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宗像 沖ノ島 と 関連遺産群 神宿る島 世界文化遺産 勧告


宗像 沖ノ島 と 関連遺産群 神宿る島 世界文化遺産 勧告



玄界灘に浮かぶ沖ノ島 手前は左から小屋島、御門柱、天狗岩
沖ノ島の地図
沖ノ島の位置
文化庁は、2017年5月6日、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産に、福岡県宗像(むなかた)、福津(ふくつ)両市の「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の一部を登録するようユネスコの諮問機関「国際記念物遺跡会議」(イコモス、本部・パリ)が勧告したと発表しました


(上写真) 玄界灘に浮かぶ沖ノ島
手前は左から小屋島、御門柱、天狗岩
(下地図) 沖ノ島の位置(赤丸中心)


(上写真)「 <世界遺産登録勧告>地元自治体 福岡知事ら「厳しい内容」 毎日新聞 2017年5月6日 12:34 」
(下地図) 「 Google マップ 」 より



文化庁は、政府が推薦した遺産群の資産 8件のうち 4件は「世界的な価値が認められない」と評価されたことを明らかにし、福岡県は除外された 4件も含めた登録を目指す方針を示しており、文化庁は協議して今後の対応を検討することになりました


世界文化遺産への登録が勧告されたのは、福岡県宗像市の沖 約 60キロの玄界灘に浮かぶ沖ノ島(おきのしま)と、岩礁の「小屋島」「御門柱(みかどばしら)」「天狗(てんぐ)岩」の 4件で、勧告では沖ノ島を、「古代祭祀(さいし)の記録を保存する類いまれな収蔵庫」と表現、考古学的な物証があるとして普遍的価値を認めました

一方、沖ノ島を遠くから拝むための宗像大社の「沖津宮遥拝(ようはい)所」や「中津宮(なかつみや)」「辺津宮(へつみや)」と、祭祀を担った豪族の墓とされる福岡県福津市の「新原(しんばる) ・ 奴山(ぬやま)古墳群」の 4件は、「価値が(日本の)国家的なもので、世界的な価値とは認められない」として除外、登録名を「『神宿る島』沖ノ島」と変更することも勧告しました


富士山が 2013年に世界文化遺産に登録された際にも、イコモスが構成資産の三保松原の除外を勧告、日本政府が再度説明して、三保松原も含めて登録された経緯があり、松野博一文部科学相は、「我が国として完全に納得できる内容とはなっていない。今後の対応方針を速やかに関係機関と相談し、最善を尽くしたい」との談話を出しています

世界遺産への登録は、2017年7月2~12日にポーランドで開かれるユネスコ世界遺産委員会で正式決定される予定で、登録されれば、日本の世界遺産は自然遺産(4件)も含め 21件目となります


沖ノ島は 4~9世紀、航海の安全と大陸との交流の成功を祈願する祭祀が営まれ、その跡がほぼ手つかずの状態で残っており、戦後の学術調査で出土した銅鏡や武器、装身具などの奉献品 約 8万点は全て国宝に指定され、宝物の多さから「海の正倉院」とも呼ばれれます

沖ノ島は、島全体が宗像大社の「沖津宮」の境内となっており、また、島そのものが御神体とされ、立ち入りは原則禁止されています


八つの構成資産のうち、宗像大社沖津宮遥拝所など 4件は対象外とされた条件付き勧告となったことについて、福岡県の小川洋知事は、「古代祭祀(さいし)の考古学的価値が認められたことをうれしく思う」とした上で、4遺産が除外されたことについて、「非常に残念で厳しい勧告だ。推薦した全遺産が認められるよう、関係者と協議しながら7月の世界遺産委員会に向け最善を尽くしたい」と述べています

また、宗像市の 谷井博美市長も、「厳しい内容に驚いている。結果としては十分な理解を得られなかったことは非常に残念。世界遺産委員会では八つの資産が全部記載されるよう国や県と手を携えて最後までしっかり取り組んでいきたい」と話しました




沖ノ島(おきのしま) とは 概要



沖ノ島(おきのしま)は、福岡県宗像市に属し、九州本土から 約 60キロメートル離れた玄界灘の真っ只中、対馬と本州 山口県の中間付近に浮かぶ周囲 4キロメートルの孤島で、宗像大社の神領となっており、沖津宮(おきつぐう)が鎮座します

沖ノ島全体が「神の島」と呼ばれ、島全体が御神体となっており、今でも女人禁制の伝統が守られ、男性でも一般人は毎年5月27日以外の上陸は基本的に認められておらず、その数も 200人程度に制限され、山の中腹には宗像大社沖津宮があり、宗像三女神の田心姫神(たごりひめのかみ)が祭られ、沖津宮の神職が10日交代で派遣され、常時滞在しています




沖ノ島 宗像大社沖津宮



沖ノ島の南西部、標高 75~85m付近で巨石群が密集する黄金谷と呼ばれる場所に、宗像大社沖津宮が鎮座しており、石積み基壇上に木造銅板葺き屋根の神明造社殿が建ち、「宗像神社境内」として文化財保護法により国の史跡に指定されています

沖ノ島に鎮座する宗像大社沖津宮
沖ノ島 - Wikipedia 」 より

沖ノ島の南西部、標高 75~85m付近で巨石群が密集する黄金谷と呼ばれる場所に、宗像大社沖津宮が鎮座しており、石積み基壇上に木造銅板葺き屋根の神明造社殿が建ち、「宗像神社境内」として文化財保護法により国の史跡に指定されています

もともと、神宿る島沖ノ島には、殿がない状態(自然の聖地)、長らく自然崇拝の形式を保っていましたが、17世紀半ばに社殿が建立され、何回かの改築 ・ 修復を経て、1932年(昭和7年)にほぼ現在の形になっています




海の正倉院 沖ノ島



沖ノ島で祭祀が始まったのは出土遺物の年代編年から 4世紀後半頃と推測されており、391年に倭国が高句麗へと出兵した際、北部九州が前線となった時期に相当し、宗像氏がヤマト王権の力を背景に朝鮮半島や中国(当時は北魏)との交易に乗り出したのも同時期で、遺物も確認されています

祭祀の終了は 9世紀末頃とみられ、894年(寛平6年)に遣唐使が廃止されたこと、神道 ・ 神社の形式が確立したこと、仏教による鎮護国家の比重が増えたことなどが要因とされています


1954年(昭和29年)~1971年(昭和46年)にかけ、三次にわたる発掘調査が行われ、沖津宮社殿周辺の巨石に寄り添う 23の古代祭祀跡から 約 8万点の祭祀遺物、および、約 2万点の縄文時代 ・ 弥生時代の遺物が出土しました

第一次 ・ 第二次調査出土品は、1962年(昭和37年)、国宝に指定、第三次調査出土品は、1978年(昭和53年)に重要文化財に指定され、2003年(平成15年)、これら国宝と重要文化財を統合、同年(2003年(平成15年))と2008年(平成20年)に未指定物件が追加指定され、約8万点とされる関連遺物全てが国宝に指定されており、こうしたことから、沖ノ島は海の正倉院と称されています




沖ノ島 祭祀遺構



沖ノ島の祭祀遺構の特徴は、考古遺跡ながら埋蔵文化財化しておらず、遺構や遺物が千年以上も地表に露出したまま荒らされずに残されている点にあります

沖ノ島17号遺跡 (複製)
沖ノ島 - Wikipedia 」 より

沖ノ島の祭祀遺構の特徴は、考古遺跡ながら埋蔵文化財化しておらず、遺構や遺物が千年以上も地表に露出したまま荒らされずに残されている点にあります

沖津宮が建つ黄金谷という奥行 約 100mの小谷地形に 12個の巨石(磐座)と無数の岩が散乱する中に点在しており、正倉院にも収められているシルクロードを介してもたらされたペルシア産ガラス盃など地方豪族では入手困難なものが多数含まれていることから、ヤマト政権による国家的な祭祀が行われていたと推測され、古代における沖ノ島の重要性を物語っています




沖ノ島への上陸 女人禁制



沖ノ島への一般人の上陸が許可されるのは、通常 毎年 5月27日に開かれる大祭の時に制限されており、上陸できるのは事前に申し込みを行った中から抽選で選ばれた 200人程の男性のみで、女性は、同日、大島にある瀛津宮から沖ノ島を遥拝します

沖ノ島への上陸はすべて神事の一環として行われるため、前日に筑前大島の中津宮に参拝し、沖津宮奉賛会費(事実上の船代) 2万円を支払い、島内に分宿、大祭当日は、早朝より筑前大島船籍の釣り船などに分乗、2時間弱で島に到着、現地に着いたあとは御前浜でまず全裸で海に入って禊(垢離)をしなくてはいけません


島内での滞在は2時間程の制限時間が設けられており、また、島全体が天然記念物であるため、島内の湧き水(ご神水)を除き、島内の植物や岩石の収集は禁止されています

沖ノ島は 第 4種避難港指定を受けていることから、荒天時などに付近を航行中の船が避難できるよう港湾設備が整備されており、避難の際、寄港して上陸する場合には、社務所に許可を取って禊をすることが必要です



女人禁制について



葦津敬之宮司は、「世界遺産になっても沖ノ島は開示するものではない」と明言しており、一般開放はもとより、女人禁制の伝統的禁忌も継承されます

ユネスコ指針「ジェンダーと世界遺産」では、「個々の宗教観や文化性は尊重する」「因習を話し合う場があるべき」とし、女人禁制が世界遺産登録審査の障害にはならないことを示唆しています


国内法的には、沖ノ島は宗像大社の私有地内であり、所有者が立ち入りを拒否する権利があり、女性差別などの違憲(日本国憲法第14条への抵触)には当たらず、世界遺産条約でも、「当該国内法令に定める財産権は害さない」とし、所有権とその権利の行使を認めています

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沖ノ島 - Wikipedia

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関連記事

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関連記事を下記に紹介します



2017年5月6日

<世界遺産登録勧告>「沖ノ島」正式決定は7月のユネスコ委 毎日新聞 05月06日 13:19


 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に、福岡県の「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の一部を登録するようユネスコの諮問機関「国際記念物遺跡会議」(イコモス、本部・パリ)が勧告したのを受け、文化庁は6日記者会見し、政府が推薦した遺産群の資産8件のうち4件は「世界的な価値が認められない」と評価されたことを明らかにした。福岡県は除外された4件も含めた登録を目指す方針を示しており、文化庁は協議して今後の対応を検討する。
 登録が勧告されたのは、宗像市の沖約60キロの玄界灘に浮かぶ沖ノ島と、岩礁の「小屋島」「御門柱(みかどばしら)」「天狗(てんぐ)岩」の4件。勧告は沖ノ島を「古代祭祀(さいし)の記録を保存する類いまれな収蔵庫」と表現し、考古学的な物証があるとして普遍的価値を認めた。一方、沖ノ島を遠くから拝むための宗像大社の「沖津宮遥拝(ようはい)所」や「中津宮」「辺津(へつ)宮」と、祭祀を担った豪族の墓とされる同県福津市の「新原(しんばる)・奴山(ぬやま)古墳群」の4件は「価値が(日本の)国家的なもので、世界的な価値とは認められない」として除外し、登録名を「『神宿る島』沖ノ島」と変更することも勧告した。


2017年5月6日

<世界遺産登録勧告>地元自治体 福岡知事ら「厳しい内容」 毎日新聞 2017年5月6日 12:34


 文化庁は6日記者会見し、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に、福岡県の「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の一部を登録するようユネスコの諮問機関「国際記念物遺跡会議」(イコモス、本部・パリ)が勧告したと発表した。
 地元の自治体からは、八つの構成資産のうち、宗像大社沖津宮遥拝所など4件が対象外とされた条件付き勧告に、戸惑いの声が上がった。
 福岡県の小川洋知事は6日、県庁で報道陣の取材に応じ「古代祭祀(さいし)の考古学的価値が認められたことをうれしく思う」とした上で、4遺産が除外されたことについて「非常に残念で厳しい勧告だ。推薦した全遺産が認められるよう、関係者と協議しながら7月の世界遺産委員会に向け最善を尽くしたい」と述べた。
 宗像市役所で記者会見を開いた谷井博美市長も「厳しい内容に驚いている。結果としては十分な理解を得られなかったことは非常に残念。世界遺産委員会では八つの資産が全部記載されるよう国や県と手を携えて最後までしっかり取り組んでいきたい」と話した。


2017年5月6日

<世界遺産登録勧告>4件除外に文化庁 今後の対応検討 毎日新聞 05月06日 11:27


 福岡・宗像 「沖ノ島」遺産群
 文化庁は6日記者会見し、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に、福岡県の「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の一部を登録するようユネスコの諮問機関「国際記念物遺跡会議」(イコモス、本部・パリ)が勧告したと発表した。日本政府が推薦した遺産群の資産8件のうち4件は「世界的な価値が認められない」として除外する内容。福岡県は除外された4件も含めた登録を目指す方針を示しており、文化庁は協議して今後の対応を検討する。
 登録が勧告されたのは、宗像市の沖約60キロの玄界灘に浮かぶ沖ノ島と、岩礁の「小屋島」「御門柱(みかどばしら)」「天狗(てんぐ)岩」の4件。勧告は沖ノ島を「古代祭祀(さいし)の記録を保存する類いまれな収蔵庫」と表現し、考古学的な物証があるとして普遍的価値を認めた。一方、沖ノ島を遠くから拝むための宗像大社の「沖津宮遥拝(ようはい)所」や「中津宮」「辺津(へつ)宮」と、祭祀を担った豪族の墓とされる同県福津市の「新原(しんばる)・奴山(ぬやま)古墳群」の4件は「価値が(日本の)国家的なもので、世界的な価値とは認められない」として除外し、登録名を「『神宿る島』沖ノ島」と変更することも勧告した。


2017年5月6日

「前進した」喜び=条件付きに困惑も―「宗像・沖ノ島」地元・福岡 時事通信 05月06日 10:58


 福岡県にある「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」が条件付きで世界遺産に登録される見通しとなり、地元では6日、喜びの声が上がる一方、沖ノ島以外の構成資産が除かれたことに困惑する声も漏れた。
 「まずは喜びたい。前進したのはうれしい」。「宗像歴史観光ボランティアの会」会長の船村浩由さん(70)は話す。構成資産の一部除外について、「沖ノ島と内陸部などでは共通のお祭りが歴史的に行われ、『古事記』や『日本書紀』にも一体のものとして記載されているのに…」と悔しさもにじませる一方、「世界遺産になろうとなるまいと価値は変わらないが、7月まで時間はある。全資産の登録に期待したい」と語った。
 宗像大社広報課の黒神直豊さん(25)も「沖ノ島の評価はうれしいが、除外された資産は2000年近く沖ノ島と一体として続いてきたもので、正直外してほしくなかった」と残念そう。「三保松原のように、除外勧告をユネスコが覆した例もある」と望みをつないだ。


2017年5月6日

「沖ノ島」世界遺産へ=ユネスコ諮問機関勧告―7月正式決定 時事通信 05月06日 05:42


 文化庁は5日、「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」(福岡県宗像市、福津市)について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関の国際記念物遺跡会議(イコモス)が世界文化遺産に条件付きで登録するよう勧告したと発表した。7月にポーランドのクラクフで開かれるユネスコの世界遺産委員会で正式決定される見通し。
 登録されれば、国内の世界遺産は21件(文化遺産17件、自然遺産4件)となる。
 「宗像・沖ノ島」は、九州と朝鮮半島の間に位置し、島全体が信仰の対象とされる沖ノ島(宗像大社沖津宮)のほか、別の離島である大島や九州本土で共通する祭祀(さいし)を行った宗像大社の中津宮と辺津宮▽大島から沖ノ島を拝む沖津宮遙拝所▽祭祀を担った豪族宗像氏の墳墓「新原・奴山古墳群」―の資産で構成される。
 イコモスはこのうち、沖ノ島と付随する三つの岩礁(小屋島、御門柱、天狗岩)のみを登録し、他の資産は除外するのが適当と勧告。名称も「『神宿る島』沖ノ島」に変更するよう求めた。


2017年5月6日

<世界遺産登録勧告>福岡県は喜びと落胆 一部除外で 毎日新聞 05月06日 01:09


 福岡県宗像市の沖ノ島が世界遺産登録の勧告を受けた5日深夜、一報を受けた地元関係者からは喜びの声が沸き上がった。
 県文化振興課の世界遺産登録推進室には5日午後10時50分ごろ、文化庁から「沖ノ島について世界文化遺産への記載が適当」とする内容の一報が電話で入ったという。担当者ら職員は連絡を受けて相次いで出勤。報道各社への連絡や勧告の内容を精査するなど対応に追われた。
 宗像市には同日午後11時ごろに県から担当者に電話が入った。職員10人あまりが急きょ招集され、電話対応に追われた。市内のホテルで働く30代女性は一報を聞き「ぜひ世界遺産に登録されて、世界中から大勢の観光客に来てほしい」と期待を寄せた。
 同市の谷井博美市長は「一部の構成資産に限るという条件がつく厳しい内容にとても驚いている。該当しなかった他の資産も含めて7月のユネスコ世界委員会では八つの構成資産すべてが登録されるよう国、県、福津市と最後までしっかり取り組みたい」とコメントを出した。


2017年5月6日

沖ノ島、世界文化遺産へ 条件付きで登録勧告 朝日新聞 05月06日 01:00


 ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産に、福岡県宗像(むなかた)、福津(ふくつ)両市の「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」が登録される見通しとなった。事前審査する諮問機関が「登録」を勧告したためだが、認められたのは主要な構成資産5件のうち沖ノ島だけで、それ以外は除外するとの条件が付いた。7月2日からポーランドである世界遺産委員会で最終的に判断される。
 フランス・パリの世界遺産センターが5日、諮問機関の国際記念物遺跡会議(イコモス)の勧告を日本政府に伝えた。勧告は「登録」▽追加情報の提出を求めた上で次回以降の審議に回す「情報照会」▽より綿密な調査や推薦書の本質的な改定が必要な「登録延期」▽登録にふさわしくない「不登録」の4段階で評価される。
 遺産群は、「日本書紀」にも登場する海の女神が鎮座する宗像大社沖津宮(おきつみや)がある沖ノ島▽本土から約11キロ沖の大島にある中津宮(なかつみや)と沖津宮遥拝(ようはい)所▽本土にある宗像大社辺津宮(へつみや)▽信仰を支えた宗像族の墓とされる新原(しんばる)・奴山(ぬやま)古墳群――など。「古代祭祀(さいし)の変遷を示す考古遺跡がほぼ手つかずの状態で残されている」などとして2009年、国内候補の一覧表「暫定リスト」に記載され、15年の文化審議会で国内推薦候補に決定。イコモスが昨年9月、現地で調査した。


2017年5月6日

「宗像・沖ノ島と関連遺産群」一部が世界文化遺産登録へ NHK 05月06日 00:32


 世界文化遺産への登録を目指している、福岡県の「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」について、ユネスコの諮問機関は「世界遺産にふさわしい」と勧告し、ことし7月に世界文化遺産に登録される見通しとなりました。一方で、8つの構成資産のうち、宗像大社中津宮など4つの構成資産については「除外すべき」と勧告され、文化庁は「全体としては厳しい勧告内容だ。地元の福岡県などと協議して、今後の対応を検討したい」と話しています。
 福岡県宗像市の沖ノ島や宗像大社など8つの構成資産からなる「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」は、日本政府がことし7月の世界文化遺産への登録を目指しています。
 これについて、ユネスコの諮問機関「イコモス」は、現地調査などを行った結果、8つの構成資産のうち、沖ノ島とその周辺にある小屋島、御門柱、天狗岩の合わせて4つの資産について、「世界遺産に登録することがふさわしい」とする勧告をまとめました。
 沖ノ島には、4世紀から9世紀までの間、日本と東アジアの交流に伴う航海の安全などを願った祭りの遺跡が、多くの装飾品とともにそのまま残されています。


2017年5月6日

宗像・沖ノ島、世界文化遺産へ ユネスコに勧告 沖ノ島以外の4件は除外 産経新聞 05月06日 00:19


 政府に5日入った連絡によると、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に、福岡県の古代遺跡「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」を登録するようユネスコの諮問機関、イコモスが勧告した。ただし、沖ノ島以外の4つの資産は除外された。7月2〜12日にポーランドのクラクフで開かれるユネスコ世界遺産委員会で正式決定される見通し。登録されると、日本国内の世界遺産は文化遺産17件、自然遺産4件の計21件となる。
 宗像・沖ノ島と関連遺産群は4〜9世紀の大陸との交流にまつわる古代遺跡。九州と朝鮮半島の間の玄界灘にあり航海安全と交流成就を祈る国家的祭祀(さいし)が行われた沖ノ島(宗像大社沖津宮(おきつみや)と本土の宗像大社、祭祀を担う豪族が築いた新原(しんぱる)・奴山(ぬやま)古墳群など8件の国指定史跡で構成する。
 島そのものが神体とされる沖ノ島は入島制限の禁忌が守られており、古代の祭祀跡がほぼ手つかずで残る。昭和29〜46年に実施された調査で、金製指輪や銅鏡、シルクロードを経てもたらされたとみられるカットグラス碗(わん)の破片など祭祀で供えられた奉献品約8万点が出土。全てが国宝に指定され、「海の正倉院」と呼ばれるようになった。


2017年5月5日

<世界遺産登録勧告>福岡・宗像「神宿る島」 イコモス 毎日新聞 05月05日 23:59


 政府に5日入った連絡によると、日本が世界文化遺産に推薦していた福岡県の「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の一部について、世界遺産登録の可否を調査する諮問機関「国際記念物遺跡会議」(イコモス、本部・パリ)が「登録が適当」と国連教育科学文化機関(ユネスコ)に勧告した。登録が決定すれば、日本の世界遺産は自然遺産(4件)も含め21件目となる。
 7月2〜12日にポーランドで開かれるユネスコ世界遺産委員会で正式決定されるが、イコモスが登録を勧告したことで認められる可能性が極めて高くなった。
 登録が濃厚になったのは、福岡県宗像市の宗像大社沖津宮(沖ノ島、小屋島、御門柱(みかどばしら)、天狗(てんぐ)岩)。
 ただイコモスは、日本が他に推薦していた宗像大社の沖津宮遥拝(ようはい)所、中津宮、辺津(へつ)宮、福津市の新原(しんばる)・奴山(ぬやま)古墳群の四つについては除外するよう勧告した。


2017年5月5日

「宗像・沖ノ島」世界遺産へ=ユネスコ諮問機関勧告―7月正式決定 時事通信 05月05日 23:49


 文化庁は5日、「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」(福岡県宗像市、福津市)について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関の国際記念物遺跡会議(イコモス)が世界文化遺産に登録するよう条件付きで勧告したと発表した。7月にポーランドのクラクフで開かれるユネスコの世界遺産委員会で正式決定される見通し。
 登録されれば、国内の世界遺産は21件(文化遺産17件、自然遺産4件)となる。
 「宗像・沖ノ島」は、九州と朝鮮半島の間に位置し、島全体が信仰の対象とされる沖ノ島(宗像大社沖津宮)のほか、別の離島である大島や九州本土で共通する祭祀(さいし)を行った宗像大社の中津宮と辺津宮▽大島から沖ノ島を拝む沖津宮遙拝所▽祭祀を担った豪族宗像氏の墳墓「新原・奴山古墳群」―の資産で構成される。イコモスはこのうち、沖ノ島以外の資産を除いた登録が適当と勧告した。
 沖ノ島では4〜9世紀、朝鮮半島や中国大陸との交流成就や、航海の安全を祈る大規模な祭祀が行われた。朝鮮半島からの金製指輪や、ペルシャからもたらされたと考えられるカットグラスわん片など約8万点の奉献品が出土。全て国宝に指定されており、「海の正倉院」とも呼ばれる。


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