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長安口ダム ダム 改造方式一覧 既存ダム改造 堤体を切り欠く


長安口ダム ダム 改造方式一覧 既存ダム改造 堤体を切り欠く



徳島県内で国交省が進める長安口ダムの改造工事では、既存の堤体に新たな水の排出ルートを設ける為、運用中の重力式コンクリートダムの堤体を大きく切り欠いて、新たに洪水吐きゲートを設ける工事を進めており、前例のないこの方式での改造事業は、470億円の事業費を投じて 2018年度に完成する予定です

ダムの堤体に、幅11.2m、高さ約29mの規模のスリットを2カ所設け、ダムの放流能力を高めて予備放流水位を下げ、洪水調節容量を増やします


スリット設置部は、切り欠く部分の下部を複数削孔した後に、ワイヤソーでまずは両端鉛直方向、次に水平方向を切断、高さ 1.5mを 1段として段階的に切り欠き、本体から切り分けられた部分は、削孔し、その孔に油圧シリンダーを入れて押し広げて小割にしていきます

この作業を 1.5mの段ごとに進めていきます


長安口ダムの改造工事の現場 長安口ダムの改造工事の現場

2016年3月中旬の段階では、約半分の高さまで切り欠きが進んでいた

豪雨で脚光浴びるダム改造 日経コンストラクション 2016/06/21 」 より




長安口ダムの改造工事の概要

長安口ダムの改造工事の概要

国土交通省那賀川河川事務所の資料に日経コンストラクションが加筆





改造 ・ 改良による 既存ダム機能 ・ 有用性向上手法について

新たなダムを建設していくことは、物理的、地理的要因の他に、環境面の問題等もあって、現在の日本国内では、非常に困難なことになってきており、既存のダムを、改造、改良することにより、その機能、有用性を高めていくという手法に注目が集まってきています
経年によるインフラの老朽化が社会的な関心を集めるなか、既存施設をリニューアルして将来も役立てていこうという手法は、社会的理解の獲得という点でも有効です
国が管理するダムを中心に、現在、様々な改造事業が進んでおりますが、ダムの改造は、既存施設を運用しながら工事しなければならないという問題があり、技術的に難度の高い工事となります
その為、一口にダム改造と言っても、その内容、形態には様々な手法が存在、開発されてきています
国交省では、ダムの再開発技術をインフラ海外輸出のツールの一つに位置付けたいとの考えのもと、既に英文パンフレットを作成したり、2国間の防災協働対話などで改造技術のアピールを図ったりしています

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関連記事を下記に紹介します



2016年6月21日

豪雨で脚光浴びるダム改造 日経コンストラクション 2016/06/21


 ダムは「税金の無駄遣い」、「自然破壊」といったレッテルを貼られがちのインフラの代表格と言えるでしょう。構造物を造る箇所は、自然豊かな山間部になりますし、事業期間が長期にわたるので、当初の建設計画と実際に完成に至った時とでは、事業費や利水ニーズなどが大きく変わることが多いからです。
 しかし、ダムの重要性が見直される機運が出始めています。豪雨が多発する半面、降雨が少ない時期が目立ち始めるなど、極端な気象が数多く襲い掛かっているからです。気象庁が示す観測結果では、大雨の観測回数は長期的に上昇トレンドを描いており、今後の予想でも、大雨の発生頻度は増すと見込んでいます。
 豪雨による被害は、ダムだけでは防げません。それでも、ダムが川の流域の安全性を高めている点は、これまで以上に無視できなくなっています。
 このところ、国土交通省はダムの効用を広く伝えようという姿勢を強く打ち出しています。近年の豪雨では、ダムの活用による治水効果を具体的な数字を交えて積極的に公表。その重要性をアピールしています。

豪雨で脚光浴びるダム改造 日経コンストラクション 2016/06/21 」 より


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