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南シナ海 中国の主張否定 法的根拠なし 仲裁裁判所 国連海洋法条約


南シナ海 とは 概要 特徴



南シナ海 海底地形図

南シナ海 海底地形図

南シナ海 - Wikipedia 」 より

南シナ海は、中国、台湾、フィリピン、ブルネイ、マレーシア、ベトナム、インドネシアに囲まれた海域で、200以上の島と礁が知られ、大部分は南沙諸島に属し、南沙諸島は、その広さが810km x 900kmに及び、最大の島は、タイピン島(イトゥアバ)の 長さ1.3km、最高海抜3.8mです

フィリピンのパラワン諸島との間には、パラワン海溝を挟んでリード礁と呼ばれる長さ 100kmの海山があり、その面積 8,866平方kmは環礁として世界最大ですが、7千年前の氷河期が終わり、現在は水深 20mの海底となっています




南シナ海 中国の主張否定 法的根拠なし 仲裁裁判所 国連海洋法条約 2016年7月12日



中国が南シナ海のほぼ全域に主権や権益が及ぶと主張、フィリピン近くのスカボロー礁を 2012年に占拠したことなどを受け、2013年、フィリピンは中国の国連海洋法条約違反などを確認するよう、国連海洋法条約に基づき仲裁裁判所に提訴しました

オランダ ・ ハーグの仲裁裁判所は、2016年7月12日、中国が主張の根拠としてきた「九段線」について、フィリピンの主張が正しいと判断、「資源について中国が主張する歴史的権利には法的根拠はない」とする判決を下しました


中国が進める南シナ海の人工島造成等で実効支配を進める動きについて、国連海洋法条約、国際法に反する違法行為であることが明確に認定されました

中国は裁定の前から、 戴秉国(たい へいこく)前国務委員は、わざわざワシントンで、裁定を「ただの紙くずだ」と言い捨てるなど、一貫して国際法を無視する姿勢を見せていますが、中国が実際に裁定を無視すれば、国際社会は「国際ルールを嘲弄する無法者」(英紙フィナンシャル・タイムズ)というレッテルを貼られることになります


国連海洋法条約では、その第 2節で、不満があっても出席して弁明する義務がありますが、中国はこれを故意に無視、争っても勝ち目がないとの判断から、裁判所、国際法そのものを非難するという暴挙に出ています



中国の主張する「九段線」を全面否定 中国も周辺各国と同等の 1利用者



中国は従来、九段線の内側の海域で管轄権を有するとし、これは、国連海洋法条約発効(1994年)以前からの「歴史的権利」と主張してきましたが、。これに対し、南シナ海の岩礁について領有権を争ってきたフィリピンが2013年、中国の主張は「同条約に反しており無効」として仲裁裁判を申し立てました


仲裁裁判所 判決では、中国の主張する九段線の「歴史的権利」について、「南シナ海で中国が独占的な管理をしてきた証拠はない」と指摘、その上で、「九段線内の資源に関して歴史的権利を主張する法的根拠はない」と結論付け、中国の主張を退けました

産経新聞 2016年7月13日 」 より

仲裁裁判所 判決では、中国の主張する九段線の「歴史的権利」について、「南シナ海で中国が独占的な管理をしてきた証拠はない」と指摘、その上で、「九段線内の資源に関して歴史的権利を主張する法的根拠はない」と結論付け、中国の主張を退けました


中国は、南シナ海の島しょを最も早く発見し、命名し、開発 ・ 利用しており、資源を利用する歴史的権利を有すると主張してきましたが、仲裁裁判所 判決は、資源利用は国連海洋法条約の排他的経済水域(EEZ)の設定に基づくものであり、中国の「歴史的権利」は条約と「相いれない」と判断しました

また、歴史的に中国の航海者や漁民が南シナ海の島々を利用してきたことを認めたうえで、これは中国側が他国の航海者らと同様に、公海上の自由を享受してきたことによるとして、中国だけの特別な権利は認めませんでした


その上で、中国がスカボロー礁でフィリピン漁民の伝統的な権利を侵害していると指摘、中国がフィリピンのEEZ内で漁業や石油採掘を妨害したことは「主権の侵害に当たる」と判断しています

中国は九段線の主張を背景に、南沙(英語名スプラトリー)諸島の七つの岩礁で人工島造成を行い、滑走路などを建設、軍事拠点化を進めていると批判されており、今回の判決により、造成を継続することに対して、「国連海洋法条約違反」として、国際社会の批判が強まることが期待されます



中国が人工島造成を進める七つの岩礁は 「島」 ではなく 「岩」 領海 EEZ 設定できない



判決ではさらに、七つの岩礁について、いずれも排他的経済水域(EEZ)が設定できる「島」ではなく、「岩」か「低潮高地」と認定、これにより、周辺海域での資源開発への主権的権利も中国は主張できなくなり、また、七つの岩礁での埋め立てと人工島造成が、サンゴ礁の環境に深刻な損害を与え、国連海洋法条約の定める環境保護義務に違反していると認定しました


仲裁裁判所は、2015年10月、フィリピンが訴えた 15項目のうち 7項目について裁判所の管轄権を認めており、また、仲裁裁判所 判決は上訴が認められておらず、法的拘束力を持ちますが、判決を強制執行する手段がなく、現状では中国の動きを実力で阻止することはできませんが、判決の無視は国際的な批判にさらされることになります


中国が人工島造成を進める七つの岩礁についても「島」でないと判断し、EEZが認められなくなり、人工島造成による環境破壊も明確に認定、中国による岩礁の軍事拠点化を国際法上の違法行為と認定しました

今後も中国が造成を続ければ、国際法違反状態の継続となり、国際社会の厳しい批判にさらされることは避けられません



フィリピン外相 画期的な判断



フィリピンのヤサイ外相は判決を受け記者会見し、「南シナ海を巡る争いの解決に向けた画期的な判断だ」と歓迎する一方で、「関係者に自制と落ち着きを求める」と述べ、中国などに対立をあおるような行動に出ないよう求めています

2016年6月に発足したドゥテルテ政権は、対中姿勢を軟化させ、中国との対話に意欲的で、フィリピンに優位な判決を利用して経済協力を引き出しつつ、関係改善を模索する狙いとみられています



中国外務省 判決受け入れず



中国外務省は、「仲裁法廷が出したいわゆる判決は無効で、拘束力はなく、中国は受け入れず、認めない」との声明を発表、その中で、「中国の南シナ海の領土主権と海洋権益はいかなる状況下でも判決の影響を受けない。判決に基づく主張と行動にも反対し、受け入れない。領土問題と海洋の境界画定紛争で、紛争解決方法を強制することは受け入れない」と強く反発しています

中国 戴秉国氏は、「たとえ米国が 10個の空母打撃群すべてを南シナ海に進めても、中国人は怖がらない」と強がって見せ、また、裁定前日の2016年7月11日まで、南シナ海のパラセル海域で大軍事演習を行っていたことは、中国が「法の支配」を離れ、「力の行使」、無法者(アウトロー)を選択したことを意味します



中国が今後とる可能性のある行動について



新華社電によると、中国政府がチャーターした民間旅客機 2機が、2016年7月12日に続き、13日にも、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島ミスチーフ(中国名 美済)礁とスービ(渚碧)礁に中国が造成した人工島の飛行場への試験飛行をそれぞれ実施しました

中国の不法行為を認定した仲裁裁判の判決に対抗し、判決に従う意思のないことをアピールしているとみられます


中国が今後とる可能性のある行動について、
1.「九段線」上空に、中国の防空識別圏(ADIZ)を設定する
2.フィリピンに近いスカボロー礁でも人工島造成を開始する
可能性が指摘されています


1.「九段線」上空に、中国の防空識別圏(ADIZ)を設定する



一般的に日本を含む国際社会で、防空識別圏(ADIZ)は、自国領空に近づく航空機に対し、領空審判しないよう、その意図を識別、必要に応じて注意、警告するためのもので、あくまでも、領空侵犯を防止するために設定、運用されるものです

ところが、中国では、防空識別圏(ADIZ)そのものが自国の領空であるかのように主張、民間機であっても事前通告を要求する等、国際法を無視して他国航空機の自由な航行を認めておらず、空の「九段線」として使用しています


中国が東シナ海に設定した防空識別圏(ADIZ)については、日米ともに中国の主張を認めていませんが、日中の戦闘機同士が接近する等、危険性が増しています

南シナ海上空にも中国流の防空識別圏(ADIZ)が設定されると、国際法上無効であっても、無法者(アウトロー)中国の「力の行使」によって、非常に危険な空域となることが予想されます


2.フィリピンに近いスカボロー礁でも人工島造成を開始する



現在中国が埋め立て造成を進めている南沙諸島(スプラトリー諸島)は、南シナ海の中央部付近にあり、沿岸国から一定の距離がありましたが、スカボロー礁は、フィリピンの目と鼻の先にあり、2012年にその支配を軍事力でフィリピンから奪い取った海域です

しかも、米軍が再駐留をはじめたフィリピンの軍事基地に近く、カーター国防長官は、「スカボローで(中国が)行動に出れば(米国も)相応の措置をとる」と警告しています



米国が今後とる可能性のある行動について



キャンベル元米国務次官補は、「8月の砲声を聞くことになる」(注.「8月の砲声」とは、1914年の第一次大戦の勃発を象徴する言葉です)と警戒感を示しています


米国の対中オプションには、軍事力の増強、対中経済制裁、環太平洋合同軍事演習(リムパック)への中国の招待取り消しなどがあり、有事になって一番困るのは、中国であることを認識させる必要があります

日米の貨物船は南シナ海を迂回することが可能で、米軍はすでに海上封鎖「オフショア ・ コントロール戦略」を視野に入れているとされます



日本がとるべき行動について



南シナ海をめぐる問題は、東シナ海においてもその構図は全く同じで、東シナ海においても、中国は日中中間線付近において、一方的に海上プラットフォームを建設、ガス田開発を進めており、日本側のガス資源まで吸い取られている可能性が指摘されています

今後、中国が、南シナ海での劣勢を巻き返すため、また、国際社会の目を南シナ海からそらすため、東シナ海で一層強硬な手段に出てくる危険があり、米国、および、南シナ海、東シナ海沿岸国と強調して、中国を封じ込める必要が、法を無視する者は決して利益を得られない事を示す必要があります



仲裁裁判所 とは


 仲裁裁判所は、国連海洋法条約に基づいて、さまざまな海洋権益をめぐる争いを解決する機関の一つで、国際司法裁判所などは相手国の同意がないと提訴できないのに対し、仲裁裁判は、関係国が通知するだけで始めることができ、海洋問題の専門家 5人(今回は、ガーナ、ポーランド、ドイツ、オランダ、フランスの出身者)が仲裁人(裁判官)を務めます


国連海洋法条約 とは


 国連海洋法条約(UNCLOS)は、「海の憲法」と呼ばれる海洋の法秩序に関する包括的な条約で、1982年に採択され、1994年に発効しました
 領海(12カイリ)、排他的経済水域(200カイリ)、大陸棚に関する定義や公海での航行の自由などが定められており、加盟国間で海洋権益に関する紛争があった場合、一方の同意がなくても仲裁裁判所に付託され、審理できます
 仲裁裁判所の判決は、加盟国に対し拘束力 ・ 強制力を持ち、中国も加盟していますので、中国もその裁定に従う義務がありますが、罰則規定等を持っておらず、また、160超の国 ・ 地域が加盟しているものの、米国は批准 ・ 加盟していません


九段線 とは


 九段線は、南シナ海のほぼ全域を囲う 9本の破線で、中国が国際法を無視して独断で設定、中国はこの内側のエリアについて、中国の管轄権が及ぶと主張しています
 九段線が囲ったエリアは周辺国の沿岸近くまで大きく張り出しており、その形から「中国の赤い舌」などと呼ばれ、周辺国などは「国際法上、何の根拠もない」と異議を唱えていますが、中国は、九段線による権利は「海の憲法」と呼ばれる国連海洋法条約発効以前から中国が有している「歴史的権利」と反論していますが、その根拠や管轄権の中身、九段線の緯度 ・ 経度などの詳細を明らかにしていません

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関連記事を下記に紹介します



2016年7月19日

中国空軍、南シナ海に新型爆撃機「今後常態化」 読売新聞 07月19日 22:15


 中国空軍の報道官は18日、南シナ海のスカボロー礁付近に最近、新型爆撃機「轟(H)6K」を派遣してパトロール飛行を実施したことを明らかにし、「今後、南シナ海で常態化する」と表明した。
 中国の南シナ海での主権を否定した仲裁裁判の判決を無視し、海域での主権の主張を継続する意向を示したものだ。
 米国は、フィリピンの米軍拠点から近く、戦略的に重要な位置にあるスカボロー礁で中国が埋め立てを行う兆候があるとしており、オバマ大統領らが強く警告してきた。新型の対地巡航ミサイルが搭載可能とされるH6Kには米国などが警戒を強めており、同礁周辺への派遣は米中の緊張関係を一層高める可能性がある。

中国空軍、南シナ海に新型爆撃機「今後常態化」 読売新聞 07月19日 22:15 」 より


2016年7月19日

【緊迫・南シナ海】中国が哨戒「常態化」…「主権」否定されたスカボロー岩礁上空を爆撃機が飛行 米にも人工島造成継続を強調 産経新聞 07月19日 19:19


 中国空軍の申進科報道官は18日、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)上空でH6K爆撃機などによる哨戒飛行を実施したと発表した。今後、南シナ海での哨戒飛行を常態化させるとしている。中国の主権を否定したハーグの仲裁裁定に対抗し、軍事プレゼンスを誇示する狙いだ。
 申氏によると、核ミサイルを搭載できる最新鋭のH6K爆撃機のほか、戦闘機や偵察機などが参加し、制空権を確保するための「戦闘空中哨戒」を実施した。
 スカボロー礁は2012年から中国が実効支配している。茅原郁生・拓殖大名誉教授は「南シナ海で防空識別圏の設定を狙う中国にとって、スカボロー礁の軍事拠点化は“天王山”。裁定により困難な状況になったが、せめて実効支配を見せつけようとしたのではないか」と分析した。
 中国海軍の呉勝利司令官は18日、訪中した米海軍制服組トップのリチャードソン作戦部長との会談で、計画通りに人工島造成を進める考えを表明した。

【緊迫・南シナ海】中国が哨戒「常態化」…「主権」否定されたスカボロー岩礁上空を爆撃機が飛行 米にも人工島造成継続を強調 産経新聞 07月19日 19:19 」 より


2016年7月14日

焦点:米国は「静かな外交」展開、南シナ海の緊張緩和を狙う ロイター 07月14日 18:34


 南シナ海における中国の領有権を否定した仲裁裁判所の判断に乗じて、フィリピンやインドネシア、ベトナムなどのアジア諸国が攻撃的な行動に出ないよう、米国が静かな外交政策を展開している。複数の米政権当局者が13日、明らかにした。
 「われわれが望むことは、事態が落ち着き、これらの問題が感情的ではなく理性的に対処されることだ」。米当局者の1人は、非公開の外交メッセージを説明するため、匿名を条件に語った。
 こうしたメッセージの中には、米国の在外大使館やワシントンにある外国公館を通じて届いたものもあれば、カーター国防長官やケリー国務長官などの政権幹部から直接伝えられたものもあるという。
「これは、事態沈静に向けた全面的な呼び掛けであり、中国に対抗してアジア地域を結集させるような試みではない。そうした試みは、米国が中国封じ込めに向けた連合を主導しているとの間違った話を利することになる」とその当局者は語る。

焦点:米国は「静かな外交」展開、南シナ海の緊張緩和を狙う ロイター 07月14日 18:34 」 より


2016年7月14日

<社説>南シナ海判決 中国は国際秩序を守れ 琉球新報 07月14日 06:02


 「南シナ海は歴史的にも中国のもの」という主張が明確に否定された。中国は国際秩序を重視し、南シナ海の緊張を高めるような行動は自制すべきだ。 国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所は、中国が南シナ海に独自に引いた境界線「九段線」で囲った海域に歴史的権利があるとの中国の主張は「法的根拠がない」と判断した。中国が建造した人工島の法的根拠にも否定的な見解を示した。南シナ海問題で国際的な司法判断が示されたのは初めてだ。 南シナ海は豊富な天然資源が眠るとされる海域で、中国、台湾、ベトナム、フィリピンなどが領有権を主張している。無数の岩礁を巡っては第2次世界大戦後、周辺各国が入り乱れて実効支配してきたため、主権が及ぶ地域を明確に線引きすることは難しい。2002年、東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国は対立回避のための行動宣言を結んだ。 だが中国は、九段線を根拠にほぼ全域での管轄権を主張し、実効支配を強めてきた。

<社説>南シナ海判決 中国は国際秩序を守れ 琉球新報 07月14日 06:02 」 より


2016年7月14日

中国大慌て、「南シナ海領有が否定された!」 国際仲裁裁判所は、どんな判断をしたのか 東洋経済 07月14日 06:00


 7月12日、国際仲裁裁判所は、フィリピンが申し立てていたスプラトリー諸島(中国名「南沙諸島」)などにおける中国との紛争について裁判結果を公表した。
 今回の判決結果はわが国の尖閣諸島にも影響しうる重要なものだ。
 中国の主張とは?
 南シナ海に対する中国の主張の根幹は、いわゆる「九段線」で囲まれる範囲、つまり南シナ海のほぼ全域について中国は歴史的権利を有するということである。
 具体的な表現としては、中国はこの海域について「管轄権」を持つという場合もある。また、1992年に制定した中国領海法では、南沙群島、西沙群島、東沙群島、中沙群島さらに台湾、尖閣諸島などはすべて中国の領土であるとし、その周辺の海域は中国の「領海」だと規定している。

中国大慌て、「南シナ海領有が否定された!」 国際仲裁裁判所は、どんな判断をしたのか 東洋経済 07月14日 06:00 」 より


2016年7月13日

中国が対抗 南沙にまた試験飛行 時事通信 2016年7月13日 19:43


 新華社電によると、中国政府がチャーターした民間旅客機2機が13日、南シナ海・南沙(英語名スプラトリー)諸島のミスチーフ(中国名・美済)礁とスービ(渚碧)礁に中国が造成した人工島の飛行場への試験飛行をそれぞれ実施した。
 両礁では12日にも試験飛行を行っており、中国の主権に関する主張を退けた仲裁裁判の判決に対抗し、実効支配を強化する意志をアピールする狙いがある。

中国が対抗 南沙にまた試験飛行 時事通信 2016年7月13日 19:43 」 より


2016年7月13日

中国、国際仲裁判断に激しく反発 「南シナ海での主権守る」 ロイター 07月13日 17:15


 オランダ・ハーグの仲裁裁判所が12日、南シナ海のほぼ全域にわたって主権が及ぶとする中国の主張を認めなかったことについて、中国は13日、激しく反発した。同海域での主権を守るためにあらゆる必要な措置を取ると表明したほか、防空識別圏(ADIZ)を設定する権利があると訴えた。
 国営メディアは仲裁裁判所を外部勢力の「操り人形」だと指摘。中国共産党機関紙である人民日報は1面の論評記事で「中国は領土主権、海洋の権利と利益を守るためあらゆる必要な措置を取る」とした。
 中国政府は白書の中で、フィリピンが南シナ海での主権を主張していることに「根拠はない」とし、中国の漁船は南沙(英語名スプラトリー)諸島周辺でフィリピン側に妨害、攻撃されてきたとの見解を示した。

中国、国際仲裁判断に激しく反発 「南シナ海での主権守る」 ロイター 07月13日 17:15 」 より


2016年7月13日

情報BOX:南シナ海の仲裁判断、中国の主張に法的根拠なし ロイター 07月13日 12:08


 オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は、南シナ海における領有権をめぐりフィリピンが中国を相手に提訴した裁判で12日、判断を下した。仲裁判断の主なポイントは以下の通り。
 中国は南シナ海の海域について「歴史的権利」を有していない。
 具体的には、1982年に採択された国連海洋法条約は、中国が過去69年間にわたって南シナ海の約85%で主権が及ぶと主張してきた境界線「九段線」よりも優先される。
 フィリピン西岸にある南沙(英語名スプラトリー)諸島の地形は、中国に何らの排他的経済水域(EEZ)の権利を与えていない。
 中国は、特に黄岩島(同スカボロー礁)において、フィリピンの伝統的な漁業権利を妨害してきた。
 南沙諸島のリード堆付近での中国の石油探査は、フィリピンの主権を侵害している。
 中国は、魚の乱獲や人工島の建設といった活動によって、南沙諸島の生態系の一部に損害を与えてきた。
 フィリピンとの紛争の解決が望まれるなか、中国の行為はそれを悪化させてきた。

情報BOX:南シナ海の仲裁判断、中国の主張に法的根拠なし ロイター 07月13日 12:08 」 より


2016年7月13日

【湯浅博の世界読解】南シナ海仲裁裁定を「ただの紙くず」と言い切る中国 次は「力の行使」か スカボロー礁で人工島造成開始も 産経新聞 2016年7月13日 09:04


 ハーグの仲裁裁判所で下された「クロ裁定」を受けて、中国は今後どう出るか。内政第1の習近平政権にとって、裁定は対外的なつまずきになり、これを糊塗(こと)するために「力の行使」に出る危険性が高くなる。
 南シナ海の裁定により「8月の砲声を聞くことになる」と警戒感を示したのは、キャンベル元米国務次官補だった。8月の砲声とは、1914年の第一次大戦の勃発を象徴する言葉である。その物騒な事態を避けるため、日米同盟にはどんな手が打てるか。
 中国外務省は裁定の前から、仲裁裁判所には「管轄権がなく、審理を決定すべきではない」と違法性を強調していた。戴秉国(たい・へいこく)前国務委員に至ってはわざわざワシントンで裁定を「ただの紙くずだ」と言い捨てた。
 しかし、ハーグの裁定が南シナ海を勢力範囲とする「九段線」論を否定した以上、中国が裁定を無視すれば、国際社会は「国際ルールを嘲弄(ちょうろう)する無法者」(英紙フィナンシャル・タイムズ)というレッテルを貼るだろう。

【湯浅博の世界読解】南シナ海仲裁裁定を「ただの紙くず」と言い切る中国 次は「力の行使」か スカボロー礁で人工島造成開始も 産経新聞 2016年7月13日 09:04 」 より


2016年7月12日

南シナ海、中国の主張認めず=「九段線」に法的根拠なし―初の司法判断・仲裁裁判所 時事通信 07月12日 23:32


 オランダ・ハーグの仲裁裁判所は12日、南シナ海問題をめぐる判決で、中国が南シナ海をほぼ囲むように設定する独自の境界線「九段線」について、域内の資源に「歴史的権利を主張する法的根拠はない」との判断を下した。また、南沙(英語名スプラトリー)諸島で中国が造成する人工島に関し、排他的経済水域(EEZ)は生じないと判断した。
 南シナ海で実効支配を進める中国の主張を否定する初の司法判断が示されたことで、習近平政権への国際的な圧力が強まるのは必至だ。
 中国外務省は声明で、判決について「無効で拘束力はなく、中国は受け入れず、認めない」と拒否する姿勢を強調した。一方、仲裁裁判所に提訴したフィリピンは「画期的な決定だ」と、判決を歓迎する声明を出した。
 中国は九段線内側の海域に「歴史的権利がある」と主張してきた。これに対し判決は「中国が独占的に支配してきた歴史的な証拠はない」と指摘。その上で「九段線内の資源に関して歴史的権利を主張する法的根拠はない」と結論付けた。南沙諸島については、中国が人工島を造成する7礁を含めて法的に「低潮高地や岩」であり、「EEZや大陸棚は生じない」と判断した。

南シナ海、中国の主張認めず=「九段線」に法的根拠なし―初の司法判断・仲裁裁判所 時事通信 07月12日 23:32 」 より


2016年7月12日

<南シナ海>「九段線」中国の権益認めず 仲裁裁判所 毎日新聞 07月12日 18:29


 南シナ海のほぼ全域に主権や権益が及ぶとした中国の主張に対し、フィリピンが国連海洋法条約違反などを確認するよう申し立てた仲裁裁判で、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は12日、中国が主張の根拠としてきた「九段線」について、フィリピンの主張を認め「資源について中国が主張する歴史的権利には法的根拠はない」とする判決を下した。南シナ海の人工島で実効支配を進める動きについて、国際法上「ノー」が突きつけられた中国の「全面敗訴」に近い形で、中国政府は猛反発した。
 南シナ海での中国の主張を巡り国際法に基づく判断が出されたのは初めて。
 中国は従来、九段線の内側の海域で管轄権を有するとし、これは、国連海洋法条約発効(1994年)以前からの「歴史的権利」と主張してきた。これに対し、南シナ海の岩礁について領有権を争ってきたフィリピンが2013年、中国の主張は「同条約に反しており無効」として仲裁裁判を申し立てていた。
 判決では、中国の主張する九段線の「歴史的権利」について「南シナ海で中国が独占的な管理をしてきた証拠はない」と断じ、中国の主張を退けた。

<南シナ海>「九段線」中国の権益認めず 仲裁裁判所 毎日新聞 07月12日 18:29 」 より


2016年7月5日

国連海洋法条約(UNCLOS) 時事ドットコム 2016/07/05 14:55


 国連海洋法条約(UNCLOS) 「海の憲法」と呼ばれる海洋の法秩序に関する包括的な条約。1982年に採択され、94年に発効した。領海(12カイリ)、排他的経済水域(200カイリ)、大陸棚に関する定義や公海での航行の自由などを定める。加盟国間で海洋権益に関する紛争があった場合、一方の同意がなくても仲裁裁判所に付託され、審理できる。裁判所の判決は当事者間で拘束力があるものの、強制力はない。160超の国・地域が加盟しているが、米国は参加していない。

国連海洋法条約(UNCLOS) 時事ドットコム 2016/07/05 14:55 」 より


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