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福岡空港 全長2500mの第2滑走路増設 2024年度完成予定


福岡空港 とは 概要



福岡空港(ふくおかくうこう Fukuoka Airport)は、福岡県福岡市博多区大字下臼井にある空港で、空港法では政令で定める空港に区分、福岡市街地から至近距離に位置しており、アクセスに優れ、利便性の高い空港となっています

福岡市地下鉄空港線が国内線ターミナル直下に乗り入れ、市街中心地のひとつである天神駅まで約 11分で結んでいるほか、福岡都市高速のランプも至近に所在、九州自動車道太宰府インターチェンジへは、所要時間 15~20分程度です

福岡空港(ふくおかくうこう Fukuoka Airport)は、福岡県福岡市博多区大字下臼井にある空港で、空港法では政令で定める空港に区分、福岡市街地から至近距離に位置しており、アクセスに優れ、利便性の高い空港となっています

空港計画課ホームページ - 福岡県庁ホームページ 」 より

所在地 福岡県福岡市
運営者 国土交通大臣
運用時間 24時間
定期便の運用は 通常 7:00 - 22:00 に制限
開港 1945年
敷地面積 353 ha
標高 9.1 m (30 ft)
座標 北緯33度35分04秒
東経130度27分06秒
滑走路 2,800 x 60 m
2,500 x 60 m (建設中)


滑走路は、方位 16/34、長さ 2,800m x 幅 60m の 1本で、両側とも計器着陸装置 (ILS) 装備、多少の追い風が吹いても、滑走路16の使用を基本(玄界灘側からの着陸、太宰府側への離陸)とする「航空機騒音軽減運航(優先滑走路方式)」を採用しています

滑走路 34を使用(太宰府側からの着陸、玄界灘側への離陸)する場合は、福岡市中心部の上空を低空で飛行する「視認進入(ビジュアル ・ アプローチ)」が行われることが多く、ILS進入は天候が悪い場合などに使用されます


福岡空港の敷地面積は、353万m2 で、その内、国有地は  229万m2 、残りの 124万m2 は 民有地 または 福岡市の市有地となっています




福岡空港 全長2500mの第2滑走路増設 2024年度完成予定



福岡空港の現滑走路(2800メートル)の西側に 2本目となる 2500メートルの滑走路を増設、10年後の2024年度の運用開始を目指す方針が、2015年1月4日、決定され、2015年度予算案に調査費や設計費を計上、国土交通省では、2016夏以降に増設工事に着手する考えで、2016年1月20日、航空法に基づき福岡空港の滑走路増設を告示、事業計画を正式決定しました


福岡空港滑走路増設事業 実施区域の概念図

福岡空港滑走路増設事業 実施区域の概念図

福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価方法書の概要 」 より



福岡空港 滑走路増設事業 実施区域 概念図

福岡空港 滑走路増設事業 実施区域 概念図

福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価書(要約書) 」 より



滑走路諸元 現滑走路 増設滑走路
着陸帯 2920 x 300 m 2620 x 150 m
滑走路 2800 x 60 m 2500 x 60 m
滑走路 (オーバーラン) 60 x 60 m
滑走路端安全区域 240 x 150 m
方位 北 29°45' 36" 西 (真方向) 北 29°45' 36" 西 (真方向)
誘導路 8528 x 23~34 m 7996 x 23~34 m
滑走路位置 現滑走路から 210 m



福岡空港では、航空機が滑走路に向かう誘導路の複線化工事も進んでおり、新滑走路が完成すれば、定時発着が可能な「処理容量」は、現行の年 16万4000回から、年 18万8000回となるということで、慢性化している過密状態の緩和が期待されています

滑走路増設の総事業費は 1643億円とされ、国は国負担分の一部を空港運営権の民間売却益でまかなう方針で、民間委託事業の実施素案を2016年度の早い時期にまとめ、応札に意欲を示している企業などの意向を調査、その後、入札などの手続きを経て、2019年度から運営権を委託する見込みです



福岡空港は、年間旅客数1929万人(2013年度)、年間発着回数は、定時発着が可能な「処理容量」を上回る、年間 16.7万回、羽田、成田に次いで、国内 3位となる旅客数、発着回数がありながら、現在の福岡空港には滑走路が1本しかありません

国内主要空港の年間発着回数 (単位:万回) (2013年度)

福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価書(要約書) 」 より


福岡空港は、円滑に定時運航できる年間発着回数16.4万回の処理能力を超えている為、ピーク時間帯には複数の旅客機が誘導路の上で待機、日常的に離着陸の遅れが生じており、さらに国内外の航空会社から就航したいとの希望が寄せられ、今後も利用客の増加が見込まれています

福岡空港 発着回数の推移 (単位:万回)

福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価書(要約書) 」 より


福岡空港の航空需要予測結果 発着回数 (国際+国内)

福岡空港の航空需要予測結果 発着回数 (国際+国内)

福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価書(要約書) 」 より

福岡空港は、年間旅客数1929万人(2013年度)、年間発着回数は、定時発着が可能な「処理容量」を上回る、年間 16.7万回、羽田、成田に次いで、国内 3位となる旅客数、発着回数がありながら、現在の福岡空港には滑走路が1本しかありません

尚、同程度の発着回数で滑走路 1本の那覇空港では、オープンパラレルでの滑走路増設事業が進行しています


福岡空港は、円滑に定時運航できる年間発着回数16.4万回の処理能力を超えている為、ピーク時間帯には複数の旅客機が誘導路の上で待機、日常的に離着陸の遅れが生じており、さらに国内外の航空会社から就航したいとの希望が寄せられ、今後も利用客の増加が見込まれています

計画では、現在の滑走路(2800メートル)の西側に新たな滑走路(2500メートル)を増設、用地の狭さから、滑走路中心線間隔 210m のクローズドパラレルとなりますが、新たに着陸帯や誘導路なども整備し、年間発着回数18.8万回離まで増やせる予定です


空港の整備費用は、総額約1840億円で、このうち地方自治体と民間の負担分を除いた約1200億円について、空港の運営権を民間企業に売却した資金、約200億円を充てる方針で、地元自治体は運営権売却を容認する意向を示しています

2015年度は、福岡県4800万円、福岡市3200万円の地元負担分を含め総事業費4億8000万円が予算計上する予定で、環境影響評価を2015年秋にも終え、2015年末にも増設地の埋蔵文化財調査や無線施設などの設計に着手する見通しです




福岡空港 国内線旅客ターミナルビルを集約 地下鉄駅から直結 2019年3月28日



地下鉄の新改札口(左)と航空会社カウンターや出発口などをつなぐ福岡空港国内線ターミナルビルの「地下鉄アクセスホール」=福岡市博多区で 2019年3月28日

地下鉄の新改札口(左)と航空会社カウンターや出発口などをつなぐ福岡空港国内線ターミナルビルの「地下鉄アクセスホール」=福岡市博多区で 2019年3月28日 「 福岡空港に「アクセスホール」 地下鉄改札口から出発ロビーまで短縮に 毎日新聞 2019/03/28 20:03 」 より

福岡空港は、1951年の民間利用開始より運行本数、利用者ともに増え続け、2014年度には、過去最多の約2000万人(国内線1630万人、国際線370万人)に達し、離着陸数も17万1000回に達し、円滑な離着陸が可能とされる年16万4000回を超え、乗降客数、離着陸回数ともに、羽田、成田に次ぐ国内3位の過密空港となっています

このため国土交通省は、駐機場と滑走路をつなぐ誘導路の複線化による混雑緩和を計画していますが、誘導路を新設するに為には、一部が滑走路側にせり出している国内線のターミナルビルの改修が必要となりました


もともと国内線のターミナルビルは、1969年の第1ターミナルビル完成後、利用客の増加に伴い、1974年と1981年に、それぞれ、第2、第3ターミナルビルを増設した為、第1ビルから第3ビルまで、徒歩で10~15分程度かかる、横に長く複雑な構造となり、利用する航空会社や行き先によってビルが異なるという不便な状態となっていました

さらに老朽化の問題もあった為、福岡県や福岡市、九州電力が出資する福岡空港ビルディングでは、約346億円をかけて再整備することになり、2015年7月着工、駐車場の新築工事や第2、第3ビルの改修工事が進んでいます


新旅客ターミナルビルは、第 1と第 2ターミナルビルの一部を取り壊し、第3ビルを改修して、地上 5階、地下 2階の一つのビルに集約、ビル毎に分かれていた出発口、到着口も集約し、1階に航空会社のカウンター、2階に出発口、3階に到着口をまとめる計画で、2016年10月4日、第 1ターミナルビルが閉館しました

新旅客ターミナルビルは、延べ床面積が、現在の約11万平方メートルから約12.6万平方メートルに広がる予定で、店舗面積は 3割程度の増加、緑の多い展望デッキを含めた公園を新設するほか、地下鉄駅から航空会社カウンターや出発口に直通のエスカレーターやエレベーターを整備されます


2019年度に、誘導路が増設されれば年17万回の離着陸が可能に、さらに、2024年度完成予定の新滑走路(第2滑走路)は増設されれば、18万8000~21万1000回まで、拡大する予定です




福岡空港 民営化 福岡エアポートホールディングス 2019年4月1日



福岡空港が2019年4月1日、完全民営化、滑走路と旅客ターミナルビルを一体運営する九州電力や西日本鉄道など地場企業でつくられた特別目的会社「福岡国際空港(FIAC)」は「東アジアに加え、欧米豪の新規路線誘致を進め、国際線ネットワークを拡充する」と意欲を示しています


福岡空港では 2019年3月、福岡市地下鉄「福岡空港」駅の改札口(地下 2階)付近と国内線出発ロビー(地上2階)などを直通のエスカレーターで結ぶアクセスホールの利用が始まっており、改札口から出発ロビーへの所要時間は 約 3分と従来の 3分の1に短縮、利便性を高めており、また、FIACは、国際線の出国審査後のエリア2カ所に免税店を新たにオープンするとしています

また、福岡空港では国内線と国際線のターミナル間のアクセス改善が課題とされており、FIACは今後、連絡バスの専用道を整備、現在 10~15かかる移動時間を 5分以内に短縮する計画を掲げています


国土交通省は、2016年7月22日、福岡空港にコンセッション(運営権売却)方式を導入し、2019年4月をめどに民間会社による運営を始めると発表、事業期間は30年間(不可抗力等による延長含めて最長35年間)で、民間会社は滑走路とターミナルビルなどを一体で運営、着陸料や商業収入、貨物の取扱手数料などを得る一方、運営権対価を国に支払います

国土交通省は、2018年5月16日、福岡空港の運営の民営委託に向けた審査委員会において、応募者の第2次審査を行い、福岡エアポートホールディングス(HD)※を優先交渉権者に選定したと発表、今後、基本協定と実施契約の締結などを経て、福岡エアポートHDが運営権者となります

※.福岡エアポートホールディングス(HD)は、西日本鉄道、三菱商事、九州電力、チャンギ国際空港グループも参加する企業グループです


国は運営権の売却収入などを財源として、現在は1本しかない滑走路を増設する計画を進めており、新滑走路の完成は25年3月の予定で、完成後は民間会社(福岡エアポートHD)が既存の滑走路とともに運営を担うことになります

また、福岡空港の敷地面積 353万m2の内 229万m2は国有地ですが、残りの 124万m2 は 民有地 または 福岡市の市有地となっており、国は 所有者や市と土地の賃貸借契約を更新、継続することで、運営事業を担う民間会社に転貸していく考えを示しています


国が所有する福岡空港は、2016年6月22日現在、滑走路などを国が運営し、空港ビルを第三セクターの福岡空港ビルディングが運営しており、福岡県と福岡市が福岡空港ビルディング社株式の 14%ずつを保有しています

一足先に民営化される高松空港と福岡空港のコンセッション方式では、国が新たに導入した方式として、先に民営化した仙台空港や関空 ・ 伊丹空港で認められなかった、運営を担う会社に地元の自治体が 10%を上限に出資できる仕組みがあり、高松空港では、非常勤取締役 1人と常勤職員 1人を派遣することも実施方針に明記されました、


いずれも自治体が空港の運営に関与できるようにするための仕組みですが、民間会社と自治体との意見が対立したり、経営判断の遅れを招いたりする恐れがあり、入札参加を予定する民間会社にとってはリスクと捉えられそうですが、国土交通省幹部は、「地域事情に応じて決めればいい」とし、柔軟に許容する態度を示しています


福岡県 県として経営に参画していきたい 2016年6月20日


福岡県の小川洋知事は、2016年6月20日、県議会の特別委員会で、「福岡空港が地域の期待する役割を果たし、地元に安心感を与えるため、県として経営に参画していきたい」と語り、県として民営化後の運営会社に出資する考えを表明、県議からは評価の声が相次ぎ、県幹部は、利用が低迷する北九州空港とワンセットにした活性化策や周辺の騒音対策などを挙げ、「議会と協力して出資の必要性を訴えていく」と語っています

福岡市 民営化後は出資しない方針 2016年6月20日


福岡市幹部は、「民営化というなら民間投資を最大限活用し、行政との関係はきっちり分けるべきだ」と主張するなど、民営化後は出資しない方針を決めています

西鉄・九電、新会社設立 福岡空港民営化の運営主体 2016年7月29日


西日本鉄道と九州電力は、2016年7月29日、運営事業者を募る入札への参加をめざす新会社を共同で設立する方針を公表しました

西鉄と九電は現在、空港のターミナルビルを運営する第三セクターの主要株主でもあり、西鉄は、「地域にとって望ましい空港運営を実現するため新会社をつくることが必要だ。九電と認識が一致した」とし、九電も、「九州経済の発展に寄与する空港を目指す」としています

JR九州も、「参加できればありがたい。西鉄や九電の方針が出たら協力したい」とし、新会社への出資する意向を表明しました

3社以外にも、地元有力企業や空港運営のノウハウを持つ大手企業などの出資も募る方針で、具体的な設立時期や出資比率などは今後決めていくとしています




福岡空港の飛行経路図



下記は、国土交通省が、2014年(平成26年)7月8日公表された現在の福岡空港飛行経路図、および、2015年(平成27年)10月公表された「福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価書」で公開された滑走路増設による飛行経路への影響図です

福岡空港で行われている滑走路増設工事では、現在、1本の滑走路で離発着とも供用しているところ、離陸用、着陸用 2本の滑走路それぞれに分離運用されるだけで、増設滑走路は現行滑走路に平行して、滑走路中心線間 210mで建設される為、飛行経路は 210mずれた線が増えるものの、飛行経路そのものはほぼ現行通りとなります


福岡空港の飛行経路図

報道発表資料:首都圏空港機能強化技術検討小委員会の中間取りまとめについて 国土交通省 平成26年7月8日 」 より


福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価書のあらまし 航空機の飛行経路
          現況              将来その1 (2027年度)         将来その2 (2035年度)
福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価書のあらまし 航空機の飛行経路 凡例

航空機の飛行経路

福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価書のあらまし 」 より


滑走路使用割合は、現状の運行状況を踏まえ、現況 ・ 将来とも同様です
滑走路方向(16) 南風運用 : 73%
滑走路方向(34) 北風運用 : 27%




福岡空港 「現空港における滑走路増設」 選定経緯



福岡空港 将来需要への対応方策



将来需要への対応方策として、既存ストックの有効活用である国内線エプロン誘導路二重化、及び、近隣空港との連携である北九州空港、佐賀空港への需要分散を検討しましたが、福岡空港への需給逼迫緩和効果はわずかであり、対応方策とはなり得ないため、抜本的な空港能力向上方策である、「現空港における滑走路増設」と、「新空港」について、詳細な比較検討を行いました



現福岡空港における滑走路増設



現福岡空港における滑走路増設については、福岡空港南東部の丘陵地や都市高速道路などの周辺地域への影響、利便性、建設費、滑走路処理能力、滑走路配置間隔など、様々な視点から、複数の滑走路配置について、総合的に検討が行われました


「東側配置 (滑走路間隔 300m)」、「西側配置 (滑走路間隔 300m)」、「西側配置 (滑走路間隔 210m)」を代表的な配置として選出し、周辺への影響、事業費、工期の観点から、「西側配置 (滑走路間隔 210m)」が最も有利であるため、「西側配置 (滑走路間隔 210m)」が、「現空港における滑走路増設」計画の代表案になりました

福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価書(要約書) 」 より

福岡空港増設滑走路、

「東側配置 (滑走路間隔 300m)」、
「西側配置 (滑走路間隔 300m)」、
「西側配置 (滑走路間隔 210m)」

を代表的な配置として選出


周辺への影響、事業費、工期の観点から、「西側配置 (滑走路間隔 210m)」が最も有利であるとして、「西側配置 (滑走路間隔 210m)」が、「現空港における滑走路増設」計画の代表案になりました



新福岡空港建設



新福岡空港については、博多駅から 30km以内の福岡都市圏を候補地対象範囲としました


新空港については、博多駅から 30km以内の福岡都市圏を候補地対象範囲とし、地形、社会環境、運航などの観点から、最終的に、「志賀島 ・ 奈多ゾーン」、「三苫 ・ 新宮ゾーン」に絞り込み、具体的な滑走路配置検討を行った上で、それぞれの特徴を整理した結果、アクセス、事業費の面で比較的優位と考えられる 「三苫 ・ 新宮ゾーン」が新空港の代表案となりました

福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価書(要約書) 」 より

地形、社会環境、運航などの観点から、最終的に、「志賀島 ・ 奈多ゾーン」、「三苫 ・ 新宮ゾーン」に絞り込み、具体的な滑走路配置検討を行った上で、それぞれの特徴を整理した結果、アクセス、事業費の面で比較的優位と考えられる 「三苫 ・ 新宮ゾーン」が新福岡空港の代表案となりました



現福岡空港における滑走路増設 新福岡空港建設 比較結果



現福岡空港における滑走路増設 新福岡空港建設
需給逼
迫緩和
2032年頃までの需要には概ね対応可能
【処理容量 : 18.3万回/年 (19.7万回/年)】
新空港方策より早く需要増加への対応が可能
【工事期間 : 約 7年】
更なる拡張は現実的に困難であることから、将来の大幅な需要増加への対応は困難
2032年頃までの需要には十分対応可能
【処理容量 : 21.3万回/年 (22.6万回/年)】
滑走路増設方策よりも供用までに長期間を要する
【工事期間 : 約 9年】
長期的な需要にも対応可能であり、滑走路の配置によっては、更なる滑走路処理容量の増加も可能
利用者
利便性
現状の良好なアクセスを維持
【所要時間(博多駅から鉄道) : 5分】
利用時間の制限(7:00~22:00)が継続する
ウインドカバレッジ : 99.8%
アクセス時間は、現空港より長くなる
【所要時間(博多駅から鉄道) : 概ね 15~20分】
24時間の利用が可能になる
ウインドカバレッジは、現空港よりやや劣る
ウインドカバレッジ(津屋崎ステーション) : 98.1%
環境

安全
航空機騒音の影響区域が拡大する可能性は小さいが、現空港周辺の騒音は残る
安全性は現状と同じ
航空機の騒音区域は、市街化区域に影響を及ぼさない
飛行ルートが主に海上となり、更なる安全性の向上が図れる
埋立による自然環境への影響が考えられるため、配慮が必要
地域
振興
東アジアとの結びつきが強まるなど、経済、文化、学術交流が進む
福岡都心部での高さ制限が継続する為、空港周辺での住宅系の土地利用への支障や道路網等の形成などの問題が残る
利用時間帯等の制約がなくなり、東アジアとの経済などの交流が一層拡大するとともに幅広い航空利用への対応が期待される
福岡都心部での高さ制限が緩和される他、現空港周辺地域では、地域住民の理解を得ながら空港のポテンシャルを活かしたまちづくりが期待される
現空港の跡地利用について、地域住民との合意形成を図りながら検討を進める必要がある
事業
効率性
新福岡空港と比べて初期費用が小さく、供用までの期間が比較的短い
【概算費用 : 約 2000億円】
将来に渡って環境対策費、借地料の支払いが継続する
【環境対策費 : 約 62億円 借地料 : 約 82億円(直近 10年間の平均値)】
拡張用地の確保が必要であり、用地買収などが難航すれば、更なる期間を要するおそれがある
初期投資が多額であるため、財政面や資金調達の工夫が必要
【概算費用 : 約 9200億円】
環境対策費、借地料が不要になる
【環境対策費 : 約 62億円 借地料 : 約 82億円(直近 10年間の平均値)】
漁業補償やアクセス交通整備に伴う用地買収などが難航すれば、更なる期間を要するおそれがある



現福岡空港における滑走路増設 新福岡空港建設
選択の
ポイント
滑走路処理能力を早期に拡大する
現在の高いアクセス利便性を維持する
新福岡空港に比べて小さい初期投資で需要増に対応する
将来的にさらに需要が増えた場合にも対応できるようにする
利用時間の制約などの現空港の抱える課題を解消する
長期的な視点に立った計画的なまちづくりを行う
結果 滑走路増設が優位な方策です 新福岡空港建設が優位な方策です
ただし、滑走路を増設する場合、以下の点について留意が必要です
早期整備の実現には、用地買収に対する福岡空港周辺地域の理解が必要
福岡都心部での高さ制限や空港の利用時間など、市街地に近接していることによる制約が継続
ただし、新福岡空港を建設する場合、以下の点について更に検討が必要です
多額な初期投資に対する資金調達方法
現福岡空港の跡地利用
自然環境の保全
予定地周辺の住民等との合意形成 など



PI実施結果 (市民からの意見集約)



市民からの意見集約で、抜本的な方策(新福岡空港建設)が不要という意見は少なかったものの、全体としては、現福岡空港滑走路増設に対する積極的な意見が新福岡空港建設に対する積極的な意見を上回りました


寄せられた意見の内容の傾向(「総合的な調査」ステップ4)

寄せられた意見の内容の傾向(「総合的な調査」ステップ4)

福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価書(要約書) 」 より




福岡空港 構想 ・ 施設計画段階



福岡県知事、及び、福岡市長は、2009年(平成21年)4月、「総合的な調査」、及び、PIの結果を踏まえ、現福岡空港滑走路増設に速やかに着手する旨を要請する意見書を国土交通大臣へ提出、国土交通省は、地元意見や PI結果等を踏まえ、同年(2009年(平成21年))5月に、「現福岡空港における滑走路増設」にて、「構想 ・ 施設計画段階」へ移行、それまで同様、国と地域が連携 ・ 協力し、PIの手法を取り入れて行い、2012年(平成24年)3月に、「構想 ・ 施設計画段階」を終了しました


構想 ・ 施設計画段階における滑走路増設

構想 ・ 施設計画段階における滑走路増設

福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価書(要約書) 」 より





福岡空港 滑走路増設案における比較検討



福岡空港 滑走路増設 3案の特徴整理と代表案の検討



現福岡空港における滑走路増設案については、様々な配置案の中から、東側と西側への標準的な配置案(滑走路間隔 300m)、及び、周辺の道路や住宅地への影響が最も軽減される改良案(滑走路間隔 210m)の 3案を抽出し、それぞれの特徴が整理されした

その結果、滑走路処理容量では 3案とも大きな差はなく、周辺の道路や住宅地、南東側丘陵地の一部除去による自然環境等への影響、及び、事業費 ・ 工期の観点からは、西側配置(滑走路間隔 210m)改良案が最も優位であることから、「西側配置(滑走路間隔 210m)改良案」が滑走路増設代表案となりました


福岡空港 増設滑走路 東側配置案(滑走路間隔 300m)

福岡空港 増設滑走路 西側配置案(滑走路間隔 300m)

福岡空港 増設滑走路 西側配置案(滑走路間隔 210m)

福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価書(要約書) 」 より

福岡空港 増設滑走路
東側配置案 (滑走路間隔 300m)








福岡空港 増設滑走路
西側配置案 (滑走路間隔 300m)








福岡空港 増設滑走路
西側配置改良案 (滑走路間隔 210m)


東側配置案
(滑走路間隔 300m)
西側配置案
(滑走路間隔 300m)
西側配置改良案
(滑走路間隔 210m)
空港能力 滑走路処理容量 18.8万回/年(20.0万回/年)(注1) 18.3万回/年(19.6万回/年)(注1) 18.3万回/年(19.7万回/年)(注1)
現滑走路処理容量(14.5万回/年)との比較 1.30倍(1.38倍)(注1) 1.26倍(1.35倍)(注1) 1.26倍(1.36倍)(注1)
利便性 ターミナル配置 旅客ターミナル 国内線 ・ 国際線ターミナルが一体化し利便性が向上 国内線 ・ 国際線ターミナルが分離(現状と同じ) 国内線 ・ 国際線ターミナルが分離(現状と同じ)
アクセス利便性 博多駅からの所要時間(鉄道系) 国内線
現状とほぼ同じ
現状と同じ 現状と同じ
国際線
利便性向上
運航 制限表面 進入表面 南東側丘陵地に抵触し除去が必要 福岡都市高速道路 2号線、及び、月隈 JCTに抵触し、付け替えが必要
住宅 ・ 事業所等に抵触し、移設が必要(約 70件)
住宅 ・ 事業所等に抵触し、移設が必要(約 5件)
転移表面
水平表面 現状とほぼ同じ 現状とほぼ同じ 現状とほぼ同じ
延長進入表面 確保可能(現状とほぼ同じ) 確保可能(現状とほぼ同じ) 増設滑走路は精密進入を行えない為、設定しない
社会環境 空港拡張面積 約 90ha 約 60ha 約 20ha
空港拡張面積に含まれる可能性のある物件数 約 650件 約 490件 約 140件
航空機騒音 騒音対象区域 東側に拡大する可能性が大きい 西側に拡大する可能性が大きい 拡大する可能性は小さい
周辺社会基盤への影響 既存周辺施設 県道福岡空港線(約 3.5km)の付け替えを伴う
地下鉄の分岐、または、延伸が必要
福岡都市高速道路 2号線(約 2.5km)の付け替えを伴う 都市高速道路主要道路には影響しない
建設 現地着手後の工事期間 約 13年 約 9年 約 7年
現地着手に要する期間(注2) 移転対象物件が非常に多く、用地買収、移転補償に要する期間の長期化が避けられない 移転対象物件が非常に多く、用地買収、移転補償に要する期間の長期化が避けられない 移転対象物件が比較的少なく、他の増設案より、比較的短期間でできる可能性がある
概算事業費 用地費(注3) 約 4,200億円 約 2,500億円 約 900億円
基本施設(滑走路等 ・ 航空保安施設、補償工事等)整備費(注4) 約 1,200億円 約 1,800億円 約 600億円
その他施設整備費等(注5) 約 2,000億円 約 800億円 約 500億円
約 7,400億円 約 5,100億円(注6) 約 2,000億円(注6)
空港場内における主な工事 滑走路、誘導路、エプロン等の整備
西側(現国際線)ターミナル地区の拡張整備
貨物地区、自衛隊地区等の移転
地下鉄の分岐、または、延伸
滑走路、誘導路、エプロン等の整備
国際線ターミナル地区、貨物地区、自衛隊地区等のセットバック
滑走路、誘導路、エプロン等の整備
貨物地区、自衛隊地区等のセットバック
(国際線ターミナル地区のセットバックは不要)

注1 : 空港能力の()書きは、ピーク時以外の昼間時間帯を有効活用した場合
注2 : 現地着手までには、環境アセスメント、用地買収、埋蔵文化財調査などの期間が必要
注3 : 用地費には、空港拡張に伴う、用地買収費、及び、物件移転補償費用を含む
注4 : 基本施設整備には、都市高速付け替え等の補償工事費を含む
注5 : その他施説整備費等には、ターミナル施説、アクセス整備費を含む
注6 : 平行誘導路二重化の事業費(約 340億円)は含まない




福岡空港 新空港案における比較検討



福岡空港 新空港の特徴整理と代表案の検討



福岡空港 新空港案についても、様々な候補地ゾーンの中から、まず、制限表面 ・ 運航空域の確保や環境(玄海国定公園特別区域への抵触回避)、航空機騒音(市街化区域への影響回避)等の検討条件より、多数案の中から 「志賀島 ・ 奈多ゾーン」、「三苫 ・ 新宮ゾーン」への絞り込みが行われました

その後、一定以上のウインドカバレッジが確保できる滑走路配置案を複数検討し、さらに、コストに大きな影響を及ぼす、平均水深が優位な配置案をゾーン毎に絞り込み、その特徴が整理された結果、2案の優劣を判断することは現段階では困難であるものの、アクセスと事業費の面で、比較的優位と考えられる「三苫 ・ 新宮ゾーン N61° E案」が、福岡空港 新空港代表案となりました


志賀島 ・ 奈多ゾーン 三苫 ・ 新宮ゾーン
福岡空港 新空港案 志賀島 ・ 奈多ゾーン 福岡空港 新空港案 三苫 ・ 新宮ゾーン
滑走路方位 N125° E N61° E
空港能力 滑走路処理容量 21.3万回/年
(22.6万回/年) (注1)
21.3万回/年
(22.6万回/年) (注1)
現滑走路処理容量
(14.5万回/年)との比較
1.47倍
(1.56倍) (注1)
1.47倍
(1.56倍) (注1)
利便性 博多駅からの距離と所要時間 約 23km 20~25分 約 17km 15~20分
福岡 IC からの距離と所要時間 約 22km 概ね 20分 約 19km 概ね 20分
運航 ウインドカバレッジ
許容横風分力 20ノット
津屋崎沖観測ステーションデータ 通年 : 98.6% 程度
冬期 : 99.4% 程度
通年 : 98.1% 程度
冬期 : 96.1% 程度
海の中道海浜公園データ 通年 : 99.6% 程度
冬期 : 99.9% 程度
通年 : 99.1% 程度
冬期 : 98.5% 程度
制限表面 確保可能 確保可能
社会環境 航空機騒音 WECPNL75以上の市街化区域への抵触 抵触しない 抵触しない
法的規制等 国定公園(特別地域)への抵触 抵触しない 抵触しない
自然環境 周辺自然環境への影響 海浜に変形(前進あるいは後退)が生じる可能性がある
藻場、漁場、貴重生物、自然景観等に配慮する必要がある
海浜に変形(前進あるいは後退)が生じる可能性がある
藻場、漁場、貴重生物、自然景観等に配慮する必要がある
空港規模 全体用地面積(埋立面積) 約 510ha 約 510ha
滑走路長 x 本数 3,000 m x 2 本 3,000 m x 2 本
建設 概算事業費 護岸 ・ 埋立 約 5,400億円
(平均水深 約 13m)
約 5,200億円
(平均水深 約 12m)
基本施設 約 1,600億円 約 1,600億円
ターミナル施設 約 1,500億円 約 1,500億円
その他(アクセス施設) 約 1,200億円 約 900億円
合計 約 9,700億円 約 9,200億円
工事着手後の工事期間 約 9年 約 9年
その他 背後地域における物流施設等の立地可能性 海の中道海浜公園区域が背後にあり、空港近くでの立地の可能性が少ない 空港と幹線道路の双方に近い位置に立地できる可能性がある

注1 : 空港能力の()書きは、ピーク時以外の昼間時間帯を有効活用した場合



福岡空港 民間空港として唯一 空港内に米軍基地 (米軍専用区域) が存在



自衛隊と民間との共用空港は他にもありますが、福岡空港は、民間空港として唯一 空港内に米軍基地 (米軍専用区域) が存在する空港です


米軍輸送機(左端)の飛来時に福岡空港の国際線ターミナル付近から撮影した米軍専用区域。目隠しのように立ち並ぶ樹木の向こうにあるのが「米空軍航空機動軍団」の建物だ=2014年10月15日、福岡市博多区
福岡空港「米軍専用」区域地図

福岡空港に有事の“密命” 敷地内に「米軍基地」実態は 軍事作戦拠点にも 西日本新聞 5/15(火) 9:44 」 より

米軍輸送機(左端)の飛来時に福岡空港の国際線ターミナル付近から撮影した米軍専用区域

目隠しのように立ち並ぶ樹木の向こうにあるのが「米空軍航空機動軍団」の建物

2014年10月15日、福岡市博多区



国際線ターミナル南端にあるゲートの 200メートルほど先に、空港の敷地内でそこだけ、まるで目隠しのように不自然なほど高い樹木が生い茂る一画があり、その向こう側 約 2.3ヘクタールが「米軍基地」(米軍専用区域)となっており、中にはクリーム色の大きな倉庫と米軍専用駐機場があります

防衛省によると、日本の民間空港で米軍専用区域があるのは全国でここだけで、福岡空港の滑走路と誘導路、一部駐機場の 計 48.6ヘクタールが日米共同使用区域に指定されており、空港の 約 14%が「米軍基地」となっています


米軍機の飛来は、国土交通省航空局によると、2017年は速報値で 94回、前年より28回増え、過去10年で最多、国内の民間空港でもトップの飛来数となっています

基地の中は空港を管理する国土交通省福岡空港事務所でも把握しておらず、2014年に敷地内に入った報道機関によると、倉庫入り口に英語で「米空軍航空機動軍団 搭乗客ターミナル」と書かれた看板があったということです


航空機動軍団は、世界各地の米軍支援のため輸送機や空中給油機を運用しており、倉庫内に入ったことがある関係者は「外観は古びた倉庫だが、内部は最新設備がある」と証言、米国防総省幹部は取材に対し、「職員3人が働いており、外交官や在日米軍関係者が移動する際のターミナルとして利用している」としています


福岡空港の近くに残る米軍弾薬庫跡。「DANGER(危険)」「EXPLOSIVES(爆発物)」などと書かれていた

福岡空港の近くに残る米軍弾薬庫跡
「DANGER(危険)」「EXPLOSIVES(爆発物)」などと書かれていた
福岡空港に有事の“密命” 敷地内の「米軍基地」 その実態は…普段は搭乗口 軍事作戦拠点にも 西日本新聞 2018年05月14日06時00分 」 より

空港の南東端にある福岡市埋蔵文化財センター月隈収蔵庫(博多区月隈1丁目)の裏手の山肌には、かつて弾薬庫として使用されたコンクリート造りの巨大な施設があります

土地の所有者は財務省となっており、福岡財務支局の担当者は、「終戦後、米軍に提供され、格納庫か弾薬庫として使われたと聞いている。かつては空港の滑走路から誘導路が延びていた」と話し、現在、活用計画は無く、「最近、内部に入った記録はない」とのことで、ツタが絡まり、また、ブロックなどで封じられ、中には入れません


現在の福岡空港は、旧日本陸軍の偵察隊基地「席田(むしろだ)飛行場」として 1945年5月に完成、前月に沖縄本島に上陸した米軍の偵察が目的でしたが、わずか 3ヶ月で終戦

1945年10月に米軍が接収し、「板付飛行場」と改称、朝鮮戦争、ベトナム戦争の際には偵察や出撃の拠点となりましたが、1968年6月、米軍ファントム偵察機の九州大箱崎キャンパス(同市東区)への墜落を契機に、市民を挙げた基地撤去運動が起こり、1972年4月に大部分が返還されて「福岡空港」となりました


福岡市などは、残る基地部分の返還も長年求めていますが、米国防総省幹部は、「朝鮮半島に近く、今後も基地能力を確保する。平時は商業空港として活用すべきだが、有事には作戦拠点として機能を拡大したい」とし、日米共同使用区域である滑走路や駐機場なども軍事作戦に使う構想があるとしています

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国土交通省 報道発表資料:首都圏空港機能強化技術検討小委員会の中間取りまとめについて
国土交通省 (別紙2) 首都圏空港機能強化技術検討小委員会の中間取りまとめ 本文
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福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価方法書の概要
福岡空港滑走路増設に係る環境影響評価書(要約書)
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関連記事を下記に紹介します



2019年4月2日

福岡空港が民営化 今夏免税店1.2倍に拡張 西日本新聞 2019/04/02 06:00


 福岡空港が1日、完全民営化され、九州電力や西日本鉄道など地場企業でつくる特別目的会社「福岡国際空港(FIAC)」による滑走路とターミナルビルの一体運営が始まった。
 この日、空港で開かれた記念式典でFIACの永竿哲哉社長は「ターミナルの利便性を向上させ国際線のネットワークを拡充していく」とあいさつ。今夏には、国際線ターミナルビルの免税店を約1・2倍に拡張すると発表した。
 また式典では、福岡市の高島宗一郎市長が「民間のノウハウを生かし、路線誘致してほしい。われわれももっと海外から来てもらえる街をつくる」とエール。その後、テープカットで新たな門出を祝った。
 福岡空港の2017年度の旅客数は約2400万人で、国内4位。48年度には旅客数3500万人を目指す。FIACの一員で、シンガポールの空港運営会社チャンギエアポートグループのリュウ・マン・リオンチェアマンは「福岡空港はアジアとの路線で非常に大きな潜在力がある。ターミナルも滑走路も、さらにサービスを向上できる」と話した。


2019年4月1日

福岡空港が完全民営化 国際線拡充に意欲 毎日新聞 2019/04/01 20:48


 九州・山口で旅客数最大の福岡空港が1日、完全民営化された。民間の創意工夫を生かした新路線の誘致などが期待される一方、慢性化している空港の混雑解消対策も課題となりそうだ。滑走路と旅客ターミナルビルを一体運営する特別目的会社「福岡国際空港(FIAC)」の永竿哲哉社長はこの日開いた記念式典で「東アジアに加え、欧米豪の新規路線誘致を進め、国際線ネットワークを拡充する」と意欲を示した。
 福岡空港では3月、福岡市地下鉄「福岡空港」駅の改札口(地下2階)付近と国内線出発ロビー(地上2階)などを直通のエスカレーターで結ぶアクセスホールの利用が始まった。改札口から出発ロビーへの所要時間は約3分と従来の3分の1に短縮され、利便性が高まった。また、FIACはこの日、国際線の出国審査後のエリア2カ所に免税店を新たにオープンすると発表した。
 福岡空港をめぐっては国内線と国際線のターミナル間のアクセス改善が課題とされている。FIACは今後、連絡バスの専用道を整備し、現在10〜15分かかる移動時間を5分以内に短縮する計画を掲げている。


2019年3月31日

福岡空港 活性化の針路は 地場出資4月1日完全民営化 「先行例」関空では混雑解消 買い物誘導 近隣2空港役割分担 西日本新聞 2019/03/31 06:00


 福岡空港が4月1日、完全民営化する。九州の空の玄関口として存在感を増す一方、外国人観光客への対応や災害時の対応強化、北九州空港との連携や欧米への長距離路線誘致など、課題は山積。地場企業などでつくる運営会社、福岡国際空港(FIAC)は、早速その手腕を問われることになる。
 平日の昼間も多くの外国人観光客でにぎわう関西空港。一足早く2016年に民営化した。運営する関西エアポートの担当者は「以前はチェックインや保安検査で、長い時は1時間以上の待ち時間が出ていた」と振り返るが、今は目立った行列はない。
 同社はフランスの空港運営会社バンシ・エアポートやオリックスなどで組織。関西、大阪(伊丹)、神戸の3空港を一体運営する。
 世界各地に展開するバンシの経験や情報力を生かし、3〜4人が同時に保安検査を受けられるスマートレーンを国内で初導入し待ち時間を3割削減。空いている出発口を案内する電子掲示場や、自動チェックイン機など最先端の機器を次々と取り入れた。
 混雑緩和された分、乗客は施設内を楽しむ時間が増えた。商業フロアを改装し、店舗を貫く形で通路を設けるウオークスルー型免税店も導入し、売り上げも伸びている。


2019年3月28日

福岡空港に「アクセスホール」 地下鉄改札口から出発ロビーまで短縮に 毎日新聞 2019/03/28 20:03


 4月1日に民営化される福岡空港国内線ターミナルで、福岡市地下鉄「福岡空港」駅の改札口(地下2階)付近と出発ロビー(地上2階)などを直通のエスカレーターで結ぶアクセスホールが完成し、28日から利用が始まった。従来はエスカレーターに乗るまで距離があったが、今後は改札口から出発ロビーへの所要時間が3分の1の3分程度に短縮される。
 アクセスホールは送迎デッキのある地上4階まで吹き抜けの構造。改札口付近と航空会社のカウンターや到着口のある地上1階を結ぶエスカレーターのほか、26人乗りの大型エレベーター2基も整備された。
 国内線ターミナルでは来年1月、駐機中の飛行機にバスで移動する乗客が待機するバスラウンジも完成する。


2019年3月28日

福岡空港に「地下鉄アクセスホール」 地下2階〜4階に吹き抜け空間 みんなの経済新聞ネットワーク 2019/03/28 16:18


 福岡国際空港(福岡市博多区)が3月28日、福岡空港国内線ターミナル地下2階から4階へ続く吹き抜け空間「地下鉄アクセスホール」の供用を開始した。
 福岡空港国内線ターミナルビル再整備工事のメインエリアである「地下鉄アクセスホール」。地下鉄「福岡空港駅」改札口を通過後、到着口・航空会社カウンターのある空港1階や出発口のある2階へ直接つながるエスカレーターを設置するほか、Tokyo2020アクセシビリティガイドラインに準拠した各階につながる大型エレベーターも2基設置し、館外に出ることなく直接移動できるようになった。
 福岡市地下鉄は「福岡空港駅」の「地下鉄アクセスホール」側に改札機7台と券売機6台を備えた新改札口を整備し、同日供用を始めた。
 この日は、「地下鉄アクセスホール」内で記念イベントも開催。航空会社や地下鉄駅のスタッフが、利用客へ福岡空港限定の菓子を配った。


2019年3月28日

福岡空港”吹き抜け”新ホール完成 地下鉄駅と保安場直結で所要時間3分 テレビ西日本 2019/03/28 12:34


 福岡空港に、国内線のターミナルビルと地下鉄の駅とを直結する新たなホールが完成し、28日朝、利用が始まりました。
 今回完成したホールは、地下鉄福岡空港駅から地上4階までの吹き抜けになっていて、エレベーターでの移動も可能になりました。
 駅の改札口から空港の保安検査場まで、これまで8分程度かかりましたが、このホールの完成によって、3分ほどに短縮されます。
 福岡空港では、1日の利用者6万7000人の半数以上が地下鉄を利用しているとみられ、利便性の向上が期待されています。
 【利用者】
 「階段をのぼって行っていたのが、直結して行けるので便利になった」
 空港の再整備はすでに9割ほどが終わっていて、2020年1月のバスラウンジの完成で、全ての整備が完了します。


2019年3月26日

福岡空港、地下鉄と出発口を直結 28日から新通路供用 熊本日日新聞 2019/03/26 12:00


 4月に民営化する福岡空港の国内線旅客ターミナルビルで25日、福岡市営地下鉄の駅の改札と出発口などを結ぶ新たな利用者向け通路「地下鉄アクセスホール」が報道陣に公開された。28日から供用開始する。
 駅の改札口がある地下2階から地上4階までが吹き抜けになっており、地上1、2階に直結するエスカレーターとエレベーターを整備。駅改札と、到着口や航空会社のカウンターがある1階、出発口と保安検査場がある2階との往来をしやすくした。
 通路の完成により、南北2カ所ある保安検査場のうち、改札に近い南側検査場と改札との所要時間は3分の1程度に短縮されるという。
 同空港では発着便の混雑緩和のため、国が滑走路に並行する誘導路を増設する計画で、その一環として2015年から国内線ビルの整備を進めている。
 民営化に伴い空港運営を担う特別目的会社「福岡国際空港」は、アクセスホールを国内線ビル整備の主要エリアと位置づけており、広報担当者は「空港の利便性が高まる」と話した。


2019年3月26日

福岡空港、移動短縮へ新通路 地下鉄駅と国内線フロア直結 [福岡県] 西日本新聞 2019/03/26 10:07


 28日から供用開始される福岡空港国内線ターミナルの地下鉄アクセスホールの内覧会が25日、現地で開かれた。改札口から保安検査場(南側)までの所要時間は改装前の7〜8分から3分弱に短縮されるという。
 地下2階にある福岡市営地下鉄福岡空港駅に新たな改札口を設け、吹き抜け空間を整備。地下1階、地上1、2階へそれぞれ直通するエスカレーターやエレベーターを設置した。改札口と1階の到着フロア、2階の出発フロアが直接つながり、移動しやすくなる。
 4月に完全民営化する福岡空港のターミナルビル再整備事業の一環。2020年には、ビル中央部に搭乗者が飛行機まで移動するためのバスラウンジも開設予定。28日はターミナルビルが開く午前5時半から利用できる。既存の改札口や出口は同日以降も利用可能。


2019年3月25日

地下鉄福岡空港駅に”吹き抜け”の新改札口 ターミナル直結でより便利に 3月28日に供用開始 テレビ西日本 2019/03/25 20:38


 大規模な改修工事が進められている福岡空港国内線ターミナルで、地上4階まで続く、新たな地下鉄の改札口が報道陣に公開されました。
 25日、新しくお披露目されたのは、福岡空港国内線ターミナルの地下鉄福岡空港駅の新改札口と、地上階までの吹き抜け、通称「地下鉄アクセスホール」です。
 アクセスホールには、地下1階から地上2階を結ぶ直通のエスカレーターと、地上4階まで、各階に移動可能なエレベーターが設置されています。
 福岡国際空港株式会社によると、空港利用者のうち、地下鉄を利用する人は約半数に及び、さらなる利便性の高まりが期待できるということです。
 【福岡国際空港株式会社 広報課 井上智司さん】
「(今までに比べ)3分の1から4分の1ぐらいの時間的な短縮が見込まれていると思います」
 この施設は、3月28日から供用を開始します。


2018年5月16日

福岡空港民営化 西鉄、九電などの地場連合が優先交渉権者に これまでで最大規模 乗りものニュース 2018.05.16


 福岡空港の民間委託に向けた運営者選定において、優先交渉権者に福岡エアポートホールディングスが選ばれました。基本協定と実施契約の締結などを経て、運営権者となります。
 西日本鉄道や九州電力などが設立した企業グループ
 国土交通省は2018年5月16日(水)、福岡空港の運営の民営委託に向けた審査委員会において、応募者の第2次審査を行い、福岡エアポートHD(ホールディングス)を優先交渉権者に選定したと発表しました。
 国が管理する空港の運営を民間委託する3件目の取り組みとなる福岡空港。これまでに仙台空港と高松空港が民営化されました。年間旅客数約2137万人(2015年度)の福岡空港は、今までで最大規模となります。
 空港民営化は滑走路とターミナルビルの運営を民間企業に委託するもので、公募によって選定が行われました。
 選ばれた福岡エアポートHDは、西日本鉄道、三菱商事、九州電力、チャンギ国際空港グループも参加する企業グループ。2018年6月に予定されている、基本協定の締結、同年8月に予定されている運営権設定と実施契約の締結を経て、運営権者となります。


2018年5月15日

福岡空港に有事の“密命” 敷地内に「米軍基地」実態は 軍事作戦拠点にも 西日本新聞 5/15(火) 9:44


 「米軍専用」区域は国内唯一
 滑走路1本の空港としては航空機の発着回数が全国トップの福岡空港。その敷地内に「米軍基地」があるのをご存じだろうか。どういう経緯で、どんな役割を担っているのだろう。取材テーマを投票で決める特命取材班・特設サイトのアンケートでは、最も多い得票数を集めた。さっそく調べてみた。
 国際線ターミナル南端にあるゲートの200メートルほど先。空港の敷地内でここだけ、不自然なほど高い樹木が生い茂る一画がある。まるで目隠し。その向こうが約2・3ヘクタールの「米軍基地」(米軍専用区域)だ。クリーム色の大きな倉庫と米軍専用駐機場がある。
 防衛省によると、日本の民間空港で米軍専用区域があるのは全国でここだけ。空港の滑走路と誘導路、一部駐機場の計48・6ヘクタールは日米共同使用区域に指定されており、空港の約14%が「米軍基地」となっている。
米軍機の飛来もトップ
 米軍機はどの程度飛来しているのか。国土交通省航空局の職員が「2017年は速報値で94回。国内の民間空港でトップ」と教えてくれた。前年より28回増え、過去10年で最多。日米の軍事的連携を強化した安全保障関連法(16年施行)の影響だろうか。


2018年5月14日

福岡空港に有事の“密命” 敷地内の「米軍基地」 その実態は…普段は搭乗口 軍事作戦拠点にも 西日本新聞 2018年05月14日06時00分


 滑走路1本の空港としては航空機の発着回数が全国トップの福岡空港。その敷地内に「米軍基地」があるのをご存じだろうか。どういう経緯で、どんな役割を担っているのだろう。取材テーマを投票で決める特命取材班・特設サイトのアンケートでは、最も多い得票数を集めた。さっそく調べてみた。
 「米軍専用」区域は国内唯一
 国際線ターミナル南端にあるゲートの200メートルほど先。空港の敷地内でここだけ、不自然なほど高い樹木が生い茂る一画がある。まるで目隠し。その向こうが約2・3ヘクタールの「米軍基地」(米軍専用区域)だ。クリーム色の大きな倉庫と米軍専用駐機場がある。
 防衛省によると、日本の民間空港で米軍専用区域があるのは全国でここだけ。空港の滑走路と誘導路、一部駐機場の計48・6ヘクタールは日米共同使用区域に指定されており、空港の約14%が「米軍基地」となっている
 米軍機の飛来もトップ
 米軍機はどの程度飛来しているのか。国土交通省航空局の職員が「2017年は速報値で94回。国内の民間空港でトップ」と教えてくれた。前年より28回増え、過去10年で最多。日米の軍事的連携を強化した安全保障関連法(16年施行)の影響だろうか。


2018年3月25日

ピーチ機パンク、タイヤの向き調整する部品破損 読売新聞 2018年3月25日 08:43


 24日午前8時12分頃、福岡市の福岡空港で、関西空港発福岡空港行きの格安航空会社(LCC)「ピーチ・アビエーション」151便(エアバスA320型機)が、着陸直後に前輪タイヤ2本がパンクし、滑走路に約2時間20分間、立ち往生した。
 乗客・乗員165人にけがはなかったが、滑走路が一時閉鎖され、後続のダイヤが大きく乱れた。
 国土交通省は「事故につながりかねない重大インシデントにあたる」と認定。運輸安全委員会は調査官3人を現地に派遣した。
 同省によると、同機は前輪タイヤが横を向いた状態で滑走路に停止。タイヤ2本はパンクし、ホイールやタイヤの向きを調整する部品も破損していた。同日未明の滑走路や離陸前の同機の点検で異常は確認されなかったという。


2018年3月24日

<福岡空港>過密ダイヤ限界露呈 ピーチ機パンク滑走路閉鎖 毎日新聞 03月24日 22:21


 福岡市の福岡空港で24日朝、関西国際空港発福岡空港行きのLCCピーチ・アビエーション151便が着陸した際に前輪のタイヤがパンクして動けなくなり、滑走路が約2時間半にわたり閉鎖された。
 ダイヤの過密ぶりが全国有数の福岡空港の限界が改めて浮き彫りになった。特に今回は朝のラッシュ時に滑走路が閉鎖され、混乱が拡大した。滑走路は2025年に増設される見通しだが、それまでの間はトラブル発生時には滑走路閉鎖を余儀なくされ、綱渡りの運用が続く。
 国土交通省によると、福岡空港の17年の発着回数は過去最高の17.8万回に達し、滑走路が1本の空港では旅客数・発着回数ともに全国1位だった。朝夕のピーク時には遅延が頻発しており、国交省は16年に「混雑空港」に指定。1時間当たりの発着を最大35回に制限した。
 福岡県などは近隣の北九州空港などへの分散も検討しているが、滑走路増設までは混雑解消の決定打がないのが実情だ。国交省福岡空港事務所の担当者は「制限枠ぎりぎりまでダイヤが張り付いている現実を改めて突きつけられた」と危機感を募らせる。


2017年10月30日

福岡空港、ささやかれる「致命的弱点」 Business Journal 10月30日 06:05


 神戸市は9月26日、関西国際空港(関空)と大阪国際空港(伊丹)を運営するオリックス陣営と、神戸空港の運営権売却(コンセッション)に関する実施契約を結んだ。神戸空港は2018年4月に民営化され、オリックス陣営のもとで関空、伊丹と合わせた関西3空港の一体運営が始まる。
 神戸市と契約を結んだ関西エアポート神戸は、仏空港運営大手のバンシ・エアポートとオリックスの共同出資会社である関西エアポートの100%子会社。関西エアポート神戸が神戸空港の運営権を191億4000万円で取得し、42年間運営する。
 新関西国際空港(新関空)は16年4月、大型空港の民営化第1号として運営を開始した。オリックスとバンシ・エアポートの企業連合が、関西エアポートを設立。関西エアポートは関空と伊丹を連係して運営している。
 新関空は、関西エアポートから44年間にわたり、年間490億円、総額2兆2000億円の運営権料を受け取り、巨額負債の返済に充てる。
 関西エアポートの最初の1年(16年4月〜17年3月)の売上高は1802億円、最終利益169億円だった。売上高は以前の経営体の時に比べて3%増えた。格安航空会社(LCC)の増便で訪日観光客が増えたことが寄与した。空港民営化ビジネスはまずまずの滑り出しとなった。


2016年10月5日

さらば第1ターミナル 福岡空港 47年の歴史に幕 西日本新聞 2016年10月5日 15:00


 福岡空港(福岡市博多区)の国内線ビル全面改修工事で解体される第1ターミナルビルが、4日で閉館した。航空会社は開業から47年の感謝の気持ちを込めて乗客を見送った。
 日本航空は第1ビルが開業した1969年以降にデザインされた女性社員の制服を披露し、宮崎行き最終便の搭乗案内をした。中野直人福岡空港支店長は「皆さんの思い出は新ビルに受け継がれていくと思う」と謝辞を述べた。
 全日本空輸は対馬、新潟便の乗客に記念品を配布。74年から36年にわたって乗降客を案内した平野公子さん(62)は「国際線が同じターミナルだった時代もあった。閉館は寂しいが、安全と利便性と快適さを兼ね備えた空港であり続けてほしい」とあいさつした。
 第1ビルの発着便は5日から第2、第3ビルに集約される。


2016年9月13日

福岡空港、第1ビル閉館--「国内線旅客ターミナルビル」として機能を集約化 マイナビ 09月13日 15:47


 福岡空港は10月4日、第1ターミナルビルを閉館し、10月5日より全ての国内線発着便を第2・第3ターミナルへ集約。第2・第3ターミナルビルは「国内線旅客ターミナルビル」へ名称を変更し、出発保安検査場と到着口がそれぞれ2カ所になる。
 現在、ターミナルビルは航空会社や行き先で異なっているが、10月5日より全ての航空会社カウンターを国内線旅客ターミナルビル1階に集約される。また、国内線旅客ターミナルビル前の道路も切り替わり、第1ターミナルビル前の道路を廃止して国内線旅客ターミナルビルの前に立体駐車場へと続く新ルートを設置。地下鉄出入り口も移動となる。
 福岡空港は現在、国交省が行う福岡空港国内線の平行誘導路の二重化にともない、国内旅客ターミナルビルをはじめとした諸施設の移転整備を段階的に実施。再整備の工事は2015年7月に着工し、2016年4月から2020年3月までの4年間にわたり、現在3つに分かれているターミナルビルをひとつの国内線旅客ターミナルビルに集約。新ビルは地上5階・地下2階で、2019年3月の完成を予定している。


2016年8月4日

福岡空港が2019年めどに民営化 日経コンストラクション 2016/08/04


 国土交通省は7月22日、福岡空港にコンセッション(運営権売却)方式を導入し、2019年4月をめどに民間会社による運営を始めると明らかにした。民間会社は滑走路とターミナルビルなどを一体で運営。着陸料や商業収入、貨物の取扱手数料などを得る一方、運営権対価を国に支払う。
 事業期間は30年間とする。運営権の獲得を目指し、西日本鉄道が九州電力とともに新会社を設立する方針を表明するなど、周辺の動きも活発になってきた。
 国交省は同日、福岡空港の運営事業について基本計画案を公表し、運営形態や経営手法、民間会社の選定方法などについて幅広く意見を募るマーケットサウンディングを始めた。民間からの意見は8月26日まで受け付ける。集まった意見などを踏まえて、17年3月に実施方針を、17年5月に募集要項をそれぞれ公表する。優先交渉権者は18年5月に決まる見込みだ。
 国は運営権の売却収入などを財源として、現在は1本しかない滑走路を増設する計画を進めている。新滑走路の完成は25年3月の予定で、完成後は民間会社が既存の滑走路とともに運営を担う。


2016年7月29日

西鉄・九電、新会社設立へ 福岡空港民営化の運営主体に 朝日新聞 07月29日 20:37


 2019年度に予定される福岡空港の民営化について、西日本鉄道と九州電力は29日、運営事業者を募る入札への参加をめざす新会社を今後、共同でつくる考えを明らかにした。JR九州も同日、新会社に出資する意向を表明した。こうした地元有力企業に加え、空港運営のノウハウを持つ企業も出資する形を視野に入れている。
 西鉄と九電は現在、空港のターミナルビルを運営する第三セクターの主要株主でもある。西鉄の倉富純男社長は29日の会見で、「地域にとって望ましい空港運営を実現するため新会社をつくることが必要だ。九電と認識が一致した」と述べた。九電の瓜生道明社長も会見で、「九州経済の発展に寄与する空港を目指す」と語った。
 JR九州の青柳俊彦社長も会見で、「参加できればありがたい。西鉄や九電の方針が出たら協力したい」と述べ、新会社への出資に意欲を示した。3社以外にも、地元有力企業や空港運営のノウハウを持つ大手企業などの出資も募る方針。具体的な設立時期や出資比率などは今後決めていく。


2016年6月22日

福岡空港、民営化へ動く 県出資表明、市は民間投資重視 朝日新聞 2016年6月22日 17:47


 2019年度の福岡空港の民営化に向けた動きが加速してきた。いまの空港ビルの主な出資者である福岡県と福岡市が民営化後の対応方針を決め、国も今夏、民営化の具体的な手順を定めた基本計画案を公表する。福岡空港はどう変わるのか。
■国交省「地域事情に応じて」
 「福岡空港が地域の期待する役割を果たし、地元に安心感を与えるため、県として経営に参画していきたい」
 福岡県の小川洋知事は20日、県議会の特別委員会で、県として民営化後の運営会社に出資する考えを表明した。県議からは評価の声が相次いだ。県幹部は、利用が低迷する北九州空港とワンセットにした活性化策や周辺の騒音対策などを挙げ、「議会と協力して出資の必要性を訴えていく」と語った。


2016年1月21日

福岡空港:滑走路増設事業を正式決定 国交省告示、24年度中の完成目指す /福岡 毎日新聞 2016年1月21日


 国土交通省は20日、航空法に基づき福岡空港の滑走路増設を告示し、事業計画を正式決定した。年度内に実施設計書の策定作業などに着手し、2024年度中の完成を目指す。
 告示などによると、現滑走路(2800メートル)の西側に2500メートルの滑走路を増設する。国交省大阪航空局は、今夏以降に増設工事に着手する考え。福岡空港では、航空機が滑走路に向かう誘導路の複線化工事も進んでいる。新滑走路が完成すれば、定時発着が可能な「処理容量」は現行の年16万4000回から、年18万8000回となるとされ、慢性化している過密状態の緩和が期待されている。
 増設の総事業費は1643億円で、国は国負担分の一部を空港運営権の民間売却益でまかなう方針。県によると、国は民間委託事業の実施素案を来年度の早い時期にまとめ、応札に意欲を示している企業などの意向を調査するという。その後、入札などの手続きを経て、19年度から運営権を委託する見込み。


2015年11月13日

<福岡空港>ビルも便利に 国内線集約、地下鉄駅から直結 毎日新聞 2015年11月13日 15:06


 九州最大の空の玄関口、福岡空港(福岡市博多区)の国内線旅客ターミナルビルの大規模リニューアル工事が始まった。利用者数と離着陸数が増加する中、混雑緩和のため航空機の誘導路の増設が計画され、ターミナルビルの改修も必要となった。相次ぐ増設で複雑になったビルの不便さを解消し、2019年3月に大きく生まれ変わる予定だ。
 福岡空港は1951年に民間利用が始まった。国際線を含めた乗降客数は、2011年度に約1580万人に落ち込んだが、LCC(格安航空会社)の就航もありその後は年々増加。14年度は過去最多の約2000万人(国内線1630万人、国際線370万人)に達した。


2015年1月15日

<予算案>福岡空港、滑走路増設で4億円 毎日新聞 2015年1月15日(木)01:19


 2015年度の政府予算案に、福岡空港(福岡市博多区)の2本目の滑走路増設事業として初めて4億円が盛り込まれた。福岡空港の運航ダイヤは過密状態となっており、地元経済界が目指すアジアの拠点空港化のネックとなっていた。福岡県の小川洋知事は14日の記者会見で「増設に向けた事業予算が初めて計上され、空港の過密状態解消に向けて大きな一歩を踏み出した」と評価した。


2015年1月4日

福岡空港に第2滑走路…来年度予算に調査費計上 読売新聞 2015年1月4日(日)12:08


 政府は、旅客数国内3位の福岡空港に2本目の滑走路を増設する方針を固めた。
 2015年度予算案に調査費や設計費を計上する。10年後の運用開始を目指す。アジア路線の就航増加などによる混雑や遅延を解消するとともに、外国人旅行客の受け入れ増を図る。
 年間旅客数1929万人(13年度)の福岡空港は滑走路を1本しか持たない。現在、ピーク時間帯には複数の旅客機が誘導路の上で待機し、日常的に離着陸の遅れが生じている。さらに国内外の航空会社から就航したいとの希望が寄せられており、今後も利用客の増加が見込まれている。


2014年10月28日

福岡空港の滑走路増設、北九州空港への路線誘導が条件 西日本新聞 2014年10月28日(火)14:30


 福岡空港運営検討協議会が27日、民間委託を容認する報告書をまとめたことで、同空港の滑走路増設は実現に向けて大きく動きだした。東北の拠点空港として今年4月、民間委託の実施方針が決まった仙台空港では、運営権者選定の事前審査に複数の大手企業が名乗りを上げており、地域の拠点となる空港運営事業への期待の高さがうかがえる。一方で、報告書は利用促進が課題の北九州空港への路線誘導などへの協力を運営権者に義務付けた。今後、福岡空港の魅力をアップしつつ、北九州空港との共存を図れるかが課題となる。


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