ホーム > 道路 > 首都高速 中央環状線 2015年3月7日 全線開通 初の「リング」完成
目次 | 元のページ 前のページ | 次のページ サイトマップ | ページEND

首都高速 中央環状線 2015年3月7日 全線開通 初の「リング」完成


首都高速 中央環状線 2015年3月7日 全線開通 首都圏3環状道路で初の「リング」完成



現在、工事が進められている首都高速中央環状品川線が、2015年3月7日に開通しました

首都高速中央環状品川線は、目黒区の大橋ジャンクション(JCT)で、首都高速3号渋谷線に、品川区の大井JCTで、首都高速湾岸線に接続する延長約9.4kmの区間で、事業費は約3100億円で、首都高速中央環状線 総延長約47kmの内、他区間約37kmが供用中でした

首都高速中央環状線は、総事業費約2兆円、東京外郭環状道路(外環道)、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)とともに、総理府(当時)の有識者懇談会が首都圏の道路交通の骨格として 1963年に公表した「3環状9放射ネットワーク」構想に位置づけられていて、1982年に最初の区間が開通してから30年以上を経て全線開通、首都圏で整備中の3環状道路で、初めての「リング」完成となります



新宿・渋谷エリアや関越自動車道・東北自動車道方面から羽田空港へのアクセス向上が見込まれており、首都高の試算では、例えば、新宿―羽田空港間で従来の約40分が半分の20分に、美女木(びじょぎ)JCT(埼玉県戸田市)と羽田空港間の所要時間は、これまでより30分短い約40分に短縮できます

また、これまで東京港からコンテナを積んだ車両が中央道や東名高速に入るには、一般道を通る必要がありましたが、首都高品川線経由で直接入れるようになります

首都高都心環状線でも、通貨車両が中央環状線へ分散され、都心環状線の渋滞は4割減少すると見込まれています



首都高速中央環状線は、延長約8.4km全線が往復4車線のトンネル構造で、接続する新宿線の山手トンネルと合わせて延長約18km、関越道の関越トンネルを抜き日本最長の道路トンネルが誕生しました

途中、入り口1カ所(五反田)と出口2カ所(中環大井南、五反田)、が設けられますが、 交差する首都高速羽田線とは接続しません


2本の本線トンネルはそれぞれ直径12m超の大断面シールド1基で長距離掘進、分岐・合流部では連結路と本線のシールドトンネルを地中でつないで1断面に合体する工法で造られました




首都高速中央環状線(C2) 全線開通後の状況



内側の首都高各線 渋滞・混雑量が半減



2015年3月9日(月)~2015年3月13日(金)の平日5日間に車両感知器で計測したデータをベースにした速報値で、大橋ジャンクション(JCT、目黒区)~大井JCT(品川区)間に新規開通した品川線の交通量は、1日当たりの平均で、約5万台(大橋JCT―五反田間)、前年同期となる2014年3月10日(月)~2014年3月14日(金)との比較で、中央環状線より内側の都心環状線は交通量が約7%減少しました


また中央環状線内側の首都高各線(中央環状線と湾岸線を含まず)の「渋滞・混雑量」(注1)は、日によって多少の差はあるものの、平均で約5割減少しました


1968(昭和43)年、首都高で最初に渋滞が発生した場所であり、長年にわたって首都高における渋滞の代名詞となっていました都心環状線と1号羽田線が合流する浜崎橋JCT(港区)付近では、1日当たり平均で約9時間発生していた渋滞がほぼ解消、また、中央環状線・4号新宿線の西新宿JCT(新宿区)から羽田空港までの混雑時(平日の午前11時台)の所要時間は、中央環状線開通前の約40分から開通後は約19分と、21分減少しました


注1.渋滞・混雑量とは、走行車両が時速40km以下の区間長に、その状態の継続時間を乗じた数値の累計値です



首都高速中央環状線(C2) 山手トンネル内の1日あたり交通量



西新宿~熊野町間/8.7万台(13%増)
大橋~西新宿間/8万台(57%増)
大井~大橋間/5万台(新規開通区間)



首都高速中央環状線(C2) 逆に渋滞が悪化したところも



板橋JCT~熊野町JCT間


板橋JCT~熊野町JCT間(約1キロ)は、5号池袋線とC2中央環状線の重複区間で、夕方ピーク時、熊野町JCTを先頭に、外回りでは、中央環状品川線開業前の渋滞長は4km程度だったのに対し、開業後は大橋JCT付近まで10km前後渋滞するようになり大幅に悪化、平均速度は約15km/hで、通過に約40分を要するようになり、また西新宿~熊野町JCT間では、これまでほぼ見られなかった内回りにも渋滞が発生するようになりました


板橋JCT~熊野町JCT間では、3年後(2018年)の完成を目途に、車線を現在の3車線から4車線に拡張する工事が進められていますが、5号池袋線とC2中央環状線が平面交差する状況は変わらず、5号池袋線、C2中央環状線、それぞれを直進する車は、最悪2車線分、互いに車線変更を強いられる恐怖の区間となるかも知れません


大橋JCT


山手トンネル内回りから3号渋谷線下り方面へ、実際に走行してみました方のレポートによると、渋滞は初台南入口の直後から始まり、大橋JCTまで2.1km、渋滞長はわずかですが、平均速度は5km/h弱で、この通過に27分を要し、分岐点からループを経て3号線下りに合流するまでの区間は、平均速度が6km/hへわずかに上昇、渋滞の発生ポイントである三軒茶屋手前のサグ(注2)を通過するまで、4km合計で、5年前の31分から41分へと悪化しています


首都高速中央環状線(C2)品川線開業に先立って、大橋JCTのループ内は、それまでの2車線から3車線に区画線が変更され、通過交通容量も増加、三軒茶屋手前のサグ(池尻付近)には、LEDでドライバーに速度低下を知らせるエスコートライトも導入されましたが、抜本的な解決は、外郭環状線の開通を待たなくてはならないようです


注2.サグとは、道路が窪地上になっている部分のことで、上り勾配になった際ドライバーが速度低下を認識し辛く、渋滞の発生原因となります

目次 | 元のページ 前のページ | 次のページ サイトマップ | ページTOP
ホーム > 道路 > 首都高速 中央環状線 2015年3月7日 全線開通 初の「リング」完成
   

© 2014 abhp.net All Rights Reserved.

関連情報サイト


首都高速道路株式会社
首都高速道路株式会社 このサイトについて (著作権法準拠)

コンテンツ一覧

ページTOP
ページTOP

関連記事

ページTOP


関連記事を下記に紹介します



2016年3月12日

改良進む首都高C2、でも渋滞は終わらない? その先にある新たな懸念 乗りものニュース 2016.03.12


 首都高のC2中央環状線で改良が進み、ある地点では渋滞が劇的に緩和されました。また今後、抜本的な対策も予定されています、が、その先には新たな懸念も。利便性の高いC2ですが、その渋滞、果たしてどうしたらよいのでしょうか。
板橋JCTで行われた最も手軽な渋滞対策
 この2016年2月4日(木)、首都高C2中央環状線内回りの板橋JCTで車線運用が変更されました。
 板橋JCTの上段では、C2内回り(2車線)と5号池袋線上り(2車線)が合流します。しかし、合流部である板橋JCT~熊野町JCT間の約1kmは3車線しかないため、5号線上り(平日平均4万5150台、2014年度調査)より交通量の少ないC2内回り側(同2万7660台)の車線を、合流前に1車線へ絞っていました。それが今回の変更により、合流部分で徐々に絞る形になったのです。


2015年3月22日

首都高C2全通で渋滞悪化も マナー違反が一因?(乗りものニュース)  2015年3月22日(日)11:16


 3月7日に首都高C2中央環状品川線が開通し、浜崎橋JCTで渋滞がほぼ解消。また新宿から羽田まで混雑時でも19分で行けるようになるなど、利便性が向上しました。しかし渋滞が悪化している場所もあるようです。
首都高初の渋滞地点は解消されたものの
 2015年3月7日(土)に首都高C2中央環状品川線が開通し、首都高の渋滞状況に大きな変化が起きました。
 なかでも、C1都心環状線浜崎橋JCTの渋滞消滅はその象徴事例。なにしろ浜崎橋は1968(昭和43)年、首都高で最初に渋滞が発生した場所であり、長年にわたって首都高における渋滞の代名詞でした。


2015年3月18日

中央環状線内側の首都高各線で渋滞・混雑量が半減|日経BP社 ケンプラッツ 2015/03/18


 首都高速道路会社と東京都は、3月7日に全線開通した中央環状線の利用状況に関する速報値をまとめ、17日にそれぞれ公表した。9日月曜日から13日金曜日までの平日に車両感知器で計測したデータをベースにした速報値だ。
 両者によると、大橋ジャンクション(JCT、目黒区)―大井JCT(品川区)間に新規開通した品川線の交通量は、1日当たりの平均で約5万台(大橋JCT―五反田間)。昨年の3月10日月曜日から14日金曜日までの期間との比較で、中央環状線より内側の都心環状線は交通量が約7%減少した。また中央環状線内側の首都高各線(中央環状線と湾岸線を含まず)の「渋滞・混雑量」は、日によって多少の差はあるが、平均で約5割減少している。渋滞・混雑量とは、走行車両が時速40km以下の区間長に、その状態の継続時間を乗じた数値の累計値だ。


2015年3月7日

<首都高>構想から半世紀 中央環状線が全線開通 毎日新聞 2015年3月7日(土)11:03


 東京都心から半径約8キロの輪を描く首都高中央環状線(延長約47キロ)が7日、構想から約半世紀を経て全線開通した。最後の整備区間だった品川区の大井ジャンクション(JCT)と目黒区の大橋JCTを結ぶ品川線(約9.4キロ)が完成し、同日午前に記念式典が開かれた。首都高湾岸線とつながり、新宿から羽田空港までの所要時間が従来の半分の約20分まで短縮されることが見込まれるなど利便性の向上が期待される。


2015年3月7日

首都高速・中央環状線が全線開通 共同通信 2015年3月7日(土)9時49分


 東京の新宿やベイエリアを結ぶ首都高速中央環状線(47キロ)が7日午後、全線開通する。東京外郭環状道路(外環道)と首都圏中央連絡自動車道(圏央道)を含めた首都圏の3環状道路で初となり、最も内側の輪が完成する。2020年東京五輪・パラリンピックへ向け、都心の渋滞緩和や羽田空港へのアクセス向上が見込まれる。一部が供用済みの山手トンネル(18キロ)も全体がつながり関越道の関越トンネルを抜き国内の道路トンネルとして最長となる。


2015年2月22日

都心の渋滞は減少するのか?首都高中央環状品川線がついに開通! SPA! 2015年2月22日(日)


 3月7日16時に首都高C2中央環状品川線が開通し、ついに中央環状線が全線開通します! そんな、今まさに総仕上げの真っ最中の品川線と、15年前から「拡幅しろ!」と指摘し続けているC2板橋-熊野町間の拡幅工事現場を、首都高様の計らいで視察してまいりました


2015年2月2日

首都圏3環状道路、開通ラッシュで変わる交通 日経コンストラクション 2015/02/02


 3月7日に開通することが決まった中央環状品川線。首都圏3環状道路のうち、最も内側の中央環状線はこれで全線が開通し、初めて「リング」が完成する。最も外側の圏央道も全線開通まであと一歩。真ん中の外環道は東京区間の工事が本格化する。
 •中央環状線は全線、圏央道は9割が開通して、都心部の渋滞は大幅に解消
 •外環道や横浜環状線の工事や発注が本格化。多くの建設会社が注目
 2014年度末~15年度に、首都圏の3環状道路の建設に大きな動きが見られる。一つが開通ラッシュだ。
 3月7日に中央環状線の大橋ジャンクション(JCT)―大井JCT間の9.4kmが供用開始。これで、中央環状線は全線開通する。都心環状線の通過車両が分散し、都心で発生する慢性的な渋滞を解消できる。
 経済を活性化させる効果も期待できる。国際貿易港である東京港や川崎港などに発着する大量のコンテナは、現状では都道の環状7号・8号線を経由して地方への高速道路に向かっていた。中央環状線の完成で、一般道路を通らずにこうした高速道路と連絡できるようになる。


2015年1月20日

中央環状線、3月7日全線開通=新宿―羽田間20分に―太田国交相 時事通信 1月20日(火)13時13分


 太田昭宏国土交通相は20日の閣議後記者会見で、首都高速道路会社と東京都が建設している首都高速中央環状線が3月7日に全線開通すると発表した。建設中の山手トンネルの大橋ジャンクション(東京都目黒区)から大井ジャンクション(同品川区)までの約9.4キロが完成するため。


2014年9月29日

首都圏3環状道路で初の「リング」が来年3月開通 日経BP社 ケンプラッツ 2014/09/29


 首都高速道路会社は9月24日、東京都と共同で事業を進めている中央環状品川線に関し、2015年3月に開通させると発表した。同線は目黒区の大橋ジャンクション(JCT)と品川区の大井JCTを結ぶ延長約9.4kmの区間。中央環状線は総延長約47kmのうち既に約37kmが供用中で、品川線の開通によって全線が開通することになる。首都圏で整備中の3環状道路で、初めての「リング」が完成する。


ページTOP
ページTOP
ページTOP