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横浜市営地下鉄 ブルーライン 延伸 あざみ野駅 ~ 小田急 新百合ケ丘駅


横浜市営地下鉄 ブルーライン 延伸 あざみ野駅 ~ 小田急 新百合ケ丘駅



横浜市営地下鉄ブルーライン(愛称)は、湘南台駅(神奈川県藤沢市湘南台)~あざみ野駅(横浜市青葉区あざみ野)間40.4kmを結ぶ路線ですが、正式名称は、湘南台駅~関内駅(横浜市中区)間が 「横浜市高速鉄道 1号線」、関内駅~あざみ野駅間が 「横浜市高速鉄道 3号線」で、列車は全区間で直通運転を行ない、一体的に運行されている他、駅ナンバーも通し番号となっています


点線が調査に着手した延伸区間。オレンジ色の部分が横浜市内で、あとの半分は川崎市内となる。太い線で描かれているのは、既に事業中の「神奈川東部方面線」(資料:横浜市)

点線が調査に着手した延伸区間。オレンジ色の部分が横浜市内で、あとの半分は川崎市内となる。太い線で描かれているのは、既に事業中の「神奈川東部方面線」 (資料:横浜市)


横浜市営地下鉄 路線図

横浜市営地下鉄 路線図 「 横浜市営地下鉄 - Wikipedia 」 より

ブルーラインの湘南台駅-あざみ野駅間は、延長 40.4kmで、2016年8月16日現在、地下鉄路線として、東京都交通局(都営地下鉄) 大江戸線の 40.7kmに次いで、日本第 2位の延長となっています

さらに、あざみ野駅から小田急電鉄の新百合ヶ丘(川崎市麻生区)まで 約 7kmの延伸構想があり、延伸区間が開業すれば、既存区間と合わせて、日本一長い地下鉄路線となります

また、横浜市営ながら両端のターミナルが市外に位置する路線ともなります



延伸区間は、2000年の運輸政策審議会答申第18号で、途中のすすき野付近までが、「2015年までに開業することが適当」、新百合ケ丘までが、「整備着手することが適当」と位置付けられています


この答申で、東京都心部から半径 約 50kmの範囲を対象とした鉄道網の整備計画の内、整備を推進、または、今後整備について検討すべきと位置付けられた路線の延長は 計 653km


横浜市都市整備局 都市交通課によると、横浜市内の路線としては市営地下鉄ブルーライン延伸の他、みなとみらい線(横浜~元町 中華街間)、相模鉄道とJR・東急東横線を結んで直通運転を行う 神奈川東部方面線、元町~鶴見間を上大岡、二俣川、中山、日吉経由で結ぶ 横浜環状鉄道(仮称)、東海道貨物支線の旅客線化が答申路線となっています


この内、みなとみらい線は 2004年に開業、横浜環状鉄道の一部となる 中山~日吉間も 2008年、市営地下鉄グリーンラインとして開業、神奈川東部方面線は 2019年の開業を目指して工事が進んでおり、横浜市は残る 3つの答申路線の内、ブルーライン延伸は 「事業としての採算性が比較的高いことから、優先度の高い路線」と位置付け、2014年度予算に調査費として3000万円を計上

横浜市は、2014年8月から、横浜市営地下鉄 ブルーラインのあざみ野駅(同市青葉区)~小田急線新百合ケ丘駅付近(川崎市麻生区)間延伸の事業化に向けた基礎的な調査に着手、2015年3月までの約 8ヶ月間、事業化に向けたルートの検討や地質調査などを実施しています


横浜市都市交通課によると、概算事業費の試算は全線を地下とし、トンネルを山岳工法(NATM工法)で建設した場合とシールド工法を併用した場合を想定して、概ね 1300億~1500億円、1日あたりの需要は、現在の相模鉄道いずみ野線(二俣川~湘南台間)と同規模の 4万5000~5万3000人と試算、開業後 23~31年で黒字転換する見通しということです

今回の調査は、あくまで 「事業化に向けた基礎的な調査」で、実際に着工するかどうか、及び、「答申第18号」では延伸区間を あざみ野~すすき野付近~新百合ケ丘間 としていますが、中間に駅を設けるかどうかなども含めルートも未定です

全線の路線検討には、2014年8月から着手しており、今後は空中写真による測量なども実施、横浜市域ではボーリングによる地盤調査が 2014年8月下旬以降実施されます


あざみ野駅前。東急田園都市線と横浜市営地下鉄ブルーラインが乗り入れる、横浜市青葉区の主要駅だ
小田急線新百合ケ丘駅。ブルーラインが開業すればあざみ野駅までは11分で結ばれる
横浜市営地下鉄ブルーラインの電車(3000R形)。現在の路線延長は40.4kmだが、もし延伸区間が開業すれば都営大江戸線を抜いて日本一長い地下鉄路線となる
横浜市営地下鉄ブルーラインのあざみ野駅。同線は現在湘南台~あざみ野間を結んでいる
あざみ野駅前

東急田園都市線と横浜市営地下鉄ブルーラインが乗り入れる、横浜市青葉区の主要駅






小田急線新百合ケ丘駅

ブルーラインが延伸開業すれば、あざみ野駅まで 11分で結ばれます







横浜市営地下鉄ブルーラインの電車(3000R形)

現在の路線延長 40.4kmですが、延伸区間が開業すれば都営大江戸線を抜いて日本一長い地下鉄路線となります




横浜市営地下鉄ブルーラインのあざみ野駅

横浜市営地下鉄ブルーラインは、現在湘南台~あざみ野間を結んでいます
日本一長い地下鉄に、横浜から川崎へ延伸調査着手 日経コンストラクション 2014/08/04 」 より
あざみ野駅の先、トンネルは行き止まりとなっている。直進すると虹ヶ丘、すすき野方面へ向かう道路のほぼ直下となる

あざみ野駅の先、トンネルは行き止まりとなっています
直進すると虹ヶ丘、すすき野方面へ向かう道路のほぼ直下

日本一長い地下鉄に、横浜から川崎へ延伸調査着手 日経コンストラクション 2014/08/04 」 より




あざみ野~新百合ケ丘間は、2014年8月4日現在、東急バス ・ 小田急バスによる路線バス 「新23」系統が、1日 70本運行されており、所要時間は 約 30分で、鉄道利用の場合も、東急田園都市線~JR南武線~小田急線を乗り継いで 約 30分かかります、ブルーラインが開業すれば乗り換えなしの 約 11分で結ばれます

新百合ケ丘駅とあざみ野駅を結ぶバス「新23」系統は1日に70本が運行されている
あざみ野駅西口のバス乗り場からは、すすき野団地など周辺住宅地へのバスが発着する
夕方ラッシュ時のあざみ野駅バス乗り場。周辺住宅地へ帰宅する通勤客で長蛇の列となる
新百合ケ丘駅とあざみ野駅を結ぶバス「新23」系統は 1日に 70本運行









あざみ野駅西口のバス乗り場から、すすき野団地など周辺住宅地へのバスが発着








夕方ラッシュ時のあざみ野駅バス乗り場

周辺住宅地へ帰宅する通勤客の長蛇の列
日本一長い地下鉄に、横浜から川崎へ延伸調査着手 日経コンストラクション 2014/08/04 」 より



延伸予定区間の沿線には、既存の鉄道駅からやや離れた地域に、すすき野団地、虹ヶ丘団地などの団地や住宅地が広がっており、すすき野団地~あざみ野駅間を結ぶ路線バスは、昼間でも 1時間あたり 5本、朝の通勤時間帯には 20本超が運行されており、ブルーラインが延伸し、近くに駅が設置されれば地域住民の利便性は格段に向上します


また、新百合ケ丘~新横浜間の所要時間は、小田急線~JR横浜線を乗り継ぐ現在のルートより 8分短い 27分に、新百合ケ丘~横浜間も同様に 8分短い 38分となると見込まれ、川崎市北部から東海道新幹線を利用する際の利便性や、横浜市中心部へのアクセスも大きく改善します

この所要時間は各駅停車の場合ですが、ブルーラインでは 2015年7月18日より、平日10:00~16:00、土休日9:30~16:00で、1時間あたり 2本の快速運転を実施しており、快速の場合、所要時間はさらに短縮され、川崎市民はもちろん、多摩地域の住民にとって大きなメリットをもたらす路線と言えます



ブルーライン延伸区間の沿線にあたるすすき野団地。住民の足は路線バスが頼りだ
すすき野団地に隣接する虹ヶ丘団地。写真のすぐ後方は川崎市麻生区となる
新百合ケ丘駅前に広がるバス乗り場。周辺の住宅地やあざみ野駅などへのバスがひんぱんに発着する
ブルーライン延伸区間の沿線にあたるすすき野団地

住民の足は路線バスが頼り







すすき野団地に隣接する虹ヶ丘団地

写真のすぐ後方が川崎市麻生区







新百合ケ丘駅前に広がるバス乗り場

周辺の住宅地やあざみ野駅などへのバスがひんぱんに発着します
日本一長い地下鉄に、横浜から川崎へ延伸調査着手 日経コンストラクション 2014/08/04 」 より



ブルーラインが小田急 新百合ケ丘駅までの延伸では、延伸区間のほぼ半分は川崎市となるため、「横浜市営地下鉄」とはいえ、ルートの検討や調査は、川崎市側との調整が必要になり、川崎市 まちづくり局 交通政策室は今回の調査に関して、「川崎市域の現況のデータなど、必要な部分は積極的に協力していきたい」としているものの、川崎市としての調査などは、「(事業化など)横浜市の具体的な判断を待ちたい」との考えです

ブルーラインの反対側のターミナルである湘南台駅も、今回の延伸区間同様、横浜市外(藤沢市)に位置しますが、横浜市によると、湘南台駅開業の際は、藤沢市と神奈川県も一部費用を負担しているということです


「運輸政策審議会第18号答申」で、ブルーラインのあざみ野~すすき野付近と同様、15年までに「開業することが適当である」と位置付けられた路線の延長は 計 280kmあり、国土交通省 交通政策審議会の資料によると、つくばエクスプレス、東京メトロ 副都心線、日暮里 ・ 舎人ライナー、成田スカイアクセス(成田高速鉄道アクセス線)など、約 8割にあたる 218kmがすでに開業している他、2015年3月14日開業の上野駅~東京駅間のJR 上野東京ライン(JR東北縦貫線)もこのなかに位置付けられています

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横浜市交通局 市営地下鉄
横浜市交通局 ブルーライン快速運転
横浜市営地下鉄 - Wikipedia
横浜市営地下鉄ブルーライン - Wikipedia

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関連記事

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関連記事を下記に紹介します



2018年5月30日

横浜市営地下鉄の新百合ヶ丘乗り入れ「ものすごくプラス」 小田急社長が期待感 乗りものニュース 2018.05.30


 小田急電鉄の社長が横浜市営地下鉄の延伸計画に強い期待を示しました。この延伸が実現すると、小田急にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。
 多摩線延伸は「止まってる」
 小田急電鉄の星野晃司社長は2018年5月29日(火)、小田原線と多摩線が分岐する新百合ヶ丘駅(川崎市麻生区)について、横浜市営地下鉄ブルーラインの乗り入れに強い期待を示しました。
 ブルーラインは、小田急江ノ島線の湘南台駅(神奈川県藤沢市)から横浜市の中心部や港北ニュータウンを経由して東急田園都市線のあざみ野駅(横浜市青葉区)までを結ぶ、全長40.4kmの地下鉄です。
 横浜市はブルーラインをあざみ野駅から新百合ヶ丘駅まで延伸することを検討中。国土交通大臣の諮問機関・交通政策審議会も、2016年4月に答申した「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」で「横浜市と川崎市に跨がる路線であるため、事業化に向けて両市が協調して、費用負担のあり方や事業主体等を含めた事業計画について、合意形成を進めるべき」とし、具体化に向けて動くことを関係各者に求めています。


2014年8月7日

地下鉄ブルーライン延伸なるか さらなる計画も 乗りものニュース 2014.08.07


 横浜市営地下鉄「ブルーライン」の延伸計画が、いよいよ動き出しました。またこのほかにも、横浜市営地下鉄には延伸の計画があります。
 あざみ野から新百合へ
 横浜市は市営地下鉄「ブルーライン」の延伸について、2014年8月から基礎調査を始める予定です。
 対象区間は、東急田園都市線と接続するあざみ野駅(横浜市青葉区)から、すすき野(同青葉区)を経由し、小田急小田原線と接続する新百合ヶ丘駅(川崎市麻生区)までの約7km。この区間は現在、東急バスと小田急バスが路線バスを運行しており、およそ30分ほどかかります。地下鉄が延伸されると、それが11分に短縮される見込みです。
 試算によると、延伸区間の需要は1日4万5千~5万3千人。事業費の概算は1,300~1,500億円で、開業から23~31年目で黒字化されると見積もられています。
 今回、延伸の調査が行われる区間は国の運輸政策審議会が2000(平成12)年に行った、今後整備を進めるべき路線についての答申に含まれ、以下のように示されていました。それがいよいよ動き出した形です。


2014年8月4日

日本一長い地下鉄に、横浜から川崎へ延伸調査着手 日経コンストラクション 2014/08/04


 横浜市は8月から、市営地下鉄ブルーラインのあざみ野駅(同市青葉区)~小田急線新百合ケ丘駅付近(川崎市麻生区)間延伸の事業化に向けた基礎的な調査に着手した。
 延伸区間は約7kmで、実現すれば都営大江戸線(40.7km)を抜いて日本一長い地下鉄路線になる。また、横浜市営ながら両端のターミナルが市外に位置する路線ともなる。2015年3月までの約8カ月間、事業化に向けたルートの検討や地質調査などを実施する。
 横浜市営地下鉄ブルーラインは湘南台駅(神奈川県藤沢市)~あざみ野駅間40.4kmを結ぶ路線。正式名称は湘南台駅~関内駅(横浜市中区)間が「1号線」、関内駅~あざみ野駅間が「3号線」だが、列車は直通運転を行っているほか、駅ナンバーも通し番号となっており、市営地下鉄では両線を合わせて1本の「ブルーライン」として運行している。


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