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佐賀県 高校 教育情報システム 侵入 無職少年(17) 個人情報流出


佐賀県 高校 教育情報システム 侵入 無職少年(17) 個人情報流出



佐賀県内の県立高校が管理するネットワーク 「SEI―Net」(セイネット)、および、各校の校内LANに不正に侵入し、少なくとも 6校の生徒や教師ら 9589人分の成績や個人情報が抜き取ったなどとして、警視庁と佐賀県警は、2016年6月27日、の無職少年(17)(佐賀県佐賀市)(不正競争防止法違反(技術的制限手段回避装置の提供)容疑で逮捕済み※)を不正アクセス禁止法違反容疑で再逮捕しました

無職少年(17)は容疑について、概ね認めているということで、各校の教育情報システムには、生徒の氏名や住所の他、成績や出欠状況、生活態度などをまとめた調査票なども保存されており、その後の調査で、計 9校の生徒ら延べ約 1万5千人分の個人情報を自宅のサーバーに保存していたことがわかっています


警視庁サイバー犯罪対策課によると、無職少年(17)は、2016年1月16~18日頃、佐賀県の県立高校の情報を一元管理する佐賀県教育庁のシステム 「SEI―Net」 (セイネット)に不正アクセスした疑い、および、2016年1月20日午前0時20分頃、佐賀県内の県立高校付近で、校内の無線LANを通じて、生徒の成績や住所を管理するネットワークに不正アクセスした疑いが持たれています

教育情報システム「SEI−Net」(セイネット)に、無職少年(17)は、仲間が正規に与えられていた ID、パスワードを使ってログイン、無職少年(17)が独自に開発したプログラムを使用して、IDを無職少年(17)のパソコンに流出させ、無職少年(17)は県立高校 6校の生徒や教職員の ID約 6千人分を入手しています


無職少年(17)は、テレビの有料デジタル放送の視聴に必要な「B-CASカード」を使わずにパソコンで無料視聴できるプログラムを開発、ネット上で公開したとして、不正競争防止法違反容疑で、2016年6月6日に逮捕※されており、同課が少年の自宅のサーバーを調べたところ、県立高校のシステムから盗み取ったとみられる 21万件のファイルが見つかりました

県教委が分析したところ、約 15万3千件が学校や佐賀県教育庁のシステムにあるファイル名と一致、その一部で、佐賀北高校や佐賀東高校など佐賀県内の高校 8校と中学校 1校の生徒の住所録、成績表、生活指導関連の資料、保護者、教職員らの個人情報、延べ約 1万5千人分が確認されました



佐賀県 高校 教育情報システム 侵入 仲間の男子高校生(16)も 逮捕の無職少年(17)からID



佐賀県の教育情報システムに侵入したとして佐賀市の無職少年(17)が不正アクセス禁止法違反容疑で逮捕された事件で、無職少年(17)が盗み取ったIDやパスワードを仲間の高校 2年の男子高校生(16)に教え、男子生徒(16)がこれを使って自分が通う県立高校の情報システムに侵入していたことが判明しました

無職少年(17)は他の仲間にも ID などを教えていたとみられ、同課が経緯を調べています

無職少年(17)は、盗み取った IDをインターネット上のサイトに掲載、仲間数人に紹介していましたが、成績表などの個人情報は掲載しておらず、2016年6月27日現在、情報の転売や流出は確認されていないということです


佐賀県教委によると、不正アクセスによって成績情報や住所を含む生徒ら延べ約 1万5000人分の個人情報が盗み取られたということで、警視庁サイバー犯罪対策課によると、無職少年(17)は、小学校時代の仲間ら数人と「情報収集会議」というグループを作り、仲間に不正アクセスの方法を指南、普段からインターネットのチャット機能を使って、不正アクセスで得た情報などを共有していたということです

無職少年(17)は佐賀県内の県立高校 6校のシステムに無線LANから侵入、システム上の弱点を解析して教員用ページの管理者の ID とパスワードを割り出し、その内の一つを教わった男子生徒は、2016年5月13日、自分が通う高校のサーバーに不正アクセス、教員用のページで個人情報を盗み取っていたとみられます


無職少年(17)の事件を捜査する過程で仲間の男子高校生(16)の不正アクセスが発覚、警視庁と佐賀県警が男子高校生(16)を 2016年6月21日、不正アクセス禁止法違反容疑で佐賀地検に書類送検、男子高校生(16)は、「無職少年(17)から聞いた ID とパスワードを使った」と話し、容疑を認めているということです



佐賀県 高校 教育情報システム 侵入 「脆弱性あった」 佐賀県教育長が謝罪



17歳の少年に教育情報システムに不正に侵入され、約 21万ファイルの情報を盗まれたとして佐賀県教委は、2016年6月27日、佐賀県庁で記者会見を開き、古谷宏教育長は、「システムに脆弱(ぜいじゃく)性があった。今後、セキュリティー対策を強化したい」と謝罪、パスワード変更などの再発防止措置を取っており、システムの運用は継続すると話しました

佐賀県は、ICT(情報通信技術)化が全国でも進んでいるとされ、他県教委も今回の事件に関心を寄せています


佐賀県教委によると、情報の一括管理を目的に全国に先駆け 2013年度から導入した教育情報システム 「SEI−Net」 (セイネット) と、2014年度から学校ごとに運用している校内LANからそれぞれ流出

教育情報システム 「SEI−Net」 (セイネット) から 7校 6081人分(生徒 5502人 教職員 579人)の名前や ID など、校内LANから、6校 9589人分(生徒 6568人 保護者 2686人 教職員 335人)の学習成績、家庭環境調査書類、パスワードなどが盗み出されました



佐賀県教育庁 警視庁から再三の注意にも拘らず 対策せず放置



校内LANは、学校の校舎に近づけば、無線LANで外部から接続できる状態になっており、無職少年(17)はこれを利用した可能性があり、佐賀県教委の担当者は、「管理体制に甘さがあった」と話していますが、2016年2月に警察からの連絡で被害を把握した際、「捜査に協力する必要があった」(担当者)として、情報流出を公表していませんでした


警視庁は、2016年1月31日、有料放送を無料で見られる不正プログラムを公開したとして、佐賀市の無職少年(17)の自宅のサーバーを押収、中身を分析した結果、佐賀県教育庁や佐賀県立高が管理する教育情報システムから流出したとみられる大量のファイルが見つかりました

警視庁は、2016年2月15日、佐賀県教育庁に、システムの安全を確認するよう連絡、その後も、21万件のファイルが流出したとみられることを情報提供するなど、複数回にわたって安全確認を促しています


その後の 2016年5月13日、無職少年(17)の仲間の男子高校生(16)が、自ら通う高校の校内ネットワークに侵入していたことが発覚、男子高校生(16)は「(無職少年(17))から教えてもらったログイン情報で不正アクセスした」と話しており、警視庁は不正アクセス禁止法違反容疑で書類送検しています

少なくとも、警視庁から注意を促された 2016年2月15日以降、2016年5月13日までは、対策を取っていなかったことになり、情報流出を公表していなかったことと合わせ、佐賀県教育担当者の意識レベル、責任が問われる事態となっています


被害が出た 8校(一部はシステム、校内LAN双方から流出)の内、最多の流出が確認された佐賀北高では、3年の女子生徒(17)は、「成績がばれたら嫌だ。知らない人に自分の情報が回っていたらどうしよう」と不安げに話しています




佐賀県 高校 教育情報システム 侵入 無職少年(17) 家裁送致 2016年7月15日



佐賀県の教育情報システムから高校生ら1万人超の成績表などが流出した事件で、東京地検は、2016年7月15日、佐賀市の無職少年(17)を不正アクセス禁止法違反などの非行事実で東京家裁に送致し、家裁では、同日、少年に対し、2週間の観護措置を決めました

地検は無職少年(17)の認否や送致時に付けた意見の内容を明らかにしていません


送致事実では、無職少年(17)は、2016年1月16~18日、2回にわたり佐賀県教育庁が管理するネットワークシステムに不正接続、2016年1月20日には、他人の IDとパスワードを使って同県立高校のシステムに不正接続したなどとしています

警視庁などの捜査では、2016年1月のパソコンからは、1万人超の高校生らの氏名や住所、成績表などが記録されたファイル 約 21万件が見つかっています



他県教委でも佐賀の事件を注視



福岡県教委


福岡県教委は、生徒の成績や調査票などを外部サーバーで管理しており、予め登録された教員のパソコンから専用回線を利用しないと接続できない仕組みになっているとする一方、同県教委の担当者は「(佐賀の事件の)情報を収集して、何らかの対応が必要か検討したい」と話しています

長崎県教委


長崎県教委の情報管理システムは、外部から独立し、アクセスには ID、パスワードに加え指静脈認証が必要ということで、担当者は、「安全性は保たれていると考えているが、今回の事件の影響で、利用を敬遠する動きが出ないか心配だ」と話しています

千葉県教委


千葉県教委は、2016年6月27日、県内の公立学校で使用している成績処理システムの安全性を再確認、同システムは通常のインターネット回線から接続できないため不正アクセスはほぼ不可能で、これまでに流出のトラブルもないということですが、千葉県教委指導課は、「(不正アクセスが)絶対ないとは言い切れない。あらためて各校に情報管理への注意喚起を検討したい」としています

千葉県教委指導課によると、同システムは、2011年から導入、佐賀のシステムとは違い、各学校に設置された専用端末でのみ利用可能で、教職員や生徒の私用パソコンからはアクセスできない他、システムのパスワードは定期的に変更しており、端末の操作が中断すると自動でロックがかかるなど管理を徹底し、同システムでは生徒の名前や住所など、成績以外の個人情報は扱っていないということです

千葉県教委指導課によると、千葉県内の公立学校のホームページなどに対するサイバー攻撃は、2016年5月1ヶ月間で約 380件あり、いずれも進入前に通信を遮断していますが、アメリカや中国など、海外からの不正アクセスも目立つということです

千葉県教委指導課課担当者は、「ホームページを介してシステムへのアクセスを試みている可能性もある。学校への注意喚起や対策を検討したい」と話しています




佐賀県 高校 教育情報システム 侵入 無職少年(17) 少年院送致 2016年8月10日



佐賀県の教育情報システムから生徒の成績などの個人情報が大量に流出した事件で、佐賀家裁(吉井広幸裁判官)は、2016年8月10日、不正アクセス禁止法違反などの非行内容で送致されていた佐賀市の無職少年(17)の少年審判を開き、少年院送致とする保護処分を決めました

家裁や佐賀県警によると、少年は 2016年1月に佐賀県の県立高校付近で、校内の無線LANを通じて生徒の成績や住所を管理するネットワークに不正アクセス、また、テレビの有料衛星放送をパソコンで無料で見られる不正プログラムを 2015年6月にインターネットで公開しました



※. 「 B-CAS カード 不要化プログラム ソフトB-CAS 開発 公開 パソコン用 」 をご参照下さい

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関連記事

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関連記事を下記に紹介します



2016年8月10日

不正アクセス17歳 少年院送致へ 朝日新聞 08月10日 20:44


 佐賀県の教育情報システムから生徒の成績などの個人情報が大量に流出した事件で、佐賀家裁(吉井広幸裁判官)は10日、不正アクセス禁止法違反などの非行内容で送致されていた佐賀市の無職少年(17)の少年審判を開き、少年院送致とする保護処分を決めた。
 家裁や佐賀県警によると、少年は今年1月に佐賀県の県立高校付近で、校内の無線LANを通じて生徒の成績や住所を管理するネットワークに不正アクセスした。また、テレビの有料衛星放送をパソコンで無料で見られる不正プログラムを昨年6月にインターネットで公開した。

不正アクセス17歳 少年院送致へ 朝日新聞 08月10日 20:44 」 より


2016年7月15日

佐賀の17歳少年を家裁送致…成績表流出事件 読売新聞 07月15日 23:33


 佐賀県の教育情報システムから高校生ら1万人超の成績表などが流出した事件で、東京地検は15日、佐賀市の無職少年(17)を不正アクセス禁止法違反などの非行事実で東京家裁に送致した。
 家裁は同日、少年に対し、2週間の観護措置を決めた。地検は少年の認否や送致時に付けた意見の内容を明らかにしていない。
 送致事実では、少年は今年1月16〜18日、2回にわたり佐賀県教育庁が管理するネットワークシステムに不正接続。同20日には、他人のIDとパスワードを使って同県立高校のシステムに不正接続したなどとしている。
 警視庁などの捜査では、少年のパソコンからは、1万人超の高校生らの氏名や住所、成績表などが記録されたファイル約21万件が見つかっていた。

佐賀の17歳少年を家裁送致…成績表流出事件 読売新聞 07月15日 23:33 」 より


2016年6月28日

<不正アクセス>17歳、独自開発の攻撃用ソフトでID盗む 毎日新聞 2016年6月28日 20:45


 佐賀県の教育情報システムへの不正アクセス事件で、警視庁サイバー犯罪対策課に不正アクセス禁止法違反容疑で逮捕された佐賀市の無職少年(17)が、独自に開発した攻撃用ソフトを使用してシステム内から生徒や教職員のIDを盗み出していたことが、同課への取材で分かった。
 同課によると、攻撃を受けたのは佐賀県が管理する教育情報システム「SEI−Net」(セイネット)。少年は今年1月、仲間が正規に与えられていたIDとパスワードを使ってログインし、教職員しかアクセスできないデータベースからIDを流出させるよう、攻撃用ソフトを使ってプログラムに指令を出したとされる。ソフトは少年が独自に開発したという。
 プログラムは指示に従ってIDを少年のパソコンに流出させ、少年は県立高校6校の生徒や教職員のID約6000人分を不正取得した。
 このようなプログラムの弱点は「セキュリティーホール」と呼ばれる。不正アクセス禁止法はこうした弱点を突き不正な指令を送る行為も禁止している。

<不正アクセス>17歳、独自開発の攻撃用ソフトでID盗む 毎日新聞 2016年6月28日 20:45 」 より


2016年6月28日

学校情報一元化に落とし穴 佐賀不正アクセス、識者「安全意識高めて」 西日本新聞 2016年6月28日 16:15


 佐賀県の教育情報システムなどから生徒の成績や個人情報が流出した事件は、情報通信技術(ICT)を活用した学校情報の一元化が進む中、いったんセキュリティーを破られると大量の情報が流出する危険性を浮き彫りにした。
 文部科学省は「教育のIT化に向けた環境整備」を2014年度から4カ年計画で進め、総額約6712億円の予算を確保して取り組んでいる。佐賀県は14年度から全県立高校の入学者に学習用タブレット購入を義務付けるなど、ICT導入に積極的。今回の事件は、先進県の取り組みが狙い撃ちに遭った格好だ。
 県教育委員会によると、情報は各校の校内サーバーと県独自の教育情報システムの2ルートから流出。いずれも成績管理や連絡事項の確認に使われていた。
 校内サーバーは県立の中学、高校全校にある。「校務」「学習」の二つの管理機能があり、うち4校の校務の管理機能から住所、氏名、電話番号や成績、家庭環境調査資料が盗まれた。少年は何らかの手段でまず「学習」の管理機能に侵入、管理者IDとパスワードを見つけて「校務」に侵入したとみられる。

学校情報一元化に落とし穴 佐賀不正アクセス、識者「安全意識高めて」 西日本新聞 2016年6月28日 16:15 」 より


2016年6月28日

佐賀県教育庁、対策せず? 情報流出把握後も不正接続 朝日新聞 2016年6月28日 13:03


 佐賀県の教育情報システムが不正にアクセスされ、成績などの個人情報が大量に流出した事件で、佐賀県教育庁が問題を把握した後にも、同様の手口で不正アクセスされていたことが捜査関係者への取材で分かった。警視庁から情報を提供された県教育庁が、パスワードを変更するなどの対策を怠っていた可能性があるという。
 警視庁は今年1月31日、有料放送を無料で見られる不正プログラムを公開したとして、佐賀市の無職少年(17)の自宅のサーバーを押収。中身を分析した結果、県教育庁や県立高が管理する教育情報システムから流出したとみられる大量のファイルが見つかった。
 警視庁は2月15日、県教育庁に、システムの安全を確認するよう連絡。その後も、21万件のファイルが流出したとみられることを情報提供するなど、複数回にわたって安全確認を促したという。
 だが、その後の5月13日、少年の知人の男子生徒(16)が自ら通う高校の校内ネットワークに侵入していたことが警視庁の調べで発覚。男子生徒は「少年から教えてもらったログイン情報で不正アクセスした」と話しており、警視庁は不正アクセス禁止法違反容疑で書類送検した。

佐賀県教育庁、対策せず? 情報流出把握後も不正接続 朝日新聞 2016年6月28日 13:03 」 より


2016年6月28日

千葉県教委、システム再確認 佐賀の不正アクセスを受け 千葉日報 2016年6月28日 10:29


 佐賀の県立高校で生徒の個人情報が流出した問題を受け、千葉県教委は27日、県内の公立学校で使用している成績処理システムの安全性を再確認した。同システムは通常のインターネット回線から接続できないため不正アクセスはほぼ不可能で、これまでに流出のトラブルもないという。県教委指導課は「(不正アクセスが)絶対ないとは言い切れない。あらためて各校に情報管理への注意喚起を検討したい」としている。 同課によると、同システムは2011年から導入され、佐賀のシステムとは違い、各学校に設置された専用端末でのみ利用可能で、教職員や生徒の私用パソコンからはアクセスできないという。 システムのパスワードは定期的に変更しているほか、端末の操作が中断すると自動でロックがかかるなど管理を徹底。また、同システムでは生徒の名前や住所など、成績以外の個人情報は扱っていないという。 同課によると、県内の公立学校のホームページなどに対するサイバー攻撃は先月1カ月間で約380件。いずれも遮断しているが、アメリカや中国など、海外からの不正アクセスも目立つという。同課担当者は「ホームページを介してシステムへのアクセスを試みている可能性もある。学校への注意喚起や対策を検討したい」と話した。

千葉県教委、システム再確認 佐賀の不正アクセスを受け 千葉日報 2016年6月28日 10:29 」 より


2016年6月28日

生徒情報流出1.5万人分 17歳容疑者、自作でソフト 朝日新聞 2016年6月28日 09:18


 佐賀県内の県立高校が管理する教育情報のネットワークに不正にアクセスしたとして、警視庁と佐賀県警が逮捕した佐賀市の無職少年(17)が、計9校の生徒ら延べ約1万5千人分の個人情報を自宅のサーバーに保存していたことがわかった。自作の攻撃ソフトを使ったり、教職員用のログイン情報を割り出したりして不正にアクセスしていたといい、警視庁が詳しい手口の解明を進める。
 警視庁サイバー犯罪対策課によると、少年は1月20日午前0時20分ごろ、佐賀県内の県立高校付近で、校内の無線LANを通じて、生徒の成績や住所を管理するネットワークに不正アクセスした疑いがある。1月16〜18日ごろには、同県の県立高校の情報を一元管理する県教育庁のシステム「SEI―Net」に不正アクセスした疑いも持たれている。容疑をおおむね認めているという。
 佐賀県教育委員会などによると、少年の自宅のサーバーには学校関連の21万件のファイルがあり、県教委が分析したところ、約15万3千件が学校や県教育庁のシステムにあるファイル名と一致。その一部で、佐賀北高校や佐賀東高校など県内の高校8校と中学校1校の生徒や保護者、教職員の延べ約1万5千人分の個人情報が確認された。

生徒情報流出1.5万人分 17歳容疑者、自作でソフト 朝日新聞 2016年6月28日 09:18 」 より


2016年6月28日

成績情報に不正アクセス…情報は仲間で共有、自慢のため? ICT先進施策に横やり 産経新聞 2016年6月28日 05:04


 佐賀県内の県立高校の生徒の住所や成績などを管理するシステムに無職少年(17)が不法に侵入した事件。教育の情報通信技術(ICT)化をめぐっては、生徒の情報活用能力向上や教員の業務の効率化などのため、文部科学省が環境整備の必要性を指摘している。平成26年度からの4年間でICT化全体で各年度1678億円を充てることになっており、システム化を進める自治体が増えている。
 佐賀県は同年、クラウドシステムを活用した教育の実証地域として国に指定を受けていた。各校が管理するシステムと別に、生徒が授業の疑問点などを教諭に質問できるシステム「SEI−Net」を独自に開発するなど、ICT化で全国の先駆けとなっていた。
 警視庁によると、再逮捕された少年はSEI−Netにも侵入し、生徒らのアカウント情報などを入手していた。入手した情報の一部は、無料アップロードサイトに投稿し、小学校時代の友人ら数人でつくる「情報収集会議」と称するグループで共有していた。合同捜査本部は、少年に手口を聞いて同じシステムに侵入したメンバーの高校2年の男子生徒(16)も、不正アクセス禁止法違反容疑で書類送検した。

成績情報に不正アクセス…情報は仲間で共有、自慢のため? ICT先進施策に横やり 産経新聞 2016年6月28日 05:04 」 より


2016年6月27日

<教育システム侵入>仲間の高校生も 逮捕の17歳からID 毎日新聞 06月27日 22:21


 佐賀県の教育情報システムに侵入したとして佐賀市の無職少年(17)が不正アクセス禁止法違反容疑で逮捕された事件で、少年が盗み取ったIDやパスワードを仲間の高校2年の男子生徒(16)に教え、生徒がこれを使って自分が通う県立高校の情報システムに侵入していたことが、警視庁サイバー犯罪対策課への取材で分かった。少年は他の仲間にもIDなどを教えていたとみられ、同課が経緯を調べている。
 佐賀県教委によると、不正アクセスによって成績情報や住所を含む生徒ら延べ約1万5000人分の個人情報が盗み取られたという。
 同課によると、少年は小学校時代の仲間ら数人と「情報収集会議」というグループを作り、仲間に不正アクセスの方法を指南していた。普段からインターネットのチャット機能を使って、不正アクセスで得た情報などを共有していたという。
 少年は佐賀県内の県立高校6校のシステムに無線LANから侵入し、システム上の弱点を解析して教員用ページの管理者のIDとパスワードを割り出した。そのうちの一つを教わった男子生徒は、5月13日、自分が通う高校のサーバーに不正アクセスし、教員用のページで個人情報をのぞき見していたとみられるという。

<教育システム侵入>仲間の高校生も 逮捕の17歳からID 毎日新聞 06月27日 22:21 」 より


2016年6月27日

<不正アクセス>「最先端の佐賀県システム破られるとは」 毎日新聞 06月27日 13:02


 ◇文科省担当者はショックをあらわに
 「ICT(情報通信技術)化が最も進んでいる佐賀県のシステムが破られた。とても驚いている」。佐賀県立高校の生徒の成績などが流出した事件で、文部科学省の担当者はショックをあらわにした。同省は27日、佐賀県教委に事実関係の早急な報告を求めた。
 全国の公立小中高校の普通教室に設置されている電子黒板の整備率(2015年3月時点)は全国平均が9%なのに対し、佐賀県は76.5%で全国1位。パソコンの整備状況も生徒2.6人に1台と全国トップで、国が第2期教育振興基本計画(13〜17年度)で定める目標の3.6人に1台を唯一超えており、ICT化の先進地域として知られていた。
 同省によると、児童や生徒の学籍や成績などの情報をコンピューターで管理するシステムは「校務支援システム」と呼ばれ、各地の学校で導入が進んでいる。教職員同士が情報を共有することできめ細かな指導をしたり、教員の校務負担の軽減を図ったりするメリットがあるとされる。

<不正アクセス>「最先端の佐賀県システム破られるとは」 毎日新聞 06月27日 13:02 」 より


2016年6月27日

6高校の成績情報など流出 不正接続容疑で17歳再逮捕 朝日新聞 06月27日 12:35


 佐賀県内の県立高校が管理するネットワークに不正に入り込んだなどとして、警視庁と佐賀県警は27日、佐賀市の無職少年(17)を不正アクセス禁止法違反容疑で再逮捕し、発表した。少なくとも6校のネットワークに侵入し、県教委によると、生徒や教師ら9589人分の成績や個人情報が抜き取られていたとみられる。少年は容疑について、おおむね認めているという。
 警視庁サイバー犯罪対策課によると、少年は1月20日午前0時20分ごろ、佐賀県内の県立高校付近で、校内の無線LANを通じて、生徒の成績や住所を管理するネットワークに不正アクセスした疑いがある。1月16〜18日ごろには、同県の県立高校の情報を一元管理する県教育庁のシステム「SEI―Net」に不正アクセスした疑いも持たれている。
 少年は、テレビの有料放送を無料で見られるプログラムをネット上で公開したとして、不正競争防止法違反容疑で6日に逮捕されていた。同課が少年の自宅のサーバーを調べたところ、学校側から盗んだとみられる21万件のファイルが見つかったという。校内ネットワークから抜き取ったとみられる生徒らの住所録や成績表、生活指導関連の資料も保存されていた。

6高校の成績情報など流出 不正接続容疑で17歳再逮捕 朝日新聞 06月27日 12:35 」 より


2016年6月27日

<不正アクセス容疑>数万人の情報流出か 17歳少年再逮捕 毎日新聞 06月27日 11:39


 ◇警視庁 佐賀県の教育情報システム侵入の容疑で
 生徒の成績などを管理する佐賀県の教育情報システムに侵入したなどとして、警視庁サイバー犯罪対策課は27日、佐賀市の無職少年(17)=不正競争防止法違反容疑で逮捕=を不正アクセス禁止法違反容疑で再逮捕した。少年がシステムから盗み取った成績表や生徒の住所などの情報は数万人分にのぼるとみられる。
 逮捕容疑は今年1月20日午前0時20分ごろ、県立高校1校の教育情報システムに無線LANから侵入し、他人のIDやパスワードを使って不正にアクセスしたとしている。少年はこの高校を含めて6高校のシステムに侵入し、成績表などが入った約21万ファイルを盗み出したとみられる。同課によると、少年は容疑を認めているという。
 また少年は今年1月16日ごろから18日ごろまでの間、佐賀県が管理する県立中学・高校の生徒の成績や出欠状況などを記録する教育情報システム「SEI−Net」に不正にアクセスした疑いもある。県立高校6校の生徒や教員のIDを盗み取っていたとみられる。

<不正アクセス容疑>数万人の情報流出か 17歳少年再逮捕 毎日新聞 06月27日 11:39 」 より


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