超えている」(空自幹部)との声があり、陸自ヘリの活用も必要だと判断されました ただ、自衛隊による邦人保護活動は、受け入れ国の同意や、活動現場で安全が確保されていることが条件となっており、韓国政府は、米国以外のカナダやオーストラリアなどとの間でも各国軍の活動に関する協議を拒否、日本政府との事前協議にも応じず、かたくなな姿勢を取り続けています 日本政府内には、「情勢が緊迫化すれば韓国も認めざるを得ない」(高官)との見方もありますが、見通しは不透明で、韓国国内には多くのカナダ人やオーストラリア人もいる為、カナダや豪州など有志連合で韓国政府と協議することも検討されています また、協議の枠組みとして、ティラーソン米国務長官が提案したものの 2017年内開催が見送られた国連軍派遣国会合の参加国を絞り込み、有志連合会合に改編する案もあります 朝鮮戦争で編成された国連軍は 17ヶ国で構成され、朝鮮半島情勢と縁遠く、韓国にいる自国民も少ないエチオピアやコロンビアなどが含まれており、協議の参加国が増えると機微な情報が不必要に拡散する恐れが指摘されています それらの国を除外した上で国連軍構成国に日本が加わる会合に改編すれば、非戦闘員退避活動(NEO)で協力する有志連合のメンバー国と重なり、その後の連携も円滑化できるとの見方で、有志連合の一角として、各国軍と連携した形で自衛隊を派遣することを検討が進められています 日本政府では、個別に働きかけるより、各国が一致して韓国政府に協議を求めるのが得策と判断していますが、一方で、日本政府内には、「韓国政府が認めなくても、自衛隊を派遣しなければならない事態はあり得る」(高官)との声もあり、邦人保護のため、安倍晋三首相が決断を迫られる場面も出てきかねないとの見方もされています |
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