小学生の列にノーブレーキ 6人重軽傷 女性(52) 2審 訴因的確なら有罪 2017年12月14日
大阪府豊中市の市道で、2015年5月20日午前7時50分頃、車で小学生の列にノーブレーキで突っ込み、児童ら 6人に重軽傷を負わせたとして自動車運転処罰法違反(危険運転致傷)などの罪に問われた女性(52)の控訴審判決で、大阪高裁は、2017年12月14日、無罪とした
1審 大阪地裁判決を支持し、検察側の控訴を棄却しました
検察側は、女性(52)が前夜に服用した睡眠導入剤の影響で前方注視が困難な状態だったと主張、危険運転が成立しなくても、過失運転致傷罪は成立するとして控訴していました
大阪高裁 増田耕兒裁判長は判決で、「ふらつくなどの居眠り運転の特徴が認められない」として睡眠導入剤の影響を否定、被告に運転上の何らかの過失があったことを認めた上で、検察側が「眠気」以外の過失を掲げていないことから、「検察官が訴因を的確に設定すれば、被告人が有罪になった可能性が高い」とし、検察側が、眠気とは別に、事故時の運転ミス自体の責任を問わなかったことが今回の結論につながったと指摘しました
2017年3月の 1審 大阪地裁判決は、女性(52)が事故直前まで交通量の多い道路で右左折を繰り返した点を考慮、睡眠導入剤の影響を認めず、「正常な運転ができない恐れがあったとは認められない」として危険運転の成立を否定、検察側が予備的に主張した過失運転についても、「眠気があったことは立証されておらず、それ以外の過失も証明されていない」として退けています
小学生の列にノーブレーキで突っ込む 女性(50) 大阪府豊中市 2015年5月20日
大阪府豊中市の市道で、2015年5月20日午前7時50分頃、女性(50)(会社員)(大阪府豊中市)の運転する乗用車が、登校中の小学生の列に突っ込み、男児ら6人が意識不明を含む重軽傷を負った事故で、現場にはブレーキ痕がなかったことが判明しました
自動車運転処罰法違反(過失致傷)容疑で現行犯逮捕された会社員の女性(50)は、「なぜ事故を起こしたか覚えていない。自分の子供(中学1年の長女(12))を阪急石橋駅(自宅から約1.5キロ
大阪府池田市)に送って帰る途中、道を間違えた」「ブレーキをかけたか覚えていない」と供述する一方、事故直後には、自ら自分の母親(75)に電話をかけ、「子供をはねる大変な事故を起こしてしまった」と話していることから、事故時点で意識がはっきりしていたことは明らかです
現場の市道は、大阪モノレール柴原駅から北に約600メートル、住宅街にある道幅約7.6メートル、制限速度30キロで、車2台がすれ違うことができる広さの直線道路です
猛スピードで東向きに進んでいた女性(50)の運転する乗用車は、信号機がない四差路を右折しようとして一時停止している別の車を追い越そうとして対向車線に飛び出し、市立桜井谷小学校の1~6年の男児5人を後ろから次々とはね、対向車線脇の道路標識((速度制限30キロ)をなぎ倒した後、標識から約15メートル先にある車止めの鉄製ポールに衝突して停車、この間の路上にはブレーキをかけた痕が一切見当たりません
車の下敷きになって意識不明の重体となった小学1年生の男児(7)は、現場から数メートル引きずられてきたとみられ、搬送先の病院で治療が続いている他、小学6年の男児2人(11)が腰の骨折等で重傷、小学2年の男児2人(7)と通行中の女性(40)が軽傷を負い、男児2人は乗用車の下敷きになっているところを付近の住民らによって助け出されています
女性(50)(会社員)(大阪府豊中市) 目まいの持病…所持品から薬 2015年5月22日
大阪府豊中市の市道で、2015年5月20日朝、女性(50)運転の乗用車が登校中の小学生の列に突っ込み、男児ら6人が重軽傷を負った事故で、自動車運転処罰法違反容疑で現行犯逮捕された女性(50)が、急な目まいなどを起こす持病を抱えており、女性(50)の所持品から服用薬とみられる錠剤が見つかったことから、大阪府警豊中署は、女性(50)の持病と事故との因果関係を慎重に調べています
もし、そんな持病を抱えて、女性(50)本人もそれを自覚して運転していたとすれば、もはや単なる事故ではなく、未必の故意による大量殺人未遂事件と言える展開になってきました
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