2016年6月6日 |
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東京都の舛添要一知事は6日、政治資金の私的流用疑惑などについて記者会見し、元検事の弁護士に依頼していた調査の結果を公表した。調査報告書は家族旅行の宿泊費や美術品購入など複数の支出を「不適切」と指摘しながらも「政治資金の使途に制限はなく違法性はない」と結論づけた。舛添氏は「皆さんにさまざまな心配をかけ申し訳ない」と謝罪した上で「都政のために粉骨砕身して働きたい」と改めて辞職の意向がないことを強調した。
報告書の指摘を受け舛添氏は、不適切な支出とされたホテル宿泊費、飲食費、備品購入費と同額の金額を個人の資産から慈善団体に寄付する形で返済することを表明した。美術品は都の病院や福祉施設に飾ると説明した。さらに公用車での行き来が問題になった神奈川県湯河原町の別荘について「公用車の使い方で心配をかけないように売却する」と述べた。
会見には、調査した元東京地検特捜部副部長の佐々木善三弁護士、元さいたま地検検事の森本哲也弁護士が同席した。調査対象は、舛添氏に関係する▽自民党東京都参議院比例区第28支部(2010年解散)▽新党改革比例区第4支部(14年解散)▽舛添要一後援会(11年解散)▽グローバルネットワーク研究会(14年解散)▽泰山会−−の5政治団体の支出で、期間は資料がある09〜14年の6年間。 |